天を突く、孤高の頂槍ヶ岳


- GPS
- 17:01
- 距離
- 31.8km
- 登り
- 2,598m
- 下り
- 2,590m
コースタイム
- 山行
- 10:04
- 休憩
- 2:21
- 合計
- 12:25
天候 | 1日目 晴れのち曇り 2日目 晴れのち曇り 雨は降らず |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
南岳新道は若干荒れ気味ですが、破線ルートとは言えないです。 |
その他周辺情報 | 槍ヶ岳山荘宿泊 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
遠征は緊張の連続だ。
車であれば交通事故、電車は人身事故。なんとか無事に帰って来れたことにまず感謝したい。
当初、金曜日を移動日にして土曜日に日帰りでの往復を考えていた。けれど、槍ヶ岳の日記を見れば見るほど日帰りでは勿体無いと考えるようになり、偶然空いていた槍ヶ岳山荘に泊まることができた。一生の思い出として、今回槍ヶ岳への一泊二日の旅へと繰り出した。
コースは新穂高〜南岳新道を経由し3000mの稜線を歩き槍ヶ岳まで。帰りは飛騨沢で下山。
とりあえず、スタートから林道が長く登山口まで結構時間がかかる。その分距離を稼いでるとも言えます。
白谷沢から槍平までは普通の登山道。特に難しいこともない。
南岳新道はメジャールートではないため若干荒れ気味で整備されているがギリギリの状態。
あと一歩で破線ルートになりかねない道です。しかしながら、強烈な登りを必死にクリアしていけば穂高連峰が段々と見えてきますし、向かい側の笠ヶ岳など見える景色はアルプス特有のものに変わってきます。
一部、雪溪を渡る部分がありますがそこをクリアすればあとは単純に岩の道を登るだけです。
やっとの思いで南岳小屋に到着。この時点でまだ10:30だったので13:00台には山荘に着きそうです。
南岳へ向かう途中から段々とガスが上がってきます。真っ白になったり、クリアになったりを繰り返しながら私は3000mの稜線を歩きました。ガスると出てくると噂される雷鳥のつがいにも遭遇して幸運です。南岳〜中岳〜大喰山のアップダウンはきつくはないものの、南岳新道のダメージが地味に効いてきます。段々近く槍ヶ岳を見ながら、再度気合を入れ直し山荘を目指しました。
山荘ではテントや小屋受付、昼食を食べる人々で溢れかえってました。さすが北アルプスを代表する山小屋です。
昼食を軽く食べ落ち着いたので、翌日に回そうと思っていた山頂へアタックします。基本をしっかり守れば特に怖いところはありません。下を見ずに手と足がかかるところを見つけて判断すれば滑落することはないと思います。また、横移動が少なく縦移動が多いです。個人的には鎖に頼りがちな、秩父の四阿屋山や乾徳山の方がいやらしい岩場だと感じました。ただ頂上付近で頭痛がしてきました。おそらく脱水症状です。水分は摂っていましたが、塩分が控えめになっていたため口の中が乾いてきました。若干のふらつきを覚えながらも山頂に到着し、記念写真を撮ってゆっくり下山。いい景色なのは間違いありませんが、写真が単調になってしまいがちな景色でありました。
小屋へ戻った私は、水分不足を感じたため600円もする高級ポカリを買って一息つきます。頭痛に加え吐き気もしておりました。呼吸が浅くなる昼寝は控えて、外でゆっくり深呼吸しているうちに改善していました。夕方になるとガスも増えて消える気配がないので、談話室で本を読んで過ごしました。そうこうしているうちにポカリスウェットが効いてきました。水分補給って本当に大事ですね。
さて、山頂にも登ったので早朝は大喰山からモルゲン槍を見ることとします。山荘周辺に咲いている高原植物を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごし久しぶりのアルプスに羽を伸ばします。
素泊まりのためカレーメシを食べさっさと就寝。ところが、夕方に到着した隣のハイカーのいびきが凄まじく、何度か目を覚ましてしまいました。そのおかげなのか2:00ごろに目を覚ました私は、月明かりに照らされる槍ヶ岳を撮影することに成功。重くて辛かった三脚を持ってきた甲斐がありました。
早朝に槍の山頂へ向かう人がとても多く、4:00にはみなさん出発し始める雰囲気でした。私は大喰山から朝日に照らされる槍ヶ岳や穂高連邦、乗鞍、御嶽、笠ヶ岳などを堪能しました。
あとはのんびりと飛騨沢を降りて10:00前に下山し帰路へ。早めに出たにも関わらず、がっつり小仏トンネルの渋滞に引っかかったので上野原で降りて一般道で帰宅しました。
反省点:機材が重かったことと食べ物を持って行きすぎたことです。縦走中の撮影は一眼よりもパッと撮影できるGRのような機材の方が好ましいですね。一眼の方が好きですが、ワンテンポ遅れます。また三脚も軽量化していくべきでした。替えのレンズを持っていくことなく一本で風景も近場も星空も撮影できるものにすべきでした。また、一泊程度で夏場であればバーナーは持たずにお腹が膨らみやすく栄養価の高いもので代用するのもいいと思いました。山荘のお食事もいただきたいところですが、腹痛持ちのためたくさん食べれませんのでいつも素泊まりにしています。
まとめ:通常よりも一泊余裕を持って登れたことにより安全な山旅を楽しめました。金曜日夜に高速飛ばして行く弾丸登山より明らかにリスクは減ったと思います。また、高山植物が咲いている時期に登れたのも幸運でした。
実は上高地〜登って新穂高まで降りる予定も考えてました。それもバスの乗り継ぎで実現可能でしたが、上高地は家族で行きたかったので保留にしました。
北アルプスは山深いけど開放的で明るい山域ですね。
槍ヶ岳、次いつ会えるかわからないけど良き思い出になりました。
槍ヶ岳山荘の方々にもお世話になりました。ありがとうございました。
2025/7/11〜7/13
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