燕岳



- GPS
- 07:25
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,339m
- 下り
- 1,391m
コースタイム
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 6:52
天候 | 7月22日 晴れ時々くもり 午後雷雨あり 7月23日 晴れ時々くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
【予定していたアクセス】 ハイウェイバス 新宿バスタ23:05発 安曇野穂高4:27着 中房温泉行定期バス 中房線 1500円 穂高駅5:15発(10分前発増発?) 観音峠5:46着 崩落場所まで徒歩15分 送迎車 無料 崩落場所~中房温泉 往復ピストン 【実際のアクセス】 高速バス(WILLER EXPRESS) 新宿バスタ24:40発 長野駅前5:45着 JR信越本線特急 しなの2号 長野6:09発 明科6:49着 安曇野市民バス 穂高駅・明科駅路線 明科駅前6:58発 穂高駅前7:10着 タクシー 6600円(4人で相乗り1人1650円) 穂高駅~崩落場所手前 崩落場所 徒歩2分 送迎車 無料 崩落場所~中房温泉 ※1) 新宿バスタにて予定していた23:05発の深夜バスが目の前で発車。 途方に暮れる間もなく、急遽、別ルートを探すことに。 バスタのインフォメーションで尋ねると、この日発車する長野方面行きのバスの取り扱いはもうないとピシャリ。 JR窓口にて同様に尋ね、翌日の特急を勧められるも、ほかに手だてはないか考えあぐねていると、「バスタから出るバスがまだありますよ」との情報を入手。JR駅員さんに感謝! 再びバスタへ戻り、先ほどのインフォメーションで「これから出るバスがあるようですが?」と、聞くと、「運行はあるが、こちらでは取り扱いがない」とのこと。(絶妙に嘘はついていない) 「運行はあるんですね?」と念押しして、WILLER EXPRESSなる運行会社のサイトでチケットを確保。 なんとか首の皮一枚繋がった。 長野からは信越本線に乗り換え、明科駅で下車。 小さなマイクロバスを使った市民バスで穂高へ。 市民バスは主に学生や地元の方のためのもの。 運行しているかどうかは賭けのようなものだったが、サイトの情報を信じて使ってみた。 ※2) 燕岳登山口に通じる県道槍ヶ岳矢村線(通称中房線)は、2025年4月14日に発生した道路の路肩崩落により、一般車両は通行不可。 登山口までは、定期バス・タクシーから無料送迎車を乗り継いで通行可能。 今後、8月中旬(お盆)を目処に通行止めが解除される予定 。 穂高から中房温泉へ向かう定期バスはちょうどいい便がなかったため、タクシーを相乗りして通行規制のある崩落場所へ。 観音峠まで少し歩くと、中房温泉へ行く送迎車が待機している。 基本的に定期バスの時刻表に合わせて運行しているとのことだが、人数がある程度揃えば、臨機応変に出してくれる。 (このときタクシーを相乗りした4人のみで、少し様子をみて発車すると言われたが、結局、荷物を積み込んで数分後に出してもらえた) 結果、予定から2時間ほどの遅れで登山口に到着することができた。 【復路】 送迎車 無料 中房温泉~崩落場所 中房温泉12:00前には乗り場にて待機 (観音峠12:41発を逃すと次は14:31発) 崩落場所~観音峠までダッシュ (中房温泉でバス待ちし、3台めのバスに乗車。観音峠の定期バス出発時刻ギリギリのため、崩落場所から走る) 中房温泉行定期バス 中房線 1500円 観音峠12:41発(少し遅れて発車。満席にて年配者3名乗車できず。運転手が時刻表を指差しながら何やら説明。次のバスまで2時間待ったのだろうか) 穂高駅13:20着 JR特急あずさ 穂高14:28発 新宿17:25着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特になし。 上りは気温が高く長いので、水分、塩分補給など体調管理に気をつける必要あり |
その他周辺情報 | 【宿泊】 燕山荘 収容650人(2020年から半分以下に制限の上予約制) テント45張 素泊まり(大人)¥10,000 水場から水をポンプアップできる期間につき、宿泊者は水・お湯は無料 TEL:090-1420-0008 (受付時間~20:30) https://www.enzanso.co.jp/enzanso 【立ち寄り小屋】 合戦小屋 スイカ提供期間:6月下旬~9月中旬。路地ものが出る7月上旬から松本市波田のスイカ https://www.enzanso.co.jp/kassengoya 【立ち寄り湯】 中房温泉 日帰り入浴営業:9:30 ~ 16:00 https://www.hitou.or.jp/provider/detail?providerId=692 |
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
装備
個人装備 |
速乾性Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
タイツ
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
傘
行動食
非常食
飲料
食器
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
スマホバッテリー
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
メイク用品
保険証
携帯
時計
サングラス
速乾性タオル
手ぬぐい
ツェルト
ストック
カメラ
ココヘリ
|
---|---|
共同装備 |
バーナー
|
感想
以前の職場の先輩に声をかけてもらい、燕岳へ。
なんと、予定していた高速バスに乗り遅れるという、あってはならないミスからのスタート。
一緒に行くはずだったメンバーから「残念だったね。また今度!」と慰めの言葉をかけられながらも、悪あがきした結果、なんだかんだで2時間遅れで登山口に到着することができた。(詳しくはアクセスの欄を参照)
もう、これだけでほっとするやら、嬉しい気持ちでいっぱいになるやら。
ハラハラしながら、あちらこちら走り回り、大汗かいたのが、遠い夢のようだ。
登山する前から一仕事終えた感が半端ない。
燕岳は冬季を含めて何度も登っているが、夏に来るのは初めて。
その夏が例年より半端なく暑いからか、汗が止まらず、体も重い。
ベンチごとに休憩し、日焼け止めも塗り直す。
ペースが上がらず、無理せずゆっくり行こうと決めるが、富士見ベンチを過ぎた頃から足のあちこちがピキピキ悲鳴をあげ始めた。
攣りかけている部分を伸ばそうとすると、別の所が攣りそうになる、という連鎖。
朝も食べたし、随時水分も摂っているし、アミノバイタル、芍薬甘草湯も飲んでいるのに。
そうか、こんな時にあったらいいもの、梅干しを忘れていた。
のろのろ歩いていると、後ろから追いついたグループから声をかけられた。
「看護師です。足攣りそう? じゃあ、塩なめて」
そう言って、手のひらにどさりと塩の山を置いてくれた。
それを水で流し込んで、小さな歩幅で前進し、ようやく合戦小屋に到着。
合戦小屋の夏の風物詩、すいかに塩をたっぷり振って、ガブリといただく。
念願のすいかが喉を気持ちよく通っていく。
少し生き返った。
水分、塩分、ミネラル、糖分、ビタミンなどがここで摂取できるのは、まったくもって理にかなっている。
気がつけば、雲行きが怪しくなってきた。
ヤマテンでも午後は雷雨の予報だった。
あらかじめザックカバーを付けて、合戦小屋を出発。
燕山荘まではコースタイム通りなら1時間ほど。
雨に降られる前に小屋入りしたかったが、合戦尾根あたりから霧雨が降り始め、やがてゴロゴロと音がして、雷雨が訪れるのに時間はかからなかった。
燕山荘に着いたのは15時半頃。
すっかり遅くなってしまった。
先行して昼過ぎには着いていたメンバーが、小屋の脇で心配そうに待っていた。
一休みして小屋の外に出ると、すーっと雲の切れ間から北アルプスの女王の美しい姿が目の前に現れた。
あらためて一行3名、小屋の前のテーブル席に集合して、バーナーでごはん。
トマトソースのペンネがおいしかった。
燕山荘は食事も充実しているが、たまにはこんな形も楽しい。
宿泊者には水・お湯が無料で提供されるのもありがたい。
久々に燕山荘に泊まって驚いたのは、トイレが簡易水洗になっていたこと。簡易とはいえ、紙も流すことができる。
匂いも軽減し、洗面所での水汲みも歯磨きも楽になる。
山小屋の収容人数も、コロナ以降、半分以下に抑えているとのこと。
山小屋は不便がデフォルト、だとしても、少しでも快適に過ごせるように改善されていくことはありがたい。
部屋はハシゴで上った2階。
カーテンで仕切られていて、落ち着ける。
消灯とともに横になったが、疲れか興奮か、小刻みに目が覚めてしまう。
深夜、ふと窓から覗いた夜空が綺麗で、表に出てしばらく見入ってしまった。
朝は3時半に起床。
縦走の人はもちろん、日の出目当ての人も多く、小屋は静かに活動し始めている。
4時過ぎに表に出ると、あたりは既に明るんでいた。
太陽の上がる東側もいいが、小屋正面の燕岳山頂や逆サイドの槍穂高方面もモルゲンに染まって美しい。
どこもかしこも絵になる風景。
何枚も同じような写真を撮りまくってしまった。
夜中も朝も、レインでも羽織れば十分な、過ごしやすい気候。
以前はもっと肌寒かったと思うと、やはり気温上昇を感じずにはいられない。
朝はお餅をゆでてお雑煮とお汁粉。
荷物をまとめて、ザック置き場にデポして、燕岳山頂へ。
(小屋・山頂ピストン間のヤマレコのログを入れ忘れてしまって大失敗。後日修正がうまくいかず、山行記録をあげるのが遅れた)
午前中の山の空は雲もなく澄み渡っている。
やはり朝登って正解だった。
花崗岩の白い山肌に次々現れる奇岩の造形美、イルカ岩にメガネ岩。
可憐に広がるコマクサの群生。
山頂付近から振り返る燕山荘、槍穂高。
遠くに見渡す後立山連峰。
同行者が何気なく歩く姿も、キラキラ輝いて見えてくる。
北アルプスの女王、キミはやっぱり美しい山だよ。
バスの時間もあるので、後ろ髪をひかれながら、下山。
登りの辛さが嘘のように、下りはあっけなかった。
学校登山がいくつも重なっていたようで、イキイキと登ってくる少年少女の列をやりすごしながら、若さは宝だな…と感じていた。
麓の中房温泉で汗を流して、帰りのバスで思ったことがいくつか。
次はやっぱり縦走したい。
それには体力をつけておかないと。
靴もメンテナンスしておかないと。
そして、乗り遅れは絶対ダメと肝に銘じておかないと。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する