日高連峰最高峰 大きい山 幌尻岳 (額平川コース)

- GPS
- 28:10
- 距離
- 29.3km
- 登り
- 2,037m
- 下り
- 2,039m
コースタイム
- 山行
- 9:11
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:11
| 天候 | 気温: スタート18℃、山頂部 12℃と24℃を繰り返す 晴れてはいたけど山頂部は爆風で、日差しが出ると暑いけど日陰になると途端に冷える |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
最新情報は平取町山岳会HPで https://biratori-sangakukai.com/ |
| その他周辺情報 | 電波状況: docomo:9% / au:3% / softbank:8% さすが日高としか言えないような、壊滅的な数字 https://chizroid.info/denpa/ex/list 登山バッジ とよぬか山荘内売店にて1種類 1000円 山の駅ほろしりにもあるらしい 「とよぬか山荘」と「幌尻山荘」がややこしいですが、とよぬか山荘はシャトルバス発着のベース拠点、幌尻山荘が徒渉後に行きつく山の中の山小屋です 地名の「豊糠」で覚えると良いかも |
写真
感想
この山の登山は1年前から始まりました。
■幌尻山荘 完全予約制
https://horoshiri-biratori.jp/
予約スタートは前年12月16日午前0時より。翌日朝にはほぼ埋まる。予約は1人1件までで2件以上見つけ次第予約を取り消すと脅される。なのでその日が雨だとどうしようもなくなるのだが、現実的には空きさえあれば振り替えてくれたりと多少柔軟には対応してくれる模様。山荘利用4000円、バス往復10000円は事前振り込み。入金は1か月前までなので、1か月を切るとキャンセルが出て予約が取れることも。
■シャトルバス
とよぬか山荘から第二ゲートまで約1時間。人数が多い場合はバス2台とかになるらしい。林道は荒れてて正直酔った。行きは予約人数が集まれば早めに出発してくれるけど、帰りは状況によって徒渉を諦めて戻ってきた人とか天候の都合で早めに下山してきた人とかがいるので定刻まで発車しない。帰りは車内販売あり。
■渡渉
とにかくピンクテープを見逃すな。ピンクテープが対岸に無いところは渡るな。渡らない方に道がある。逆にピンクテープが対岸にあるところは必ず渡れ。
■靴
自分なりの結論で言うと、フェルトソールの沢靴一択。これ以外考えられない。マリンシューズ、水陸両用靴など合計4足ほど買って事前に近くの川でいろいろ試したけど、やはりラバーソールはどうやっても滑る。水の中で足を探り探り歩かないといけないので、時間も掛かるし、滑るし、転ぶし、良いことない。それに比べてフェルトソールを初めて試したとき「なんだこれー、普通に歩けるじゃん!」ってビックリした。このルートだと沢靴利用後はすぐに山荘でデポできるのでそこまで荷物にもならず「2足持ち」もそれほどデメリットになりません。安全性、体力消耗なども考慮して、フェルトソールの沢靴を強くオススメします。
■靴下
結論から言うとこれもネオプレンの靴下を準備すべし。水の中が全く冷たくなくなる。モンベルだとクリマプレンという商品名だけどネオプレンとほぼ同じ。これも沢靴同様、使用後にすぐ小屋にデポできるので荷物にならない。
■ヘルメット
渡渉時、万が一に備えてヘルメットはあった方が良い。装着率は2割ほど。
■最初の徒渉
北電取水施設から15分ほど歩くと最初の徒渉の張り紙がある。この渡渉、実はかなり深い。ある意味「関門」としてこの渡渉で危険と思ったら戻るためにあえて深くしてるのか、と思うくらい。ちなみにこの渡渉は巻くことが出来て、川を渡らず右岸をそのままグイっと登って進むと鎖があり、その深い徒渉行って帰っての2回分をパスできる。それも「これくらいのルートファインディングが出来ない者は戻れ」という関門のような気もする。(我々の場合はシャトルバスでおじさんが事前に教えてくれた)
■徒渉時の歩き方
名付けて「おじさん方式」。行きのシャトルバスの中で運転手のおじさんが「上流に体を向けて、カニ歩きのように横に移動する」という徒渉の方法を教えてくれて、これを実践するとかなり良かった。
■幌尻山荘での過ごし方
小屋内はある意味「寝室」のような扱いで、持ち込めるのは衣類、寝具、貴重品、食料などのみ。それ以外のザックや汚れものは小屋の外側にドアがある物置に置くよう指示がある。注意として食料は必ず室内に持ち込むこと。もしザックの中に残してたらジップロックごとねずみにカジられるらしい。食事も外で行う。夜はホントみなさん静か。宴会しに来てる人なんて一人もいないからね。さすがポロシリスト。今回の小屋番さんは女性で話し方はぶっきらぼうだけど仕事はキッチリやるタイプ。
■山頂まで
小屋から山頂までは、ある意味普通の登山。スタート直後はしばらく急登だけど、稜線に出ても安心しない。意外と岩場が多く、気楽に歩ける訳ではない。
■前泊
最初は近くのキャンプ場か道の駅かと考えてたけど、最終的にはシャトルバス発着の「とよぬか山荘」に前泊することにした。旧豊糠小中学校の校舎を再利用した宿泊施設で、1泊2食 8000円。チェックインは15時から。相部屋が2部屋 (恐らく元教室) で基本的には男女別、1部屋に2段ベッドx6。風呂入れます。夕食はジンギスカン風のセルフ焼肉。売店あり バッジ1000円、Tシャツその他。朝食はおにぎり4個作っててくれる。
■渡渉は自己判断で、の真意
平取町山岳会HPの「最新のお知らせ」に直近のシャトルバス運行状況を載せてくれているけど、必ず「徒渉は自己判断で」の文言が付いている。「なんだ、責任逃れかよ」と思ってたけど、現地に行ってみて、そういう意味ではないと強く感じた。山岳会としては本気で一人でも多くの人に無事に登頂してもらいたいと思っているんだな。実際、訪れる登山者には本当に様々なレベルの人がいる。見るからに屈強で多少の増水でも全く問題なさそうな人から、ご高齢で体重も軽く、すぐに流されてしまいそうな人まで。なので、もしちょっとした増水ですぐにシャトルバスを運休にしてしまうと本来登れる人まで登れなくなってしまう。だから、とりあえずバスは動かして、そこから先は各自の判断とすることで、本来登頂可能だった人が一人でも多く登頂できるようにするための運営側の最大限の配慮なんだ、ということにようやく気付いた。なので本当の意味での「自己判断」が生死を分けます。
幌尻岳はやはり厳しい山です。そんな厳しい山に続々と訪れる様々な登山者ひとりひとりにしっかり対応し、常に変化する自然状況をギリギリで見極めながら、安全に最大限配慮したうえで一人でも多くの登山者が登頂できるようサポートを続ける平取町山岳会の方々の努力は並大抵のことではない、と改めて実感しました。心より敬意を表します。ありがとうございました。
(そう考えると、シャトルバス往復1万円というのも、まあ高くは、、、いや、やっぱり高いな。)
へろぞー










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