記録ID: 959594
全員に公開
積雪期ピークハント／縦走
槍・穂高・乗鞍
北鎌尾根GO
2016年09月10日(土) 〜
2016年09月11日(日)
長野県
岐阜県
amenaryusa
その他1人
体力度
8
2〜3泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 25:03
- 距離
- 39.5km
- 登り
- 2,926m
- 下り
- 3,401m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 10:05
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 11:48
距離 20.8km
登り 1,919m
下り 932m
2日目
- 山行
- 13:12
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 15:19
距離 18.7km
登り 1,021m
下り 2,504m
| 天候 | 高曇り。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2016年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
二日目は上高地へのゲート時間に間に合いそうになく槍ヶ岳より新穂高温泉に下る。 予約したタクシーで沢渡へ向かう。タクシー代は安房トンネル代込みで1万2000円くらい。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
大曲までは一般登山道。写真にも記しましたが水俣乗越に取り付いてすぐに沢を渡りますが、そのまま沢を詰めてはいけません。沢の左に登山道があります。 水俣乗越の下りはV字のザレ場です。崩しながら下降。すぐに右にジグザグの踏み跡があります。V字のザレ場は、そのままでも下れるとは思いますが大変です。 北鎌沢出合いは左側の沢筋に小さなケルンがあります。出合いまでの下りは川幅が広いので出合いを見落とさないために左よりを下った方がいいでしょう。 北鎌沢は10分程で沢が分かれます。もちろん右俣へ進みます。左俣の方が大きいので引き込まれないように。三分の二程、登った所に右へ誘導される別名クライマーズホイホイがあります。行き詰り引き返すのも困難になるそうです。×印があるそうですが私は気がつきまんでした。同行のSさんは引き込まれました。上を見て本流を確認しながら進めば間違えないでしょう。あくまで本流です。北鎌沢上部で沢が左右に別れますが、どちらも稜線に出ます。右は北鎌のコルへ。左はコルより先の稜線に出ます。コルは詰めて3張り。コルから天狗の腰掛までにテントスペースが3カ所くらいあります。独標の基部まではちゃんとした登山道？があります。独標は、今回は直登せずにトラバースしました。基部にはちょっとした休憩スペースがあり、独標を眼前に望めます。ここから独標トラバース取り付き地点までに、明瞭な下りの踏み跡がありますが間違いです。先行者が誘われ行き詰まりました。取り付き地点まで平行移動です。トラバースは明瞭な踏み跡があり、有名なロープ、コの字の通過も問題ありません。進めなくなる箇所まで行き50mほど登ると残置ロープのガリーにでます。ガリーは左から攻略しスラブを上がります。岩場にでますので右基調に登れる所を上がると稜線にでます。晴れていれば槍ヶ岳の素晴らしい眺めが待っています。 私たちは基本は稜線歩き、巻きは短くを念頭に進みました。どこがP11と12だったか、よくわかりませんが巻きはしません。P13の手前で2回天上沢側を巻きましたが、ガレガレの下りとトラバースです。昨年も同ルートを選択しましたが今回の方がきつかったです。ザレが進んだのかな？ここは鉄則通り千丈沢側から巻くべきでした。P13は白いざれた20m程のピークを滑らないよう直登。P14は直登か迷いました、千丈沢側に明確な巻道があります。前回ここを巻きすぎて槍ヶ岳の基部まで行ってしまいました。今回は巻いてすぐに上がれそうなポイントを登り、P14とP15の間のピーク(仮名P14.5)手前に出ました。ここを千丈沢側に踏み跡があり巻きます。ケルンが積んであるポイントを上がるとP15に出ます。 P15からクライムダウンポイントに残置シュリンゲがありますが普通に下りれます。 大槍の基部からカニのハサミを目指しそこから右基調に上がり下のチムニーに取り付きます。垂直に感じますがホールドが豊富で登れちゃいます。続いて上のチムニーは右側の上にホールドがありますが一段登らないと届かないので注意です。 ここまで来れば槍ヶ岳頂上の登山者の声が聞こえ、顔も見えます。 近づく大槍を見ながら登る、ワクワクドキドキの素晴らしいコースです。 |
| その他周辺情報 | ファインビュー室山にて温泉。10時まで営業。受付は9時30分まで。 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
沢の左に登山道です。すぐに右に渡り、また左に戻ります。
登山道に気づかずに、そのまま沢を上がると大変な藪漕ぎが待っています。
登山道に気づかずに、そのまま沢を上がると大変な藪漕ぎが待っています。
ここを詰めちゃだめですよ。左に道があります。途中会った北鎌チャレンジャーが沢を上がってしまい稜線まで苦労したと申していました。9/10 11:23
ここを詰めちゃだめですよ。左に道があります。途中会った北鎌チャレンジャーが沢を上がってしまい稜線まで苦労したと申していました。
1時間ちょっとで水俣乗越です。槍ヶ岳へ行くなら長くつらい槍沢を上がるより、水俣乗越から東鎌尾根経由で行ったら楽しいでしょう。
1
9/10 11:54
1時間ちょっとで水俣乗越です。槍ヶ岳へ行くなら長くつらい槍沢を上がるより、水俣乗越から東鎌尾根経由で行ったら楽しいでしょう。
これから下る天上沢方面。遠くに高瀬ダム湖と針ノ木岳が見えますね。ここからヘルメットを着用。
出だしのV字の砂ザレな急な下り。Sさん曰く、今回ここの下りが一番怖かった。
北鎌沢出合。小さなケルンが目印。ソロの先行者が休んでました。昨年は勢いよく水が流れていたのに枯れてます。
手持ち1ℓ弱。先で伏流していなければ撤退?!。
9/10 14:16
北鎌沢出合。小さなケルンが目印。ソロの先行者が休んでました。
昨年は勢いよく水が流れていたのに枯れてます。
手持ち1ℓ弱。先で伏流していなければ撤退?!。
昨年は勢いよく水が流れていたのに枯れてます。
手持ち1ℓ弱。先で伏流していなければ撤退?!。
右股に入って10分くらいで「水でてますよ！」先行者の声です。右俣で伏流してました。ヤレヤレです。ここ6ℓ背負いますが、結果的に翌朝2ℓ余りました。
1
9/10 14:54
右股に入って10分くらいで「水でてますよ！」先行者の声です。右俣で伏流してました。
ヤレヤレです。ここ6ℓ背負いますが、結果的に翌朝2ℓ余りました。
ヤレヤレです。ここ6ℓ背負いますが、結果的に翌朝2ℓ余りました。
私気がつきませんでしたが、三分の二程登ったところに右にクライマーズホイホイがあり、Sさんは引き込まれたそうです。私を呼びましたが、ゴメン、聞こえなかった。
枝沢でなく本流を詰めれば大丈夫。
9/10 16:06
私気がつきませんでしたが、三分の二程登ったところに右にクライマーズホイホイがあり、Sさんは引き込まれたそうです。
私を呼びましたが、ゴメン、聞こえなかった。
枝沢でなく本流を詰めれば大丈夫。
私を呼びましたが、ゴメン、聞こえなかった。
枝沢でなく本流を詰めれば大丈夫。
上部で沢が左右に分かれます。昨年は左の沢を詰めてコルの先に上がりました。今回は右の沢を詰めます。
天気がいいと一段低くなったコルが見えます。
沢がなくなり草付きを上がると
沢がなくなり草付きを上がると
コルです。昨年はここで泊まりました。詰めれば3張りいけます。予想に反して誰もいません。結局、今回の北鎌で会ったのはソロチャレンジャー2名だけです。この先にいくつかテント場がありますので先に進みます。
9/10 17:17
コルです。昨年はここで泊まりました。詰めれば3張りいけます。予想に反して誰もいません。結局、今回の北鎌で会ったのはソロチャレンジャー2名だけです。この先にいくつかテント場がありますので先に進みます。
ガスってきました。コルから独標まではルートはしっかりしてますので迷うことはないです。ちょっと荒れ気味の登山道。道でなければコースアウトです。
9/10 17:21
ガスってきました。コルから独標まではルートはしっかりしてますので迷うことはないです。ちょっと荒れ気味の登山道。道でなければコースアウトです。
20分程歩きましたが急登になりテント場もしばらくなさそうなので戻ってテント場確保。隣は落ちたら怖い箇所にギリギリひと張りです。コルから歩いて数分、最初のテントスペース。
1
9/10 18:24
20分程歩きましたが急登になりテント場もしばらくなさそうなので戻ってテント場確保。隣は落ちたら怖い箇所にギリギリひと張りです。コルから歩いて数分、最初のテントスペース。
二日目、4時に出発。松の根、ダケカンバと掴めるものは何でも利用して急登を行きます。
独標の基部で一休み。中間に見える緩いUの字のバンドがルートです。踏み跡があります。
ここから取り付きまでに、はっきりとした下る道がありますが行き詰まります。先行のチャレンジャーが引き込まれまてました。
1
9/11 5:43
独標の基部で一休み。
中間に見える緩いUの字のバンドがルートです。踏み跡があります。
ここから取り付きまでに、はっきりとした下る道がありますが行き詰まります。先行のチャレンジャーが引き込まれまてました。
中間に見える緩いUの字のバンドがルートです。踏み跡があります。
ここから取り付きまでに、はっきりとした下る道がありますが行き詰まります。先行のチャレンジャーが引き込まれまてました。
奥が裏銀座、真ん中が鷲羽岳、右のとんがりが水晶岳。真ん中の尾根が硫黄尾根、赤っぽく見えるのはモルゲンロートでなくて地の色です。
1
9/11 6:06
奥が裏銀座、真ん中が鷲羽岳、右のとんがりが水晶岳。
真ん中の尾根が硫黄尾根、赤っぽく見えるのはモルゲンロートでなくて地の色です。
真ん中の尾根が硫黄尾根、赤っぽく見えるのはモルゲンロートでなくて地の色です。
最初にでてくる残置ロープ。昨年はここを登り独標に直登しました。
これまた有名なコの字のトラバース。一段下にステップがあります。くぐらなくても通過できます。
レンズに指が入りました。
トラバースで先に進めなくなる所で上に上がります。
トラバースで先に進めなくなる所で上に上がります。
するとガリーに残置シュリンゲ。
そのまま登ると挟まってしまいそうなので、左側から攻略。
そのまま登ると挟まってしまいそうなので、左側から攻略。
登れそうな箇所を詰めると稜線です。
ここからの眺めは、いいですねえ。ワクワクします。
ここからの眺めは、いいですねえ。ワクワクします。
こちらは独標。独標に直登するよりは20分くらい時短になると思います。
P13〜15のルートを観察します。
独標がP10。
P11と12はよくわからないですが稜線歩きです。
独標がP10。
P11と12はよくわからないですが稜線歩きです。
ルートをチェックします。右側真ん中辺りの白いザレ部分がP13。稜線中央のジャンダルム似のピークがP14、その奥の三角ピークがP14.5(仮名)、更にその後ろの平なピークがP15です。
3
9/11 7:59
ルートをチェックします。
右側真ん中辺りの白いザレ部分がP13。稜線中央のジャンダルム似のピークがP14、その奥の三角ピークがP14.5(仮名)、更にその後ろの平なピークがP15です。
右側真ん中辺りの白いザレ部分がP13。稜線中央のジャンダルム似のピークがP14、その奥の三角ピークがP14.5(仮名)、更にその後ろの平なピークがP15です。
北鎌尾根歩きは直登、右巻き、左巻きの3択を迫られます。基本、千上沢側を巻くようですが
自分で判断して行ける所を進みます。変だと思ったら戻れなくなる前に引き返します。
正解はないのかも。
2
9/11 8:02
北鎌尾根歩きは直登、右巻き、左巻きの3択を迫られます。
基本、千上沢側を巻くようですが
自分で判断して行ける所を進みます。変だと思ったら戻れなくなる前に引き返します。
正解はないのかも。
基本、千上沢側を巻くようですが
自分で判断して行ける所を進みます。変だと思ったら戻れなくなる前に引き返します。
正解はないのかも。
P12?からP13の間、2回巻きましたが天上沢側を巻いてしまいました。
ガレガレの下りとトラバースが続きました。千丈沢側を選択するべきでした。
巻いた直後にP13の基部にでます。15メートルぐらいの白いザレのピーク。滑らないように慎重に登ります。
これはP13から見下ろした図。
ここを上がってきました。
2
9/11 8:34
巻いた直後にP13の基部にでます。
15メートルぐらいの白いザレのピーク。滑らないように慎重に登ります。
これはP13から見下ろした図。
ここを上がってきました。
15メートルぐらいの白いザレのピーク。滑らないように慎重に登ります。
これはP13から見下ろした図。
ここを上がってきました。
写真にはないですが、P14を直登するか迷い千上沢側を巻きました。はっきりとした巻道があります。昨年はここで巻きすぎて槍の基部に出ました。今回はできるだけ稜線沿いを歩きたい。
1
9/11 8:56
写真にはないですが、P14を直登するか迷い千上沢側を巻きました。はっきりとした巻道があります。
昨年はここで巻きすぎて槍の基部に出ました。今回はできるだけ稜線沿いを歩きたい。
昨年はここで巻きすぎて槍の基部に出ました。今回はできるだけ稜線沿いを歩きたい。
稜線復帰。
これはP14.5(仮名)だと思われます。千上沢側から巻きました。
これはP14.5(仮名)だと思われます。千上沢側から巻きました。
巻きの途中ケルンがありました(振り返って見た)
ここから稜線に上がります。
ここから稜線に上がります。
P15からのクライムダウンポイント。捨て縄がありますがロープなしでダウンできます。
中央平な部分が北鎌平。直登せずに千上側に巻きます。
前回、北鎌平を踏んでないの今回は踏みたい。巻きすぎない所で登り返します。
1
9/11 10:21
中央平な部分が北鎌平。
直登せずに千上側に巻きます。
前回、北鎌平を踏んでないの今回は踏みたい。巻きすぎない所で登り返します。
直登せずに千上側に巻きます。
前回、北鎌平を踏んでないの今回は踏みたい。巻きすぎない所で登り返します。
この先が北鎌平。
千上沢側から巻きました。
前回、巻きすぎて北鎌平を踏んでません。あまり巻きすぎないうちに登り返します。
千上沢側から巻きました。
前回、巻きすぎて北鎌平を踏んでません。あまり巻きすぎないうちに登り返します。
下のチムニーです。
ほぼ垂直に感じますが手がかり、足がかりが多くさくっと登れます。
ほぼ垂直に感じますが手がかり、足がかりが多くさくっと登れます。
Sさん、上のチムニー奮闘中。左側に手がかりありますが、一段上がらないと手が届きません。まずはチムニー中央を上がって左上のホールドを掴みます。
4
9/11 12:00
Sさん、上のチムニー奮闘中。
左側に手がかりありますが、一段上がらないと手が届きません。まずはチムニー中央を上がって左上のホールドを掴みます。
左側に手がかりありますが、一段上がらないと手が届きません。まずはチムニー中央を上がって左上のホールドを掴みます。
頂上の人の声が聞こえてきます。
いよいよフィナーレです。
嬉しいような寂しいような。
いよいよフィナーレです。
嬉しいような寂しいような。
Sさんとがっちり握手して記念撮影です。
Sさんご一緒、ありがとう！
楽しかった！ 終わるのが寂しい。
いいのさ、また来るから。
Sさんご一緒、ありがとう！
楽しかった！ 終わるのが寂しい。
いいのさ、また来るから。
三角点の標石。いくつかありますが一番古いものは東鎌尾根を拓いた小林喜作が担ぎ上げたものです。
どれかな？
どれかな？
翌日は仕事で、もともと一泊二日の予定です。この時間ですと上高地、タククシー＆バスの最終に間に合いそうにありません。タクシーを予約して新穂高温泉に下るとします。
9/11 13:49
翌日は仕事で、もともと一泊二日の予定です。この時間ですと上高地、タククシー＆バスの最終に間に合いそうにありません。
タクシーを予約して新穂高温泉に下るとします。
タクシーを予約して新穂高温泉に下るとします。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
雨具
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
調理用食材
飲料
水筒（保温性）
食器
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
ポール
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
|---|---|
| 共同装備 |
テント
ガス
コッフェル。
|
感想
昨年、初めて北鎌へ行き、すっかり魅了されてしまいました。前回、先行者の後を追って、P14から大槍の基部まで、おもいっきり巻いてしまい北鎌平を踏んでいません。今回は稜線から離れないように心がけました。
二日目の予報がよくなかったためか北鎌で会った登山者は2名のみ。貸切状態で自分でルートを探しながら静かでダイナミックルートを満喫しました。
御一緒くださったSさん、ありがとうございました♪
私の都合で一泊二日の強硬山行となりすみません😣💦⤵
今年2月の権現岳でひょんなことから出合い、とんとん拍子で北鎌行脚となりました。
山での出会いは初めてでしたが、旧知の仲のように楽しい山行でした♪
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