白山 孤独に地獄谷とヒルバオ雪渓滑降


- GPS
- 11:03
- 距離
- 21.7km
- 登り
- 2,437m
- 下り
- 2,418m
コースタイム
- 山行
- 9:53
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 11:03
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
世間はもうすぐ7月、白山の山開きも来週だと言うのに山スキー担いで地獄谷とヒルバオ雪渓を滑ってきました。
日曜日は雨なので泊まれないから空いてるかな〜と思ったらなんのその、朝の4時で下の駐車場は手前のところまで満車と大盛況でした。道路沿いの路肩のところがまだ空いてたので戻ってそっちにしましたが、距離はあります。たくさん歩きたい方は道路沿いの駐車地、標高差稼ぎたい方は下の駐車場ですね(笑)
さて周りを見回してももうスキー板の存在を見つけることはできません。往生際が悪い山スキーヤーとか、引き際を知らない山スキーヤーとか形容詞は色々ありますが、自称変態山スキーヤーなので致し方ないでしょう。
さて今日は珍しく観光新道を使ってみることにしました。横シートラの効果がどれほどか確認するためと、少しでも距離を短くしたかったからです。結果的に横シートラは観光新道でも問題なく歩けました。肩こりましたけど(笑)
今日はスキー板の他にシールとクトーも入れてるので、アイゼンも含めると8kg以上あります。重い荷物を持ってても前を歩く登山者を順に抜いて行きます。そのまま殿ヶ池避難小屋まで休憩なしで歩きました。トイレを済ませて補給したらまた歩き出します。
次は室堂で休憩です。もう雪もかなり減ってます。山頂もガスってましたが、風の流れでガスが晴れそうだったので先に山頂に行くことにしました。山頂ではピコシェルターにくるまってた方と少し会話。彼も4月に2回、白山に山スキーに来られたそうですれ違っていた可能性はあります。
自撮りも土下座もなく先を急ぎます。大汝峰は巻いて、御手水鉢が見えてきたらもう地獄谷のドロップポイントです。意外と近く感じました。(絶対的には遠いと思いますが・・・)
さーてようやく板を下ろし、兼用履に履き替えてスキー滑降します。ドロップポイントはもともと中途半端な雪庇があり切れ落ちているところもあり、この時期は雪が切れたり穴が待ち受けてたりしますのでどこから行こうかと探したらすぐそこが急斜面で雪もつながってて楽しそうだったので早速ドロップインしました。
急斜面の滑降は集中力と筋力があり、それから一瞬で大きくターンする自信があればとても楽しいものになります。一般的にはプロのように撮影目的ではないので安全を優先した滑りになるのですが、筋力を最大限使いながらこの急斜面をコントロールして滑っている〜という瞬間はとても刺激的です。
とはいえそんな瞬間は数10秒もなく、あっという間に終わります。この数10秒のために10時間以上スキーを担いで歩いてる不可思議な人です(笑)
地獄谷は結構長く、滑りそのものは結構楽しめます。縦溝もない訳ではないですし、落石もたくさんありますがあまり気になりません。GPSでこまめに地形図を確認し、ルートミスがないように滑ります。そしていよいよ地獄谷の底に近づいたところで沢の音がゴーゴーと聞こえてきました。おっとこれは・・・近づいてみるとやはり雪が割れて下の沢の水流が確認できます。斜面途中にとどまって、沢に下りて渡渉してでも進むかどうかしばし悩みましたが、この先の雪の厚みが沢の水でだいぶ薄くなっていることを考えるといつ転落してもおかしくない、ということで今日はここまでとしました。本当は火の御子峰の真下まで行きたかったのですが、危険を冒してまで行くところではないので、若干の未練を残しつつもシールを貼り登り返します。
今日も中間部分をくり抜いた「間抜けシール」を貼ります。面積が狭いのでスキーソールの水分はキッチンタオルでしっかり拭き取ってから貼って粘着力を確保します。本物のシールに比べるとツルッと滑るシーンは多いですが、この時期まあ実用にはなるレベルです。
無事に御手水鉢にまで登り返し、また登山靴に履き替えて横シートラで登ります。さすがに行動時間も長く荷物も重いのでそれほどペースは上がりませんが、大汝峰にまで這い上がります。
まだ時間もあるのでヒルバオ雪渓を少し滑ることにしました。すると「こんにちは〜」という声がして誰かと思えばwindnaoさんでした。今日は計画の砂防新道から観光新道に変更してたり、なかなか遭遇が難しかったと思いますが運がよかったです。しばし変態談義、いや雪山トークで盛り上がり、windnaoさんは山頂に、私はヒルバオ雪渓に向かいます。
大汝直下はなかなかの急斜面ですがこちらもとても楽しいです。パウダーなら昇天するかも〜という感じです。しかしこの時期のザラメも、ブレーキもかからず縦溝も浅めで結構快適です。中腹からは斜度が緩むのでそこまでとし、またまた間抜けシールで登り返します。それにしてもスキー担いでないとザックが軽いこと(笑)
登り返しは斜度が急でところどころ氷化しており、ピックストックを両方とも刺しながら耐えた場面もありました。そのままもう少し大汝峰に向かって登り、そのまま雪をつないでトラバースして巻道の分岐点に滑り込みました。このトラバース途中で、シールだと滑り落ちそうだったのでスキー装着したままシールを剥がしました。これは間抜けシールだったのでくり抜いた中をピックストックで引っ掛けて剥がし、シールはそのまま首に掛けて滑ったのですが、こういうメリットがあったのかと発見した次第です(笑)
そこからまた登山靴に履き替え、横シートラでお花めぐりコースを歩き、再び雪が出てきたところで本日最後の滑降に切り替えるためにまた兼用履に履き替えました。この履き替え作業は時間がかかりますがちょうど休憩できていいので、ちゃんと座布団出して座ってするようにしています。
ここは滑ると弥陀ヶ原の登山道に合流するのに少し藪漕ぎがあることは分かってましたが、なぜかトレースもあったのでそのままガンガン滑って行きました。何度やってもやっぱりスキー滑降は最高です。
藪漕ぎは幸い笹薮だったので植生を荒らすことなくクリアできてよかったです。(笹も同じ植物なのに、扱いが惨めですね・・・)
帰りは砂防新道にしようかなと思いましたが、十二曲がりも滑れそうにないので下山も観光新道にしました。帰りは山屋さんっぽくない方も多く見受けられましたが、これも有名な山ゆえんなのでしょう。こういう方にアイゼンやピッケルが必要と言っても、その意味合いすら理解してもらえるものではないので、運が悪くなることないよう期待するしかないでしょう。
下山も横シートラで快調です。頭上でスキー板が藪に引っかかって往生することはありません。下山時のほうが「スキーですか〜」とよく声をかけてもらえます。結局誰一人としてスキーの人を見かけることがありませんでした。
さて本日で今シーズンの山スキー61日目、このまま可能な限り山スキーを続けてたらそのうち初雪が降って来シーズン突入になったりして?!ってな冗談を考えながら、雪がある限りはスキー持って行こうという決意を強くした山行でした。
momochannさん、おはようございます。
相変わらずの変態ぶりに頭が下がります。
火の御子峰マニアということで、
http://www.e-net.or.jp/user/tan/foot%20step/hakusan_mino/hinomiko_83.html
こんなホームページもありますが、この仙人谷経由のルートなら火の御子峰上の2004m地点までmomochannさんの情熱で這い上がれるのではないでしょうか?
もう少し雪がないとだめなので、来シーズンの残雪期待ちですかね…
いえ、地獄谷っていう言葉の響きが変態さん的に大好きならいいのですが…
shinmonさんこんばんは!
実は4/28に地獄尾根を滑った時、この仙人谷の底がどうなっているか偵察したのですが、火の御子峰に這い上がる尾根の末端の谷はこの時期ですでに雪が切れてました
なのでちょっとこのルートはもう少し早い時期に2泊3日くらいで狙わないといけないようです・・・
今年は月刊百四丈滝の発行がありましたのでそちらを優先する都合で時間が取れませんでしたが、来年はぜひ狙って見たいと思います
やっぱり火の御子峰のピークにどこまで接近できるか?がテーマですね〜もしよろしければ同行いかがでしょうか?!
レスありがとうございます。
今年の積雪量でも4月末がだめだったとするとー
4月初旬もしくは中頃に2泊3日…
勤め人としてはかなり厳しい話です
2000-2400mあたりでテン泊…
そもそも実力が伴ってません
が、非常に興味がそそられる山行ですよね!!
この記録にあるように、仙人谷の芯よりも中宮道寄りにトラバース的に滑ると、どこかで谷が埋まっているはずですから、狙えないことはないと思います・・・。
初日に市ノ瀬から仙人谷まで滑って、雪の状態で午後からアタックするか翌朝にアタックして、二日目に帰還することも可能かなとは思います
笈ヶ岳から撮った写真を見てると案外火の御子峰の尾根の北側から登る方が簡単な気がします。まだ時間があるので来年が楽しみです!
momochannさん、おはようございます
朝、4時過ぎに準備に取り掛かるとスキーとピンクのヘルを背負った方が通り過ぎて行きました
もちろん、一瞬でドMなmomochannさんって判りました
いゃ〜スゴイっすぅ
あの荷を背負って観光、しかも早い!!!!
さすがの体力&脚力ですね
その上...大汝ではお仲間と合ったようで
僕もnaoさんとは室堂付近で久々に再会しましたよ
「最近の登山で会ったかも?」でも判るように多くのヤマレコユーザーさんが白山に来られてたようですね
toshiさんこんばんは!
ピンクヘルメットを被っていたのではなく背負っていたところまでチェックされてましたか〜悪いことはできませんね
実際のところ体力と脚力には限度があるので、重心移動を利用していかに楽に歩くかというところが大きいと思います。宇宙人が音もなく平行移動するような感覚が掴めるとベストですね(笑)
確かに白山大盛況で〜でももう一人くらい山スキー背負った人がいてもおかしくないような?確率からしますと・・・
momochannさん、おはようございます。
普通に大汝に登ってもお会いできない斜面におられたんですものね!
本当に奇跡のように感じてきましたよ。
なぜ雪の斜面を直登しなければいけない気持ちになったのか???
呼ばれていたとしたら恐ろしくなってきます
「シールはそのまま首に掛けて滑った」なんと!
太ももに巻いたり、首に巻いたり、、、、。やっぱりおかしい。
「変●さん」って気を使って●にしてたんですが、、、公言されてる変態さんだったのですね。お見逸れしました。。。。
帰りも観光新道でしたか!
自転車デポ地でまた追いつかれたんですから本当凄いお方です。
windnaoさんこんばんは!
大汝で雪の斜面を登ってくる人がいるのを見かけて「あれ?なんで夏道じゃなくてこんなところを登ってくる変わった人がいるんかな?」と思いました
これはきっと強力な磁石のS極とM極が引き合って・・・あ、S極とN極でしたね(笑)
ちなみにシールを首に掛けて滑った姿は数人の方に目撃されました(笑)
きっと見たこともないような尋常じゃない姿に昨晩は悪夢でうなされていたのではないかと思います
帰りは黒ボコ岩までスキーも使いましたので、その分で挽回できたのかと〜
予想以上に変態度が高いと思われたかも知れませんが、事実です(笑)
私がサンカヨウの花びら一枚ならmomochannさんはピンクのハクサンコザクラで変態丸腰山スキーヤーと言う新たなスタイルを是非(笑
それにしてもまだスキーとは凄いです。
7月も雪残ってそうなので板収めはまだまだ先ですね!
nakkiさんおはようございます!
やっぱり私にはピンクの花が似合いますね
ハクサンコザクラの花びら一枚だとかなり小さいですが、私の小さいモノには十分間に合います!
こんどぜひ丸腰変態コラボやりましょう(笑)
ところで私の辞書の「板収め」のページは破られてなくなってました
それでも市ノ瀬から別当出合のシャトルバスにスキー持って乗るのは気が引けます・・・もしかしたら前代未聞の事件だったりして(笑)
momochanさん、こんにちは
取立山以来でお久しぶりです。
ひと月前は↓砂防(m)、↑観光(t)ですれ違いでした。
今回、6人グループで2泊3日白山にいましたが、
さすがにスキーヤーにはお会いしませんでしたよ。
momochanさんとは時間差ニアミスだったようです。
大汝の急な方の斜面を滑降されたんですね。スキーヤーの方は選ぶ斜面の角度が違います。先月、奥の方のヒルバオ雪渓上部をトラバースして下りましたが、なかなかの大パノラマで感動しました。今回、翠ヶ池のふちまで下りたかったのですが、時間が許せずかないませんでした。
この日、エコーライン下りましたが、こちらもなかなかの大雪面でした。落石等はほとんど無かったですね。下の工事現場のあたりまで下ればけっこうな距離になるんじゃないでしょうか。でもその下は多分不動滝ですよね。別山の油坂も長い雪面でした。スキーだったら一瞬でしょうか。
今年は残雪が多いので、まだまだスキーが楽しめそうですね。なんせ、コツブリ山のミニゲレンデを滑られるくらいですから、雪面さえあればどこでもOK?
tomさんおはようございます!
ご無沙汰しております〜
土曜日なのに自宅にいる不思議な朝を迎えています
3日間とも山スキーヤーと遭遇せずでしたか・・・だんだん私の変態度も際立ってきました
今年は結構残雪が長く残ってますよね〜さすがにこの梅雨の雨でかなり減るのではと思いますが、10mでも残っていれば繰り返し滑って距離を稼ぐなんてこともできますし(笑)、まだ悪あがきしようと思っています
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する