上高地〜(岳沢)〜前穂高岳〜奥穂高岳〜(涸沢)〜上高地
長野県
岐阜県
Thomas
1ROW
- GPS
- 01:49
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 2,049m
- 下り
- 2,043m
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- 山行
- 6:28
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 7:23
- 山行
- 4:16
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 4:57
沢渡大橋5:40===>6:10上高地バスターミナル6:40-8:17岳沢小屋8:38-10:58紀美子平11:08-11:28前穂高岳11:36-11:56紀美子平12:05-13:33奥穂高岳13:40-14:03穂高岳山荘
●2日目●
穂高岳山荘6:40-7:38涸沢ヒュッテ7:54-9:23横尾9:34-10:12徳沢10:24-11:00明神11:00-11:30河童橋11:32-11:37上高地バスターミナル
| 天候 | 8/20(土) 小雨で夜から雨 8/21(日) 雨のち小雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
・乗降客が多かったのは市営第二駐車場のある『沢渡中停留所』 ・しかし、ここからも増便のバスが出ていて結果的には『沢渡大橋発』は のんびり♪『沢渡中発』は満員といった感じ ●バスの運賃は往復で2,000円(片道だと1,200円) ・バス停ではタクシー会社から乗合での乗車を過剰なまでに勧められるが、 ほぼ同料金ならバスのほうが絶対にのんびり上高地に入れる(個人的感想) |
| コース状況／ 危険箇所等 |
・岳沢小屋までは特に危険個所は無し。 ・重太郎新道はハシゴやクサリがいくつかあるが、しっかり固定されていて問題なし(クサリは補助として、使わず登ることも可能)。 ・紀美子平〜前穂高岳間や吊尾根では谷側に傾斜した一枚岩があり、雨でのスリップには注意が必要。 ・奥穂高岳〜穂高岳山荘間は山荘への最後の下りで一部ハシゴ。 ・全体的にはガレ場が多く、浮石もりだくさんなので慎重さが必要。また、しっかり固定してるように見える岩でも手をかけて登ろうとすると動く岩もあるので要注意。 |
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
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「斜面を歩く」イメージから「真上に登る」感じの場面が多くなります
真上に登ってきたことを実感できます
(視界が少し晴れたのは、この一瞬だけ…)
(穂高岳山荘でテント泊の予定が、雨が激しくなり心が折れて小屋泊に 笑)
さながら、洒落たペンションのようです
感想
ようやく待ちに待った穂高岳縦走♪数ヶ月前から計画を練って快適なテント泊を思い描いていたものの、天気予報は無残にも雨…。昨日までずっと、うだるような暑さが続いていたのに、明日からは雨が降って秋の涼しさになるとの予報。そんな予報などはずれてしまえ!と思いつつ、21時待ち合わせのM氏邸に向かう。自宅出発は19時45分。予定通り21時に迎えに行き、一路沢渡駐車場を目指す。しかし快調に進みすぎたせいか飛騨清見ICに24時10分前に到着してしまい、ETC割引待ちのため路肩に10分駐車して東海北陸道を出る。沢渡駐車場(沢渡大橋バス停付近)には深夜1時15分頃に到着。この時点ですでに雨が降りだしており、当初はテントを張って駐車場で寝るつもりだったが、仕方なく狭いジムニーで二人が車中泊。翌朝は4時45分起床、雨は降り続いたまんま…。快適なテント泊の夢は、夢で終わった(笑)。上高地行きシャトルバスの始発は5時40分(運賃は往復2,000円/片道だと1,200円)、ゆとりを持って停留所に向かっているとタクシー運転手から強引に相乗りを勧められる。タクシーのほうが200円高いと断ると小馬鹿にしたように笑っていやがった。朝から妙に気分が悪い。「こっちは金銭感覚を磨き抜かれた大阪人なんじゃい!」とは怒鳴らずにおとなしくバス停に向かった。結果的には沢渡大橋は終点のため、バスの車中ではザックを隣に置いて一人で2席のんびり座れ、間違いなく4人相乗りのタクシーよりも快適であった。
バスはほぼ定刻通り(6時10分)上高地に到着。30分ほどかけてダラダラと準備を進め、小雨の降る中をスタート。河童橋を渡り、そのまま林道を行くと左手に登山道分岐の看板が見え、ここから本格的な登りが始まる。登り始めてすぐにM氏との距離が開く。相変わらず出だしはマイペースの(遅い)M氏を置いて、一人ズンズンと登っていると右からヒンヤリ感が…横を見ると天然クーラーの看板。確かに涼しい。エコが叫ばれる昨今にあって18℃設定か(笑)。その先、道が分岐し(すぐ先で再び合流するが)ガレ場の展望コースを行くと眼下に上高地が望める。そこで少し休憩していると若い兄ちゃんが登ってきた。話を聞くと日帰りで穂高岳山荘まで往復するとの事。写真撮影を頼まれたのでシャッターを押してあげて先を急ぐ。しばらく進むと沢の反対側に岳沢小屋が見えてくる。小さい建物だがキレイな小屋で、ここでM氏の登りを待ちながら休憩していると、またしてもM氏ではなく兄ちゃんが登ってきた。なんでも、長野県に住む30歳の養護学校の先生で今年から山を始めたらしい。しかし僕等が山を始めた頃と違って装備も格好もオシャレである。M氏の到着を待って岳沢小屋を出発。再び沢を渡り返してテント場を通り過ぎ、重太郎新道の登りに入ると大きな岩が現れ、手足を使って真上に登る感じの道となる。長いハシゴやクサリ場を慎重に登る。岳沢パノラマに着くと岳沢小屋が「遠くに」ではなく「真下に」見えるので真上に登ってきたのを実感できる。ここからガレた道を進み、高度感のある岩場を登りきれば紀美子平、すぐ上が前穂高岳である。紀美子平にザックをデポして山頂に向かうが、この登りも斜面を進むというより真上に向かって登るイメージの道。山頂は横に長く、端まで行ってみるもガスのため展望はまったくゼロ…。前回の北岳での反省から荷物の軽量化をして挑んだ今回の穂高縦走だったが、それでも20kgになり今回もズッシリと重みが肩にのしかかっている中で、この空身での登り下りだけが解放感を味わえた(笑)。紀美子平に戻り、そのザックを担いで再び奥穂高岳を目指して歩き始める。
紀美子平から奥穂高岳までは地図に「吊尾根」と書かれているため、勝手に稜線歩きを想像していたが、これが山腹をひたすら横切るガレた道でビックリ(笑)。この頃から風雨がさらに激しくなり寒さで指の先端が痺れだし、頭もクラクラする。しかし…ここまで来てしまったからには先に進むしかない。今まで登ってきた岩場を戻るのを想像しただけで地獄の苦しみである。前回の北岳同様、ゴール間近になって重いザックがボディブローのように効いてきて足がなかなか前に出なくなる。霧の中で展望もなく、目指すゴールも見えない中を(ある程度でも目標の頂が見えると励みになるのだが)それでもボチボチ歩いていると霧の中、前から人影が…。よく見ると途中まで一緒に登った兄ちゃんだった。一緒に登っている時は「予定は日帰りだけど、結構苦しい登りなので泊まろうか検討中」と言っていたが予定通り穂高岳山荘まで行って戻ってきたのだ♪その意思の強さと元気さにエールを送り、「またどこかの山で会おう」とすれ違った。兄ちゃんを見送りながらフッと思い立って聞いてみた。「先生!奥穂まであとどのくらい?」「15分くらいです」…見えなかった目標の頂が見えたようで一気に元気がみなぎっていた♪兄ちゃんの言う通り、少し進むと霧の中から奥穂高岳山頂の祠が見えた。
苦労して辿りついた奥穂高岳山頂ではあったが一面の霧で展望はゼロ、何より少しでも早く横になりたい一心で、祠に登り記念写真だけ撮って一目散に穂高岳山荘を目指す。6時間53分かけて山頂まで来たものの滞在時間は僅か7分(笑)。滑りやすいガレた道を進むと、穂高岳山荘の屋根が見えてくる。最後はそれを真下に見ながらハシゴを下り、ようやく本日のゴールに到着。
小屋でテント場の受付を済ませ、風雨の中でテント設営をする。風が強いので大きめの石を集めて入念に張綱を固定するが、M氏は早々にテント内に入り食事をしている様子…。ようやくしっかり張り終えて寝床を作り、少し寝ようかと思っていると隣のテントからM氏の咳き込む声が聞こえだす。そのうちガサゴソと荷物を片付ける音が聞こえ、最後には「体調がよくないので今から小屋泊まりに変更する」との事。確かにテント内は寒く、風邪をひいたのならこじらせる危険性はある。そそくさと荷物をまとめてテント場をあとにするM氏を見送りながら、その後は一人テントで過ごし、もう寝ようと横になるが、どうしても気にかかり仕方なく荷物をザックに詰め込みM氏の後を追う。テント代を支払った後に小屋宿泊の受付をするのは恥ずかしかったが、受付のおねえちゃんに尋ねるとM氏は一泊2食付で受付を済ませたとの事。それならばと同じように受付を済ませ、濡れた装備を乾燥室で乾かしていると、元気そうな顔のM氏が現れる。さっきの咳が嘘のように、この後は一度も咳き込む姿を見ることはなかった(笑)。
あの体調不良が一体何だったのかは分からないが、やはりテントに比べると小屋での生活は断然快適で、温かい夕飯と暖かい毛布で心地よく過ごす。小屋はかなり混雑していたが布団は一人で一枚だったので20時過ぎには周りの話し声も気にすることなく爆睡していた。混雑した小屋を体験できた事と雨の日のテント泊の大変さを知らされた山行であった。
ぐっすり寝て、翌朝は4時半に起床(と言うより周りの人が準備を始めだし起こされた感じ)。朝食を済ませて、前日置き去りにしてきたテントを撤収しに行くM氏を5分遅れで追いかけテント場に行ってみると呆然とするM氏の姿…「こんなに早く撤収できるはずないし」と思って聞いてみるとテントは跡形なく飛ばされていたとの事。昨日は早々にテント内に入って休んでいたので固定が甘かったのだろう。自己責任とはいえ、しっかり確認しなかった僕も悔しい気持ちが残る。周辺を捜してみたが結局見つけることはできなかった…。
当初の計画では涸沢岳から北穂高岳を縦走し、そこから涸沢に下山する予定だったが、M氏の体調不良を考慮して穂高岳山荘から直接涸沢に下山するルートに変更する。山荘出発は6時40分。難所では渋滞が激しかったが道を譲っていただきながら58分で涸沢ヒュッテに到着。来た道を振り返るが相変わらずガスに包まれ、展望はゼロ。ここからは横尾、徳沢と要所で小休止をとりながら黙々と進む。明神あたりからは観光客の姿が増え、以前槍ヶ岳に登った時を思い出す。あれから11年ぶりに同じ道を同じM氏と歩いているのは感慨深い。11時30分に無事河童橋まで戻る。バスターミナルでは人がいっぱいの中、水道水で体を拭きながら着替えをする。他の登山者も同じ気持ちかもしれないが、頑張った体が妙に誇らしく感じる。その後、お土産を購入しバスに乗り込み上高地をあとにする。
結果的には計画通りに進めず北穂高岳や涸沢岳の頂上には辿りつけなかった今回の山行だったが、雨の大変さやテントの張り方の重要性を教えられ、またひとつ貴重な経験ができた。今回見ることのできなかった穂高の山々を快晴の中で堪能するためにも、是非またコースを変えて挑戦したい山域である。
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お疲れ様でした。
テント、痛いですねぇ〜
次回、涸沢岳から北穂高岳の縦走、がんばってください。
自分たちも、そのコース（前穂〜奥穂〜涸沢岳〜北穂）を来年あたり考えているので、参考になるレコを待ってます
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