残雪期の夜叉ヶ池 #40


- GPS
- 08:22
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 1,604m
- 下り
- 1,599m
コースタイム
天候 | 快晴のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所が多く一般向きではありません |
写真
感想
前回は大雪でスタックして行けなかった広野ダムにまたやってきました。今回は問題なく、他にも登山者がおられます。
斜面の雪はだいぶなくなってきているので、夜叉ヶ池登山口への林道をシール歩行で進みます。土砂混じりの片斜面、水が流れていて雪が切れているところで手間がかかります。片斜面はスリップすればかなり危険です。
片道4.7kmを2時間少々歩いてようやく登山口です。が、そこには細い橋の先の雪の壁が・・・。ステップを切ってよじ登った跡がありましたが、その左側は落ちれば沢にフォールする危険なトラバース。これはちょっと・・・ということで、橋を渡る前にスキーを脱いで背負い、兼用履にはアイゼン装着して臨みました。滑り落ちることは絶対に許されない緊張感は西穂〜奥穂縦走路のようです。
左の死のトラバースは避けて、右の斜面に取り付きます。ここも結構な斜度ですが、シートラのままアイゼンを急斜面に軋ませ、ピックストックを突き刺して這い上がります。かなり時間がかかりましたが、ここをクリアすれば尾根沿いは比較的安心して歩けます。
夜叉ヶ池に向かうところにあるピークは夏道も巻いてますが、もちろん急斜面のトラバースになるので結構緊張します。雪はもちろん硬く、その上に霧氷の剥がれた雪が散らばってる状況です。それを何とかクリアして、しばらく広々とした雪原を歩くとようやく夜叉ヶ池に到着です。
ちなみに無雪期の夜叉ヶ池に行ったことがないので(笑)、比較ができませんから感慨深さは浅いのでしょう。それでもこの奥地に来たこと自体が感慨深かったです。
ここで凍った夜叉ヶ池を眺めながらゆっくりカップ麺をいただきます。こういう贅沢もいいものです。さて風も強いことですしそろそろ帰りましょう。この硬い斜面を安全に滑って帰らなくてはなりません。スキーはシールを剥がすと、トラバースはかなり得意でシャーッと一気にクリアできます。ただ登りになっていると、エッジを効かせながらカニ歩きで登ることになるので結構ハードです。
ロング山行で喉が渇くのでしょっちゅう休憩しては水分補給します。といっても1L飲みませんでした。そして帰りは登山口から左側の尾根から帰ることにしました。地形図ではこちらの方が斜度が緩いのですが、それでも相当強く、どちらも似たようなものでした。なのでやはり右側のほうがいいかなと思います。
そして沢沿いのトラバースをクリアしたらスキーを脱いで地獄の雪壁クライムダウンで橋に着地します。これは本当に心臓に悪く、雪壁のステップとピックストックの食い込みを頼りにそろそろと降りました。スキーやストックを沢に落としたらそれを拾うのも相当困難だと思います。
さて後は林道スキー・・・ですが斜度があまりなく、大半を漕いで歩きます。3〜4回雪が切れたところでスキーを脱ぎました。また片斜面のところはカニ歩きで登っていくことになります。
冬の夜叉ヶ池というのは神秘的でレアなものだと思いますが、いかんせん難易度とリスクが高いと思います。十分な体力と雪山技術、そして確保技術を備えて挑戦していただければと思います。
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