安達太良山 (野地温泉 → 鬼面山・箕輪山・安達太良山 → 表登山道 → 岳温泉)


- GPS
- 05:50
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 869m
- 下り
- 1,551m
コースタイム
旧土湯峠 11:20
鬼面山 11:50-11:55
箕輪山 13:00-13:10
鉄山避難小屋 13:40
鉄山 13:50
安達太良山 14:15-14:30
仙女平 15:25
安達太良林道 16:00
岳温泉バス停 16:55
天候 | 薄曇りの中、終始ぼんやりとした薄日が浮かんでいました。日差しは弱くて、影はほとんどできなかったです。 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
福島駅東口 09:50-(福島交通・スカイライン循環バス)-10:54 野地温泉バス停 (帰り) 岳温泉バス停 17:23-(福島交通バス)-17:50 二本松駅前 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●野地温泉 → 鬼面山 良く踏まれた歩きやすい道でした。傾斜がきつい箇所もなく、何の問題もないと思います。 ●鬼面山 → 箕輪山 ※悪路につき注意 鬼面山から鞍部への下りは、岩塊の中をやや急に下りますが、特に歩きにくい箇所はありません。 鞍部から先はササの中の道となります。前の週の yumechan さんのレコを見て、ササ藪を覚悟していたのですが、ササは刈り払われていて、歩きやすくなっていました。 鞍部を過ぎて登りが始まっても、引き続きササは刈られていました。が、急傾斜にもかかわらず、湿った粘土質のツルツルした道で、とにかく滑りまくって危険極まりなかったです。 道の酷さは yumechan さんの評価通りで、私のこれまでの経験でも1〜2を争う悪路でした。普通これ程の状況になれば、ロープの1本も下がっていそうなものですが、そういうものも全くありません。 滑落しないよう、ササに頼ってすがりつくようにしながらでないと登れず、ササを掴んだ手を終始離せません。まだ登りだからどうにかなったようなものですが、私の技量では、ここを下ることは不可能だったと思います。 ●箕輪山 → 安達太良山 箕輪山からの下りは、やや滑りやすい箇所のある土の道です。この日は問題ありませんでしたが、ここも雨後などには少々厄介になるかもしれません。 鉄山への登りが始まれば、あとは傾斜が緩やかになって、展望があれば爽快な稜線歩きとなります。注意箇所は、やや急な岩道となる鉄山からの下りだけでしょうか。 ●安達太良山 → 表登山道 → 安達太良林道 → 岳温泉 頂上から当分の間は、表登山道への案内など皆無で、「薬師岳を経て奥岳へ」の道標に従うことになります。ゴンドラリフトのある奥岳方面への道は、実に良く整備されていました。 初めて標識に「表登山道」の名前が現れるのは、奥岳方面と表登山道との分岐点に着いた時になります。 表登山道は、始め少しの間だけ、やや心許ない歩きにくい道でしたが、やがて道幅が広がって歩きやすくなると、あとはずっと傾斜も穏やかで気分良く歩ける道が続きました。 なお今回は表登山口まで歩き通すと岳温泉へは遠回りになるので、安達太良林道を横断する地点からその林道に入り、さらに県道・岳温泉大玉線に入ります。 その後も岳温泉への最短経路を進むべく、区画だけが区切られて全く建物のない、廃れた別荘地内を通って行きます。ここでは、地図で普通に記されている道が、全く利用されている形跡もなく自然に還りつつあって、ちょっと怪しげな雰囲気でした。 最後にこんなところで現在地確認にGPSを使用したりして、どうにか想定通りのルートを歩き通しています。 |
写真
感想
【前置き】
安達太良山に登るのならば、合わせて安達太良山塊の最高峰・箕輪山にも登っておきたいところです。
その上で、普段からできるだけピストンを避けて縦走タイプのルートを組んでいるので(そのほうが山の両側を1度に楽しめて好きです)、今回も北西から南東へ、ほぼ直線状に縦走してきました。
ただしその結果、歩き始めが11時などという、登山のセオリーからすると遅過ぎる時間になってしまいました。
これは、スタート地点の野地温泉への足となる、スカイライン循環バスの運行がその時間までないためです。
結果的に暗くなる前に歩き切れたものの、晴れていた午前中を活かせず、もっぱら曇り空に変わった午後に歩くハメになったのも残念でした。
なお歩く方向を逆にした場合、今度はゴールとなる野地温泉に、午後2時前までに着いていないとスカイライン循環バスに間に合いません。
このため歩き始めの時間を相当に早めないとならず、福島市周辺に前泊する必要があって、遠方からの日帰りが成立しませんでした。
スカイライン循環バスは、せっかく1日に2便出ているのに、昼前と昼過ぎの運行で、第1便と第2便の間隔が3時間しかなく、登山にも下山にも使いづらいダイヤとなっています。
浄土平あたりを散策する人が主なターゲットなのでしょうが、だとしてももう少し運行間隔をあけたほうが、活用範囲が広がって集客力も増すのではないかと思うのですが・・・
【ここから感想】
新幹線やスカイライン循環バスの車窓から見る限り、午前中は安達太良山の上空も比較的良く晴れていたようでした。
さらにバスの車窓からは、沿道に続く鮮やかな黄葉が楽しめて、そちらの期待も高まります。
しかしバスを降りる頃には上空を薄い雲が覆っており、しかも車道より上の標高帯では紅葉もすっかり色褪せが進んでいて、その両方にがっかりでした。
それでも、1000m以上の標高差がある長い下山ルートを設定していたおかげで、下る途中にはちょうど良い頃合いの紅葉にも出会えています。
最初の鬼面山には楽々と登り切れて、箕輪山との鞍部までは順調に歩いて行きます。が、そこから箕輪山への登りが、「コース状況」に書いた通りの大変な悪路でした。
一旦滑ったらなかなか止まらずに、かなり下まで転げ落ちてしまいそうな箇所もあり、岩場でもない土の道でこれだけ危険を感じたのは初めてではなかったかと思います。
すれ違った人たち(つまりここを下った人たち)は結構ウェアが泥まみれで、苦闘した様子がありありと窺えましたし、途中で引き返した人ともすれ違っています。
ヤマレコの記録を見ると、なぜか皆さん一様にここを下りに取られているようなのですが、せめてここは登りに取らないと、安全には通過し得ないと感じました。
展望は、鬼面山・箕輪山のどちらも良好で、磐梯山方面や吾妻山方面などの、美しい山並みが見渡せます。
警戒していた風もさほど強くなく、頂上での休憩中も、山シャツの上にフリースを羽織っていれば十分に快適でした。
鉄山まで来ると、いよいよ足元の地面も、前方に開ける景色も、いかにも火山といった荒々しいものに変わります。
特に右手の眼下には、火山活動による変質で白く変色した沼ノ平火口が大きく広がっていて圧巻ですし、左手前方に見える矢筈森の切り立った岩峰も迫力満点でした。
そして鉄山からのやや急な岩道を下り切ると、ついに正面には安達太良山の頂上を間近に捉えます。
ここからは傾斜も緩やかになって、アルペン的な景観が全開の中を進む爽快な稜線歩きとなりました。
平日の午後も2時を回っているとあって、すでに周囲には人影もまばら。安達太良山の頂上も閑散としていて、狭い頂上でしたがゆったりと過ごすことができました。
終始曇り空でしたが、薄い雲が高く張り付いているだけで、この時間になっても展望はまずまずです。
磐梯山や吾妻山の山並みが引き続き美しく見られて、山ひだの中に猪苗代湖や秋元湖・小野川湖などの湖水を配したさまが絵になっていました。
安達太良山からは、最初はゴンドラリフト方向に下り、途中から表登山道に入ります。
表登山道は分岐点から少しの間はあまり歩きやすくなく、通る人が少ないので荒れているのかなと思いましたが、それが短い間のことで終わると、あとは終始歩きやすい道が続いていきます。
そして、かなり標高を落としたのが幸いして、仙女平の前後では、鮮やかな紅葉の中を下ることもできました。
今回のゴールは岳温泉なので、途中から安達太良林道に入ったり、その後は廃れた別荘地内の不明瞭な林道を通ったりしながら、予め地図を見て検討しておいた最短経路を進みます。
別荘地内では、全く利用されている形跡のない道がいつ途絶えるのかと少し不安にもなりましたが、幸いにも全ての道が辛うじて道の体裁を保ったまま繋がっていました。
どうにか無事に通過できて、日没前に岳温泉に到着できています。
詳細な記録のページ (ヤマレコの文面をベースにして膨らませたものです)
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2011_10_12/mt2011_10_12.html#20111019
写真主体のブログ版 (こちらも、ヤマレコと同じ写真しか使用していません)
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2011-10-19
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