甲武信ヶ岳(2回目)

- GPS
- 12:26
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,343m
- 下り
- 1,327m
コースタイム
- 山行
- 11:00
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 12:27
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
午前4時半過ぎの到着で6〜7割埋まっていた。水洗トイレあり。男性トイレは和式水洗トイレ1つと男性用水洗トイレが1つしかなかった。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
○武州白岩山と大山にクサリ場がある。大山のクサリ場は連続して数本あり、上から覗くとちょっと怖い感じがする。足場が離れているところもあり、少し緊張した。 ○登山道は歩きにくいところの方が多い。 |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
|
|---|
感想
2021年07月18日(日)【甲武信ヶ岳】
新入社員だった頃の35年前の秋に奥秩父の甲武信ヶ岳を歩いたことがあった。毛木平から十文字峠に登って、峠にある十文字小屋に泊まって甲武信ヶ岳を経て西沢渓谷へ下るというコースだった。当時は写真を撮らない主義?だったので、写真も記録もなく、断片的な記憶と印象しか残っていないがとても思い出深い山旅であった。
その足跡の一部を35年振りにたどろうと、毛木平から千曲川源流を辿って甲武信ヶ岳に登り、35年前とは逆に十文字小屋を経て毛木平に下る日帰りプランを温めていた。
しかし、このプランはコースタイムが長いので、足の速くない私にとっては夏至前後の陽が長い時期でないと、じっくり楽しめないので、チャンスを伺っていたが、今回ようやく実行することができた。
毛木平の駐車場には午前3時半頃に到着した。車中泊で6〜7割程埋まっている感じだった。35年前は梓山でバスを降りてここまで歩いてきたものだ。
空が明るくなるまで待って5時前に出発。殆どの方がまだ活動を始めていない感じだった。直近の予報では朝は曇りだったが雲は出ておらず、晴れのようだった。
千曲川の川音と野鳥の盛んなさえずりを聞きながら、車が通れるほどの登山道を進んだ。登山道はやがて細い山道に変わった。広葉樹の森は陽が当たり始めるととてもいい感じだった。苔むす小さな沢をいくつも渡って、ゆるやかに登っていくとシラビソやナナカマドの森の中に千曲川の源流があった。源流といった雰囲気ではなかったけれど、湧き水はとても美味しく感じられた。
この日は何故か調子が悪くてペースが上がらず、ここまでで既にコースタイムをかなりオーバーしていて、予定の周回コースをこなせるか心配になった。
休憩を十分にとってから急坂を登ると針葉樹林に囲まれた奥秩父の主稜線に出た。展望はないが縦走路を歩けるのでテンションが上がった。
歩きやすい平坦な縦走路を進むと樹林がきれて、南側が崖になっている淵に出た。真っ青な空の下に展望が広がり、木賊山や雲をまとった富士山や奥秩父の主稜線と国帥ヶ岳などが見えて、さらにテンションが上がった。
再び樹林帯に入り、傾斜が増してくるとまた展望の良い崖の淵にでた。正面には甲武信ヶ岳の山頂が目と鼻の先にあるように見えた。
山頂まで続く足下の悪い急なガレ場を登りきると、広いとは言えないが、青空に映える甲武信ヶ岳の山頂に着いた。時刻は10時を回っていた。
展望はさらに開けて、八ヶ岳や西上州の御座山、三宝山まで見ることできた。
まだまだコースは長いがこの素晴らしい大展望をゆっくりと楽しまずにして先に進めようか。夏の陽射しが照りつけて少々暑いが、コンロで湯を沸かして、カップ麺を食べなから山頂の憩いを楽しんだ。
1時間ほど山頂で過ごしたあと、三宝山へ向けて11時過ぎに出発した。西沢渓谷や千曲川源流部から往復するハイカーが多いので、アップダウンのある十文字峠までのコースにどれくらいのハイカーがいるのか不安だったが、すれ違うハイカーもいたし、樹林帯に続く登山道を辿って着いた三宝山の山頂では、お昼を食べているペアもいてひと安心した。
樹林に囲まれた三宝山の静かな山頂で一息入れたあと、十文字峠へ続く稜線を針葉樹の森からこぼれる真夏の陽射しを浴びてゆるやかに下っていった。武信白岩岳(北峰)へは大きな岩がゴロゴロした急坂を登ってコブを2つほど越えていく。南峰のコブを巻いていくと、次の小さなコブはピーク?を通るので、東側の眺めが開けていた。雲がかかり始めている山並みもあったが、破風山あたりであろうか、甲武信ヶ岳から東に連なる奥秩父の主稜線が見えた。
武信白岩岳は山頂を巻いて越えていく。なおも針葉樹林の稜線を進むと東側が切れ落ちている崖の淵に出た。荒川の支流の入川?の大きな谷と夏雲がかかる奥秩父の山並みの眺めが素晴らしかった。狭い登山道の廻りをふと見るとシャクナゲがまだ少し咲いていた。
十文字峠までの最後のピーク、大山へは短いが急坂の登りとなる。ガレ場を登りきると山頂の道標があり、直ぐ左(西)側に千曲川の支流の東沢の空間に飛び出ている眺めの良いところに出た。低い雲が多くなっていたが、三宝山から奥秩父の山並み、その向こうには八ヶ岳、西上州の御座山まで見渡すことができた。勉強不足で大山に展望があることを知らなかったので、サプライズでご褒美をもらった感じだった。35年前に歩いた時の大山に関する記憶は全くない。
大山の山頂も東側の眺めが良いが、奥秩父の山並みは夏雲に覆われて三宝山以外は見ることができなくなっていた。
腰を下ろしてゆっくりと展望を楽しみたかったが、時刻はすでに14時半を回っており、写真と動画を撮って直ぐに山頂をあとにした。
上から覗き込むとけっこう恐そうなクサリを4,5本?こなし、急坂を下ると十文字小屋がある十文字峠に着いた。
小屋からおばさんが出てきたので、営業しているようだ。玄関から覗くと囲炉裏があった。35年前、夕食後に私や管理人さんも含めて泊まった方が囲んだ同じ囲炉裏だろうか。話題は覚えていないが、シビアな話になってしまい、答えに窮した管理人さんが私に意見?を求めてきたことを覚えている。
山荘前の広場にテーブルとベンチがいくつかあるので、荷物を下ろし、35年前の私に思いを馳せながら、最後の休憩をとった。
時刻は既に15時半を回っていた。
毛木平へ向けて下山を始めようと腰を上げ、下ってきた稜線を見上げると黒い雲にすっかり覆われていた。
十文字山の南斜面をトラバースして八丁坂ノ頭に向かう登山道は岩がなくて比較的歩き易かった。35年前も気持ち良く歩いた気がする。樹々の間から南側を見ると奥秩父の主稜線を覆っていた黒い雲はいつの間にか取れていた。
八丁坂ノ頭から急斜面をつづら折りに下った。石がゴロゴロしているところが多くて歩きにくい。35年前は歩きやすい登山道を良いペースで登った記憶があるが、35年の月日が流れる間に登山道が荒れてしまったのだろうか。
つづら折りの下りは長くは続かなかったが、倒木などで荒れた涸れ沢に沿って続く下りが長かった。35年前の記憶は全くない。
沢音が聞こえるようになると、登山道の脇に水場を見つけた。半ばぼーっと歩いていたので見逃しそうだった。冷たくて美味しい湧き水に元気をもらって、駐車場までの最後の行程を歩いた。
こうして35年前の思い出を探しにいった山旅は終わりました。
おしまい
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1986marilyn












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