岩尾山〜岩尾池☆雲上のサンライズ・ハイク再び


- GPS
- 02:37
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 359m
- 下り
- 357m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岩尾山までは良好に整備された登山道 県境尾根は国土地理院の地図がわかりにくい(詳細は感想にて) |
写真
感想
滋賀県と三重県の県境に聳える岩尾山は修験道の山であり、忍者の修行の場所でもあったという。晩秋の季節にと思っていた山の一つではあるが、紅葉よりも雲海が目当てであった。地形にもよるのだろうが、雲海の発生する一般的な条件としてまずは空気の湿度がある程度高いことと前日の昼の気温との日較差が大きいことが挙げられるが、この日の朝はこれらの条件は十分に満たしているようだ。
この岩尾山のあるあたりは甲賀と伊賀の境界でもある。京都からは距離があるように思われうるが、新名神のの甲南インターから近いおかげで自宅から1時間とかからないでたどり着くことが出来る。
息障寺への参道の手前の道路余地に車を停めると薄暗い参道を登る。東の空が既に琥珀色に輝いており、あたりはヘッデンがなくてもなんとか歩けるほどに明るくなっている。
息障寺にたどり着くと右手の鐘撞堂の脇から長い石段を登る。石段の脇には磨崖仏の説明があるが残念ながら薄暗くて磨崖仏を認識するには至らない。石段を上まで上がると大きな屏風岩の下に出る。周囲にはお馬岩や木魚岩など風変わりな名称の岩がある。早速にも屏風岩の上に登ると眼下には薄いけれども確かに雲海が広がっている。雲海越しに眺める東の空は美しい紅色に染まっている。
日の出の刻まではまだ時間がありそうなので岩尾山の山頂まで往復してみる。山頂までは黄葉した自然林が続いているが、眺望は全く得られない。山頂は樹々に囲まれた地味なところであった。
再び屏風岩に引き返すと、朝焼けはすっかり薄くなっていたが、日の出の刻が近づいているのだろう、東の空の一端が橙色に輝いている。やがて雲の間から太陽が顔を出すが、すぐに東の空の雲の中へと太陽は入っていってしまった。
この日は下山後に岩尾池を周回するつもりなので、このまま下山して池を周回しようかとも思ったが、山頂から県境尾根を北上して、北側の鞍部から林道に降りることにする。
山頂から北側の斜面は植林が上がってきているが尾根を西に辿ると次の小ピークからは低木の尾根となる。尾根上は樹が切り払われているせいか歩きやすい。ところが地図上で県境が大きく北へ向きを転じるあたりにたどり着いてもそれらしい尾根が見当たらない。
地図で県境が記されているところには谷があるばかりだ。無理矢理谷に下降し、右岸の尾根に登り直すと尾根上には明瞭な踏み跡が現れる。この尾根は岩尾山の西峰の西側ca400mのあたりから北西に伸びており、国土地理院の地図の正確性に問題があるように思われる。人が立ち入らないような山奥ならいざ知らず、県境でこの曖昧さは如何なものかと思う。
ここから県境尾根は踏み跡も明瞭であり、すぐに植林の尾根を下降し、林道の通っている鞍部に着地する。林道を少し歩くと植林を抜けて黄葉の自然林となる。谷沿いの小川に沿って下降し、岩尾池の畔の県道に出るとすぐに、この日のもう一つの目的、岩尾池の一本杉が目に入る。
私は見たことがないが、NHKの朝ドラのスカーレットでロケが行われたことがあるらしく、ネットではスカーレットの一本杉と呼称されることもあるらしい。池では水面から立ち上る朝靄を朝陽が輝かせている。
池の周囲は紅葉が盛りだ。池を周回し、大沢池に移動すると驚いたのは池の北側の堰堤にはずらりと何台もの車とテントが張られている。いくつかの大きなワンポールテントは一際よく目立つ。堰堤の上を歩くと直火での焚き火の跡がいくつか目に入る。焚き火を禁じる人もいないのだろう。
大沢池の堰堤は東側では東海自然歩道へとつながっていく。道沿いでは色鮮やかに紅葉したドウダンツツジが見事だ。池の周囲の紅葉を眺めながら大沢池を周回して車に戻ると大声で泣く小さな子供の声が聞こえてきた。
車に乗り込むと息障寺を再訪する。先ほどは薄暗くてよく見えなかったが、石段の左手の行者岩はお地蔵様の磨崖仏が刻まれていることがわかる。屏風岩には線刻による不動明王の磨崖仏が刻まれていることに気がつくが、岩を取り囲むワイヤーのせいで折角の大きな線刻像をすっきりと眺めることが残念であった。再び屏風岩の上に立つと雲海は薄れていたが、鈴鹿南部の山々の上にはすっきりとした蒼空が広がっていた。
この日は続いて鈴鹿の山を訪れるつもりではあったが、どこかで捻った覚えは全くないのだが、左足の足首に軽い痛みを感じるので、京都に帰ることにする。問題は京都への帰路だった。京都が紅葉の盛りだからだろう。京都東インターを先頭に渋滞している。山科経由で市内に入るルートも大渋滞が予想されるので、比叡平経由で市内に戻る。帰りは2時間ほどと行きの倍ほどの時間を要する。
比叡平から京都に下る白川沿いでも楓の紅葉が見事であった。
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