宝塚〜六甲山〜摩耶山☆夕陽に向かって六甲全縦東コースを縦走


- GPS
- 05:05
- 距離
- 26.8km
- 登り
- 1,505m
- 下り
- 1,485m
コースタイム
- 山行
- 4:46
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 5:04
過去天気図(気象庁) | 2022年02月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
この週末は強い寒波の到来で、京都市内は晴天の予報。北山の南部であれば雪もそれほどではないだろうとR477から大見方面に向かう。百井峠を越えると景色は一変し、あたりは完全な雪景色となり、吹雪となる。予定していた登山口までは何とかこの車でも入れだろうが、問題は下山後に車で出られなくなる可能性があるだろう。登山を諦めて自宅に舞い戻る。
先日辿った六甲全山縦走コースの続き、東半分が気になっていたので急遽、宝塚に向かうことにする。スタートは遅くなるが、この時間であれば摩耶山から夕陽を眺めることが出来るのではないだろうかと考える。しかし、登山前に重大な失策をしたことに気がつく。朝に向かった登山のためのリュックの中にヘッデンを入れたままだったのだ。何が何でも暗くなる前に電灯のあるところにたどり着く必要がある。
京都駅からは湖西線を経由する新快速は雪のために大幅に遅れているようだ。とりあえず新大阪に最も早く到着する列車に乗る。新大阪で福知山線に乗り換えて宝塚に向かうと、宝塚が近づくと六甲東部の山並みが車窓に広がる。
宝塚で下車をするのは初めてだ。阪急の駅前広場に出ると踊るカップルの銅像が歓迎してくれる。よくよく考えると女性カップルなのだろう。宝来橋から眺めると左岸に見える大きな建物はかの有名な宝塚歌劇場だ。
橋を渡り、住宅地の中に入るとすぐにも登り坂が始まる。これが意外にもかなりの急坂だ。住宅街を過ぎると塩尾寺までは舗装路が続いている。上から続々と降ってこられる人達とすれ違う。ハイカーというよりもトレラン・スタイルの人達が多い。
塩尾寺を過ぎて尾根に上がると早速にも快適な尾根道となる。広く切り払いされた送電線鉄塔の下に出ると伐採地の先には大阪方面の展望が大きく開け、送電線の先には大阪湾が眩く光り輝いていた。
歩きやすい尾根道が続くが、登山道が尾根の北側に入ると吹き付ける風が強く、早速にも手が悴むので、手袋をはめる。登山道が尾根の南側に入ると風の陰に入り、陽だまりが暖かく感じられる。尾根では多くの人とすれ違うが西向きに進む人がほとんどいない。相変わらずトレラン・スタイルの人が多い。大会の練習をしておられる人が多いのだろうか。
出発してほぼ1時間で大平山の手前の広々として展望地に到着する。再び大阪方面の展望が大きく開ける。どうやら先ほどは明瞭に見えた生駒山のあたりも急に雲に霞んでいる。雪雲がかかっているのではないだろうか。
先に進むと舗装林道に出る。大平山の電波塔の管理林道らしい。林道を辿って大平山の山頂に至ると、山頂には眺望はなく、宝塚線の車窓から見えた電波塔が聳えるばかりの殺風景なところだった。
先に進むと水無山のあたりからだっただろうか、登山道の周囲には笹が繁茂するようになる。石の宝殿からはドライブウェイに沿って道がつけられている。道が尾根の北側に入ると途端にカチカチに凍結した雪が現れる。同時に北風がさらに冷たく感じられるので、フリースを着込む。
小さなアップダウンを繰り返すうちに山頂手前の広場に出ると、見慣れないテラス風の瀟洒な建物が出来ており、多くの人が軒下のベンチで休憩しておられる。何かと思えばトイレだった。中に入ってみるとかなり設備が綺麗だ。
六甲山の山頂に到着した時には誰も人がいなかった。しばらく山頂で景色を楽しむうちに単独行の男性が登ってきたので、写真を撮って頂いた。西側には物々しく何本もの電波塔がそびえる凌雲台のあたりが見えるが、その先の山々の展望は得られないようだ。
ガーデンテラスはこんな寒い日であるにも関わらず大勢の人で賑わっているようだ。ガーデンテラスの西側から再び登山道に入り、長い石段を降りると左手にみよし観音がある。随所で大阪方面の展望が広がるが、六甲山の山頂までの間にかなり景色は堪能したので、しばらくは写真を撮るために立ち止まることは控えよう・・・と思っていたら摩耶山にたどり着くまでは海側の展望はお預けとなるのだった。
ゴルフ場の間を通り過ぎると別荘地の中を進む。記念碑台で再び車道に出る。どうも様子がおかしいと感じて、地図を確認すると何と六甲山牧場を周回する道路に入っている。三国池の手前のポイントで左手に分岐する登山道に入らなければならなかったのだが、どうやら入りそこねたらしい。三国池のあたりでGPSを操作しようとしたのだが、寒さのせいだろう、画面をスライドすることが出来なくなっていたのが仇となった。
一昨日の再度山から須磨への縦走でも感じたのだが、六甲山全山縦走路は東方向にしか矢印が見当たらず、道標も東方向に進むと目に付く場所のみにつけられている。この六甲全山縦走を既に77回もされておられるkumainkobeさんにも東進が順行であるということを教えて頂いたのだが、どうやら西向きの縦走は想定外らしい。
すでに牧場の近くまで来てしまっていたのでそのまま舗装路を走り続ける。かなりの遠回りをしたように思うが、却って摩耶山からの夕陽を眺めるのに都合の良い時間になるかもしれないと考えて気を取り直す。
今度は慎重に舗装路から分岐するアゴニー坂に入る。名称からするとなかなか辛そうな坂だ。agonyとは苦痛を意味する。幸い、坂はそれほどの急坂でもなく、距離も短かかった。登りきったところは摩耶別山らしい。白山の有名な山を想起させるが、山頂は水道施設があるばかりの殺風景なところだった。
摩耶別山を下ると右手に大きな寺院が現れ、寺院の境内の夕陽とその光を眩く反射する播磨灘が見える。寺院の前から続く舗装路を辿るとオテル・ド・摩耶の立派な建物が現れる。どうやら営業している気配がない。コロナ禍のせいだろうか。
ホテルの前から続く小径に入るとすぐに掬星台にたどり着く。さすがにひと気は少ないが、暖かそうに腕を組んで歩くカップルの姿が目につく。展望台から神戸の市街を眺めると夕陽を浴びて市街は黄金色に色づいていた。
ここからはカウント・ダウンだ。天狗道に入ると正面に夕陽を見ながら尾根を下降するが、なかなか展望が開ける場所がない。岩場で何とか樹間に夕陽を眺める場所を見つけることが出来る。写真を撮っていると下から一人の男性が登って来られる。摩耶山まで登られるらしい。そういえば、ゴルフ場でハイカーを追い越してから誰ともすれ違っていなかったことに思い至る。
すぐに学校林道との分岐点になるが、尾根を直進して稲妻坂を下ることにする。夕陽はまもなく雲の中に入るが、登山道の右手の尾根筋に寄り道すると、雲の間から夕陽が沈む前の一瞬の光芒を眺めることが出来る。夕陽が雲に隠れた後には淡路島と明石大橋が残照の空に浮かび上がる。
市ヶ原にたどり着くと後は安心だ。街路灯が道を照らしてくれる。残照を水面に映す布引貯水池を通り過ぎると急速に夜の帳が降りてくる。市ケ原からの車道と合流して、見晴らし台と呼ばれる展望台に至ると一気に神戸市街の夜景が視界に飛び込む。一昨日の六甲全縦西コースの縦走の最後に鉢伏山においてもそうだったが、この時間にたどり着いたからこそ夜景を眺めることが出来る贅沢を堪能することが出来たというものだ。
新神戸駅に到着すると、新幹線が到着するところだったのでホームに駆け上がるが、目の前でドアが締まってしまう。次の京都行きを寒いホームで待つ羽目になるのだった。次の新幹線に乗り込むと、早速にも湖西線が強風のために運休になったことがアナウンスされていた。
今日も好展望、夕陽、夜景を楽しむことが出来た一日であった。宝塚から市ケ原まで25km近くを4時間半弱というのは自分としては上出来とは思うが、市ケ原から須磨までの強烈なアップダウンの道のりを先に進むことは到底不可能に思われる。流石に明日は筋肉痛に見舞われそうだ。
一日置いてるとはいえ😲
新幹線は残念でした
またまた私事で恐縮です
実は六甲の山頂を知りません
歩いていたころ山頂は米軍のレーダ施設?があってフェンスに囲まれていました
知りませんでしたが、六甲の山頂の長いこと米軍のレーダー施設があり、日本に返却されたのは1992年(平成4年)のことだそうですね。沖縄返還に遅れること20年、今からわずかに30年前のこと。
山頂のあの不自然な広地はその跡地・・・と思いきや、ここは元来、陸軍の砲台が設置されていたからだそうです。
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