燕岳〜大天井岳〜常念岳 絶景を眺めて歩く北ア縦走親子登山

- GPS
- 07:45
- 距離
- 23.5km
- 登り
- 2,383m
- 下り
- 2,535m
コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 6:25
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 10:45
| 天候 | 1日目:快晴 2日目:晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
◆タクシー:しゃくなげ荘−中房温泉(6,200円を4人相乗りで1名あたり1,550円) ※6時過ぎに中房温泉に向かうも途中で温泉の登山者用駐車場満車につき、Uターンしてしゃくなげ荘の登山者駐車場に停めて、タクシーかバスで登山口まで来るよう警備員に言われる。選択肢なく、しゃくなげ荘まで3km戻ることに。 しゃくなげ荘ではタクシー待ちの登山者おり、相乗りで登山口へ向かった。 (下山) ◆タクシー:一の沢−しゃくなげ荘(4,400円) ※常念小屋にて時間指定で予約(予約手数料100円) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
◆子連れ登山の観点から ○コース状況 ・中房温泉〜合戦小屋〜燕山荘・・・整備されており、危険箇所はほとんどなく、子連れでも問題なし。 ・燕山荘〜燕岳〜北燕岳(往復)・・・燕岳までは問題なし。北燕岳山頂直下が若干高度感あり。 ・燕山荘〜大天荘〜大天井岳・・・それほど問題ないが、喜作レリーフ手前のくだりから大天荘までの登りは少し慎重に歩いた方が良い箇所あり。 ・大天荘〜常念小屋・・・子供でもほとんど問題ない。ただし、常念岳を見ながら常念小屋までひたすら下るので、常念岳を登ろうという気力にダメージあり(笑) ・常念小屋〜常念岳(往復)・・・高度感のある直登ルート。子供でも慣れれば問題ないと思うが滑落・落石の危険もあるように感じる。慎重に。 ・常念小屋〜一の沢・・・沢が多く、高度感のある箇所も多い。雨が降ると増水、スリップのリスクがあるように感じた。個人的には悪天候時や縦走後に子どもの体力・筋力が落ちた状態ではあまり使いたくないと感じる。 ○山行計画 ・今回、2日目に一の沢まで下山しましたが、本来ならば2日目に常念小屋に泊まるのが体力的にも時間的にも良いと思われますので、2泊3日の行程で計画すべきだと思います。(2泊3日であれば体調を見て蝶ヶ岳までの縦走も十分可能だと思われます) |
| その他周辺情報 | ◆温泉 しゃくなげ荘 大人410円、子供210円 |
| 予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
感想
【計画】
今年の目標「北アルプスへ長男を連れて行く」と掲げたもののなかなかいけないまま時が過ぎ・・・。さらに、天気が安定している9月は忙しくて山行に行けずにあっという間に10月に。
もう、この3連休しかチャンスがないと思いつつ、台風19号が接近しているということで天気予報とにらめっこしながら、この一週間行き先を考えていました。
北アルプス入門の山と知られる燕岳、そして大人気の燕山荘はずっと候補として考えていましたが、人気だけあって子供を連れて混雑すると大変かなと考え、これまで敬遠してきました。しかし、今回の三連休はひょっとしたら台風の接近で空くかも?という淡い期待を抱いて、前日に腹をくくって行き先を燕岳に決定。
かつ、せっかくなので北アルプスの縦走もしてみようと考え、天候・体調が良ければ常念岳へと縦走し、可能であればそのまま下山、時間的に厳しければ常念小屋にもう一泊というプランを立てました。
結果、天候にも恵まれ、我々親子登山のベスト山行となりました!
【1日目】
朝2時起床。自分の荷物と長男の荷物を準備し、まだ寝ていた長男を起こして3時に自宅を出発。
6時過ぎに中房温泉付近の駐車場は満車とのことで、しゃくなげ荘へと誘導される。そこからはタクシー乗り合わせで中房温泉へ向かう。
登山道入口から既にかなりの登山者おり、人気の山であることがわかる。
登山道入口から早速急登となるが、長男は全く苦にしない。「急登?大したことないなー」と逆に大人たちをどんどん抜いていく。頼もしい。成長を感じる。
休憩することなく合戦小屋へ向かうが、第3ベンチと富士見ベンチの間の急登が一番きつく感じた。登山者で賑わう合戦小屋では2人で1杯のカレーうどんを注文。おにぎりと一緒に食べる。ちなみに「スイカあるのかな?」という長男の言葉に店員さんが「ごめんね。この季節はないんだよ」と話してくれました。
合戦小屋から燕山荘までは渋滞につぐ渋滞。たまたま遅いグループの後ろに着いたためなのかしれないが、さすがに人気のある山だなぁと感じた。
燕山荘に着いてからすぐに宿泊手続き。
子供連れということで、スタッフの女性が長男に早速、燕岳の登頂証明書を読み上げて手渡してくれた(実際にはまだ登ってないのに(笑))。子供にとって良い記念になる。また、宿泊場所も子供連れ同士になるよう配慮してくれている。ファミリー登山には嬉しい心配り。
さて泊まるからにはもうゆったりモード。山荘の喫茶で生ビールとコーラで乾杯!
飲み干して、さぁ燕岳に出発。
燕岳は白い岩で覆われた姿が美しい。山頂からは槍ヶ岳など南側の山々も見渡せるが、特に丁度一週間前に立山に登ったこともあり、北方面の山々が近くて印象的だった。山頂は記念撮影の順番待ちで混雑していたが、前に並んだおじさんと山談義をしながら楽しく過ごす。記念撮影後、北燕岳と向かう。
北燕岳もグループで混雑していたが、急ぐこともないので、ゆっくりと順番待ち。燕岳よりも少し北にあるので北側の景色は抜群。景色を堪能して山荘へと戻る。
山荘は賑わっており、夕食は4時半、5時半、6時半、7時半の4回だったそうだが、手続が早かったおかげで4時半の回だった。メニューはハンバーグだったが、中にチーズが入っており本格的。山荘とは思えないクオリティ。長男も喜んで食べていた。
また、食事中に恒例のオーナーのお話とホルン演奏があり、長男は興味深そうに聞き入っていた。
食事後、すぐに夕焼けの時間帯。北アルプスに落ちる夕日を堪能する。
明日も天気は良さそう。常念岳へ縦走して常念小屋に泊まるか、そのまま下山するか悩む。明後日は台風の影響を受けるので、時間的に間に合えば下山することにして早々に布団に入る。
【2日目】
朝4時に起床、5時からの食事のため4時半から食堂の列に並ぶ。すごい人で2階まで列が並んでいた。
朝ごはん中に空が明るくなってきて御来光を見るため他のお客さんはすぐに食事を終えて出て行った。しかし、長男は食事中にトイレに行くなどしていたため、我々以外の5時の回のお客は誰もいなくなってしまう。「慌てなくていいですよ」と山荘スタッフに言われたが、慌てて食事を終える。
さぁ今日はいよいよ常念岳への縦走。常念岳を登り終えて常念小屋まで戻ってくるのに8時間ぐらいはかかるはず。準備してすぐさま出立。朝日を眺めてから大天井岳へと向かう。
初めての北アルプスの縦走路。しかも、大天井岳直下までは表銀座縦走路である。快晴の中、槍ヶ岳に向かって天空の稜線歩き。絶景を見ながらの至福の時間。
向かう大天井岳はなかなか立派な山容である。大天井岳手前で大きく下ってそれから再び登る。本当に大きな山である。途中、表銀座ルートと別れて大天荘方面へと向って大天荘に到着。ザックを下ろして空身で大天井岳頂上へと向かう。
日本200名山・大天井岳頂上からは360°に広がる大展望。しかも、槍ヶ岳が目の前!「こんなに良い山なのに100名山じゃないのが不思議」と長男が言っている。まったくもって同感。
もっとのんびり眺望を楽しみたいが、まだまだ縦走は続く。大天荘に立ち寄ってから次の目的地・常念小屋へ向けて出発する。
大天荘からの縦走路も槍穂を見ながらの楽しい道のり。アップダウンの繰り返しがある。途中、今日、後ろからやって来た単独の女性の方に道を譲る。その後、その女性が休憩されていた所で一緒に休憩。お話をすると、我々と同じく一の沢へ下山するとのことで「一緒に行きましょう」ということになり、この後、同行していただくことに。(というより、ずっと先導していただいた)
この池田さんという女性、お話をすると小6のお孫さんがいるぐらいのご年齢なのに、かなりの健脚。山もたくさん登っていらっしゃるようで、いろいろ楽しくお話をしながら歩かせていただいました。
縦走路を歩き常念岳が近づいてくると、その大きさ、高さに圧倒される。しかも、鞍部にある常念小屋まで一気に降ってからの登らなければならない。せっかくの北アルプスの絶景も、最後の常念岳への登りの事を考えるとちょっと暗い気持ちになるが、これも登山と腹をくくる。
池田さんは本当は常念岳登らずに一の沢に降りる予定だったそうであるが、長男に付き合って登っていただくことに。
常念小屋前でザックをデポして空身で常念岳へと挑む。見上げるとやはり高い。6時間歩いてからの標高差約400mの直登は長男にはきつかった様子。ペースが上がらないが、先導する池田さんが何度も振り返って励ましてくださった。
コースタイム1時間のところを1時間以上かかって山頂へ。
日本100名山・常念岳登頂!山頂は穂高の特等席。大天井岳同様、360°の大絶景が広がっている。
しかし、今日中に下山しなけらばならない。名残惜しいですが記念撮影をしてすぐに下山開始。常念小屋で下山口の一の沢にタクシーに来てもらうよう予約する。
常念小屋前では池田さんにお稲荷さんやチーズ、みかんなどを頂いて腹ごしらえ。
ここからはコースタイム3時間半の道のり。事前に調べたところでは、やや危険な箇所があるとのことだったので、台風の影響が出そうな明日ではなく、何とか今日中に降りたかった。ここも池田さんが先導してくれて本当に助かりました。
長男も長時間の歩行で足の指の皮がめくれたらしく痛いといいつつも、文句を言わずに降りてくれました。初めての縦走で本人的にも充実感があったのだろうと思います。ほとんど休憩せずにどんどんと降りていき、コースタイム3時間半のところを2時間50分で一の沢に到着。朝、燕山荘を出発してから11時間弱。よく頑張りました!
下山口にはタクシーが待っていて、池田さんと一緒にすぐさま乗り込んでしゃくなげ荘へ。しゃくなげ荘でざっと汗を洗い流し、池田さんを穂高駅まで送ってお別れ。何から何まで本当にお世話になりました!
【感想】
初めての小屋泊、そして北アルプス縦走は、抜群の天気と景色、素晴らしい方との出会いで最高のものとなりました!
登山の醍醐味が凝縮された山行で、長男も達成感を感じている様子であり、また、頑張っている息子の姿を間近で見ることができ、親子の一生の思い出となることと思います。
百名山37座目、長男34座目。
燕岳からは大絶景!!!イルカ岩と槍のコラボもよかったです。本当に山頂からの景色はまさに360°の絶景。槍・穂高連峰から立山まで見れるのは
「北アルプスの特等席」の名にふさわしいです。本当に北アルプスに来てよかったと
思いました。
この日生まれて初めての小屋泊でした。これまでのイメージは皆が床に寝て夜中いびきで寝れない。そんな感じでした。しかしそのイメージは覆されました。実際には快適に寝ることができ、夕食もチーズ入りのハンバーグ。美味しかったです。それどころか喫茶までも充実しておりケーキも4種類あって2700mのところには思えません。しかも山の夕焼け・御来光は格別でした。
2日目はいよいよ初縦走。前の日は眠れたのでスッキリと登り始めることができました。縦走は日本の誇る北アルプスを見ながらあるきました。そこが楽しかったです。
極楽にもないような美しく壮大な山々の連なりを見て歩く。それが本当の贅沢でした。
東天井岳で池田さんという女性に会いました。一の沢まで一緒に行ってタクシーに乗ろうと言ってくださってそれがご縁で穂高駅まで付き合ってくださいました。
いろんなおはなしを話してくださったり常念岳でも励ましてくださったり、チョコレートやいなりやみかんをくださったり一の沢の登山口が見えたときは「すぐそこだよ。」と声もかけてくださったりととてもお世話になりました。池田さんはやさしくてお話も楽しくて北アルプスのように素晴らしい人でした。
本当に北アルプスは初めてで縦走も厳しいと思っていました。靴擦れができていましたがそのなかにはたのしいことも詰まっている頑張った証拠です。何度見ても飽きないその北アルプスの景色がこれからも残るといいと思います。ぼくも高山植物を守りたいし自然を大切にしていきたいです。
nao_soma
souma


















こないだは短い間でしたがお世話になりました。燕山荘で同部屋になった父子です。
無事大天井〜常念岳を走破できたとのこと、そしてベスト登山!よかったですね。そしてうらやましい!
僕も息子も燕岳では最高の夕焼けと朝日をいただきました。
また機会があれば、ぜひ山頂にてお会いしましょう。
※あれから、お話いただいた西穂高が気になってしょうがないです(笑)
どうも先日はお世話になりました!
朝、急いで出ましたので、ろくに挨拶もできないままですみませんでした。
燕岳の夕焼けと御来光最高でしたね!
子ども達にとってきっと大きな思い出になったことと思います。
いや、いつまで相手してもらえるかわからない父親の方こそ、良い思い出なのかも(笑)
西穂も独標までなら子供連れでも十分楽しめます!機会があれば是非!
また、お会いできるのを楽しみにしております!
見せてもらいました。頑張りにおばさんもがんばりました。ありがとう。またどこかの山であえるかもしれません?おばさんまだまだ登ります・
池田さんのおかげでがんばれました。本当にありがとうございました。そうま
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