二百名山187座目:大無間山〜登山の法則が乱れる〜
静岡県
Icchyou
体力度について
- GPS
- 14:40
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,352m
- 下り
- 2,350m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 12:02
- 休憩
- 2:28
- 合計
- 14:30
| 天候 | 曇→晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
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感想
大台ヶ原で傷つけたレンズ
→12万したけど保険下りて自腹2万
九島で壊れたメモリーカード
→7万と高すぎたので修理断念
利賀川ダムで壊れた車
→奇跡的に中古部品発見＆DIY作業で2万
すべて修繕完了！これでまた旅に出られるぜ！
次に狙うは南アルプスに唯一残している
二百名山の大無間山！
意気揚々と出発すると同時に東海地方梅雨入り
・・・上手くいかねえなぁ。
24時間営業、立駐で日陰あり、
併設ヘアサロンからWiFi飛んでる、
隣がネカフェという完全に生活が回る
最強スーパーに居座ってひたすら晴れを待つ。
待機一週間で回復の兆しが見えてきたので
登山口の井川ダムまで70キロの山道を疾走。
数年前バイクで登山口までは来た事あるけど
当日急に雨で断念したので今回はリベンジ戦。
あと悪沢、赤石、聖の縦走時にも使ったり
ダム巡り時にも走ってて今回で4回目。
毎度のことだが南アルプス深南部はアクセスがしんどい。
運転好きな俺でも2時間ハンドル切り続けるのは
流石に溜息が漏れるわ( ´Д`)＝3
さて、今回挑む大無間山について。
標高差は単純計算でG:2330m-S:666m＝1664mなのだが
間に小＆中無間山、P1〜4までの鋸歯と
多数のピークが連なるため累積標高で2350mという
剱岳早月尾根並みのキツさとなる
更にP1から小無間山のコルに大崩落地があり
地図には破線すら入らず登山道扱いされていない
通称「無間地獄」と呼ばれる危険個所があるのだ。
かなり過酷な一日となることは間違いないだろう・・・
覚悟の準備をして諏訪神社駐車場から5時出発！
景色皆無樹林と戦いつつ前半4キロで一気に1100m上げて
やっと取れ高になりそうな小無間小屋に到着した。
扉を開けると水2Lの置き土産と
直近の宿泊者のもの思われる注意書き。
閉めたら開かないから岩挟んであるって？
完全に水でおびき寄せるトラップじゃねぇか
だが工程長くてキツイのに加えて給水ポイント
皆無だしここに水あるのはありがたい。
もし下山時に無くなったら使わせてもらおうかな。
先に連なるP1〜P4の鋸歯を踏破すると
樹林の中からオーラを放つ灰色の斜面が。
あれが・・・無間地獄！(((°Д°)))
「無間の彼方へ！さぁ行くぞ！😨」
某宇宙飛行士の言葉で気合を入れ核心部と対面。
左右に崩落はしているものの
4本の細いロープがたれ下がっており
区間は10mと言ったところ。
渡り切ってしまえばロープ引っ張って岩や枝に掴まりながら
サクサク登っていけそうだ。
なんだ・・・名前より大したことないな。
戸隠の蟻の塔渡りのほうが全然怖いわ。
しかしいざ歩き出すとガラガラと崩落音が
響くためほどよい恐怖感は募る。
実際は崩落地先のほうがエグく、
ぬかるみ気味の超急登でロープ必須。
周辺の枝や岩を駆使して必死で這い上がった先に
小無間山のピークが見えた。
ここで2150m、標高はほぼ稼ぎ終わったし
残りは緩い尾根歩き・・なのだが、
まだコースは1/3残っていて
地味に体力を消耗していく。
しかも晴れ予報だったにもかかわらず
周囲は霧に包まれ精神を抉る😱
まぁ、、もともとあまり景色無い山と聞いていたし
この幻想空間も悪くないよな・・・？
受け入れかけたその時、急に北側に青空が広がり
樹林の隙間から聖・赤石・悪沢の
南アルプスビッグ3が！！
その手前には茶臼岳＆上河内岳も見えてる！
よっっしキタァ！！やっぱ俺持ってる！！( ゜∀ ゜)b
一筋の希望を力に変え中無限山も踏破。
あとは山頂で「無間」の力を手に入れるだけ！
残るは頂上までの地味にキツイ登り200m
最後の力を振り絞って駆け上がると
樹林の隙間から徐々に開ける視界。
そして遂に山頂直下にて全体を見通せる場所を発見！
ビッグ3の稜線南にはイザルガ岳＆光岳！
その南には双耳峰の池口岳と未踏の黒法師岳という
深南部を見渡せる大展望が広がっていた。
ビッグ3の東側には少し雲がかかっていたが
晴れてればおそらく笊ヶ岳も見えただろう。
・・・どの山も辛い想い出しかないわw
スタートから8時間。
13:30頃に待望の山頂に到着した。
しかし周囲に景色と呼べるものは皆無で
標識と共に静かな樹林が広がっているだけ。
無限の彼方に存在したのは新たなる「無」
こんなに頑張ったのに、、、得るものこれだけ？😨
絶望している俺を、「無」が飲み込みだした！
な ぜ だ！！
「無」の力を手に入れたのに・・・
「無」とはいったい・・・うごごご！！
わたしは ネオ三百名山ハンター
すべての写真 すべての山頂
すべての山飯を喰らい
そして わたしも消えよう
永遠に！！
ε＝＝┌( ゜д゜)┐
某ファンタジー�好薀好椒硬仂貘羯譴鮓�走り
宇宙の法則が乱れる前に山頂を後にする←
撤退時刻はまた太陽との
デッドヒートになりそうな14:30🤪
ほぼ休憩せずかっ飛ばして無間地獄まで戻ってくると
登り時は雲に覆われ何も見えなかったのだが
下山時にはなんと晴れている！
正面の身延山地の中にひと際目立つ山伏。
その奥に立派な富士山！
崩落地と鋸歯を見ながら南に目をやると
なんと駿河湾と伊豆半島まで見えるではないか！
いや、大無間山割と景色いいじゃん。
周辺の山大体見れたんじゃなかろうか？
これで思い残すことは無くなった🤩
だがこの後続く鋸歯の連続登り返しで
体力を削られペースダウン。
小無間小屋に着いたあたりで日没の時間を迎え
下山は結局20時半になってしまった・・・
やっぱ標高差2300mは甘くなかったな。
まぁ笈ヶ岳以来一か月ぶりの山でも
最後まで身体は動いたし体力も
気力も落ちてなかったので良しとしよう！
そして大無間山を持って
南アルプスの二百名山完全踏破！
上河内岳、農鳥岳、櫛形山、笊ヶ岳、池口岳、鋸岳、
振り返れば櫛形以外はクソきつかったけど
とても味わい深く尊い頂たちだった。
残る三百名山の黒法師岳＆高塚山を取るために、
俺は再び戻ってくるからな。
二百名山187座目・踏破！！
★ルートレビュー★
難易度:C
危険なのは小無間小屋から小無間山の区間のみ。
崩落地には4本の細いロープが張られており距離も短いため
すぐ渡れますが歩くたび崩れるので慎重な足運びが必要。
その先の急登区間も泥濘が多く足場や掴む場所を
探す工夫が必要な難路となっています。
体力度:B
標高2330m 累積標高差2357m 時間14:40 距離18.0km
山頂まで鋸歯P1〜P4→小無間→中無間と合計6つのピークを越えるため
標高＝累積標高となるかなりハードな山となります。
体力に自信のない人は小無間小屋での1泊をオススメします。
展望:D
崩落ピークから富士山、身延山地、伊豆半島の眺望。
中無間への稜線の樹林から南アルプス主稜線のが見え始め
山頂直下から南部ビッグ4＆深南部の山々を一望できます。
残念ながら山頂の景色は皆無です。
総評:C
ハードな工程で危険個所もあり景色もほぼ無しという修行。
二百名山に選ばれていなければ誰も行かないような
南アルプスのラスボスに相応しい山容です。
反面数少ない展望地からは横一線に並ぶ新南部や
富士山から伊豆半島までの貴重な景色を愉しめるのも事実。
無間の先に待つ究極の幻想をお楽しみあれ！
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