北アルプス縦走(上高地・穂高・槍・薬師・立山・室堂)


- GPS
- 152:00
- 距離
- 71.1km
- 登り
- 6,597m
- 下り
- 5,667m
アクセス | |
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予約できる山小屋 |
|
感想
やりたかった長期縦走。ルートは北アルプスの主要稜線を選んだ。以前歩いた表銀座ルートがあまりにも気持ちよかったので、稜線歩きをメインにしたかった。ただこれは、当時はまだ山に充分には体が慣れておらず、またアップダウンが多いルートに面白みを見いだせていなかったことも少なからず影響していたと思う。それと大キレットを越えて槍ヶ岳に登りたかったのと、できれば立山に聳える剱岳までたどり着けたら、さぞ気持ちいいだろうと思ったことで今回のルートに決めたのだと思う。
1日目 晴れ 夜行バスで着いた早朝の上高地の河童橋近くでおにぎりを頬張り、早々に出発。順調に歩を進めていたが、長期のテント山行で荷物が重く、やはりというか、予想通りというか、本谷の橋を越えた先で太ももがつった。合戦尾根の時もつったので、覚悟はしていたが、やはり多くの登山者がいる中で、イタタタタッーとやっているのはなんとも恥ずかしい。それでも予定通り涸沢のテント場に到着。ヒュッテのテラスでスタートの祝杯をあげた。
2日目 晴れ 今日は大キレットを越えて槍ヶ岳まで進む予定。北穂高までの登高は、思いの外、快適に高度を上げることができた。そして今回の第1座北穂高岳登頂。北穂高小屋のテラスで一息入れてから、いよいよ大キレットに突入。荷物が重いので振られないように三点確保を基本に慎重に進む。結構ご年配の方も多く見られた。核心部や南岳への登りでは若干渋滞したものの、順調に通過することができた。ところが直後、急に疲労感が強くなり、あえなく南岳のテント場で本日の行動終了となってしまった。
3日目 晴れのちくもり 早めに休んだことで、前日の疲れはすっかり解消。今日は昨日の分を取り戻すべく槍を越えて、できれば黒部五郎のテント場までたどり着きたい。早くに出発して、槍を往復してから山荘の前でコーヒーブレイク。それから一気に双六小屋に向かう。双六小屋の前で昼食を食べた後、軽く昼寝。黒部五郎へは時間を考えると双六岳をパスして向かうのがいいが、今日は調子が良く、勢いで登ることにした。登りは下から見るほどに辛くはなく、ヒョイといった感じで登頂、長野県、岐阜県、富山県の県境にある三俣蓮華岳に登頂。この時点で日がだいぶ傾いてきたので、先を急ぐ。雲が広がり、暗くなってきた頃に黒部五郎小屋の赤い屋根が見えてきた。今夜のテント泊は自分一人らしい。
4日目 晴れのち雨 出発してすぐに目の前に広がる黒部五郎のカールに魅了された。緑の中に点在する岩とその間に流れる無数の小川、それらの向こうにある黒部五郎岳。なんて美しいのだろう。カールの美しさを堪能しつつ、黒部五郎岳登頂。このころから雲が多くなり、しばらくすると雨も落ちてきた。下りで道が分からなくなったが、運良く2人組の登山者に出会うことができ、太郎平小屋まで同行させてもらった。今日は天気も崩れたのと、体を休めるために小屋泊とした。
5日目 くもり 晴れてはいないが、それほど悪くはない天気。調子も良い。順調に薬師岳に登頂。眼下には黒部川が見える。時折現れる陽の光に照らされた青白い水面と白く輝く河原の石が綺麗だ。稜線の縁に腰掛けてしばし堪能。五色ヶ原まで行きたいが、長いので無理をせず、スゴ乗越でテント泊。
6日目 くもり 今日も良くも悪くもない天気。時間的には余裕があるので、のんびり進む。五色ヶ原山荘の手前で雷鳥の親子に遭遇。目の前2、3メートルのところを自分と同じ方向にヨチヨチ歩くのが可愛らしい。五色ヶ原は立山劔の奥、通過点程度に考えていたが、素晴らしい場所だった。
7日目 くもりのち霧 今日はいよいよ立山に入る。体が山に慣れたからか、ザラ峠からの九十九折の登りも息も乱れず一定のペースで登る。獅子岳、鬼岳、龍王岳の岩稜帯は少し緊張感が増すものの、立山が近づいてきているのだなあと思えてきた。一の越に着く頃には濃いガスが覆ってきた。山荘で一息入れていると、上高地から立山まで歩いてきたことを実感した。それと同時に天気が悪い時に無理して劔に登らなくてもいいかという思いがしてきて、唐突にこれで山行を終了しようという気になった。ただこのまま室堂に下るのも勿体無いと思い、荷を置いて雄山をピストンすることにした。食料が減って、また体が重い荷物にも慣れた頃とはいえ、やはり空身は楽で、雄山までの登りを文字通り駆け上り、雄山神社で登山の無事のお礼をして、今回の山行終えた。
170107 資料に基づき日付変更
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