【藪山】羽後朝日岳


- GPS
- 12:48
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,259m
- 下り
- 1,267m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※過去ログ ■登山口〜沢尻岳〜大荒沢岳(登り約3時間・下り約2時間) 岩手県側の沢尻岳の登山道から。 登山口の駐車場は4〜5台のスペース。 まずは林道歩き。 浅い沢を渡るけどオフロード車なら充分行ける。 登山道になるところまで約800m短縮できる。 登山道はまずまずの急登で始まるけど、道幅は広くて軽くつづら折りになってたりして歩きやすい。 その調子で郡界分岐。この辺りからブナの森。 推定樹齢200年以上のブナ が立ち並ぶ。和賀岳や高下岳の登山道にも立派なブナが並んでたけど、和賀山塊はあまり伐採されなかったのかな。 前山分岐まで来るとあとは尾根道で緩やかになる。 ちなみに、郡界分岐も前山分岐も分岐する道がなかったんだけど、昔はあったのかな? 登山道はとにかく広くて歩きやすい。岩場などもない。 多少雨が降っても沢になるようなこともなさそう。 標高が上がってくるとダケカンバが増えたり矮小化したブナの森になり、突然灌木帯になって目の前が開ける。 そして沢尻岳。目の前に根菅岳と高下岳、その向こうに和賀岳が見える。 右手に視線をずらすと、これから登る大荒沢岳と朝日岳。 広めの山頂でのんびりしたくなる。 そこからちょっと下って登ると、登山道からちょっと入ったところに大荒沢岳の山頂。 登山道をそのまままっすぐ行くと根菅岳、高下岳。 ■大荒沢岳〜朝日岳(往復7時間) 最初のほんの10mくらいだけ歩いたような跡があるけど、その後は皆無。 背丈以上のチシマザサ(ネマガリタケ)をかき分けながら進む。 密集具合は最高レベル。 灌木化したブナやダケカンバを避けながら笹を選んで歩くと尾根から外れ気味になる。 この辺りは尾根が丸いので外れやすい。 ボクも外れた。藪だと軌道修正も大変なので頻繁にGPSを確認した方が良い。 コルの辺りで左にカーブしているので、進路を左に取りすぎてコルより下がってしまうのは避けたい。 ルートの取り方によって、コルには深く沈みそうな沼が待っているので要注意。 コルからの登りはさらに尾根が丸く広くなるのでルート選びが難しい。 地図で旧登山道の点線を追いたくなるが、登山道の跡は皆無なので、少しでも歩きやすところを探した方が良い。 登っていくと灌木帯になっていく。 ミネカエデ、シャクナゲ、ナナカマドが壁になっていたりするので、笹を選んで右に左に、しかし結果的にはまっすぐ登るように心がける。 コルから1/3くらい登ったところに突然大きな岩が露出している場所がある。 ボクは「一服岩」と名付けた。和賀岳の眺めが良く、ここでしっかり休憩したい。 この先はハイマツが徐々に増えてきて、ついにハイマツの海になる。 しかし、標高が上がり、ハイマツの比率が増えると、植物の背丈が低くなるので、今までより若干歩きやすくなる。 笹の背丈も低くなるのでかき分けやすいし、ハイマツは乗って越えても良い。 そして朝日岳の手前の小ピーク。 朝日岳はもうすぐそこに見えるけど藪だからなかなか進まない。これが精神的に堪える。 疲れもピークに近づいてくる。焦らずにじっくり歩いていくと膝くらいの笹だけになり、草原に出ると頂上はもうすぐそこ。 絶対に「よっしゃぁ!」とかなんとか言う。 そしてちょっと登ると頂上。 頂上の標柱と、昭和初期に地元の人が担ぎ上げた「朝日嶽」と掘られた石が置かれている。 |
写真
感想
朝日岳は和賀山塊の2番目の高峰で標高1376m。
昔は登山道があったらしいが今は藪。
スノートレッキングでは結構登られているし、かなり良いとも聞いていた。
夏は沢登りが有名で、秋田県側のマンダノ沢、部名垂沢から頂上を目指すルートは全国的にも知られているらしい。
冬まで待てない、沢登りの技術はない。
となると藪漕ぎしかない。
大荒沢岳から朝日岳は直線距離にして約1.2、3キロ。
下って登るということは多分1.5キロくらいか。
沢登りで目指すより簡単じゃないの?って思いましたよ。
結果的に行けました。行ってる人もいるから行けるとは思ってましたが。
沢登りなら泊まりになるようだけど、藪漕ぎなら日帰り可能。
そして朝日岳は眺めも最高!
藪漕ぎは往復で休憩含めて6時間と見て計画したけど、実際は7時間かかった。
ということは1時間400mくらいのペースか。
灌木化したブナやダケカンバの稜線、ハイマツやミネカエデの灌木帯。膝から背丈以上の笹。
あらゆるパターンのオンパレード。
標高によって変わっていく植生がよくわかるから面白い。大変だけど。
一服岩がちょうど良いところにあるのも良い。大変だけど。
急登でずり落ちるような場所がないのも良い。大変だけど。
でもマジメな話、藪漕ぎでの登頂にチャレンジしようと思ったら、ここは良いと思う。
アプローチの大荒沢岳までボクの足でも約3時間。
帰りは暗くなるので急いだために2時間。
暗くなっても歩きやすくて危険がない道なので、多少時間がオーバーしてもヘッドランプがあれば大丈夫。
そしてなにより素晴らしい眺め。
和賀山塊の山々はもちろん、目の前に田沢湖とその向こうに森吉山。
田沢湖の右手には秋田駒から岩手山。
この日は雲に隠れていたけど鳥海山も結構大きく見える。
目の前の畚岳と切れ落ちた稜線。
いくつもの沢筋。
紅葉も綺麗だった。
苦労して来た甲斐があります。
■藪漕ぎ装備
ヘルメットは必須。
グローブはゴム付きの軍手がオススメ。丈夫で良いし、厚いゴムに安心感がある。
足元を攻撃されるのでネオプレーンの渓流スパッツがオススメ。
靴は軽く動きやすく足の裏の感覚が掴みやすいものが良いと思う。
ボクが使ってるのは、スポルティバのTX4。
重いガッチリとした登山靴は疲れると思う。
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