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Yamareco

記録ID: 7843029
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
十和田湖・八甲田

視界不良の八甲田山は危険(酸ヶ湯温泉-八甲田大岳)

2025年02月24日(月) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
05:47
距離
8.8km
登り
765m
下り
759m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:33
休憩
1:09
合計
5:42
距離 8.8km 登り 765m 下り 759m
8:11
34
8:59
9:00
3
9:03
8
9:11
9:17
28
9:45
9:52
5
10:12
10:18
54
11:12
11:13
4
11:17
11:27
3
11:30
11:31
33
12:04
12:05
8
12:17
9
12:26
12:40
37
13:17
13:29
20
天候 霧と強風
過去天気図(気象庁) 2025年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
東京駅-新青森駅:東北新幹線
新青森駅-酸ヶ湯公共駐車場:タイムズカーシェア

※青森市街と酸ヶ湯を結ぶ国道103号線は、21:00~翌7:30の間は通行止めとなるので注意。
コース状況/
危険箇所等
登山口-仙人岱:踏み跡も充実して傾斜も緩い。静かな森という印象。

仙人岱-山頂直下:風の影響を受けやすく視界がとても悪かった。踏み跡もなく膝上ラッセルとなった。本来ならスノーモンスターの景色が綺麗と思われる。

山頂直下-大岳山頂:雪の硬い急斜面。スノーシューとストックだけでは滑って歩きにくいが、ピッケルやアイゼンが無くても登れることには登れる。
その他周辺情報 酸ヶ湯温泉:1,000円で日帰り入浴できる。男女別の浴室の他に混浴の大浴場がある。
新青森駅西のタイムズカーを借ります。
このままでは車を出せないので、まずは作業です。
2025年02月23日 23:51撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
2/23 23:51
新青森駅西のタイムズカーを借ります。
このままでは車を出せないので、まずは作業です。
青森市街地から国道103号を進み、酸ヶ湯公共駐車場に停めました。
2025年02月24日 08:06撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
2/24 8:06
青森市街地から国道103号を進み、酸ヶ湯公共駐車場に停めました。
国道沿いの雪の壁を上がると登山口です。
2025年02月24日 08:08撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 8:08
国道沿いの雪の壁を上がると登山口です。
登山道の始まりです。かなり踏み固まって歩きやすいです。
2025年02月24日 08:10撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 8:10
登山道の始まりです。かなり踏み固まって歩きやすいです。
ひょっとしたらスノーシュー無しでもいけるのではないかと思うくらい安定しています。
2025年02月24日 08:18撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 8:18
ひょっとしたらスノーシュー無しでもいけるのではないかと思うくらい安定しています。
直前の予報だと晴れるはずだったのですが…。
このあと前日も挑んだという方とすれ違ったのですが、撤退を決めたとのことでした。
険しそうな予感です。
2025年02月24日 08:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 8:47
直前の予報だと晴れるはずだったのですが…。
このあと前日も挑んだという方とすれ違ったのですが、撤退を決めたとのことでした。
険しそうな予感です。
踏み跡がなくなりました。
スノーシュー使用で膝上くらいまで沈むようになりました。
2025年02月24日 09:08撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 9:08
踏み跡がなくなりました。
スノーシュー使用で膝上くらいまで沈むようになりました。
仙人岱ヒュッテ近くの分岐です。
視界がほとんどありません。
2025年02月24日 09:43撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 9:43
仙人岱ヒュッテ近くの分岐です。
視界がほとんどありません。
大岳と小岳の分岐付近で別の登山者の方に会い、おかげさまでどうにか登頂できました。
膝ラッセルと視界不良、山頂が近づくと急坂と強風も加わり決して歩きやすい状態ではありません。
完全ソロでは無理だったと思います。
2025年02月24日 11:18撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 11:18
大岳と小岳の分岐付近で別の登山者の方に会い、おかげさまでどうにか登頂できました。
膝ラッセルと視界不良、山頂が近づくと急坂と強風も加わり決して歩きやすい状態ではありません。
完全ソロでは無理だったと思います。
スノーモンスターを楽しむ余裕はありません。
下りも足もとが見えず、ちょっとした崖や急斜面に足を踏み入れてしまうことがありました。
2025年02月24日 11:41撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 11:41
スノーモンスターを楽しむ余裕はありません。
下りも足もとが見えず、ちょっとした崖や急斜面に足を踏み入れてしまうことがありました。
仙人岱ヒュッテは扉が空くようでしたが、そのまま通過します。
2025年02月24日 12:25撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 12:25
仙人岱ヒュッテは扉が空くようでしたが、そのまま通過します。
仙人岱ヒュッテを過ぎると、視界は若干よくなりました。
2025年02月24日 13:13撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 13:13
仙人岱ヒュッテを過ぎると、視界は若干よくなりました。
そして全面が雪に覆われたモンスターはもうありません。
2025年02月24日 13:17撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 13:17
そして全面が雪に覆われたモンスターはもうありません。
結局下山まで晴れることはありませんでした。
2025年02月24日 13:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 13:47
結局下山まで晴れることはありませんでした。
この写真を撮影した後、スマートフォンを落としました。
※運よく地元のスノーシューガイドの方が拾ってくださっていました。
2025年02月24日 13:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 13:50
この写真を撮影した後、スマートフォンを落としました。
※運よく地元のスノーシューガイドの方が拾ってくださっていました。
入浴は酸ヶ湯温泉です。1,000円
2025年02月24日 14:20撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 14:20
入浴は酸ヶ湯温泉です。1,000円
下山メシは回転寿司にしたのですがお財布に厳しいです。
2025年02月24日 17:06撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 17:06
下山メシは回転寿司にしたのですがお財布に厳しいです。
新青森駅前でこの積雪の具合です。
2025年02月24日 18:18撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 18:18
新青森駅前でこの積雪の具合です。
新青森駅内にねぶたが飾られています。
2025年02月24日 19:03撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 19:03
新青森駅内にねぶたが飾られています。
新青森駅内で青森土産を買いました。
にんにくチーズせんべい、王林のチップス、シードル、青天の霹靂のビールです。
2025年02月24日 19:10撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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2/24 19:10
新青森駅内で青森土産を買いました。
にんにくチーズせんべい、王林のチップス、シードル、青天の霹靂のビールです。

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 ゲイター バラクラバ 毛帽子 ザック 昼ご飯 行動食 飲料 ヘッドランプ 予備電池 日焼け止め 保険証 携帯 時計 ゴーグル ゴーグル替えレンズ ストック スノーバスケット スノーシュー
備考 山頂直下は急斜面で雪も硬くスノーシューでは上がりにくい。

感想

三連休最後は天気予報を見た結果、八甲田山です。
せっかくなら岩木山や八幡平など東北の他の山も目指したいところですが、今回は八甲田山だけです。

八甲田山というと、その名前を初めて聞いたのは旧日本軍の雪中行軍遭難事件で、趣味の登山を始める前の自分にとっては、谷川岳などと同様に恐ろしいところというイメージでした。

雪山に登るようになった今考えるなら、スノーモンスターが有名な八甲田山を目指すなら当然冬です。
日本海側は怪しい天気でもこちらはどうやら晴れるらしく、風も許容範囲内です。
先月の光岳でワカンを使用して苦労した反省からスノーシューを買ったわけですが、これを試すにもよさそうです。

行くと決めたら移動手段を考えるわけですが、高速バスは既に売り切れなので新幹線で前日夜に着くようにしました。

…それにしても、今回は距離や標高差の割になかなか大変でした。


【市街地の雪の量と車を借りる場所】
新青森駅を出てみると既に雪は積もっていて、借りた車も埋もれています。
まずは車に被さった雪を取り払い、さらに駐車場の雪もどかさないと移動すらできません。
(カーシェアは屋外平置きが多く、気軽で動き出しまで早いところがよいのですが、今回に限っては有人のレンタカー店舗、もしくは建物内の車両の方がよいと思いました。)

駐車場を出発した後も路面に雪が多く、除雪車を見る機会も多かった気がします。
走行速度も普段以上に慎重になるので、GoogleMapやナビの到着予想より時間がかかります。

【視界不良で見えない進路】
先日の伯耆大山や木曽駒ヶ岳に続き、今回も大変だったのが視界不良です。
(いずれも降雪はありませんでしたが、NPO法人 雪氷ネットワークのwebページによれば、ホワイトアウトに該当するとみられます。)

しかも周りに歩いている登山者が少なく、視界に白以外のものがほとんど入ってきません。ゴーグルをつけてようやく空と道の境目がわかるかどうか。
頻繁に地図を確認しながら歩くわけですが、ちょっとでも感覚を空けるとコースアウトしていきます。
おまけに風も強く、長時間の停滞は命取りになりそうです。

ちょうど大岳・小岳の分岐付近で他の登山者の方が登場し、一緒に登らせていただいたので登頂することができたのですが、おそらく完全ソロだったら無理だったと思います。

そして、特に恐ろしかったのは行きよりも帰りの下り坂です。
上りならまだストックや足の感触で傾斜を認識できるのですが、急な下りはなかなかわかりません。

気付けば急斜面を滑ったり、そもそも足場が無くて数秒間宙に浮き落ちてしまう場面がありました。
「あ、終わった。」と思ってから着地するまで2秒くらいに感じました。
(おそらく落差が小さかったこと、雪が深かったこと等、場所が場所だったので無傷で済みました。)

【体力の消耗について】
これまでも風が強い日に疲れやすいことは実感してきましたが、今回は実害が発生しました。

駐車場に戻って帰り支度を進めていると、スマートフォンがありません。
しかも、帰りの新幹線の切符の情報が入っています。
登山口に戻る直前まで写真撮影に使っていたので遠くには無いはずなのですが、ポケットの中も車の中も見当たりません。

下ってきた道を引き返し、登山口近くにいたスノーシューガイドの方にダメ元で尋ねてみると、なんと拾ってくださっていたので助かったのですが、大事なものを落としてしまうわ気付かないわで満身創痍です。
親切な方に見つけていただけて感謝です。

…この日は伯耆大山や唐松岳、木曽駒ヶ岳などでも遭難事故の報道がありました。
報道の内容を見る限り、あまり他人事とは思えません。

今思えば撤退タイミングはいくつかあったと思います。

・途中で撤退を決めた下山者とすれ違ったとき
⇒ラッセルで膝が限界を迎えたのが理由とのことで、自分は行けるところまで行ってみようと思った。

・実際に踏み跡が無くなり自分で道を探しながら進むことになったとき
⇒踏み跡は無くても、おおよその進路は地形から想像しやすく、またラッセルは膝上程度で傾斜も緩かったため、想像していたほど大変ではなかった。

・強風と視界不良で進路がわかりにくくなったとき(仙人岱あたり)
⇒少し撤退を考えたのはこのあたりだったが、どうにか進めてしまえた。
風は強かったが、防寒着やハードシェル、バラクラバを着込んでいたので寒くもなかったし、距離的にももう少しなのだから行けると考えてしまった。

…と思い当たることを書いてはみたものの、下りの恐怖を味わってようやく後から考えるに至っただけで、登っているときに考えることはできませんでした。

視界不良の恐ろしさを学ぶよい機会になりました。

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コメント

ホワイトアウトの中での山行、お疲れ様でした

自分も2年前に厳冬期八甲田に行ったことがあります。
その時は視界は程々に良かったですが、先行者のトレースを安易に辿って酷いラッセルになり、山頂付近の爆風でとても疲れたことを覚えています。山頂の標高まで辿り着いたものの爆風過ぎて立っていられず、シリセードでズリズリ下りました。。。(笑)
ホワイトアウトよりはずっとマシですが。。。

スマホ脱落防止について
自分はスマホケースに指を通す様なストラップを付けていて、そのストラップ、100均で売っていたコイル状(ゴム製で伸縮性があり、片方の端がフックになっているもの)のストラップ、ファッションカラビナを使ってスマホを確保しています

ゴム製のコイル状ストラップの片方のフックをウェアのファスナーの金属金具に引っ掛けて、反対側をカラビナでスマホのストラップと接続するとストラップが切れない限り紛失しないと思います(念のため、弱そうなスマホストラップは予備も持参)

ホワイトアウト時には、登山地図アプリは命綱になると思うので、スマホ確保は重要ですね。
ご参考になれば幸いです
2025/2/26 17:55
いいねいいね
2
kuma-sukeさん
ありがとうございます!

爆風で立っていられない程とは考えるだけでも恐ろしいです…

ストラップ使用ですね!
詳細に材料もご紹介ありがとうございます!

おっしゃる通り、周りの景色がなく地図アプリ無しでは進路も現在地もわからず、もしタイミングがタイミングだったらと思うと本当にヒヤヒヤします…

すぐ調達します!
2025/3/1 14:27
いいねいいね
1
プロフィール画像
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