鬼怒沼・黒岩山 〜 絶景と涼を求めて


- GPS
- 16:57
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,273m
- 下り
- 2,297m
コースタイム
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:45
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:11
天候 | 1日目:曇、夜雨 2日目:晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
地図を見て想像していた通り、鬼怒沼までの急登がこたえます。そこを過ぎると傾斜は緩やかになりますが、鬼怒沼までが長い。。 鬼怒沼から先は鬼怒沼山を除いてピークを巻いていくためアップダウンはさほどありません。代わりに倒木とルーファイで時間を消費することになります。 |
写真
上の方は滑り止めの桟木が失われています。濡れた一枚板は見るからにヤバい。尻もち必至でそろそろと踏みだしたら案の定2歩歩いて尻もちを搗きました。写真を撮ってからよく見ると木道脇に踏み跡ありますね。。
感想
お盆休みの最後、普段あまりいかないところへ行こうと地図を眺めていると日光連山の向こう側にあまりなじみのない山々があることに気が付きました。
大佐飛山など調べているうちに黒岩山という山があり、杤木百名山の四天王に数えられると知り、それではと重い腰を上げました。
車中泊を終えて出発準備をしていても、登山客とみられる人は1人しかいません。ほかには誰もいないというのも変わった光景です。駐車している人のほとんどが温泉宿の宿泊客なのではと思います。
女夫淵温泉駐車場〜八丁の湯
橋を渡ってすぐ、右側に登山口があり、通行止めとありますが、事前の調査で問題なく歩けるとわかっていたので、こちらへ入ります。しばらく歩くと再び車道に出てそのうちまた登山道へ復帰するのかなと思って歩き出しますが、すぐに様子がおかしいことに気が付いて引き返しました。車道に出る直前に右へ折れる分岐があったのを見落としていました(分岐には大きな看板に所要時間などが書いてあったのは気が付いていたのですが、気に留めずに通り過ぎてしまってました)。
途中川沿いに岸壁が100mほどに渡ってそそり立つところは落石防止フェンスの脇を通り抜けるようになっているのですが、そのフェンスの末端付近で大規模な崩落があった模様。フェンスや支える鉄骨の柱はひしゃげ、フェンスのないところにも多くの岩が押し寄せたようです。そのあとフェンスのない部分が数十メートル続いていたと思います。ちょっと怖いところです。
この区間、往路復路ともどなたとも出会いませんでした。
八丁の湯〜日光澤温泉
砂利敷の車道歩きです。
復路で数人の登山者にお会いしました。
日光澤温泉〜鬼怒沼
日光澤温泉の施設の下を潜り抜けて登山道へ入っていきます。登山口脇には登山届ポストと冷たい湧き水が自由に使えるようになっています。
オロオソロシの滝展望台を過ぎるくらいからかなりの急登が続きます。オーバーペースだったのか、バランスを崩して足を踏ん張った時に片足のふくらはぎがつってしまい、しばらくだましだましで大きくペースダウンしました。
往路では4人の登山者(グループ)、復路では10人ほどの登山者にお会いしました。
鬼怒沼
それほど広い湿原ではないですが、2000mの高地にある湿原は想像を超えるすばらしい楽園でした。はるばるここを目指して歩いてくる価値があります。
初日は一緒に登って行った4人組のかたがた、2日目は3-4人の登山者が湿原を楽しんでいらっしゃいました。
鬼怒沼〜黒岩山
鬼怒沼山前後で笹藪に覆われたところが何度も出てきます。必ず明瞭な踏み跡があり、笹がそれを覆い隠しているだけなので、登山道を確かめながら進めば間違えることはありません。
鬼怒沼山からの下山は来た道を戻らずに、黒岩山方面へ直進する踏み跡があったので、近道するつもりで突っ込んだのですが、踏み跡はすぐになくなりルーファイで却って時間をロスした気がします。うるさい藪はなく、傾斜の小さいところを選んで降りていきました。
鬼怒沼山を過ぎてしばらく歩くと今度は倒木が連続するところへ出ます。これが結構長く続いて、水場のすぐ手前くらいまで続いていたと思います。倒木により登山道が寸断されてルーファイに苦労しました。明瞭な登山道を歩いていると倒木に行く手を阻まれます。そこを乗り越えたり、迂回したり、みんながいろいろな方法でかわしていくため、倒木の向こう側の踏み跡がよくわからない場所がいくつかあります(特に尾根が広く平坦なところでは倒木をかわした後の登山道復帰するルート選択肢も無尽にあります)。ピンクテープはあるのに登山道がない、というのはそのようにしてもともとあった登山道が機能しなくなって久しい場所なのではないかと思います。
水場では冷たい水がいつも通りちょろちょろと出ています。冷たいだけであまりおいしいという気がしません。お腹をこわしたりはないですが、飲むとしばらくしてお腹がゴロゴロなる感覚がありました。たくさん汲んでたくさん飲みましたが。
黒岩山分岐から黒岩山はえんえんと山を回り込むくらいひたすらトラバースしていってから、斜めに高度を上げていき、最後は少し戻るような方向または直登方向に登山道がついています。シャクナゲの藪は上部のみですし、踏み跡も明瞭なのでそれほど苦になりませんでした。山頂部は細長い峰になっていて、稜線にでてからの水平移動が思いのほか長かったです。
復路で1人の登山者とお会いしました。鬼怒沼山の巻き道の真ん中あたり、朝8時ちょうどで、日光澤温泉を早朝出発してきたとのこと、日帰り予定で復路は林道経由で下山するとおっしゃっていました。
幕営地:
いろいろな方のレコを拝見し、おそらく多くの方が利用されているであろう水場脇で幕営しました。1人用テントをぴったりつめればギリ2張、また踏み跡が奥の方にも続いていて、倒木の向こうの草地にも1-2張のスペースがありそうでした。
夜中過ぎからフリース一枚では寒く感じるようになり結局寝袋出しました。+1℃仕様の薄い寝袋ですが、ぬくぬくでした。
鬼怒沼新道:
私の持っているブルーガイドハイカー「東京・首都圏クルマで出かける山歩き」1998年9月初版、2003年6月初版第12刷(2008年頃購入)には、八丁の湯から尾根にとりつき、1026ピークを越えたところで西へトラバース、鬼怒滝を経由して1650m付近で日光澤温泉の対岸に続く尾根に乗るも1680m付近で尾根を右(北)へそれ、1730m付近からは沢筋を登っていき最終的には鬼怒沼の入り口で現在の登山道に合流するルートが鬼怒沼新道として描かれています。文中には本ルートは展望もなく、わかりにくい場所もあると書かれていて、本書で紹介されているのはこの道を使わないピストンです。
1800mから1900mまでの等高線が密になっているところもまっすぐに直登していてどのようなルートだったのか気になりました。
ヤマレコでは足跡の登録はなく、また、鬼怒沼新道や鬼怒滝で検索してもほとんど何も情報がないようです。
帰路、日光澤温泉のご主人に尋ねてみたところ、おそらく本書が発行されたころにはほとんど廃道となっていて、今は痕跡程度しかないとのこと。鬼怒滝を含む日光沢には沢登りの人たちがたまに入っているほか、付近で遭難者が出た場合は必ず捜索される場所とのことでした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する