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Yamareco

記録ID: 8712171
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

播隆上人を偲んで:蝶ヶ岳・大滝山・鍋冠山

2025年09月20日(土) 〜 2025年09月22日(月)
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
27:18
距離
67.5km
登り
2,932m
下り
2,941m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
0:26
休憩
0:00
合計
0:26
距離 2.1km 登り 0m 下り 0m
23:30
26
スタート地点
23:56
宿泊地
2日目
山行
18:21
休憩
2:51
合計
21:12
距離 54.0km 登り 2,890m 下り 2,920m
2:47
2:48
42
3:30
3:37
4
4:07
4:42
3
5:51
6:06
141
8:27
8:56
207
12:23
12:27
6
12:33
12:34
3
12:37
8
12:45
12:47
18
13:05
3
13:08
5
13:52
13:56
46
14:42
14:49
5
14:54
5
14:59
15:00
2
15:02
15:03
3
15:06
15:08
17
15:26
2
15:28
5
15:33
15:34
11
15:45
15:50
7
15:57
16:06
35
16:41
16:44
36
17:20
17:22
56
18:18
18:22
2
18:24
18:33
23
18:56
18:59
17
19:16
13
21:31
4
21:35
21:36
143
23:59
宿泊地
3日目
山行
0:00
休憩
0:00
合計
0:00
距離 11.4km 登り 31m 下り 8m
2:46
天候 雨時々曇り
過去天気図(気象庁) 2025年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
一日市場駅(ひといちばえき)〜松本駅
コース状況/
危険箇所等
踏跡明瞭、危険個所なし。
予約できる山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテ
本日(前日)?は、こちら一日市場駅(ひといちばえき)の終電からスタート。良い子は真似しないように。
改札外にトイレ(洋式・水洗・給水可)あり。
2025年09月20日 23:30撮影 by  Pixel 8a, Google
9/20 23:30
本日(前日)?は、こちら一日市場駅(ひといちばえき)の終電からスタート。良い子は真似しないように。
改札外にトイレ(洋式・水洗・給水可)あり。
土砂降りに逢いながら、途中のセブンイレブンで朝食を購入。おにぎりも随分と高くなったもので…
なお、下手したらここが最終水場になる可能性もあります。
2025年09月21日 00:20撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 0:20
土砂降りに逢いながら、途中のセブンイレブンで朝食を購入。おにぎりも随分と高くなったもので…
なお、下手したらここが最終水場になる可能性もあります。
登山口近くの駐車場のトイレ。
最近建てられたばかりなのか、杉?檜?の清冽な香りが充満していて、住めるレベルの綺麗なトイレ(洋式・水洗)でした。
なお、沢水のため、給水不可。
2025年09月21日 03:37撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 3:37
登山口近くの駐車場のトイレ。
最近建てられたばかりなのか、杉?檜?の清冽な香りが充満していて、住めるレベルの綺麗なトイレ(洋式・水洗)でした。
なお、沢水のため、給水不可。
すぐ近くの展望台で早めの朝食。
ところが、雨脚が強まり、おまけに風も出てきたので、さきほどのトイレに避難。しばらく様子見。
2025年09月21日 03:53撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 3:53
すぐ近くの展望台で早めの朝食。
ところが、雨脚が強まり、おまけに風も出てきたので、さきほどのトイレに避難。しばらく様子見。
どうにか雨脚が弱まったので、登山再開。
駐車場から先は、砂利、草付きの林道となります。
2025年09月21日 05:38撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 5:38
どうにか雨脚が弱まったので、登山再開。
駐車場から先は、砂利、草付きの林道となります。
で、ようやくここから登山スタート。
この時点で6時間以上、標高差1,000m以上歩いています。
2025年09月21日 05:51撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 5:51
で、ようやくここから登山スタート。
この時点で6時間以上、標高差1,000m以上歩いています。
登山届?のポストもあります。
2025年09月21日 06:01撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 6:01
登山届?のポストもあります。
振り返るとお社があったので、本日の登山の無事を祈願し、いざ突入。
2025年09月21日 06:01撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 6:01
振り返るとお社があったので、本日の登山の無事を祈願し、いざ突入。
登山道はこんな感じ。
比較的マイナーなルートのわりに、かなり整備されている印象です。
2025年09月21日 06:04撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 6:04
登山道はこんな感じ。
比較的マイナーなルートのわりに、かなり整備されている印象です。
ようやく日の光が差してきました。
2025年09月21日 06:30撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 6:30
ようやく日の光が差してきました。
2025年09月21日 06:43撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 6:43
2025年09月21日 07:33撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 7:33
で、ほどなく鍋冠山に登頂。
この時点で登りの脚力を相当使っているのですが、それ以前に終電でアプローチしたことにより、眠気が酷かったため、20分ほど仮眠。
そして、この時点でソフトボトルに入れて担いだ2リットルの水が漏水によって枯渇するという、大失態を犯したことに気づきます。
2025年09月21日 08:22撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 8:22
で、ほどなく鍋冠山に登頂。
この時点で登りの脚力を相当使っているのですが、それ以前に終電でアプローチしたことにより、眠気が酷かったため、20分ほど仮眠。
そして、この時点でソフトボトルに入れて担いだ2リットルの水が漏水によって枯渇するという、大失態を犯したことに気づきます。
鍋冠山からは、緩やかに降っていきます。
2025年09月21日 09:05撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 9:05
鍋冠山からは、緩やかに降っていきます。
で、八丁ダルミ付近から登り再開。
2025年09月21日 09:43撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 9:43
で、八丁ダルミ付近から登り再開。
このあたりから、傾斜がきつくなります。
2025年09月21日 10:09撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 10:09
このあたりから、傾斜がきつくなります。
とはいえ、基本的には直登ではなく九十九折に登っていきます。
2025年09月21日 10:39撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 10:39
とはいえ、基本的には直登ではなく九十九折に登っていきます。
あと100mの上りがキツイ…
2025年09月21日 12:05撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:05
あと100mの上りがキツイ…
大滝山は雲の中。
2025年09月21日 12:13撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:13
大滝山は雲の中。
ようやく分岐点に到着。
2025年09月21日 12:23撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:23
ようやく分岐点に到着。
初めて至近で見た槍穂高連峰は、雲の中でした。
その前に、長塀尾根がドヤ顔で横たわっています。
その先端が、本日の最終目標である蝶ヶ岳です。
2025年09月21日 12:23撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:23
初めて至近で見た槍穂高連峰は、雲の中でした。
その前に、長塀尾根がドヤ顔で横たわっています。
その先端が、本日の最終目標である蝶ヶ岳です。
焼岳?
2025年09月21日 12:24撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:24
焼岳?
ん〜、何とか晴れんものか…
2025年09月21日 12:30撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:30
ん〜、何とか晴れんものか…
そして、すぐそこの大滝山北峰に登頂。
なんと、ここがテン場だそうです。
「いい眺めのテン場だなぁ…」と、この時は思ったものですが、後にアレを見せられた日には、印象がガラリと変わってしまいます。
2025年09月21日 12:33撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:33
そして、すぐそこの大滝山北峰に登頂。
なんと、ここがテン場だそうです。
「いい眺めのテン場だなぁ…」と、この時は思ったものですが、後にアレを見せられた日には、印象がガラリと変わってしまいます。
そして大滝山荘。
ここで飲料の調達も考えたのですが、蝶ヶ岳ヒュッテも近いため、今回はスルー。
2025年09月21日 12:36撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:36
そして大滝山荘。
ここで飲料の調達も考えたのですが、蝶ヶ岳ヒュッテも近いため、今回はスルー。
そして大滝山南峰。
2025年09月21日 12:45撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:45
そして大滝山南峰。
東側は何も見えません。
2025年09月21日 12:45撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 12:45
東側は何も見えません。
そして、蝶ヶ岳に向けて、森林限界を越えた稜線歩きです。
2025年09月21日 13:23撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 13:23
そして、蝶ヶ岳に向けて、森林限界を越えた稜線歩きです。
足元は岩が敷かれていて、微妙に歩きづらいです。
2025年09月21日 13:38撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 13:38
足元は岩が敷かれていて、微妙に歩きづらいです。
この辺から、本日の登り区間のラストスパートとなります。
2025年09月21日 14:05撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:05
この辺から、本日の登り区間のラストスパートとなります。
ヘロヘロになりながら、どうにか分岐まで到着。
2025年09月21日 14:43撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:43
ヘロヘロになりながら、どうにか分岐まで到着。
最後の最後で階段。もはや膝に余力が残っていません。
2025年09月21日 14:50撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:50
最後の最後で階段。もはや膝に余力が残っていません。
僅かに紅葉が始まっている蝶ヶ岳。
2025年09月21日 14:53撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:53
僅かに紅葉が始まっている蝶ヶ岳。
そして登り詰めた先には、槍ヶ岳と東鎌尾根を背景にした蝶ヶ岳ヒュッテ。噂に違わぬ絶景のようです。
2025年09月21日 14:57撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:57
そして登り詰めた先には、槍ヶ岳と東鎌尾根を背景にした蝶ヶ岳ヒュッテ。噂に違わぬ絶景のようです。
で、何気なく左に首を向けると槍穂高連峰。確かに「ロケーションは抜群だなぁ…」とぼんやり考えてテント場を過ぎると…
2025年09月21日 14:57撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:57
で、何気なく左に首を向けると槍穂高連峰。確かに「ロケーションは抜群だなぁ…」とぼんやり考えてテント場を過ぎると…
まさに遮るものが何もない、圧巻の景色です。
これは人気のほどが伺えます。
2025年09月21日 14:59撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 14:59
まさに遮るものが何もない、圧巻の景色です。
これは人気のほどが伺えます。
そして、僅かに登って…
2025年09月21日 15:00撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:00
そして、僅かに登って…
蝶ヶ岳に登頂。
2025年09月21日 15:03撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:03
蝶ヶ岳に登頂。
当然、山頂からも槍穂高連峰が一望できます。
感動的な光景のはずですが、(大キレットはともかく、西穂〜奥穂は歩くモンじゃないなぁ…)と考えていました。
2025年09月21日 15:04撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:04
当然、山頂からも槍穂高連峰が一望できます。
感動的な光景のはずですが、(大キレットはともかく、西穂〜奥穂は歩くモンじゃないなぁ…)と考えていました。
そして蝶ヶ岳ヒュッテで補給。
ついでに三股ルートの状況確認。特に危険個所は無さそう。
2025年09月21日 15:09撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:09
そして蝶ヶ岳ヒュッテで補給。
ついでに三股ルートの状況確認。特に危険個所は無さそう。
で余裕ぶっこいて普段はしない祝杯(まだ下山あるのに)を挙げてしまいました。
ここでのんびりせずに、一気飲みして降りていれば、後に悲劇的な結末を迎えることはなかったのですが…
2025年09月21日 15:14撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:14
で余裕ぶっこいて普段はしない祝杯(まだ下山あるのに)を挙げてしまいました。
ここでのんびりせずに、一気飲みして降りていれば、後に悲劇的な結末を迎えることはなかったのですが…
下山前に槍穂高連峰を目に焼き付けようした途端にガスが上がってきました。山の神のなんと気まぐれなことか。
2025年09月21日 15:27撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:27
下山前に槍穂高連峰を目に焼き付けようした途端にガスが上がってきました。山の神のなんと気まぐれなことか。
さて、下山ルートですが、整備が行き届いていますが…
2025年09月21日 15:36撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 15:36
さて、下山ルートですが、整備が行き届いていますが…
とにかく階段が多いです。丹沢の大倉尾根を想起させます。
2025年09月21日 16:15撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 16:15
とにかく階段が多いです。丹沢の大倉尾根を想起させます。
この辺から傾斜が緩み始めます。
2025年09月21日 16:35撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 16:35
この辺から傾斜が緩み始めます。
蝶沢?
2025年09月21日 16:43撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 16:43
蝶沢?
この辺りからまめうち平までは、緩やかな降りです。
2025年09月21日 16:48撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 16:48
この辺りからまめうち平までは、緩やかな降りです。
そしてまめうち平。本来は、休憩スポットのようなのですが、僅かな上り返しにイラっとしながらスルーします。
2025年09月21日 17:20撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 17:20
そしてまめうち平。本来は、休憩スポットのようなのですが、僅かな上り返しにイラっとしながらスルーします。
日没前に激下りを通過し…
2025年09月21日 17:24撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 17:24
日没前に激下りを通過し…
なんとか緩やかな箇所で日没を迎えます。
2025年09月21日 17:49撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 17:49
なんとか緩やかな箇所で日没を迎えます。
ついに待ち焦がれた水場ですが、先を急ぐため、がぶ飲みし、給水を済ませて早々に下山再開。
2025年09月21日 18:30撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 18:30
ついに待ち焦がれた水場ですが、先を急ぐため、がぶ飲みし、給水を済ませて早々に下山再開。
どうにか無事に下山口にたどり着きました。
トイレ(和式・非水洗)があります。
2025年09月21日 18:59撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 18:59
どうにか無事に下山口にたどり着きました。
トイレ(和式・非水洗)があります。
少し降りた駐車場のトイレは綺麗なようでした(未確認)。
2025年09月21日 19:14撮影 by  Pixel 8a, Google
9/21 19:14
少し降りた駐車場のトイレは綺麗なようでした(未確認)。
で、本来は最寄りの柏矢町駅に降りる予定だったのですが、下山に予想以上に時間がかかってしまし、最終に間に合わないことが明白だったため、宿泊施設がある松本駅まで7時間以上かけて歩き、0泊3日の登山は終了。
身も心もズタボロで、播隆上人の像を撮影する余裕がありませんでした。
2025年09月22日 02:44撮影 by  Pixel 8a, Google
9/22 2:44
で、本来は最寄りの柏矢町駅に降りる予定だったのですが、下山に予想以上に時間がかかってしまし、最終に間に合わないことが明白だったため、宿泊施設がある松本駅まで7時間以上かけて歩き、0泊3日の登山は終了。
身も心もズタボロで、播隆上人の像を撮影する余裕がありませんでした。
撮影機器:

感想

上高地までのクラシックルートといえば「徳本峠ルート」が挙げられますが、個人的には、槍ヶ岳を開山した播隆上人も通ったとされる「飛騨新道」こそ真のクラシックルートではないかと考え、初めて北アルプスの山に登る際には、是非このルートを通ってみたいと思っていました。

今でこそ廃道になっているものの、かつて街道として整備されたルートだけあって、傾斜も緩やかであり、長距離・長時間・9か月ぶりの登山であっても問題なさそうだと判断し、18きっぷの代わりに、「北海道&東日本パス」を握りしめ、いざアプローチしたのですが…

【コース状況】
■一日市場駅〜登山口
・終電でアクセスしたのは一日市場駅。まずはここから4時間以上かけて登山口にアプローチします。改札外にトイレ(洋式・水洗・給水可)があります。
・天気はいまいちで、降ったり止んだり土砂降りになったりと、先が思いやられます。まだ山に登る前から、電子機器に防水処理をします。
・途中、セブンイレブンに立ち寄って、おにぎりを調達。
・淡々とロード歩きで標高を上げていき、登山口近くの駐車場まで登ります。駐車場には、木の香りがする建物のトイレ(洋式・水洗・給水不可)があります。
・少し先に展望台があり、屋根が付いていたため、ここで朝食。まだ日の出には早かったため、ゆっくりしていたら、雨脚と風が強まったため、たまらず先ほどのトイレに撤退。
・トイレの建物内で30分ほど様子見し、最悪、鍋冠山だけで撤退も視野に入れ、検討を重ねた結果、雨脚が弱まり、霧雨となったため、いざ突入。
・駐車場からは、林道をしばらく歩くと、登山口があります。

■登山口〜鍋冠山
・登山口からは、緩やかな傾斜を上り詰めていきます。ほとんど尾根を上るため、迷う要素はありません。
・しかし、ここでアクシデント発生。なんと、2リットルのソフトボトルに詰めていた水が何らかの原因で漏水し、この時点で水がほとんど無くなっていました。
・おそらく、22リットルのザックに荷物を限界まで詰めたせいで、キャップがねじれてしまい、漏水したのでしょう。
・この日は小雨が降っており、気温も低かったため、幸い熱中症にはなりませんでしたが、のどを潤すために、雨水で耐えしのぐこととなりました。
・テンションダダ下がりの中、鍋冠山に登頂。
・登山道は緩やかなのですが、すでに駅からそこそこ脚力を使ったこと、水を失ったショック、そして眠気のため、スピードはまったく出ませんでした。
・そこで、せめて眠気だけでも解消しようと、誰も登ってこないことをいいことに、山頂で20分ほど仮眠を取りました。

■鍋冠山〜大滝山
・鍋冠山からは、緩やかな降りを経て、登り返すこととなります。
・地形図から、距離はあっても傾斜がかなり緩やかであることから、さほど苦にならないだろうと推測をしていたのですが、その通りでした。
・ただ、最後の150mほどの登り返しは、そこそこ傾斜がきつく、すでに2,000m以上登った脚にはかなり堪えました。
・そして、大滝山に登頂。
・北アルプスの山の中では地味な存在ですが、決して景観が悪いわけではありません。ただ、直近の蝶ヶ岳の景観が良過ぎて、どうしても比較されがちなのでしょう。
・大滝山荘にて、最後の登りに備えて少し休憩しました。

■大滝山〜蝶ヶ岳
・大滝山から蝶ヶ岳のルートは、森林限界を越えた稜線歩きと、鞍部への降り、そして蝶ヶ岳への登り返しとなります。
・岩が敷き詰められた登山道が若干歩きづらいですが、危険個所はありません。
・ここまで脚を酷使してきたため、スピードはまったく出ませんが、これで最後と思えばこそ、何とか足が前に出ます。
・そしてどうにか稜線に登り詰めた瞬間、圧巻の槍穂高連峰が出迎えてくれます。
・しばし見とれた後で、「ここは日帰りで来るところではないなぁ…」と後悔しました。ましてや、駅からアプローチするものではありません。
・そして、すぐ傍の蝶ヶ岳山頂に登頂し、本日の登りパートは終了。

■蝶ヶ岳〜三股登山口
・蝶ヶ岳ヒュッテで、待望のコーラを買い求め、スタッフの方に登山道の状況を確認。整備は万全なようで、危険個所もなさそうでした。
・ただ、降りの脚力は温存されているものの、体力は使い果たし、9か月振りの登山とあっては、いくら降りとはいえ、標準コースタイム(3時間)程度で降りることになるだろう、と当たりをつけたのですが…
・蝶ヶ岳からの降りは、確かに万全に整備されており、鎖場やロープ場どころか、手を使う岩場もありません。代わりに、少しでも傾斜が急な個所は、木製の階段でガチガチに整備されています。おかげで、技術がなくても、体力さえあれば誰でも登れる難易度となっています。
・ただ、この階段、幅が狭く、足が大きい私にとっては、なかなか難儀でした。おまけに雨で濡れていたため、スピードはまったく出ません。
・ようやく傾斜が緩んだ頃に日の入りを迎え、本日2回目のヘッデンの登場です。
・途中水場で給水し、あとは駐車場まで降りるだけなのですが、どうも沢の周りは度々増水するらしく、ほとんど整備もされていないため、ナイトハイクには厳しいルートでした。
・そんなこんなで、3時間30分もかけてどうにか下山できました。

■三股登山口〜松本駅
・登山口からは、本来は最寄りの柏矢町駅まで2時間30分程度かけて歩く予定だったのですが、想定以上に下山に時間がかかってしまし、終電に間に合うか微妙な状況でした。
・電波が入るところまでそこそこ頑張って歩いてたのですが、何しろ脚と足裏がズタボロだったために、まったくスピードがでません。
・そして、電波が入った途端、GoogleMapからおそらく終電に間に合わないだろうとの無慈悲な宣告。
・それでも諦めずに柏矢町駅を狙うか、間に合わない前提でお宿ががある松本駅まで直接歩くか、迷ったのですが、結局7時間以上かけて松本駅まで歩きました。

【まとめ】
・改めて編集してみると、「何をバカなことしてんだ…」と呆れる次第です。
・時間も距離もさることながら、途中で水まで尽きて、よく無事に下山できたものです。
・24時間以上歩いたもの久しぶり(15年以上前?)であり、その時は平坦地を100Km歩くイベントだったのですが、あっちのほうがキツかったかも。
・数字だけで計算すると、終電で長坂駅から黒戸尾根経由で甲斐駒ヶ岳も狙えそうですが、あちらはこのルートの比ではない急峻なルートですので、安直な計画は控えたほうがよさそうです。
・ルートこそお勧めできませんが、蝶ヶ岳の景観は最高でした。
・ただし、三股ルートは整備が行き届いているものの、ひたすら階段状の登山道を登ることとなります。体力はそこそこ必要ですので、関東だと、大倉尾根で塔ノ岳に余裕で登り降りできる程度の実力は欲しいところです。
・逆に言えば、体力さえあれば子どもでも登れるルートであり、実際に子連れで登山していたご家族もいらっしゃいました。

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