酉谷山にて迷い道(東日原〜酉谷山〜長沢背稜〜三ツドッケ〜ヨコスズ尾根〜東日原)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 1,415m
- 下り
- 1,410m
コースタイム
14日(土)
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09:10 東日原バス停発
09:45 林道小川谷入口
12:15 三又着
(昼食)
13:10 三又発
あっちゃこっちゃ迷う→小川谷中段林道に入込む
18:20 引き返し
20:00 三又着
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15日(日)
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07:00 三又発
08:00 旧酉谷小屋通過
09:10 酉谷小屋
09:40 酉谷山頂着
12:00 天目山山頂着
12:30 一杯水避難小屋着
(昼食)
13:20 一杯水避難小屋発
15:35 東日原着
天候 | 8/14 曇り 8/15 曇り 一時雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
07:05 立川発 青梅線直通奥多摩行き乗車 08:28 奥多摩着 ○バス 08:35 奥多摩発 東日原行き乗車 09:00 東日原着 |
写真
感想
【迷い道で軽くパニクる(長文)】の巻
いろいろ奥多摩を徘徊し、そろそろ酉谷に挑戦するときがきた。
戸倉三山も楽勝でクリアしたし(ウソです。エライ苦労した)、
もうテン泊で奥深く行くしかないっしょ。
というわけで酉谷山を選択。
予定としては、初日は酉谷山行って、一杯水避難小屋泊まる。
2日目は蕎麦粒山行って、棒ノ折山行って、高水三山でも行って・・・・
後は行ってから決めるかぁへへへ、とルンルンでコースを考えていた。
そして事件は起こった。
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8月14日(土)
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09:10 東日原バス停発
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天気ふつー気温高し。
バス停からちょっと行ったトコ水場で大量に水補給。
先日の戸倉三山日帰りで行ったとき、あまりの暑さと長丁場で、
7リットルの水を使い切ってしまった事があった。
最後は「水っ水っ・・・」と中毒患者のようにノタノタと下山したことがあり、
それ以来どうにも怖くて、必要量プラス2リットル無いと、なんか安心出来なくなっていた。
重さより喉の渇き優先。
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09:45 林道小川谷入口
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石山神社を過ぎ、鍾乳洞入り口を過ぎ、林道の入り口までは舗装路。
ぐぬぬ、石山神社で水場あんじゃねーか。
重いの我慢して持ってきたのに〜。
林道2時間進む。
いやー気分がいい。
日陰と川の側を通るので、涼しくて爽やか。
坂もなく、景色もいい。
林道の終盤にまたしても水場。
ぐぬぬ、ここにも水場あんじゃねーか。
重いの我慢して....(以下略)。
山道に入り、三又を目指す。
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12:15 三又着
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三又は素晴らしくいい場所であった。
川の音、水辺の涼しい風、どこをとっても絵になる景観、虫もいなく、涼しい。
休憩には最適。
うーんこんなトコでテン泊したいもんだ。
テン泊だけしに来るのもありかな....。
# この願いは後でかなうとも知らず、ニコニコと昼食の準備をするのであった。
昼食はスープパスタ。
固形コンソメとベーコンとタマネギを煮て、そこにパスタを突っ込むというもの。
何かの山の雑誌に載ってたのを作ってみたけど、なんじゃこらな味。
そのまんま想像通りの味じゃねーか。
しかしなー、こんだけ川流れてたらここで水汲んでおけばよかったんじゃね?と、冷静に考える。
ぐぬぬ・・・(以下略)。
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13:10 三又発
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[道がねぇ!]
さー次行くか。
えーと次なる道は
「・・・本流の右岸に渡り、左に小川谷中段林道を見送り、喜右衛門坂の上りとなる・・・」
ふむふむ、こっからは急な登りで小屋まで行くのね。
よっしゃぁと気合い入れつつ、それっぽい道を探す。
(10分経過)
????
おかしい....それっぽい道がない。
んーー??
取りあえず川に沿って行ってみるか。
しばらく川沿いに行くと、急坂だけど山道っぽく登れそうなカ所があった。
これ??
登ってみると、なんとなーく道っぽく先に続いているのが見える。
いいのかなー???
頭の中は「?」だらけ。
ふと後ろを振り返る。
うぉぉ、ありえねー角度。
こんな坂下れるわけがない。
これは山道と違う。
よく登ってきたな>俺
降りようとするも足場が不安定で、降りられない。
まじっすか?
ザック落として、空身で下るか?
泣きそうになりつつ、体全体で滑るように降りる(というか落ちるに近かった)。
全身傷だらけ。
[やっぱり道がねぇ!]
更に川沿いに進む。
同じように道っぽいとこがあり、先ほどと同じような事を繰り返す(学習能力なさ過ぎ)。
既にこの時点で2時間経過、時間は15時。
朽ち果てた標識の所に戻り「酉谷山」と指された方面を見る。
指してある方向には、どう見ても道がない。
何考えてこの標識設置したんだよー、どうせぇちゅーんじゃ。
途方に暮れる。
[この道??]
唯一ある道は、登りではなく下るようになっている。
三又からは、どう考えても登りじゃなきゃおかしいんだよなー。
しかも標識の指す「酉谷山」とは360度逆の方向にあるし.....。
とりあえず行ってみるか。
疑問に思いつつも進んでみることにした。
※実はこの道が日原方面へと戻る「小川谷中段林道」。
知らずに行ってしまったのであった。
[間違った選択]
しばらく進むと登りになっている。
おおおっ、これか、この坂が酉谷への道なのね。
よかったー道あって。
30分ばかりかけてヒーヒー言いながらも登り、登り終了地点に到達、坂は下りになる。
????
下りってどゆこと???
疑問に思いつつも、この道しか無いという思いこみで冷静な判断が出来なくなっていた。
1時間ばかり進む。時間は16時をまわる。
うーーむ....ここから先はドッチの標識もないし、私はどこに向かって進んでいるの?
誰か通ってくれー。
更に1時間進む。時間は17時過ぎる。
戻るならそろそろ戻らないと....と思うが、戻りは登りなので、気持ちは前進あるのみだった。
それと、もしかしてあと30分進んだら何かあるかもしれない、という気持ちもあり戻るに戻れないのもあった。
時間は18時をまわる。
[決断]
既に3時間以上進んで、旧酉谷小屋もなーーんもない。
あと30分進み18:30になって何もなかったら、戻ろうと決める。
そして18:30。そろそろ日が傾きだした。
ついに撤収を決めた。
うう...登りが辛い。
もーボクのバカバカ。
超早足で疲れ知らずにドンドン戻る。
既に4時間以上休み無しで歩いているが、まったく疲れを感じてない。
途中橋がかかっている部分で、苔が生えた所を踏んでしまい、思い切りこけ、
脇腹、足、肘をしたたかにぶつける。
でも痛さを感じない(後で見ると、でっかいアザになっていた)。
気持ちが急いてアドレナリン出まくりのせいであろう。
精神的には軽いパニックになっていた。
[暗黒]
登りの頂点に到達。
時間は19:30。かなり薄暗い。
こっからは下りだけなので、30分ほどで三又着くはず。
下りを(気分は)トレランなみのスピードで駆ける。
暗いっ。
前が見えなくなりつつある。
ライトを出す手間を惜しんで走る。
まだ何となく薄ぼんやりと回りが見える。
三又に着いた!!
時間は20:00。
真っ暗。
急いでテントの準備し、そのまま横になると、安心したせいか
食事もせずそのまま寝てしまうのだった。
※パニくっていたせいで、このあたりの写真が1枚も撮れてない。
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8月15日(日)
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起床〜道発見
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05:20起床、お米炊いて朝食。
昨日なんも喰わずに寝たが、いまいちお腹が空いてない。
が、レトルトのカレーで無理して食べる。
顔歯など洗い、コーヒーを飲みつつ、これからどうするか冷静に考えてみる。
よし、荷物をここに置いて、道探索じゃ。
というわけで散策開始。
昨日来た道を少し戻り、昨日と違う川沿いを歩いてみる。
そして....ふと上の方見ると、なんとなーく道っぽいのが見つかる。
うぉぉもしかして、あれ?
空身なのと興奮していたせいか、あり得ない急斜面を登って道っぽい場所に到達。
「道」っぽいじゃねー。完全に「道」です。
登りは川の上流に通じている。
下りは一体ドコに通じてるの?
下ってみる。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
まじ!?
ここか!!ここかよ!!ここに通じているのかよ!!
超興奮してしまった。
三又には2つの橋がある(3つだったかも)。
私は昨日、1つめ渡ったところで左に2つめの橋を見てしまい、意識が左しかいってなかった。
そして本道は、1つめの橋を渡り、正面やや右上の方を見ると「酉谷山」の標識があるのだった。
とにかく次に渡る橋ばかり見て、回りが何も見えてなかったのだった。
さらに悪いことに、酉谷山への道は最後の橋を渡った先にあると思いこんでしまったこと。
こら見つかるわけないわ。
標識を見つけた瞬間、なんでこんな正面にあるデッカイのを見逃したのか、自分を笑ってしまった。
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07:00 三又発
08:00 旧酉谷小屋通過
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[小動物との遭遇]
荷物をまとめ、意気込んで出発する。
おおそうそう、この景観は本に載っていた通りだ。
旧酉谷小屋を過ぎ、ちょっと一休み。
なんかチョロチョロ動いている小動物がみえる。
が、あまりに早く動いて、何なのかサッパリわからない。
ネズミ?....いやそんな感じじゃない。
写真を撮るも、チョロチョロ動き回りうまくおさまらない。
しばらく後をついてきてた。
※後で調べるとオコジョと判明。
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09:10 酉谷小屋
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えれーキツイ登りだけど、心はルンルン。
昨日の心細さとは360度反対に、テンションあがりまくり。
まったく疲れを感じない。
酉谷避難小屋到着。
中をのぞくときれいな小屋でした。
でもチョット小さい。5人くらいで満杯かな?
ノートを見るとこっから見える山の解説したのがあった。
おーーこんなふうになってるのか。
思わず写真にパチリ。
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09:40 酉谷山頂着
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[ついに頂上]
小屋にザック置いて登れば楽なんだろうけど、なんか全く疲れを感じてなかったので
クソ重いのを背負ったまま山頂を目指す。
30分ほど行くと、頂上に到着。
これが昨日死にそうに苦労して目指した山頂か....。
。・゜・(ノд`)・゜・。
もー嬉しくて嬉しくて感無量であります。
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12:00 天目山山頂着
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次に目指すは三ドッケ。
七跳山と大栗山をかわし、一気に進む。
昨日のパニックロードに比べたら、まるで天国の道歩いてるようなもん。
足取りは軽い。
天目山に到着。
しばし休憩。
一緒に休んでいた人と、しばらく雑談。
過去に同じようなコースを歩いた事、川苔山〜川苔橋への下山で藪こいで道迷ってパニックになった事など、
いろいろ話し込む。
話の面白い方で、腹筋が痛くなるくらいゲラゲラ笑っちゃった。
やっぱ道迷いって軽くパニックになるらしく、わかっちゃいるけど、どもならんと言ってました。
わかるーわかるー。
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12:30 一杯水避難小屋着
13:20 一杯水避難小屋発
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避難小屋を目指していると、大粒の雨が降ってきた。
避難小屋に待避。
晴れるのをしばらく待って、避難小屋外のテーブルでカップ麵の昼食をとる。
うーむ天気が気になる....。
このまま蕎麦粒方面行くか、こっからヨコスズ尾根づたいに東日原行くか....。
先ほど天目山で一緒だった人は、東日原まで行き帰りますと言っていた。
取りあえず蕎麦粒方面を目指そうかと思い、そっち方面に歩き出すと足がかなり痛いのに気づく。
テンション上がってて、傷みを感じてなかったようだ。
少し休んで冷静になると、体の不調が分かりだした。
心が折れた。
無理しちゃイカン、というわけでヨコスズ尾根を行くコースをとる。
心が折れた私には、もう下山は単なる消化行動。
時にはスコール?ってくらいの雨が降ったりするも、なんも考えずに惰性で淡々と下る。
足いだいよー。
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15:35 東日原着
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そしてバス停に到着。
ほっとしたのと、疲れがどっどっときてグッタリでした。
いやーいい経験した2日間でありました。
おしまい。
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