秋田焼山は熊に会って撤退、でも八幡平は素晴らしかった
- GPS
- 07:59
- 距離
- 31.0km
- 登り
- 1,336m
- 下り
- 780m
コースタイム
- 山行
- 5:49
- 休憩
- 1:53
- 合計
- 7:42
天候 | 晴れ、時々ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
八幡平は、見返し峠の有料駐車場を利用。普通車500円です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
後ほど記載の通り、秋田焼山は熊の気配が濃いです。 八幡平は人が多く、歩道もきれいに整備されており危険箇所はありません。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
笛
GPS
常備薬
携帯
時計
タオル
カメラ
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感想
八幡平の素晴らしさは写真コメントで十分かと思いますので、ここでは秋田焼山で熊に出会ったことを書こうかと思います。
ベコ谷地コースから入山してすぐ、登山道脇の森からドサドサッという物音を聞きました。
音は離れていったので、恐らく動物が逃げて行ったのだと思いますが、
鹿や猿のような軽い音ではなく、今まで聞いたことのない、重たいものが移動していく音でした。
そのときは、「あぁたぶん熊だな」くらいに思っていました。この山に限らず、熊は登山コースにつきものですし、そんな音を聞いても不思議ではありません。
ただ、聞いたことのないような大きな音だったので、熊がいるとあんなに大きな物音がするんだな、と初めて学習しました。
ぶなの美しい樹林帯を登ること20分程たったころ、いきなり湿地帯に出ました。
湿地帯から先は、湿地の真ん中を突っ切るような形で歩道がついていました。
数百メートルくらい先にまた樹林帯の入り口が見えています。
これまで歩いてきた樹林帯もとてもきれいでしたが、景色が開ける湿地帯はまた違った美しさがあり、写真を撮りながらゆっくりと歩いていくことにしました。
あと1メートルほどで樹林帯に再度入る、というところで、進行方向左側の湿地の奥に、コバギボウシの紫色の群生を見つけました。
きれいだなぁと思いながらカメラを向けたときに、今から向かう方向からドサッという物音を聞きました。
入山してすぐに聞いた音に似た、重たい音です。
なので、また「熊がいるんだな」と思いましたが、恐らくこちらの存在に気づき逃げたのだろうと解釈しました(今から思えば勝手な解釈です)。
しかし、写真を撮りながら、「逃げたときに出るような音ではないな」と思いました。草木が揺れる音が遠ざかっていくような余韻音がしなかったからです。
それでも、「まさかいるわけない」と思いました。
写真撮影に満足し、カメラをしまい一歩を歩みだすまでは。
進行方向の樹林帯に目を向けたときに、初めて、熊が私を見ているのに気づきました。
登山道脇のかなり近いところから、にゅっと顔を出していました。
胸にはトレードマークである白いふさふさとした三日月模様があり、まんまるの耳につぶらな瞳で、こちらをじっと見ていました。
その距離、約5メートルほどだったかと思います。下手な動物園より近いかもしれません。
近かったので、表情だけはよく見えましたが、何を考えているのかまるでわかりませんでした。まるで、カモシカが人をじっと見ているあの仕草のように見えました。
さらに言うと、つぶらな瞳は可愛らしささえ感じました。
しかし相手は熊です。こちらは単独、加えてこの至近距離。
死ぬかもな、と思いました。
それでも、熊に会った時に絶対にやってはいけないとされる、
「目をそらさない」「背中を向けない」を守らなくては、と考えられるだけの冷静さはありました。
熊は一歩も引く気配がありません。
正直私はびびっていたので、もう私の方から退散しようと思いました。
熊の目を見つめながら、ゆっくりゆっくり、刺激しないように後ずさりしました。
草木が生い茂る中から熊が顔を出していたので、数歩下がった時点で私の目からは熊が見えなくなりました。
しかし向こうから見えているのかいないのかはわかりません。大事をとって、10メートルくらい後ずさりしたと思います。後ずさりしやすい地形だったことは不幸中の幸いでした。
もう大丈夫かな、と思ったときに熊方面に背中を向けて歩き出しました。
その間にも念のため、何度も何度も振り向いて追いかけてきていないか確認しました。
すると、湿地帯まで熊が出てきているではありませんか。
私が立ち止まっていたあたりまで出てきていたのです。
やばい、追いかけてくるつもりか?と一瞬びびりましたが、熊は歩道のない方面へと歩いていきました。私が先ほど撮っていたコバギボウシの群生の方でした。
あぁ、熊が行きたいところに行くのに私が邪魔だったのか、とそこで初めてわかりました。
でもいつ気分を変えるかわからないので、とにかくできるだけ急いで下山することにしました。
こんな時に限って他のハイカーさんの姿は全くありません。
他の人に被害がないことはいいことですが、とにかく誰かに会いたかったのです。
ふと、戻っている間に、行きに聞いたドサドサッの音を思い出しました。
熊は近くにもう一頭いる、その熊が登山道に出てきていたらどうしようと思いました。落ち着け落ち着け、と言い聞かせても足がすこしもつれるくらい慌てていました。
熊に出会った時より慌てていたと思います。
結局熊にはそれ以降会いませんでした。無事車道まで出れました。最初から最後までハイカーには一人も会いませんでした。
気になって過去のヤマレコをいくつか見させていただきましたが、あのあたりは何度も目撃情報があるようですね。
日記にも書きましたが、付近を歩く方はぜひ気を付けてください。
無傷で帰ることが出来たから言えることかもしれないですが、秋田焼山にいつか登りたいと思っています。
またリベンジさせていただきます。
秋田の山に感謝。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
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