槍ヶ岳
長野県
岐阜県
hiroz55
その他1人 
体力度について
- GPS
- 20:59
- 距離
- 37.9km
- 登り
- 2,388m
- 下り
- 2,539m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:14
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 6:23
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 3:45
- 合計
- 12:24
- 山行
- 2:09
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 2:13
| 天候 | 概ね、3日間とも晴れていました。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
槍ヶ岳山荘からはヘルメットがあった方が良いでしょう。それ以外、特に危険箇所はないです。 |
| その他周辺情報 | 瑞祥松本 http://zui.sakura.ne.jp/ |
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
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装備
| MYアイテム |
hiroz55
重量：-kg
|
|---|---|
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
感想
今年の夏山シーズンは昨年同様に厳しい天気が続いた。正確に言えば、週末ごとに天気が崩れたり、台風が来たりして、有給休暇の取得準備をして待ち構えていた計画は悉くご破算になっていた。
そんな鬱々とした気分で9月が過ぎて、10月に入る。
体育の日の3連休には大きい期待を置いていたが、何とこの週末も台風が来るという。しかも、関西で多大な被害を与えた伊勢湾台風級の大きな奴が。
「また、今週末もダメか…」と思っていたが、台風は少し早めに本州を通過するとのこと。日曜日からであれば、登ることができると思い、同僚と策を巡らす。
当初は北岳〜間ノ岳という話だったが、土曜日にゆっくりと移動できるなら予てから念願だった槍に登れるのではないかと思い出す。
既に、この夏に槍を制覇していた同僚を説得し、我が儘を言って彼にはこの秋もう一度槍に登ってもらい、当方は初槍に挑戦することに。
土曜の晩に新車になった「スーパーあずさ」で松本に入り、駅前のホテルに投宿した。久々の山行なもので、気分は盛り上がり、電車の中でもしこたま呑んだのに、ホテルでも寝酒をしてしまった。その時は良かったが、これが後から足を止めることになる。
日曜の朝は4時前に起床して、4時45分の始発電車で上高地に向かう。この電車は前夜新宿からの夜行「ムーンライト信州」を受けて運行されるため、車中はほどほど人が乗っている。新島々でバスに乗り換え、6時半過ぎには上高地着。
上高地では同僚と待ち合わせる。「ムーンライト」を当初考えていたようだが、後になって「さわやか信州号」の3列シートの予約が取れたとかで、それで来たらしい。3列シートならバスでも良かったのに…とも思うが、今更遅いわけで、先回りしていた同僚と上高地を出発。
その日はババ平のテン場まで…と書くと簡単だが、終盤横尾からは往生した。何せ、軽量化できていないテントザックを背負っての15�匱紂�しかも、終盤は高度が上がる。槍沢ロッジからの1�劼亘榲�にしんどかった。
テン場に着いたら、地面が固くてペグを刺すにの苦労したものの、何とか設営。同僚と少し派手目の宴会を明るいうちからして、早めに寝袋の中に入った。
翌朝は何と1時半起き。寝ぼけ眼でラーメンとかを胃に入れると、漸く目が開いてくる。もそもそと賞味期限の切れたアルファ米のビビンバを食べ、槍に登る準備をする。いつもの17リットルのアタックザック。
ほぼ予定通りの3時半に出発。ヘッドライトの明かりを頼りに暗闇の中を進む。座右の銘としている言葉に、「一燈を揚げて暗夜を行く。暗夜を憂うることなかれ。ただ一燈を頼め。」というのがあるが、まさに文字通りのそれ。
沢筋を登っていることは判るが、周囲はまるで見えず。ただ、足下はよく整備されていて浮き石を踏んづけて往生する…なんてことはない。傾斜もほどほどで、割とスムーズに登っていく。
やがて、空が白み始める頃、進行方向に槍の穂先が見えた。まだまだ遠いけど、ゴールが見えてテンションは上がる。この頃、標高差でも中間地点を越える。更に登れば、常念岳の向こうの雲海が見えてくる。やがて御来光も見えてきた。振り返れば、槍のモルゲンロート。
殺生ヒュッテの横を通って、頑張って登ると槍ヶ岳山荘。ここで、7時くらい。山荘でジュースなどを買って大休止。人心地ついたらいよいよ穂先へチャレンジ。
穂先のたもと（…と言うのか？）に着いて見上げると、ちょっと急な岩場で驚く。ま、心の準備はしてきたつもりなのだけど。2回目の同僚はスイスイと登っていくけど、最初は何処に足を置くべきか焦る。しかし、落ち着いて眺めれば、だいたいは足の置き場があって、さほど迷わず登っていく。スラブの一枚板とか、まずそうなところには鉄筋が打ち込まれていて、足場がきちんと作ってある。鎖にすがり、ハシゴを登って、気付けば穂先のてっぺんに登っていた。
山頂は思ったよりも広くて、10人くらいの登山客が写真を撮りあったりしていた。一番びっくりしたのは、中国語らしき言葉を話すグループで、そのうちうら若き女性数名がおもむろにアウターとシャツを脱いで、おへその見えるような格好で「槍ヶ岳」という看板を担いで写真を撮っていたことだろうか。
いくら台風一過で南風が入ってきて暖かいとは言え、3000M級の山頂、しかも朝だ。風もそこそこにあって、結構寒い。あれは一体何なのだろう…と思っていたのだが、後になって一緒に行った同僚に聞くと、一言「インスタ映え？」と言われ、腑に落ちる。
確かに、うら若き女性が槍ヶ岳の山頂で肩やおへその見える格好をすれば、そりゃインスタ映えはするだろう。しかし、ありゃ日本の感覚ではないな、とは思う。でも、他方で台湾（メインランドの人達はあまり山に登るとは聞かないので勝手にそう想像している）の若者の自由さを少し羨ましくも思う。
台湾人グループが去った後、再度周囲を眺めればそれはそれは絶景。眼下に雲海はあれど、空には雲一つない。周囲を見渡せば、笠ヶ岳に穂高に常念に大天井岳に燕岳。周囲の山々が一望。登った山々も多くて、「あ、あの山にも登ったなぁ」なんて感慨にふけったりする。
ひとしきり山頂でゆっくりした後は、再び急な岩場を降って行く。足下がおぼつかなくて、ちと怖いが、登り同様に足下をきちんと確認しながら降りていけば、思うほどには大変ではない。
山荘に戻って再び大休止をして、いよいよテン場に降って行く。テントの中ではぐっすりと眠れたわけではないものの、それなりに体調が整ったせいか、ペースは速い。半ば走るような感覚で、テン場まで2時間で降って行った。
テン場ではゆっくり昼食を取り、日陰でゆっくり休んで、それからテントの撤収。この日は横尾まで降りて宴会して寝るだけなので、気分は楽。時間もあるので、ノンビリゆっくりと撤収作業をした。
ここから横尾までは約2時間。しかし、足取りは空荷で降りてきた槍ヶ岳からテン場までとは打って変わって、テント装備がフルに両肩にかかる。足下も軽快な足運びはおぼつかなくなり、一歩一歩ゆっくりと降っていくことになる。
20分ほどなのに、1時間は掛かったかというしんどさで漸く槍沢ロッジへ。5分ほど休んですぐに出発。ここからは平坦な道なのだけど、距離はそこそこにある。テント装備を背負いながら喘ぎ喘ぎ、横尾へ。
テン場について設営すると、同僚と、前日よりも若干多めの酒を飲んで、やはり日没とほぼ同時に寝袋の中で沈没する。
翌朝は前日ほどではないものの、4時起床。ラーメンを作って食べて、5時くらいにトイレで同僚と話をする。明るくなるのが遅いので、出発を1時間遅くして7時くらいにしたい由。了解して、少しテントの中で横になってみる。変な話だが、こういう時間は嫌いではない。
そうこうしているうちに5時半くらいには明るくなってきた。ぼちぼち片付けるべい、と思っていると、もう同僚はテントを畳みに掛かっている。もう少しして日が差せばテントも乾くと思うのだが、翌日が会社なので早めに帰りたいと言うことのようだ。そんなわけで、私も片付けを始める。結局、横尾を出たのは予定より10分ほど早い6時50分頃だった。
ここからは平地なので、同僚二人で結構なペースで飛ばす。時速で言えば、4��〜5�劼�らい。20キロ近いテントザックを背負っていることを考えれば、中々の速度だったと思う。ほとんど一心不乱に歩いて、上高地に着いたのが9時。
あとは、松本で風呂に入って宴会やって帰るだけ。良い山行ではあった。
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