赤岳快晴ゲットだぜ!! おばちゃん無謀に単独登頂に挑む。

- GPS
- 61:55
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,227m
- 下り
- 1,244m
コースタイム
美濃戸口スタート 6:50
7:40 美濃戸 7:55
10:30 行者小屋 11:00
13:30 赤岳天望荘
二日目
天望荘スタート 7:50
赤岳山頂 8:40
分三郎分岐 9:30
10:20 行者小屋 10:30
美濃戸 11:40
美濃戸口 12:45
| 天候 | 一日目曇り 二日目晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
一日500円(計1000円) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
小淵沢IC降りて、鉢巻道路を行く。 立場川までは乾燥路。それより先は凍結路になります。 美濃戸口から美濃戸 単独なためスタックしたらどうしようもないので徒歩にしました。 当方4WDスタッドレスRVにておそらく楽勝で行けたと思いますが他人のスタックに巻き込まれてもつらいしな・・・ 結論的にはスタッドレスの軽でも入っていました。(おそらく底を擦りまくったと思いますが) 轍のくっきりついた雪道です。ノーアイゼンで行けますがショートカット路は凍っていたためショートカットするならアイゼンつけましょう。 美濃戸より行者 ノーアイゼンでも行けますが、一部コースが変わっていて新しい道を歩くことになります。高巻になるので傾斜があることと、凍結していたのでここはアイゼン欲しいと思いました。 行者より地蔵尾根にて天望荘まで ここから先はアイゼン、ピッケル必ず装備。 急登です。めちゃくちゃ危険なところは無いように思いましたが、吹き溜まりの急登でアイゼンも効かずキックステップで登るようでとにかく体力は使います。 後半樹林帯を抜けると風がきつく、また風を避ける場所は全くありませんので、ここで立ち止まるとあっという間に低体温になるおそれあり。 後半はノンストップで行けるだけの体力を温存しながら登りましょう。 天望荘から赤岳山頂 急ですし、風が強いです。 休む時には低姿勢で。ぼんやり立ってると風にあおられます。 クラストしていて、アイゼンの効きが良いのでさほど難しくはありません。 赤岳山頂から分三郎尾根分岐まで ここが一番核心部でしょう。 高度感のある下りになります。 ステップが切ってあるのとアイゼンの効きが良いのとで慎重に歩けば大丈夫。 クサリは半分埋まっていてあまりあてにはなりません。 文三郎尾根分岐から行者。 特に危険なところはありませんでした。 ある意味、ガレガレの夏道より歩きやすいかもしれません。 ネット階段も完全に雪に埋まっていました。 |
写真
しばらく一人だったのでこたつむりになって本に読みふける。家の居間よりくつろいでしもうた。そのうち来た人と話がはずむ。いいなあ、この雰囲気。本日の宿泊者10名くらい。半数は単独。
サラサラ雪が上から流れてきてアイゼン効かない。ピッケルは全然刺さらない、で最初の一歩を踏み出すのに勇気がいった。4〜5歩行くとピッケルが雪に入るようになって大丈夫だった。
通過後すぐ振り返って撮ったのだがもう自分の足跡さえ消えかけている。
感想
木曜日に、日月連休なんだよね〜〜どこか行ってきていい?金峰でも登ってこようかな・・・と夫につぶやいたら、「何言ってんだ、金峰なんて日帰りの山じゃん、八ヶ岳八ヶ岳、天望荘やってるよ」と背中を蹴られた・・・天望荘って・・赤岳じゃん?私一人でかぁ〜〜?こいつ絶対内緒で私に保険金かけてるに違いない。と私は確信したね。
でもまあ、冬山もやり始めて大分たつし、初級の山はけっこうやっつけたし、そろそろレベルアップするのも悪くは無い。幸い気象状況はよさそう。思い切って行ってみようか。ということで、無謀にも赤岳単独登頂を決行することにした。おずおずとネットで天望荘に予約を入れる。すぐに予約受付のメールが来たのでホッとした(この手のメールは自動でくるんだってば)
小屋泊の冬山は初めてだ。
何を準備しよう??とりあえず、まあ、いつもの冬山装備でいいか。って感じで詰めたがテント泊でないという事はほとんど荷物がいらないのである。びっくりの軽量だった。中もガラガラだったのでワカンとスコップも入ってしまった(八ヶ岳でスコップ必要か?と思ったが念のため。
前夜美濃戸口の駐車場へ行き車中泊。
車に常備のシュラフを二枚重ねにして寝たけど寒かった。
朝も、早く出ようかと思ったけど、シュラフから出られずグズグズ。
パンと牛乳の朝食のあと、これ食べとけばカロリー持続しそう・・・と生クリームたっぷりのロールケーキを食べる。
そしてやっと7時スタート。
美濃戸までは大丈夫だったんだけど、その後胃の中の生クリームが消化しない感じで気持ち悪くなりペースダウン。なんてこったい!!
もう、消化を待つしかないなこれは・・・
行者小屋でもまだ不快感アリ。
グズグズ休んで時間を過ごす。
天候は曇り。降りてきた人に聞くと稜線はほとんど風がないとのこと。
日曜だけに、文三郎尾根には数珠つなぎに人が歩いているのが見えた。
当然、当初の予定では文三郎を登り山頂を踏んでから天望荘へ・・だったのだが、胃部不快でモチベーションが上がらない。天気も回復する感じではない。
こうなったら、地蔵を登って直接天望荘へ行ったほうがいいだろうと判断して地蔵尾根に取り付く。
単独ゆえ、少しでもダメそうならすぐ撤退と心に決めていた。
胃部不快もアクシデントだが、足腰に異常はなくまだ歩けそうなので一応登ることにした。樹林帯を抜け風が強かったりホワイトアウトしそうなら絶対降りると自分に言い聞かせた。
地蔵尾根、最初からずっと急でした。
雪は吹き溜まり感があるフワフワの雪。全然しまっていないのでアイゼンは効かない。キックステップで登っていく。体力勝負。
3時までに着けばいいんだから急ぐな。とまた自分に言い聞かせる。
樹林帯を抜けるとやはり若干風が出てきた。
歩いているので寒さは感じないが、立ち止まったらあっという間に体温を奪われるんじゃないかな。風を防げる場所は全くありません。
先が見えない中ひたすら登る。見渡す限り誰もいない。
今ならまだ下山する体力はある、目の前のピークから先が見えてまだひと登りあるようなら戻ろうか・・・と思い始めたとき、眼前に現れたのはナイフリッジ。
そのすぐ先には地蔵尾根分岐の道標が見える。
ここまでくれば着いたも同然。
がぜんファイトがわいてきた。
ナイフリッジは、しっかり踏まれ肩幅のルートが付いていた。
肩幅あれば人間は恐怖を感じない。下の廊下や穂高稜線で体に叩き込まれている。
そして、お地蔵様にご挨拶(ここに来れば必ずまた来たよ〜〜ってご挨拶することにしている)何回目のまた来たよ〜〜かなあ。でも冬季は初めてだね。
お地蔵様は凍りついていた。しみじみした感慨を持ってご挨拶。
さて、小屋はすぐそこだ。
天望荘はチェックインしたらすぐ、プラの使い捨てコップをくれる。このコップでドリップコーヒーやお茶は滞在中飲み放題。さっそくコーヒーをいただく。美味しい。
案内された部屋はこぎれいな個室だった。
大部屋で歓談というのが小屋泊の魅力ではあるが、このこぎれいさは悪くない。
廊下だか暖房されているので部屋は開けたまま、談話室へ行く。
炬燵が3台。ストーブが一つ。テレビと本棚。
広々した部屋はまるで自分家の居間にいるみたいにくつろげる。
誰もいなかったので、さっそく炬燵に潜り込んでうたたねする。なんて贅沢。
そのうち、やってきた人たちと歓談しながら晩御飯を待つ。
順次到着する人に外どうですか?と聞いてみるが、答えは一様に「真っ白です」
もう、明日は山頂やめて地蔵下ろう、とほとんど私の中では決定事項になった。
晩御飯はバイキング。
宿泊者はもっといるかと思ったら、10名ほどだった。
単独の人間ばっかり集まって山バナに花が咲いた。
天望荘名物の天望五右衛門風呂はこの時期はさすがにやっていない。
湯たんぽをもらって部屋に引っ込んだ。
寝具は二人分あるし、あたたかい。
山小屋名物のいびきも聞こえず、静かな夜だった。
朝、起きても部屋から外は見えない。
ちょうど朝日が昇る方向に窓があるのだが、ガチガチで何も見えない。
朝ごはんに食堂へ行き、ついでに玄関を開けると・・・なんと快晴。
思わず、そのままのカッコで外へ飛び出す。
スリッパで滑りそうになった。
「小屋前で滑って怪我したらシャレにならないね〜〜」とか言いながらみんなの顔は晴れ晴れした笑顔。
さあ、頂上だ〜〜〜
ご飯を食べ、しっかり準備を整え、コーヒーを飲んでスタート。
輝く頂はすぐそこ。
道はクラストしている。
昨日と違って、アイゼンが気持ちよく効く。
風が吹くたび足元をサラサラの雪が流れる。稜線から飛ばされる雪がダイヤモンドダストになって降り注ぐ。キレイだ。なんてきれいなんだろう。
ほけ〜〜と立ってると風であおられヨロヨロよろけた。あぶねえあぶねえ。
ロマンにひたっていても、やはり山。登らねば山頂にはたどり着かない。
頑張って登る。上のほうクサリで登る一枚岩がなかったっけ?と思ったが完璧に雪に埋まってどこだか分らなかった。普通に自分の足だけで登って行けた。
頂上小屋で風を防げるところがないかなと思ったけど、見当たらなかったのでそのまま頂上へ。さすがに寒いのでみんなとっとこ通過していく。赤岳鉱泉から来たという人がちらちら文三郎方面から登ってきていた。
さて、ここからが正念場だな。
夏場に何度も来ているのでルートはわかる。冬季はどうなっていることやら。
高度感のある下りが見えてきた。
おおっと思ったが、ステップが切られていて思ったより恐怖を感じることなく先に進めた。見渡す限り人はいない。こんなところにこんな時期に一人。このシュチュエーションにがぜんテンションが上がる私って・・・キケンだ〜〜〜
このルートは写真にアップしている一か所だけがいやらしかった。
登りなら特に問題ないのでは。
さて、文三郎。
レコで上部にいやらしいところがあると書いてあったのを見たので、ちょっと緊張して進んだが、その部分は見当たらなかった。状況は刻々変わるから一週間前の情報はあてにならない。
サクサク下って行者に着いた。
景色がきれい。
稜線に比べると行者小屋前は陽だまりのように暖かだった。
ここで装備を交換する。
アイゼンは付けたまま行くことにした。
天望荘で同宿だったお兄さんとまた出会ったので少しおしゃべりして先へ進む。
(そういや山頂でもシャッター押してもらった。ありがと〜〜写ってたよ)
おしゃべりは大好きだが歩行中は私の視界の中に誰かいるのはイヤ。
たぶんこの兄さんも同じタイプの人だなと思った(まあ、単独やる人は根っからの人嫌いかこれかでしょうけどー笑ー)
昨日、死人のように歩いた美濃戸への道を軽やかに歩く。
達成感で満たされている。
楽しかった。素晴らしい風景と出会えた。
天気と運に感謝。
また来れるといいな。
おばちゃん一人の登頂は大成功に終わった。
でもこれは気象に恵まれたおかげ。
ここ見て簡単にチャレンジしないでね。
天気が牙をむくとあっという間に尾根のお地蔵さんと同じ状態になるわよ。
さて、今回の教訓。
「山行前に生クリームは絶対食べないわよ」
ってそこかい!!!(爆)










すごい馬力に脱帽です。26日に11時ごろ行者にいたのです。レコにもありますが、体調不良で私は下山しましたが、仲間が登りました。
やはり若い<おばちゃん>パワー全開ですね。素晴らしい。ともかく単独で冬の赤岳。拍手です。翌日の天気心配したのですがよかったですね。写真もきれいでワンダフルですよ〜
地蔵の登りの二人の写真。ピカチャンチームですね。ありがとうございます。
私も登りたかった。再挑戦あり!かな?
かなり山に登っていられるようだし、以前はどこかでくんれんしてたんですかね〜、
だいたい雪道で写真撮りする度胸が半端じゃないよね。脱帽
ぴかちゃんも今度一人で行かせてもいようかな〜、なんて・・・
こういう女性に出会うと引導渡されて・・引退時期早まりそう・・・
冬の赤岳単独登頂はスゴイですね。
私も行こうか考えましたが、
まだ未熟者ですから怖くて単独は・・・
昨年7月に行ったコースで懐かしいです。
夏だから日帰り出来ましたが、展望荘でうどん食べた
記憶があります。少しバテタ・・
剱に行くトレーニングでしたが、初めての時は
少し怖かったですね。それも冬山となるとスゴイ。
展望荘が営業してるなら春にでも行ってみたくなりました。
無事に帰還できて何よりでした
行者小屋で私がお願して
地蔵尾根をほとんど一緒に登られた方ですね
女性一人、すごいなぁ!!
快晴の
私達は景色イマイチでしたが、 tekutekugoさんの
こんばんは
朝の横岳・赤岳の写真、すっごい美しいですね
女性で単独行スタイルなのと少し前に赤岳アタックしていたので、かなり共感しながらレコを拝見させていただきました。
無事下山されたようでかったです。
生クリームには気を付けます
あとお地蔵さんみたいにならないように安全第一でがんばります
なんだかまだ興奮冷めやらぬ心境です。
それくらい今回の赤岳は素敵だったな〜〜
hagureさん。 引退って
行者でのあなたからはベテランさんのオーラ出てましたよ
ぴかちゃんもすごいね〜〜
私はもう天望荘で、の〜〜んびりモードでした。
一生懸命登るぴかちゃんチームの後姿にほれぼれしてました。
日帰りの人について行っても仕方ないと私はさっさとカメになりましたけど
訓練は北八つで北横ヒュッテの管理人にこんなとこにピッケル持ってきて何するの?って笑われながら、テキトーな斜面で滑落停止訓練を繰り返したりした程度なんですよ〜〜ホントに落ちたら止める自信なんかないわ
あ、carolさんも赤岳行くなら滑落停止訓練はやっとこうね。
写真は根性で撮ってます。
老化で記憶がとどめられないので
奥穂の馬の背なんか岩にしがみついて撮ったもんね〜〜〜
S3214さん
私もあなたくらいの頃に雪山に目覚めていたらアコンカグアくらい行けたかも〜〜〜
そんな夢をあなたに託しますわ
斜面で滑落停止訓練はした事が無いです。
誰かに教わりたくでも自分より上級は周囲に居ないし・・いつか山岳ガイドに教わろうと思いつつ。
機会があったら先生教えてくださいね。
ピッケルじゃなくストックだったので雪渓をナメテはダメですね。
八で
さらさら雪で地蔵あたりで万一滑落したら止められるかですね・・
こんないい加減なおばちゃんに習ったら死ぬわよ
サラサラ雪じゃ絶対止まらないよね。
でも正しい姿勢で落ちることによってダメージは最小に防げるかも。
多少はスピードを殺せるし、
アイゼンひっかけて大回転して頭を岩に激突・・・とか避けられるしね。
うまくすると岩や樹にピッケルが引っかかって止まるかもだし・・・。
講習受けられそうな機会があったらお誘いしますね
(あんまり期待はしないでね
こんにちわ!
赤岳良いですね。
また今後ともヨロシクです
straycatsさん復活だぁ〜〜〜
よかったよかった。
どうしてるのか心配してました。
季節も良くなってくるし
これからガンガン山登ろうぜ
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