鈴鹿/イブネ・雨乞岳@コケの山からササの山へ



- GPS
- 08:40
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,189m
- 下り
- 1,176m
コースタイム
- 山行
- 7:01
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:34
天候 | 晴れ時々くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雨乞岳から南雨乞岳までは,最初ササが背丈を超すところもあるが、徐々に低くなっていく。標高1100mまで下るとほぼササはなくなる。道はやや細いところもあるが問題ない。南雨乞岳で90度右に折れるのでまっすぐ行かないように。 稜線から奥の畑谷への下降は幾筋かの踏み跡はあるが次第になくなる。傾斜はあるがどこでも下りられる。谷に下りてからはたまにテープがある程度。何度か徒渉を繰り返し歩きやすいところを進む。難所はない。標高660m付近から右岸に道が出てくるのでそれを辿る。左下に滝を見て右に回り込むとすぐに杉峠からの道に合流。 |
写真
感想
前々日(金曜日)になって、日曜日の仕事がキャンセルとなった。では日曜日は山に行こうと思ったとき、中学のワンゲル仲間のT君と、次回いっしょに行くときは、T君未踏で一度は行ってみたいという、鈴鹿のイブネに登ろうと約束していたのを思い出した。
急な誘いだったがOKをもらい、甲津畑からの往復を計画する。
このコースは15年ぶりとなる。その時は秋で見事な紅葉と最高の天候に恵まれ、今だによく覚えているほどの印象に残るいい山行だった。
イブネ山頂でのんびりしすぎて,秋の日は釣瓶落とし、ヘッ電持参でなかったので、夕暮れ迫るフジキリ谷の道を急いで帰ったものだ。
登山口となる林道の起点付近には20〜30台ほどの車が既に駐まっている。すっかりイブネも人気の山となったのだなあと思う。一部は、鈴鹿スカイラインが工事通行止めなので、武平トンネル口から雨乞岳に登るひとたちがこちらからのコースに変更したのかもしれない。
朝日に輝くヤマザクラや芽吹いたばかりの若葉、対岸の早春色の山肌を見ながら林道を奥に。ミツバツツジはちょうど花盛りだが、足元に咲く花の種類は意外に少ない。タチツボスミレばかり。
右岸に渡り千種街道と合流、山道となる。右下の渓流が美しい。奥に3段の滝が見えてきたらすぐに「蓮如上人一夜泊りの𥧄」が見えてくる。この周辺にはトリカブトらしき葉が多い。夏の終わりには見事に青紫色の花を咲かせるのであろう。それも見てみたいが、フジキリ谷はヤマビルが多いらしいのでちょっと考えてしまう。
T君とは音楽の話や同級生の話など、尽きぬ話に花が咲き、時間の経過が速く感じる。
それでも2人とも写真を撮るのが好きなので、会話中でもめざとくいい被写体を見つけては撮影も怠らない。
そして登りのつらさは全く感じることなく杉峠着。
杉峠のイメージは以前来たときと違うものだった。これは前回15年前に来たときも同じ事を思っており、すなわち来る度に風景が変わっていると言うことになる。最初に来たときは樹林の中の峠で、シンボルのスギの木もまだまだ元気だった。そして15年前、シンボルツリーは枯れていたが腕のような幹がまだ残っており、周囲にはもっと木が多かったように記憶している。
今はすっかり明るい峠となり、シンボルツリーの腕も落ち、天に突き刺すように1本の白骨化した幹だけが残るのみとなっている。
少し休んでイブネへと向かう。振り返ると雨乞岳がワイドにどっしり格好良く広がり圧巻だ。
綿向山が左手後方に見えてきて、続いて右手には秀峰鎌ヶ岳と南に連なるゴツゴツとした稜線が見えてくる。
杉峠の頭から佐目峠に向かう道も以前と比べるとずいぶんと明瞭になったものだ。
佐目峠からひと登りすると、いよいよイブネの山頂。ずっとわたしが先頭を歩いてきたが、最後はT君に先頭を行ってもらう。その一面コケの広大な山頂に感激の様子。
昨年は銚子ヶ口からコリカキ場や上谷尻谷大滝に寄ってここに訪れているので、コケの山頂は経験済みだが、15年前はまだコケはなく草原で、ところどころササの残骸が残っていた山頂だった。
まずは散策がてらクラシまで行く。展望もない単なる小ピークなので、わざわざ行くこともないかとも思うが、ここはイブネ・クラシというひとくくりの山として呼ばれていたり紹介されたりしているので、何となく足を運んでしまう。
しかし山頂付近では、今回ほとんど見られなかったイワウチワの花が数輪咲いており、それを見られたのはよかった。
イブネに戻りのんびりとランチタイムとする。山頂付近には散らばってはいるが登山者が多いので、なるべく人のいないところでと腰をおろしたちょうどその場所にハルリンドウが4輪だけ咲いていた。意外と花の少ないイブネでは貴重である。
コケとリンドウ、御在所から鎌へと続く山々などの風景を満喫。雲が多いが日射しもあり無風、ポカポカと気持ちよくやっぱり長居をしてしまう。
きょうは同じ道を引き返すだけの予定だったが、杉峠へと下る道を歩いているときに正面に見る雨乞岳の堂々とした姿を眺めていると、T君もわたしもほぼ同時に雨乞岳にも登りたいと思うようになったようだ。
T君がそれを口に出すのが、まるでわたしは分かっていたかのように思え、思わず笑ってしまう。彼にはわたしがなぜ笑ったのか理解できているようだったこともまた面白いと思う。
雨乞岳への登山道は、山頂に近づくほどササが深くなる。最後は背丈を超えるササをかき分けることになる。
以前は京都北山に行こうが比良に行こうが必ずササ藪があり、視界が悪いことや根元を踏んで滑って転んだりと全くいい印象がないササ藪だが、こうやって久しぶりにササの海を泳ぐようにかき分けて進むと、懐かしい感覚がよみがえり、ちょっと楽しかったりする。
雨乞岳山頂からは全周の展望があり、北は御池岳、東は四日市の街と伊勢湾、南は鈴鹿南部全山、西は三上山や琵琶湖とその対岸の山々が眺められる。きょうはやや霞みがちだったがここに来て少しクリアになったようで、日射しもあって山々が立体的に見えてきた。
南雨乞岳方面を見ていると、またもや好奇心が。奥の畑谷にも行きたくなってきた。これはT君には想定外であったらしいが、誘うと一も二もなく行ってみたいとのこと。
南雨乞岳までササの稜線を南進、右に折れて急下りが終わる頃ササはなくなる。正面には清水頭付近のなだらかで女性的な稜線が望め、そこを通り大峠経由で帰るのもありだなと考えるが、奥の畑もまだ未踏の地であり、今回はそちらから下ることにする。
適当に尾根から谷に下り、どこもが歩きやすい広い谷を下っていく。すぐにコバイケイソウが現れ始め、場所によっては大群落地となっている。もちろん夏の花なので今はみずみずしい大きな葉だけだが、その鮮やかな緑色の葉を見るだけでも、まだまだ色彩が乏しい山中においては、気持ちが高ぶるし目にもよいのは間違いがない。
奥の畑の平原を通り、ときには小さな落差のある谷を眺め、ときにはクロモジ?の可憐な花を写真に収めながら下って行くと、右岸に明瞭な道が現れ、足下に滝を見ながら右に大きく回り込むように進むと、フジキリ谷の千種街道と合流する。
復路もツツジやヤマザクラなどを愛でながら、往路でも写真撮ったよなぁといいながらもまた同じ場所や同じ木を写真に収め、登山口へと戻っていく。
久しぶりに土日両方が登山日和でいい天気でしたね。私は両方仕事してましたけど
杉峠の頭から見る雨乞岳はとてもいい感じ。南雨乞岳〜清水の頭方面の笹道がまたいいんですよね〜 今回は鞍部で降りられたようですが、清水の頭も好きな場所なんです。奥の畑もいい所ですよね。久しぶりに行ってみたくなりました。
no2さん、こんにちは
ここんとこ日曜日はずっと天気が悪かったですね。
金曜日になって日曜日の仕事がキャンセルになったので,イブネに行きたいといっていた同級生の山友を誘って急遽行くことにしました。
杉峠は最初行ったときはシンボルのスギの木がまだまだ元気だったのですが、2度目に行った時は半枯,そして今回無残な姿になってました。
清水の頭、ものすごく誘われたんですが、途中から下りちゃいました。今度は綿向まで縦走してみたいものです。奥の畑のコバイケイソウ咲く時期はさらに素晴らしいでしょうね。でもその時期ってヒルの時期ですからね。この辺多いんでしょ。
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