テントデビュー・尾瀬アヤメ平・見晴・そして花の至仏山へ
福島県
群馬県
hirokok510
体力度について
- GPS
- 29:14
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 1,297m
- 下り
- 1,299m
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| 天候 | 6日：晴れのち雨、7日：曇り時々晴れ・のち雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
鳩待峠ーアヤメ平：一般コースで道標も完備し、最大標高差400m位で、傾斜もゆるく歩きやすい。歩く人が少ないので、静かな花旅と展望を楽しむには絶好のコース。 アヤメ平・富士見峠・見晴：かつて尾瀬への荷運びに使った道らしく、比較的傾斜が緩く、歩きやすい。樹林帯の中、沢に近くを歩くので水を得られやすい。 見晴：水場・休憩所などが完備するよいキャンプ場がある。 見晴ー山ノ鼻：尾瀬ヶ原のメインコース 山ノ鼻ー至仏山：標高差800mの滑りやすい蛇紋岩の道。足ごしらえを十分して臨みたい。 至仏山ー小至仏ー鳩待峠：小至仏山への上り返しは大したことないが、途中から鳩待峠が見え、すごく遠くに感じる。滑りやすいので、下山は慎重に。 花：水芭蕉シーズンが終わり、ニッコウキスゲのシーズンとの合間だが、花の種類は多い。湿原周辺でよくみられるワタスゲ、イワカガミ、ヒメシャクナゲ、コバイケイソウ、タテヤマリンドウ、サワランなどのほかに、アヤメ平ではオノエラン、見晴手前でショウキラン、シュスランなども見られた。 至仏山ではオゼソウ、ホソバツメクサ、ホソバヒナウスユキソウ、イワハタザオ、イワシモツケ、キンロバイ、タカネバラ、キバナノコマノツメ、ジョウシュウアズマギク、ハクサンコザクラなど多数。 |
写真
至仏山で出会ったこの地域の植物に詳しい女性によると、アヤメ平付近には「オノエラン」が一株あるという。その一株を見られて見られてラッキー？？
3
装備
| 個人装備 |
ザック６０＋１５ １
サブザック(小） １
着替え（長袖、半袖シャツ、下着、靴下など １セット
雨具上下 １
グローブ １
ウィンドブレーカー １
ストーブ １
燃料ガス ２
コッフェル＋箸＋スプーン １
食料 ２日分＋
行動食 2日分
お菓子 適量
果物 適量 バナナ＋国産オレンジ
おつまみ・おかず(チーズ、缶詰など） ２〜３ バナナチップ、ナッツ、その他の乾燥フルーツ
お酒 適量
水(飲料用５００mlボトル ２
水（調理用など）１リットル ２
タオル ２
サバイバルシート １
カメラ １ XZ1
レンズ ０
シュラフ １
ソロ用テント １ エアライズ１
スリング、細引き 数本
換え電池(単三） ４
換え電池（単４） ４
GPS １
ケータイ電話 １
地図（山と高原地図＋地形図コピー）
テーピングテープなど救急セット １
|
|---|
感想
迷った末に、ついにエアライズ1を購入、記念すべき最初のテント山行を尾瀬とした。鳩待峠からアヤメ平−見晴でテント泊、二日目に至仏山を越えて鳩待峠に戻る計画。尾瀬沼に泊まって、日光沢温泉を目指す案も考えたが、至仏山をまだ歩いていないので、この計画に決定。テント泊一式を背負って至仏山を越えられれば、北アルプステント泊縦走も見えてくるのでは、と考えた。
見晴到着があまり遅くならないように4時前に自宅を出発し、3�卆茲竜�王線の始発に乗って、高崎線経由で沼田駅に7時55分着、8時2分の戸倉（鳩待峠バス連絡所）行きバスに乗り込んだ。9時半過ぎに連絡所に到着、すぐに乗り換えて鳩待峠に10時過ぎに出た。6月のミズバショウシーズンでは、乗換バス、タクシー券に行列ができたらしいが、もうさほどの混雑はない。駐車場にはしかし100台以上の車があり、峠にも大型バスツアー客が大勢休憩、出発準備中。しかしアヤメ平方面に向かうハイカーは少ない。
鳩待山荘と休憩所の間の道を道標に従って進み、緩やかに樹林帯の道を登る。一時間強で横田代湿原に出る。ミツバオウレン、チングルマ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、ワタスゲ、コバイケイソウなどが次々に咲いている。横田代にはヒメシャクナゲ、タテヤマリンドウ、コバイケイソウ、チングルマが多い。振り返ると、ガスが晴れてきて至仏山が大きく見えてきた。しばらく湿原の木道を進むと、前方に平ヶ岳、至仏山の右奥には巻機山から越後三山の中岳方面が見える。まだまだ残雪が目立つ。このあたりのベンチで昼食の200円弁当を食べて小休止。
燧ヶ岳も見え始めると、この鳩待ち通りと呼ばれるコースの最高地点、中原山に向かって緩やかに登る。中原山を過ぎてコバイケイソウなどの咲く気持ちの良い湿原の間の木道を進むとアヤメ平に近づく。次第にハイカーグループの姿が増え、先を行く女性が、トキソウだーーと写真を撮っていたが、近づいてみるも見当たらず、代わりに「オノエラン」と思われる白いランの花が咲いていた。後で至仏山で出会ったこのあたりの植物に詳しい女性と話をしたら、アヤメ平に一株だけあるものらしい−−ホントかな−−ラッキー！
アヤメ平からは引き返すグループが多い。日帰りなのか、あるいは尾瀬ヶ原から登ってきたのか？？
富士見峠に向かって進むと富士見小屋が遠くに見えてくる。尾瀬沼に通じる白尾山やその先にある荷鞍山方面を見ながら下ると、長沢新道分岐、すぐ先に富士見小屋がある。富士見小屋でコーヒーを飲み、おかみさんと話をして、見晴までの道の状況などを確かめる。小屋にはアヤメ平周辺の花の月ごとの一覧表があり、先ほど見た白いランがオノエランであることを確かめる。
1時半前に富士見小屋を出発、80分くらい樹林帯の道を下るとようやく昼場に出る。沢の水が冷たくおいしい。二時半を過ぎたんで先を急ぐ。ハイカーは誰も歩いていない。20分くらいで八木沢橋を渡ると樹林帯の道のわきにある朽ちた倒木になにやらピンク色の花が咲いている。コケなどがびっしりついた朽木の表面に生えているこの花はおそらく腐生ランの仲間だろうーーキャンプ場で知り合った男性の持っている図鑑を見たらショウキランだった。
その先にもシュスランらしき花があり、今日はいろいろ珍しい花を見ることができて感謝。見晴までは結構長く感じ、実際、キャンプ場には3時50分くらいに到着、すぐ燧小屋で手続きをしてテントを組み立てた。テント場には30張り以上はあろうか？学生のグループや様々な年代のハイカーグループが、それぞれソロあるいは大型テントを張っている。エアライズの組み立ては本当に簡単で、すぐ立ち上がり、ペグで固定する。荷物を整理して、着替えたウエアを干す。テント内を整理して、食事の準備に休憩所に向かう。
まだまだ明るいので、燧小屋で買ったビールと持ってきた日本酒、ウィスキー、水のカクテルでしばらく楽しむ。チーズ、ナッツ、干し果実などをつまむ。隣の男性ハイカーと話をしていたら、その男性も花好きらしく、オリンパスのタフカメラで撮った写真と図鑑を見比べていた。私と同じコースでここまで来たという。オノエランやショウキランは見落としたらしい。私も持っているタフカメラのウルトラ・マクロはかなりの至近距離で接写できるという。チングルマなど見るとなかなかのものだった。夕食の準備をしていつもの乾燥カレーをお湯で戻し、スープとともにご飯を食べた。レトルトご飯は半分を明日朝食分に残し、雨になったので引き上げた。疲れたのか、いつの間にかシュラフに入って寝てしまった。夜はずっと雨だったようだ。
明け方、雨も小やみになり、4時前から早起き族が出発の準備に入っている。3時半頃起きるつもりだったが、4時過ぎまで寝坊して、あわてて外に出てみると雨は止んでいた。急いで朝食の準備、休憩所から他のハイカーの撤収作業を観察、テントをひっくり返してゴミを出したりしている。なるほどーー。朝食を終えて5時過ぎから撤収作業に入ったが、地面もテントもずぶぬれで、作業に手間取って5時半を過ぎてしまう。なんだかんだもたついて、テン場を出発したのは6時10分前、もう30分以上撤収時間を短縮しなければーー。
少し荷物は減ったがまだまだ重い。雨の湿原の中を歩いて50分で竜宮小屋、ニッコウキスゲやヒオウギアヤメ、カキツバタ、コバイケイソウなどの咲く木道を進む。池塘のヒツジグサの開花はまだこれからだが、トキソウは開花を始めている。
中田代三叉路を過ぎて、逆さ燧を撮影するも、雲だらけ。時々晴れ間が出るが、すぐ曇ったり、雨が降り出したりするヨッピ川の川上橋を渡る前後、名残のミズバショウが咲いていた。すれ違う若い学生グループが喜んで撮影していた。8時20分過ぎ、ようやく山ノ鼻にたどり着いた。出発が1時間半近く遅れ、山ノ鼻到着は8時20分で予定より二時間も遅れている。ここで小休憩して行動食を補給し、雨具のパンツをはいた。トイレも済ませて8時40分に出発。小雨の降る中、滑りやすい蛇紋岩の道を進む。軽装のハイカーにどんどん抜かれてしまう。小一時間くらい登ったところで滑って岩角で左手の小指の付け根をざっくりえぐられる。見ると川が大きく敗れて血が噴き出している。下からくるハイカーに道を譲ってもらい、治療のできそうな場所まで下る。カットバンを三つ使って止血した。
山ノ鼻から1時間半ほどで森林限界を超え、燧ケ岳や尾瀬ヶ原の展望がよくなる。雨は降ったりやんだりで、日が射すと雨具が蒸し暑い。いったん宇久とすぐ雨が降ってきて、着たり脱いだりが忙しい。
森林限界を過ぎて蛇紋岩の滑りやすい道を一時間くらい登ると、「オゼソウ発見」の声。図鑑で見ていたキンコウカに似たクリーム色の花が見えた。これを見れれば、今回の目的はすべて達成。一通り撮影し、山頂を目指す。
ミネウスユキソウにつづいて、蛇紋岩地域でしか見られないホソバヒナウスユキソウも現れ、また美しいタカネバラも群落をなしている。さらにジョウシュウアズマギクも撮影し、12時過ぎに山頂に出る。雨は一時的に止んでいるがガスで何も見えない。おにぎりとお団子、バナナなどを補給し、12時20分過ぎに下山開始。
イワハタザオ、キバナノコマノツメ、チングルマ、ウスユキソウなどが咲く蛇紋岩の尾根道を進む。途中、このあたりの植物に詳しい女性とオノエラン、ショウキランなどの話をする。付近の斜面にキンロバイが咲いているという。遠いので残念ながらよくわからない。むき出しの蛇紋岩の岩肌に赤い藻類と思われる植物が張り付いている。その先に小至仏山が見え、少し登り返すと山頂に出る。ここにも大勢のハイカーが休憩中。少し補給してすぐに出発。シナノキンバイが次第に目立つようになり、30分くらい進むと遠くに鳩待峠が点のように見えてきた。まだまだはるか先に見える。休憩所のすぐ先に笠ヶ岳分岐があり、樹林帯の道になる。雨が次第に強まり、何度も着脱した雨具を出すのが面倒になり、濡れるに任せて急いで下る。イワナシの群落が何度も現れ、オヤマ沢田代もガスで見えない。下山路からは大きな雪田や雪渓が見え、かなり下まで沢に残雪がある。登山道にも弱化にゅきが残る場所があるが、歩行に影響はない。雨足が強まり、下山路は沢のようになって水が流れている。2時40分を回るとあと二キロの道標、結局40分くらいかけて3時20分過ぎ、鳩待峠に到着、すぐバス券を買ってバスに乗り込み、戸倉の乗換所で濡れた服を上だけ着替える。歩いているうちはよかったが、バスの冷房で体が冷え切って寒い。5時半過ぎに沼田駅に戻り、駅でさらにズボンを着替えて高崎で新幹線に乗り換えてゆっくり、残ったバターロールとウィンナ缶詰で夕食に代え、東京駅経由で帰宅した。テントデビューを果たし、テント山行の感触をつかみ、改善点もある程度把握できたこと、様々な花を見ることができ、十分納得できる山行だった。
こっそり拍手
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初めましてhirokok510さん
テン泊を満喫されましたネ！(^。^)y-.。o○
このエリアはまさに花の宝庫ですネ
写真堪能させていただきました(^^♪
何度も尾瀬には行ってますがアヤメ平は未経験です
静かで一味違う尾瀬がありますネ！
是非一度歩いてみたい場所です
私は７月１日の至仏山山開きに出かけましたがこのレコで
当日の様子を思い出しながら
また行きたい気分になってしまいました
ツエルト泊、避難小屋泊はよくありましたが、ソロテントは初めてでした。荷物と撮影で思わぬ時間がかかり、ゆっくり歩きになりましたが、おかげさまで予想外に様々な花を見ることができました。アヤメ平、お勧めです。
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