帝釈山・田代山〜オサバグサとチングルマの群生


- GPS
- 05:18
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 633m
- 下り
- 625m
コースタイム
天候 | くもりのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・川俣檜枝岐林道は栃木側で土砂崩れにより通行止め。この道が復旧されれば約130kmを3時間10分で行ける。現状では福島県廻りを余儀なくされ、遠回りとなる。バッジや檜枝岐村に興味がなければ猿倉から行けば楽。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・尾瀬国立公園の一部であり、湿原や禁止区域への立ち入り、採取や伐採の禁止、ゴミの持ち帰り、ペットの立ち入り禁止など、厳しく規制されている。https://www.env.go.jp/park/oze/2021oze_omote_mapD_12作.pdf https://www.oze-fnd.or.jp/ozb/b-mn/ ・アブブヨ、メマトイが発生しているので、虫よけ必須。パワー森林香を炊き、スキンベーププレミアムをスプレーした。 ・馬坂登山口〜帝釈山:木道や階段で整備され歩きやすい。やや泥濘箇所あり。オサバグサ満開。 ・帝釈山〜田代山:帝釈山山頂直下は大きな岩帯とハシゴ2つ。その後はコルの稜線歩きとなり泥濘多く滑りやすい。残雪上を歩く箇所もある。オサバグサ満開。 ・田代湿原:反時計回りの木道散策路。圧巻のチングルマとワタスゲの群生、タテヤマリンドウ、ヒメシャクナゲ、イワカガミなど開花。 |
その他周辺情報 | ・「第16回帝釈山・台倉高山山開き」:今年から「オサバグサ祭り」は名称変更された。馬坂峠トイレ内の箱にある引換券を、尾瀬檜枝岐山旅案内所窓口に持っていくと「山開き記念バッジ」が貰える。13日から一週間の配布予定で、21日以降は不明。 http://www.oze-info.jp/taisyakusanndaikuratakayama/ ・あした天気:桧枝岐村医療福祉センター前にある洋食レストラン。休日なので車はそこに停めた。頼んだオムライスは、優しい口当たりと風味で超美味。タンドリーチキンとカレーピラフも美味だった。次に桧枝岐へ行ったら必ず寄りたいお気に入りの店。 https://tabelog.com/fukushima/A0707/A070702/7010138/ ・安宮清水:檜枝岐村下ノ台にある由緒ある清水。とても冷たかった。サンショウウオが生息しているらしい。 http://www.oze-info.jp/facility/ankyushimizu/ ・燧の湯:日帰り温泉700円。単純硫黄泉の源泉かけ流しで、少しとろみのある湯は肌がすべすべになる。舟岐川沿いの新緑を眺めながらの露天風呂は最高の気分。ただしアブブヨが大量発生する時は控えるべき。 http://www.oze-info.jp/spa/ ・山人家:道の駅尾瀬檜枝岐の敷地内にある店。裁蕎麦やジェラードなどを購入。 https://yamo-doya.com/ |
写真
感想
本格化した梅雨。曇り空だが気温が30℃、湿度70%と不快な日々が続く。そんな時は庭先のハナショウブやアジサイを眺め、クチナシの甘い香りで心を安らかに。
昨年訪れた帝釈山のオサバグサと田代山の湿原に咲く花々を観賞へ。馬坂峠へは栃木側からなら約3時間行でけるのだが、土砂崩れから復旧しておらず通行止め。那須塩原から南会津経由で遠回りして、4時間かけて行かなくてはならない。
前橋を2時に出発。北関東道から東北道を西那須野塩原ICで下車。ひたすら国道を120km進んで檜枝岐村へ。川俣桧枝岐林道に入る。早朝のダート道を生き生きと走るパジェロ。雪でもダートでも前の車が道を譲ってくれる。しゃべると舌噛むので注意。6時過ぎに馬坂峠駐車場に到着。
すでに8台停まっていた。早速トイレに行き、バッジ引換券をゲットした。もう日が昇り気温12℃。羽虫やアブブヨが多いのでパワー森林香を炊き、ベープスキンプレミアムをスプレーした。
6時半に出発。予想される天候は、午後11時ににわか雨があり、午後からは高曇りとなるはずだった。登山口から数十mも歩くと早速オサバグサがあった。シダのような葉を広げ、伸びた茎から小さく白い花が輪生している。日陰にひっそりと咲く可愛らしい花。
オサバグサはケシ科の日本固有種で、亜高山帯の薄暗い針葉樹林の林床に、群落を形成する常緑の多年草。本州の中部から東北までが生育地域。このような山全体での大群生は帝釈山だけと聞いた。
整備された木階段と木道を歩んでいく。小さく白いオサバグサがあちこちで見られる。朽ちたコメツガの上に咲くものや、暗い林の中で咲くもの、木道の間に咲くものなど小群生が点在していた。
散り始めたミネザクラに迎えられ帝釈山山頂に到着。晴れてはいるが霞み、見える山稜はガスがかかっていた。記念撮影して田代山へ。山頂東直下は大きな岩とハシゴが二つでやや歩きにくい。
アズマシャクナゲ咲く道を下ると稜線のコルを歩く。オサバグサの群生が田代山まで連なって咲いていた。昨年と同じ場所にセリバオウレンを見つけて大喜び。3月に新潟で見たのが懐かしく思う。
厳冬期の厳しさを物語るコメツガなどの倒木が多数ある。自然の生命力は強かで、倒れ苔生した木から空に向かって新たな木が育っていた。オサバグサも寄り添うように咲いていた。
残雪をトラバースして再び登り返すと田代山避難小屋に到着。有料トイレもある。小休憩して田代湿原へ木道を歩く。わずかに残った樹林帯を越えると視界が開け、広大な高層湿原が現れる。田代湿原の木道は反時計回りに進む。
チングルマ、ヒメシャクナゲ、モウセンゴケ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、ミツバオウレン、ワタスゲが咲いていた。ワタスゲの群生を過ぎると低木のコメツガ付近ではチングルマの群生。奥の方まで続いていた。
尾瀬ヶ原では、これだけ一か所に集まって咲くことはないだろう。尾瀬の湿原を凝縮しているように思えた。どちらかと言うと苗場山頂上台地に近いかなと思った。苗場の方が規模は大きいが・・・。
弘法沼と会津駒ケ岳を眺めながら木道を歩む。北風が雨雲を南下させ、にわか雨どころか晴れ間が見えて来た。予想が良い方に外れて良かった。木道の間はチングルマのプランター、咲き連ねていた。山頂標前で記念撮影して先へ進む。
湿原に洗堀された穴があり、水の流れる音が爽やかに響いていた。その周辺はタテヤマリンドウの小群生とヒメシャクナゲの小群生。紫色と桃色の共演。先ほど見ていたワタスゲやチングルマの群生がこちらまで続いていた。
花に足止めされ、湿原を一周するのに1時間以上かかった。お花畑や景色をじっくり堪能できてよかった。名残惜しく戻る。復路もオサバグサや花々を眺めて歩いていく。すれ違う登山者が多くて驚いた。20人以上いただろう。
再び帝釈山山頂に到着。日光連山や谷川越後三山はガスに覆われていたが、日光白根山、燧ヶ岳、会津駒ケ岳など良く見えていた。山頂は暖かく気温22℃、アブブヨの大群がぶんぶん飛んでいた。
11時30分に下山すると駐車場はほぼ満車だった。羽虫が入らないように車を閉めて出発。腹減ったので昼食へ向かう。燧の湯は昼清掃中の時間。下りでも道を譲ってくれる。対向車は道を避けてくれる。旧車のリアルSUVは走りが違う。
檜枝岐市街地に入り、昨年も訪れたレストラン「あした天気」に到着。オムライス、タンドリーチキンとカレーピラフを食べた。食材を生かした調理が素晴らしく、私好みの味。店員の方が、いろいろと気さくに話しかけてくれて、また訪れたいと思った。
店を出て、そのまま安宮清水へ行った。冷たい清水でのどを潤す。檜枝岐村も気温28℃で暑い日だった。ペットボトルに水を汲んで持ち帰った。移動して燧の湯で日帰り温泉。掃除休館後の13時でそこそこ混んでいた。
コーラを秒殺でやっつけて、道の駅にある尾瀬檜枝岐山旅案内所へ。引換券を持ってバッジをもらった。購入できるものもあったので、会津駒ケ岳と燧ヶ岳の2019年山開きのを買った。山人家でお土産を購入し帰路へ。
来た道を淡々と4時間半かけて戻り18時に前橋に到着。気温が32℃もあり北関東らしい熱地獄。数時間前には涼しいところに居た。白い雲と青空を映す池塘に、色を添える花たち。思い浮かべると心には爽やかな風が駆け抜けていった。
帝釈山のオサバグサも2度目。
今年は満開に合わせて来られました。
お花はみんな好きだけれど、1番を選ぶならやはりこの花だなあ。可愛すぎます😊
今回は東北に入るのかな、
帝釈山と湿原、避難小屋になっているお堂?(ちょっと夜が不気味で泊まる気しないけどね)などありますね、
この湿原は以前ワタスゲの穂が一面に飛び散り稀で雪が降ったような景色を2人で見てきました、その本元のワタスゲ見事ですね、ホアホアの綿(ちょっと湿って固そうですが)がいですね、この山は近年ではオサバ草祭りを開催していて登山者を呼んでいますね、今の時期は登山者が多かったのではないでしょうか。
綺麗な湿原風景山頂からの会津の残雪を残した山々いいですね。
長距離運転お疲れ様でした。
昨年同様、オサバグサと湿原の花々に会ってきました。今年は六十里越は行かず、往復して480kmと8時間半のドライブとなりました。馬坂峠の南は栃木県ですが、帝釈山田代山は福島県ですから東北ですね。
避難小屋ですが、実は泊まって星空撮影がしたいと思っております。北半分が切れ落ちているので、広範囲で写せます。秋ごろなら空気も澄んでますからね。ただ遠いです。猿倉からのアクセスとなると思います。
日本でオサバグサの大群落はここだけだと、檜枝岐村の方から伺いました。確かに馬坂登山口から田代山の手前まで、一部の残雪地と崩壊地を除いて咲いていました。田代湿原は尾瀬とは思えぬ花の集合でした。尾瀬ヶ原では決して見られませんね。
登山者は多かったです。特にバスで送迎された10人を超える団体が居ましたよ。ガイドの方に自分の行った山の話しを、延々としている高齢の女性が居ました。私たちのあいさつなど耳に入らずしゃべることに夢中でした。必ずいますよね、こんな人。笑ってしまいました。
またオサバグサ鑑賞へgrowさんに連れて行っていただきました。自分ではなかなか来られない場所ですので、とても有り難いです。
今回は田代湿原のお花畑も素晴らしく、いい時期に訪れることができました。ただワタスゲはまだ芯が黒くて、少し早かったようですね。
登山者が多めといっても、ここは尾瀬国立公園の中では格段に人の少ないエリアですから、のんびり花鑑賞できるのがいいですね。
いつまでも素晴らしい自然が保たれることを願います。
前日に田代山帝釈山を訪れたのですがmeinekoさんからお二方が翌日に登られるという話を伺いレコを楽しみにしていました。
本当にこの時期の帝釈山と田代山は天国の様な所ですよね☺︎すっかり空模様も夏めいてきて素晴らしい写真達を楽しく拝見させていただきました◎
群馬方面から来られると檜枝岐エリアは近くて遠い場所なイメージですがそれを全然感じさせないレコで感服です笑 あした天気、気になっていたのでこちらのレコも参考になりました。檜枝岐に行く際は訪ねてみようと思います。
今後のレコも楽しみにしてます。お疲れ様でした☺︎
私もmeinekoさんからお話聞いていましたよ。帝釈山も含めてぐるっと周回されるとは!本当にさすがの一言です。
ここは桃源郷のような高層湿原とオサバグサ群落を一緒に楽しめるすばらしいところですよね。
日光の林道がずっと不通なので、群馬からはなかなか遠い山域となっていますが、growさんのお陰で私も日帰りで訪れることができるようになりました。
いつも車中では寝させてもらえるのですが、最後の登山口までの林道では目がぱっちりします。快走するパジェロとgrowさんはとても楽しそうです😁
また、檜枝岐のあした天気はとても美味しいのでおススメですよ。是非行ってみてくださいね。
昨年に引き継き今年も行ってきました。今年は満開のオサバグサと田代湿原のお花畑を十分楽しみました。ただオサバグサは葉が出ているが、咲いていないものが多かったですね。残雪の影響だと思います。
yzn0131さんは、山の神の三差路から行かれたんですよね。林道歩きや長距離も私は得意ですが、トレランされる方はやはり違いますね。いろは坂から男体山、二本松から日光白根山とかは、全て徒歩では無理ですね。狡猾なので自転車使います(笑)
田代湿原は、ミニ苗場山頂上台地のようで、凝縮されてワタスゲとチングルマの群生、空を映す池塘群が良かったです。木道が狭く朽ちているので、大足の私はコースアウトしてしまいました。
群馬からはこのような遠回りでないと、現状では馬坂峠に行くことは出来ません。ただ田代山林道の猿倉登山口から行けば30分ほど短縮できます。ですが、檜枝岐村へは行けず、バッジももらえないのでこの遠い道のりです。物欲と食欲が身体を突き動かします。「あした天気」は美味しいので今年も寄るつもりでした。ゆったりと寛げて良いですよ。山人家のジェラードも美味しいです。やっぱり花より団子(爆)
昨年は金精峠でお会いして、短いですが挨拶と会話しましたね。meinekoさんおっしゃる通り、爽やかな好男子でとても好感を持ちました。いつか男体山でお会いできる日を心待ちにしております。
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