那須・三斗小屋温泉
福島県
栃木県
nabekuni
その他1人 - GPS
- 32:00
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,266m
- 下り
- 1,253m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 7:25
- 山行
- 1:45
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 2:20
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2007年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
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感想
山行記録
那須・三斗小屋温泉
2007年6月2日〜3日（1泊2日）
メンバー：渡辺 邦夫、馬場�� 弘文
6月2日 晴れ
君津2045-0110峠の茶屋
峠の茶屋0650(40)0730峰の茶屋0740(35)0815茶臼岳0835(25)0900峰の茶屋0900(35)0935朝日岳0955
(15)1010熊見曽根1010(60)1110三本槍岳1155(55)1250熊見曽根1310(25)1335隠居倉1340(35)
1415三斗小屋温泉 (計5:25)
2045君津を出発。今回は馬場��さんと2人なので、STEP WGNの2列目と3列目を倒してフラットに し、エアーベッドを膨らませて仮眠準備は万全だ。現地で膨らませるとエアーポンプの音がやか ましいので、予め膨らませて出発だ。
途中馬場��さんを拾い、木更津南から館山道に乗る。首都高、東北道ともに渋滞なく0100に峠 の茶屋のある県営駐車場に到着。
最後はボルケーノハイウェイという有料道路になっているが、夜間は料金所が無人だった。明 日下る際に徴収されるのだろうか？
県営駐車場は 100台以上置ける大きな駐車場だが、この時間に停まっている車は15台ほどだ。気温6℃と結構寒い。
那須のコンビニで買ったビールを飲み、0130頃仮眠。エアーベッドでシュラフに潜ると快適だ。
0515起床。まずまず良く眠れた。車のドアを開けた瞬間に警報が鳴った。昨夜寝る時にキーを 抜いてドアをロックしたのだが、その状態で内側から開けても盗難防止のブザーが鳴るとは知ら なかった。慌ててキーでドアロックを解除して止めたが恥ずかしい思いをした。次回から気を付 けねば・・・・
天気は快晴だが、気温は14℃と少し寒いのでフリースを着る。トイレは閉まっており、隣りに 仮設トイレが設置されていた。工事中なのか？ 手洗い水はあるが、飲料水は無い。持参して正 解だった。
外は寒いので車の中で朝食を食べようと思ったが、太陽が昇ると暖かくなったので、駐車場脇 のベンチで食べることにした。廣子に作ってもらったおにぎりとコンビニで買ったスープで朝食。
朝食後身支度をして0650に出発。天気はピーカン、絶好の登山日和だ。駐車場脇の登山口の階 段を登り、鳥居をくぐって入山する。
最初は樹林帯の登りだが、15分ほどで森林限界を超える。茶臼岳は火山のせいか森林限界は1,500mと低い。 雄大な茶臼岳と荒々しい朝日岳を見ながら茶臼岳の山腹をトラバースぎみに着けら れた、比較的ゆるやかな登山道を登る。今なお活動を続ける現役の活火山である茶臼岳は白い噴 気を盛んに吹き上げている。
0730茶臼岳と朝日岳の鞍部に建つ「峰の茶屋跡避難小屋」に到着。ここは風の通り道になって おり、強風で人が飛ばされる事故も起きるほどだが、今日はそよ風だ。
避難小屋から茶臼岳方向に少し登った所からは遠望が利き、雪を戴いた会津駒ヶ岳と燧ヶ岳が 良く見える。
こから茶臼岳への登りに掛かるが、岩ゴロの急登になる。この頃から茶臼岳東側からガスが上 がって来て、山麓は見えなくなってしまった。
山頂に近づくと地熱のせいかむっとする。
山頂からは北の方向に雪を戴いた山が見える。山頂で写真を撮っていた人が、飯豊山だと教え てくれた。飯豊も会津駒も2,100m台の山だが、残雪が豊富だ。茶臼岳や三本槍など那須の山々は 1,900m前後と標高はたいして変わらないが雪は全くない。何故？
茶臼岳の山頂は1,898mだが、最高地点は1,915mとなっている。最高地点がどこだったか判らな かった。那須の盟主は茶臼岳だが、標高が最も高いのは1,917mの三本槍岳だ。
茶臼岳の山頂火口の小さなお鉢を一周して峰の茶屋に戻り、朝日岳経由で那須連山の最高峰、 三本槍岳を目指す。朝日岳へは剣ヶ峰をトラバースし、岩場の急登を登る。所々に鎖が掛けられ ている。途中、硫黄の塔のような尖った黄色い岩峰や大岩がゴロゴロして違う惑星に来たような 感じだ。
急登を登り切り、鞍部に出ると縦走路を逸れて朝日岳の山頂へ。これも結構な急登で息が上が るが、距離は短く分岐点から5分程で1,896mの朝日岳山頂に到着だ。この頃には茶臼岳はすっか りガスに包まれて見えなくなってしまったが、三本槍や隠居倉など北側の山々は良く見える。
山頂で20分ほど待ったが、遂に茶臼岳は姿を現さなかった。
朝日岳から分岐点まで戻り、熊見曽根で隠居倉経由三斗小屋温泉への道を左に見ながら右の清 水平へ。清水平へは階段の付けられた急な下りで歩きにくい。清水平は湿地になっており、木道 が掛けられているが、老朽化して傾いており、雨が降ったら危険だ。
清水平からは笹と灌木の間の道となり、ザックに差したポールが木の枝に引っ掛かり歩きにく い。足元もぬかるんでいて、スパッツをつけようにも既に遅い。
三本槍手前の北温泉分岐では北温泉方面から30人位の大パーティーがやってくるのが見えた。
山頂直下の急登に喘ぎつつ1110に1,917mの三本槍岳山頂に到着。山頂は小広い平地になってい て大勢の登山者が休憩している。三本槍という名前から急峻な山容を想像させるが、平坦な台地 のような山である。山頂が下野・磐城・岩代の三国境になっていて黒羽(くろばね)藩、会津藩、白河藩の武 士が毎年5月5日に登山し、山頂に三本の槍を建てた行事に由来しているそうだ。
山頂で恒例のビールで乾杯し、行動食の昼食を摂る。那須は手軽に登れる名山で展望も良いの で人気があるようで、山頂は50人以上の人達で一杯だ。
三本槍からは大峠経由でも三斗小屋温泉に行けるが、そっちに行く人は誰もいない。距離が若 干遠い上に、沢を3本も越えなければならないので大変そうだ。
三本槍周辺には桜が咲いていた。「こんな時期に桜が？」と思ったが、ヤマザクラの開花時期 丁度今頃らしい。
熊見曽根まで戻り、隠居倉経由で三斗小屋温泉を目指す。ここは緩やかな稜線歩きで楽しい。 朝日岳を振り返ると、山腹をトラバースしている登山道がとんでもない断崖絶壁に見えるが、実 際に歩くとたいした事はない。
隠居倉の登りはやや急だったが、これが今日最後の登りだ。隠居倉からは真正面に三本槍岳が 見える。
隠居倉から少し急な下りを下っていくと水蒸気を吹き上げている建物が見えてきた。三斗小屋 温泉にしては近すぎると思ったら、三斗小屋温泉の源泉だった。ここから小屋までホースでお湯 を引いているのだ。
源泉を少し下ると建物が見えてきた。温泉宿にしては小さいな、と思ったら「三斗小屋温泉神 社」だった。煙草屋旅館は神社の階段を下ったところにあった。1420煙草屋旅館に到着。
煙草屋は山中にしてはとても大きな建物で、山小屋風温泉旅館といった感じだ。 150人収容の かなり大きな宿だ。隣りにはもう1軒の宿「大黒屋」がある。大黒屋は80人収容だ。
三斗小屋(さんどごや)温泉には最盛期には5軒の宿があったが、1868年の戊申戦争で全戸焼失 し、現在は明治44年に進出した煙草屋と大黒屋の2軒のみだ。戊申戦争といえば明治維新の新政 府軍と幕府軍が戦った鳥羽・伏見の戦いや会津戦争のことであり、すごい歴史のある温泉なのだ。
部屋は2階の6畳間。古くて質素だが、山小屋と違って個室なので気兼ねなく過ごせる。これ で露天風呂付きなのだから宿泊料\8,000は安い。玄関の予約リストを見ると部屋数は全部で30室 あるようだ。
受付時に記念品の手拭いを貰った。ランプの絵の入った良い感じの手拭いで、宿の入口に暖簾 のように掛けられていたものだ。
露天風呂は混浴で24時間入れるが1500〜1700の間だけは女性専用になるので、急いでひとっ風 呂浴びに行く。
露天風呂は食堂の脇の渡り廊下から外に出て少し登った所にあり、楕円形の湯船の脇に着替え 用の小屋がある。
お湯は無色透明のアルカリ性単純泉で丁度良い湯加減だ。絶景とは言えないが遠くの山並みが 綺麗に見えて良い気分で温泉に浸かることが出来る。
夕食は1630と聞いていたが、今日は1700からだった。食事の合図に玄関の太鼓が鳴らされる。
夕食は1階の大広間で食べる。赤いお膳に食事が載っており、やはり旅館風の食事だ。おかず は、豚肉の生姜焼き、鮒の甘露煮、野菜の煮物、酢の物、漬け物、みそ汁。ご飯も美味しく、お 代わりをしてしまった。今日の泊まり客は約60人だった。大半は登山者と秘湯ファンだが、湯治 客もいるようだ。
食後外に出て大黒屋を見に行った。母屋の他に別館が2棟あり、渡り廊下で繋がっている。こ ちらも夕食中だったが、大黒屋では食事は部屋まで運んでくれる。料理は煙草屋と似たような感 じだが。宿泊料は煙草屋\8,000に対して大黒屋は\9,100と若干高い。何が違うか従業員に聞いて みると、「もてなし」の違いかな？とのこと。う〜ん、良く判らない。大黒屋の温泉は内湯のみで露天 はないし・・・・
1830頃、日没前に再度温泉に行く。混んでいると思いきや、我々を入れて4人だった。
部屋に戻ってから背負ってきたビールを飲んで2000頃就寝した。
本日のGPSの記録
歩行距離：11.6km、移動時間：5゜05'、停止時間：2゜20'、
移動平均速度：2.3km/h、総上昇距離：1,006m
6月3日 晴れ
三斗小屋温泉0635(20)0655沼原分岐0700(35)0735避難小屋0740(20)0800峰の茶屋0825
(30)0855峠の茶屋 (計1:45)
峠の茶屋0920-0935殺生石0950-0955鹿の湯1030-1100ペペロッソ1115-1500君津
0430起床。良く眠れた。天気は快晴で昨日よりも良い天気だ。
まずは露天風呂に行き、モルゲンロートに染まる山を見ながら朝風呂に浸かる。この時間も風 呂に居たのは4〜5人でゆったり朝風呂を満喫した。
風呂から上がったあと、朝食にはまだ時間があるので、玄関前でお湯を沸かしてコーヒーを飲 んだ。標高1,450mだけあって朝は涼しく、フリースを着て丁度良かった。玄関では薪ストーブが 燃えていた。
朝食は0600からで、やはり太鼓の合図で始まった。温泉玉子がついてなかなか美味しかった。
のんびりしようかと思ったが、することもないので0635に出発した。
帰路は三斗小屋から峰の茶屋への最短距離コースを辿る。小屋の前の道を進むとずっと広くて 緩やかな道が続いている。途中にあった案内看板によると、かつて茶臼岳では硫黄の採取が行わ れており、戦前は三斗小屋温泉から木材を牛の背に乗せて運んだらしく、そのための道なので、 広く緩やかなのだと納得した。
小屋の周辺には鮮やかな濃いピンクのヤマツツジが満開で美しい。
沼原(ぬまっぱら)への分岐を直進すると次第に傾斜がきつくなり、延命水という那須山中では 数少ない水場で喉を潤す。
水場を過ぎてしばらく登ると避難小屋に到着。結構立派な小屋だが、入口は角材で塞がれてい たので内部は見られなかった。
避難小屋の少し上で森林限界を抜け、茶臼岳の荒々しい姿が見えてくる。途中にテラスのよう な場所があり、ダケカンバの森が見渡せる。避難小屋も良く見える。
テラスからさらに急登を10分ほど登ると峰の茶屋跡避難小屋の建つ稜線に出る。晴天の日曜 日とあって大勢の登山者がおり、下からは続々と登ってくる。
小屋の前でひと休みして峠の茶屋に向けて昨日登ってきた道を下る。大勢の人達とすれ違うが、 駐車場の直前では中学生の集団登山に出くわした。駐車場でバスを見ると、地元大田原市・黒 羽中学校の1年生だった。故郷に名山があるのが羨ましい。
ハンディGPSを持参しての山行は2度目だが、天気が良く道がはっきり判っていても現在地が 常時正確に把握出来ているのはとても安心だ。雪山用に買ったものだが、夏でも充分役に立つツールだ。
GPSの記録(2日間の通算)
歩行距離：15.0km、移動時間：6゜18'、停止時間：3゜20'、
移動平均速度：2.4km/h、総上昇距離：1,320m
駐車場は満車になっていた。ひと休みしてから出発し、殺生石へ。ボルケーノハイウェイの料 金所で徴収されると思ったが、下りは徴収されなかった。夜間に入れば無料ということだ。この 料金所を先頭に登りは渋滞になっており、殺生石まで延々続いていた。これは大変だ。殺生石は 九尾の狐の伝説のある名所だが、ただ石ころがあるだけの荒涼とした所だ。虫などが死ぬところ から九尾の狐の祟りと思われたようだが、硫化水素ガスがその正体だったのだ。
殺生石の前には「鹿の湯」があったので、ここで温泉に入って行くことにした。まだ1000前だ と言うのに駐車場は満車だった。どうもこの鹿の湯はかなり人気の温泉らしい。
鹿の湯は湯川を挟んで建物があり、受付で\400を払い、湯川に掛かった橋を渡って浴室へ。か つては混浴だったそうだが、今は男女別々になっている。
浴室はとても広く、湯治場の雰囲気だ。湯船はそれぞれ温度の違う6つの湯船に仕切られてお り、41℃、42℃、43℃、44℃、46℃、48℃となっている。お湯は白濁した強酸性の硫黄泉で、い かにも効きそうだ。まずは42℃のお湯に浸かるが、丁度良い湯加減だ。次に44℃の湯に入ってみ るが、なんとか我慢できる。しかし46℃、48℃に入る気にはなれなかった。
湯殿の入口にあった「入浴の心得」には「入浴前にかぶり湯を 200回」とあったが、そのかぶ り湯はなんと48℃だった。それだけで疲れてしまいそうだ。
鹿の湯のあと、会社のOBの宮谷さんがやっているペンション「ペペロッソ」に寄った。閑静 なペンション村の中に佇むログハウスでなかなか良い感じだった。宮谷さんと少しお話しておい とました。今度是非泊まりに来たいものだ。
ペペロッソを後にしたのが1100過ぎ。まだ渋滞が始まる前だったので快調に走り、1500には君津 に到着した。
天気に恵まれ、温泉三昧のとても良い山行だった。次回は職場のみんなとこよう。
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