八幡平・幻想的な湿原とみちのくの花たち


- GPS
- 01:48
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 116m
- 下り
- 93m
コースタイム
- 山行
- 1:30
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 1:49
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山口〜八幡平山頂:石敷きの道で歩きやすい。ハクサンチドリ、キヌガサソウ、イワカガミ、オオバタケシマランなど開花。 ・八幡平山頂〜陵雲荘:湿原にヒナザクラの群生。ガマ沼北側にチングルマ、アオノツガザクラ、イワカガミ、イワイチョウなど開花。 ・陵雲荘〜見返峠:湿原の木道歩き。霧がかかり幻想的な景色だった。チングルマ、ヒメシャクナゲ、ミズバショウ、シラネアオイ、ベニバナイチヤクソウ開花。 |
その他周辺情報 | ・大場谷地:満開のニッコウキスゲの群生。熊の出現で当面は木道への立ち入りが出来ないので手前だけ観賞した。奥の方までニッコウキスゲが咲いていてすごかった。 https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/01_oobayachi.html ・ぴょんぴょん舎 稲荷町本店:盛岡冷麺を世間に広めた店。スペシャルランチを食べた。辛さも選べる。私はもちろん「激辛」。 http://www.pyonpyonsya.co.jp/ |
写真
感想
前日早寝したので4時前に目が覚めてしまった。窓の外を見ると雨が強く降り、薄暗い渓谷と宿の灯りがぼんやり燈っていた。散策するには雨が強すぎる。先達川の野天風呂も無理だろう。仕方なしに宿で朝風呂を長く浴びてのんびり。それでも6時なので秋田新聞を読み、タブレットで読書。
7時になって食堂を覗くと準備が出来ているのでどうぞと言われた。やはり平日は空いているので、客対応も忙しくなく楽なのだろう。それではと席について朝食。シンプルなのがやはり良い。
私の毎朝食も、白飯、みそ汁、納豆、焼き魚の四品のみである。ただし、宿へ行くと白飯は必ず3杯以上お替りしてしまうのは、日常とは異なる環境変化への対応であり、人として順応した証でもある。
すでに荷物は整理しパッキングしてあるので、そのまま受付で清算。また来年再訪することを話し、緩い登りを歩いて駐車場へ。小雨降る美しいブナ林を下り、国道341号を北上。玉川沿いの美しい景観。秋扇湖や宝仙湖はコバルトブルーの水できれいだった。
玉川温泉周辺は駐停車禁止帯があり、硫黄臭や水蒸気が立ち上がり草津の殺生河原並みの強烈さだった。いつかはここに泊まりたいと思った。強酸性湯は蔵王、草津と経験している。早ければ今秋かな。
山道をしばらく行くと長い直線となる。ふと見るとニッコウキスゲの群生。急いで戻り路駐して撮影。地図見ると駐車場があるので移動。大場谷地と記されている。クマ出没で木道は立ち入れないとの事。残念。まぁ雨だし時間制限があるので次回で。
北緯40度のモニュメントで記念撮影して八幡平アスピーテラインへ。小雨になったが標高を上げると濃霧。八幡平見返峠駐車場に到着。案外車が多いので驚いた。雨でも歩けるから変更した登山者も多いのだろう。
折り畳み傘を差して、MYSTERY RANCHのBOOTY BAGを背負って出発。このバッグは防水で丈夫、背負えば口が閉じる構造で手持ちも出来る便利なバッグ。軽ハイキングにピッタリなのだ。普段は山行の小物を入れるバッグとして使用している。
県境柱と案内標を過ぎ、すぐにハクサンチドリとミヤマキンポウゲ。秋田駒ヶ岳でもたくさん咲いていた。石敷きの道は歩きやすく、オオバタケシマラン、キヌガサソウ、イワカガミなどが咲き、ミツバオウレンがまだあった。
ガマ沼はガスガスであまり見えず、めがね沼はレンズの調度が合わないように霞んでいた。雪が目のクマの様に残っていた。オオシラビソ帯は、厳しい冬を物語るように上部が折れ曲がり、枝が下に向いていた。八幡平山頂に到着。ガスガスの展望台からは幻想的な景色。
ガマ沼方面へ向かうと湿原にヒナザクラの群生。秋田駒ヶ岳も素晴らしいが、ここは池塘が多い湿原なので、草が少なく白い花が良く見えた。東北限定のかわいらしい花がたくさん見られただけで、雨でも来て良かったと思った。
分岐を稜雲荘方面へ、ガスが漂う八幡沼が眼下に見える。その先の北斜面にはチングルマ、イワカガミ、アオノツガザクラ、イワイチョウ、ヒメシャクナゲが咲いていた。稜雲荘の周りはミヤマダイコンソウが群生していた。
木道となり湿原を進む。チングルマやワタスゲは雨に濡れていたが、イワイチョウやコバイケイソウはそそり立ち花咲かせていた。誰もいない木道を歩く。霧がかかり幻想的な湿原には、カッコウの鳴き声だけが響き渡っていた。
小さな沢沿いにチングルマの群生があった。八幡沼沼尻で冷たい水が花時期を遅らせているのだろう。その先にはミズバショウもあった、白い苞が水の中にあり、バニーガールの松坂慶子なぜか思い出してしまう。
再び湿原帯となりヒメシャクナゲ、モウセンゴケ、イワイチョウが咲いていた。オオシラビソが現れ木道も少し登り気味なる。今年最後と思われるタカネザクラとシラネアオイを見て見返峠へ。ベニバナイチヤクソウの群生はかわいかった。四阿山でも見られる。
登山口に戻ってレストハウスへ。バッヂとオコジョのマスコットを買った。オコジョとの再会を祈願してザックに取り付けた。駐車場へ戻り盛岡市方面へ下る。地熱発電とパイプラインはすごいなと見物。
その先の直売所へ行ったが、スイカは2週間先との事。松尾八幡平ICから高速に乗り、滝沢ICで下りて滝沢町の直売所に行くが同じ返答だった。滝沢スイカ食いたかったな。高速道周遊プランを申請しているので、区間内は乗り降り自由で定額。
再び滝沢ICに入り盛岡ICで下りる。国道46号を東へしばらく行き、ぴょんぴょん舎稲荷町本店で盛岡冷麺の昼食。月曜の13時過ぎで空いていた。スペシャルランチを頼んだ。盛岡冷麺は朝鮮冷麺より好みがあるだろうが食べやすく美味い。ゆったりと食事を楽しんだ。
再び盛岡ICに乗り南下。宮城県に入り、道の駅村田で買い物。定額プランなので気にせず乗り降りできる。絶対買いたかった味噌漬け油揚げが買えた。ついでに野菜やお米、地ビールも買った。あとは帰るだけ。
矢板ICから栃木ICまで豪雨。激しかった。岩船JCを過ぎてしまえば空いている北関東道。ただ外気温表示がぐんぐん上がるので困った。前橋に着いたら気温32℃で蒸し暑い。
帰宅したらパジェロのメータは440000kmに到達していた。二日間の走行距離は1333km。延べ14時間30分の運行時間。荷物を下ろして、ザックの中身を片付けて洗濯する。しないと気持ち悪くて仕方ない。
東北遠征二日間を終え、再びおくのほそ道の序文が頭に浮かぶ。「舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老を迎ふる者は、日々旅にして、旅をすみかとす。」旅そのものが人生。序文のその先に続く文章からも、芭蕉の人生を賭けた思いが伺える。
私は群馬を中心とした山屋だが、いろんな山稜を歩き続けてきた。大げさではないが人生を賭けるほど山に情熱を込めてきた。しかし、おくのほそ道を読み解くほどに、芭蕉の山への崇拝と尊敬、人々への感謝と目的達成するまでの行動力は、私の山への情熱を凌駕する。私のおくのほそ道は、まだまだ奥深くその先へと進む。幻の芭蕉が誘ってくれるだろう。
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