森吉山


- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 448m
- 下り
- 1,082m
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
秋田のSさんから満月の森吉は晴れる確率が高いので来てみませんか?
とお誘いがあった。
2年ほど前の秋に一度計画したがその時は他の山になってしまい、ずっと
気になっていた山だった。
今回、初の森吉山でしかも冬の晴れを当てるとは幸運である。
Sさんはスプリットボード、私は山スキーで参戦^^
金曜日に仕事を上がって北へ出発。長野新潟県境が吹雪いているのが
核心であり、新潟〜山形〜秋田の沿岸部はずっと雪無しでラッキーだった。
途中鶴岡の海岸沿いでトワイライトエクスプレスとしばし併走する^^
今年の3月で運行終了なのだそう・・・ 食堂車の照明がキラキラ
輝いて綺麗で見とれてしまった。
さて待ち合わせ場所の五城目八郎潟ICで仮眠して朝、Sさんと待ち合わせ。
ここから内陸に入ると雪が増えてくる。
今回の山行の起点は森吉阿仁スキー場。ずいぶん奥にスキー場があって驚く^^
近くに西武系列のスキー場があったらしいがかなり前に閉鎖されたとのこと。
当初そちらと繋がる形で山頂付近までの開発構想があったらしいが山頂
までスキー場にならなくて良かった。自然保護派から反対があったとの事。
当たり前である。今では考えられない構想。恐るべしバブル・・・(@_@)
さてゴンドラ乗り場で入山届けを提出。
地元の郷土菓子、バター餅を行動食にと買う。伝統的なマタギの行動食
との事だがそんな昔にバターは手に入りにくかったのでは?などと言う
突っ込みはこの際置いておこう(笑)
ゴンドラ動き出すと同時に我々が乗ったゴンドラが何故かイビョンホン号だった。
韓流好きなおばさまだったら大騒ぎだったかな?
ついさっきロケで使われた話をSさんから聞いていたのだがまさかそれに乗れる
とはすごい確率(笑)こりゃ幸先がいいではないか!
山頂駅はホワイトアウト。S氏が地図とコンパスで方向の確認をする。
視界がいいとどうと言うことはないのだろうがこの山は地形が緩やかなので
こう言う時は迷いやすい。
視界が悪いながらも大きな樹氷が幻想的に浮かび上がる。
この地方ではアオモリトドマツの事をモロビと言う。
別名オオシラビソ、長野の白馬や小谷では栂と言う^^
Sさんが冗談で全部違う木だとある人に言ってからかった話が楽しい(笑)
尾根を進むといきなり右側に雪庇が出て焦った。実際先に行ったおじさんが
落ちてしまった所に遭遇。何事もなく良かった。下は結構急斜面で谷が深い。
石森というピークに行くが視界数mなので一端近くの森吉避難小屋に余分な荷物を
置きに行く。上の阿仁避難小屋は入り口を掘り出すのも大変そうだし、
明日の天気は下り坂なので撤収しやすいこちらの小屋と言うことに^^
二階の窓から入るのだが既に足元である。裏手には氷に覆われた森吉神社がある。
小屋の中の階段にはアイゼンの爪痕があったので利用者は考えてもらいたい。
私は今回テントシューズを持参。土足で小屋の中を歩き回るよりずっと快適だ。
中で休んでいると外が明るくなってきたので山頂へ向かう事に・・・
上の阿仁避難小屋は二階まで完全に埋没している。積雪5mくらい?
この辺りで時々ガスがさーっと晴れて樹氷原と山頂が見えてくる!
素晴らしい景観! 最初からピーカンよりこの演出が良いではないか。
写真撮りまくりで中々進まない(笑)
樹氷の間を縫って山頂に飛び出ると標柱には巨大な樹氷が張り付き、まるで富士山の
レーダードームの様だ。青空がどんどん広がり南のヒバクラ岳や山人平も視界に
入ってくる。あの辺り、花が綺麗との事で初夏のチングルマの頃に再訪してみたい。
遠くの山は生憎雲の中。晴れていれば鳥海山や岩手山、秋田駒、八甲田、白神が
見えるはず。それはまた次回の楽しみにしておこう。
山頂で出会った地元の方々との会話も楽しい。後でFB友達にもなったり・・・^^
見下ろす広大な斜面は樹氷がびっしり。これほどの規模は18歳の頃に蔵王に行って
以来となる^^ 樹氷が青空に映える姿も良い。シール外して誰の足跡もない北西側
の斜面にスプリットボードとスキーで落書き。メローな斜面が私好みだ。
佐藤氏と写真を撮り合いながら連瀬沢源頭へ降りるとまた違った景観。沢底で
軽く行動食を摂り目の前の急斜面を登り返せばドンピシャで今日の宿の
森吉避難小屋である^^
小屋の裏手にある森吉神社にお参りした後に更に裏へ回るとゴリラの様な樹氷がある。
ヒヒにも似ている。毎年この様な姿になるのだとか。
まだ小屋には入らず付近を散策してみる。賑わっていた周辺も誰もいなくなり静かだ。
一ノ腰方面への尾根を行ったり石森に登り返して向こうの斜面を降りたり・・・
樹氷や雪庇に見とれて写真を撮りまくる。山に泊まれる時だけに味わえる至福の一時^^
日が傾いて来るとほんのり暖色から青い世界へと移ろう様子は見ていて飽きない。
小屋に戻るとSさんが夕食の支度をしてくださっていた。必要な水は小屋の窓から
手を伸ばせば届く範囲で全て足りるので楽である^^
秋田名物いぶりがっこに地酒(美稲)で乾杯。メインはきりたんぽ鍋である。
比内地鶏に白神葱、芹と芹の根っこが入っているのが秋田式。最後にきりたんぽを
投入。お腹いっぱいになり19時前には眠ってしまった。
月が出る頃にSさんが私に月光の森吉山を見せる為に起こしてくださる。
外を見ると月に照らされた樹氷と森吉山が浮かび上がる。
外に出て三脚セットするも爆風にて地吹雪であり写真撮るのが困難であった^^;;
なので横着して小屋の窓から撮影(笑)何ともいい方向に窓があるのだ。
ここを設計した人はそこまで読んでいたのかもしれない。
朝、起きると風は強いが青空出ている。森吉から日の出を見つつ下山開始。
風速は25m以上か。昨日の穏やかな表情と違い地吹雪が荒れ狂っている
様子も絵になって素晴らしい。たった二日間であるが色々な森吉山、樹氷の貌
を見ることが出来て大満足である。
スキー場に戻って下山は完璧に圧雪されたスキー場を下る。気がつけばモロビの
森はブナに変わっている。ついブナ林に飛び込みたくなるがコース外滑走はNG
である^^;; 我慢我慢(笑)
今日の温泉はここから40分の打当温泉「マタギの湯」ここに来るまでに
前を走っていたジムニーの人は鉄砲積んでいてリアルマタギの方であったらしい。
駐車場の横にはマタギが待機する小屋が展示されてあった。
ロビーには何故かヒグマの剥製にクマモン(笑)突っ込み所があるのも親しみが
わいてしまうなあ^^ 泉質:ナトリウム・カルシウムー塩化物泉 源泉56.6℃
まだ朝の内なのでほぼ貸し切りであった^^
S氏とはここでお別れ。私は田沢湖経由で10時間かけて長野に帰ったのであった。
今回S氏にお誘いいただいて森吉山の景観を堪能させていただき、夕食も
ごちそうになって最高のおもてなしでした。ありがとうございました。
ぜひ長野の山にもいらしてください。
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