ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 691248
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

荒川三山・赤石岳 南アルプスは深くてでっかい!

2015年08月02日(日) 〜 2015年08月04日(火)
情報量の目安: S
都道府県 長野県 静岡県
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
47:32
距離
26.9km
登り
3,145m
下り
3,200m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:42
休憩
0:20
合計
6:02
距離 8.7km 登り 1,609m 下り 177m
9:12
99
スタート地点
10:51
110
12:41
13
12:54
65
13:59
49
14:48
15:08
6
15:14
宿泊地
2日目
山行
8:35
休憩
1:49
合計
10:24
距離 13.4km 登り 1,442m 下り 1,586m
3:43
28
宿泊地
4:11
4:54
47
5:41
5:42
26
6:08
6:14
58
7:36
7:38
19
8:48
9:06
34
9:40
9:41
61
10:42
10:47
13
11:18
11:31
12
12:35
12:46
54
13:40
13:41
26
14:07
3日目
山行
2:27
休憩
0:09
合計
2:36
距離 4.6km 登り 18m 下り 1,438m
6:08
74
7:22
7:31
73
天候 8/2 快晴 夕方くもり
8/3 快晴 夕方 雷雨+雹
8/4 快晴 朝9時下山完了
過去天気図(気象庁) 2015年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
登山開始前日に東名清水インターから県道27号、60号、井川ダムを経由して畑薙第一ダムの臨時駐車場へ。とにかく長い!
新東名の「新静岡」が最寄りである事を後になって学習(それでも現地までゆうに2時間以上かかる)。新静岡出口のローソンと、数百m走ったサークルKを過ぎたら、あとの50km以上の道のりにコンビニは一切無し。インターを下りたら必要な物はすぐに買うべし。
見慣れた「落石注意」の看板もこのルートに限っては結構リアル。目的地までの路上には無数の落石が転がっていた。私も前日の夕刻に畑薙の臨時駐車場入りしたが、夜中にこの道を通るのは相当怖いと思う。
臨時駐車場からは東海フォレストの送迎バスで椹島(さわらじま)まで約1時間の道のり。行きの乗車時に3000円を支払うが、コース上にある系列の小屋に宿泊すれば宿泊代金から3000円が差し引かれ、帰りのバスはただで乗車できる。但しテン泊だけではダメ。
コース状況/
危険箇所等
千枚岳から丸山に向かいすぐに出てくる岩場の下りは緊張する。その他は特に目立った危険箇所は無い・・・と言ってしまえばそれまでだが、片側が切れていたり、トラバース道もいつ落石があってもおかしくない場所ばかりなので、全般的に危険は多く、山頂や小屋以外は気が抜けない。
この時期午後は雷に要注意。早出早着が望ましい。
その他周辺情報 畑薙第2ダム近くに、南アルプス赤石温泉「白樺荘」。
入浴は中学生以上\510とリーズナブル。改築前までは無料だったとか?
建物も綺麗で清潔感もあって好印象。
登山前日 井川ダム
2015年08月01日 16:23撮影 by  X10, FUJIFILM
8/1 16:23
登山前日 井川ダム
発電用の水道管なんでしょうね
2015年08月01日 16:41撮影 by  X10, FUJIFILM
8/1 16:41
発電用の水道管なんでしょうね
臨時駐車場の先にある畑薙第一ダム
2015年08月01日 17:04撮影 by  X10, FUJIFILM
8/1 17:04
臨時駐車場の先にある畑薙第一ダム
土曜の夕方、駐車場はこんな感じです。6割くらいの入りでした。
2015年08月01日 17:17撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/1 17:17
土曜の夕方、駐車場はこんな感じです。6割くらいの入りでした。
翌朝、バス待ちの列。臨時便は出ず、8時の便が2本でした。
2015年08月02日 07:05撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/2 7:05
翌朝、バス待ちの列。臨時便は出ず、8時の便が2本でした。
椹島に到着
2015年08月02日 09:02撮影 by  X10, FUJIFILM
8/2 9:02
椹島に到着
登山の安全を祈って出発!
2015年08月02日 09:07撮影 by  X10, FUJIFILM
8/2 9:07
登山の安全を祈って出発!
良くテレビで見ますね。
2015年08月02日 09:17撮影 by  X10, FUJIFILM
8/2 9:17
良くテレビで見ますね。
綺麗な川です
2015年08月02日 09:18撮影 by  X10, FUJIFILM
8/2 9:18
綺麗な川です
吊り橋。沢山出てくるかと思ったけど、結局ここだけでした。
2015年08月02日 09:25撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/2 9:25
吊り橋。沢山出てくるかと思ったけど、結局ここだけでした。
途中こんな看板があり、目的地までの目安となります。
2015年08月02日 10:45撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/2 10:45
途中こんな看板があり、目的地までの目安となります。
爽やかな森
2015年08月02日 11:02撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 11:02
爽やかな森
一日目唯一の水場。めっちゃうまかった!
2015年08月02日 12:08撮影 by  X10, FUJIFILM
3
8/2 12:08
一日目唯一の水場。めっちゃうまかった!
さるのこしかけ?
2015年08月02日 12:26撮影 by  X10, FUJIFILM
8/2 12:26
さるのこしかけ?
駒鳥池。緑が綺麗でした。
2015年08月02日 14:08撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 14:08
駒鳥池。緑が綺麗でした。
可憐な花に癒されます
2015年08月02日 14:23撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 14:23
可憐な花に癒されます
トリカブトの紫も鮮やかですね
2015年08月02日 14:53撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/2 14:53
トリカブトの紫も鮮やかですね
一日目の宿泊地、千枚小屋に到着です
2015年08月02日 14:54撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 14:54
一日目の宿泊地、千枚小屋に到着です
富士山もよく見えます
2015年08月02日 18:00撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 18:00
富士山もよく見えます
明日の最終目的地、赤石岳も見えました
2015年08月02日 18:04撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 18:04
明日の最終目的地、赤石岳も見えました
富士山アップで
2015年08月02日 18:06撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/2 18:06
富士山アップで
翌朝、最初のピークは千枚岳。ここで御来光を拝む事にしました
2015年08月03日 04:21撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 4:21
翌朝、最初のピークは千枚岳。ここで御来光を拝む事にしました
たまらんですね
2015年08月03日 04:40撮影 by  X10, FUJIFILM
5
8/3 4:40
たまらんですね
塩見岳と間ノ岳
2015年08月03日 04:42撮影 by  X10, FUJIFILM
3
8/3 4:42
塩見岳と間ノ岳
出た!
2015年08月03日 05:01撮影 by  X10, FUJIFILM
4
8/3 5:01
出た!
赤石岳
2015年08月03日 05:06撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 5:06
赤石岳
悪沢岳(荒川東岳)
2015年08月03日 05:06撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 5:06
悪沢岳(荒川東岳)
美しいです
2015年08月03日 05:08撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 5:08
美しいです
最初の危険ポイント。鎖やロープはありません。岩場の手がかりと足がかりだけが頼りです
2015年08月03日 05:12撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 5:12
最初の危険ポイント。鎖やロープはありません。岩場の手がかりと足がかりだけが頼りです
この花はたくさん咲いてたな。なんとかキキョウ?
2015年08月03日 05:42撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 5:42
この花はたくさん咲いてたな。なんとかキキョウ?
悪沢岳山頂から赤石岳
2015年08月03日 06:19撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 6:19
悪沢岳山頂から赤石岳
憧れの悪沢岳、やっと着きました!
2015年08月03日 06:19撮影 by  X10, FUJIFILM
5
8/3 6:19
憧れの悪沢岳、やっと着きました!
遠くに槍も見えます
2015年08月03日 06:21撮影 by  X10, FUJIFILM
3
8/3 6:21
遠くに槍も見えます
手前に塩見、奥左から仙丈、甲斐駒、北岳、間ノ岳。
南アルプスオールスターズ
2015年08月03日 06:22撮影 by  X10, FUJIFILM
4
8/3 6:22
手前に塩見、奥左から仙丈、甲斐駒、北岳、間ノ岳。
南アルプスオールスターズ
影悪沢の先に荒川中岳と荒川前岳。今日一日で3000m峰を5座登頂します。
2015年08月03日 06:30撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 6:30
影悪沢の先に荒川中岳と荒川前岳。今日一日で3000m峰を5座登頂します。
トラバース道も意外に狭い場所あり
2015年08月03日 06:38撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 6:38
トラバース道も意外に狭い場所あり
タカネマツムシソウに癒されます
2015年08月03日 06:51撮影 by  X10, FUJIFILM
3
8/3 6:51
タカネマツムシソウに癒されます
綿毛のチングルマ
2015年08月03日 06:59撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 6:59
綿毛のチングルマ
悪沢岳と富士山
2015年08月03日 07:02撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 7:02
悪沢岳と富士山
中岳の上に2本のヒコーキ雲
2015年08月03日 07:04撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 7:04
中岳の上に2本のヒコーキ雲
中岳避難小屋
2015年08月03日 07:21撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 7:21
中岳避難小屋
荒川中岳登頂
2015年08月03日 07:26撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 7:26
荒川中岳登頂
再び悪沢岳と富士山。南アルプスから見る富士山は大きいね
2015年08月03日 07:43撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 7:43
再び悪沢岳と富士山。南アルプスから見る富士山は大きいね
そして3座目の3000m峰、荒川前岳
2015年08月03日 07:45撮影 by  X10, FUJIFILM
3
8/3 7:45
そして3座目の3000m峰、荒川前岳
ここからぐっと下降します。岩ヒバリがかわいい声で鳴いていました
2015年08月03日 07:54撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 7:54
ここからぐっと下降します。岩ヒバリがかわいい声で鳴いていました
この扉を開けると
2015年08月03日 08:04撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:04
この扉を開けると
このコース最大のお花畑です
2015年08月03日 08:05撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:05
このコース最大のお花畑です
(たぶん)タカネグンナイフウロ
2015年08月03日 08:05撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:05
(たぶん)タカネグンナイフウロ
ハクサンイチゲ
2015年08月03日 08:05撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:05
ハクサンイチゲ
ミヤマキンバイ
2015年08月03日 08:06撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:06
ミヤマキンバイ
赤石岳、でかいなぁ
2015年08月03日 08:09撮影 by  X10, FUJIFILM
5
8/3 8:09
赤石岳、でかいなぁ
荒川小屋が見えました
2015年08月03日 08:14撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 8:14
荒川小屋が見えました
荒川小屋に到着
2015年08月03日 08:38撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 8:38
荒川小屋に到着
朝8時半だというのに、このために朝を控えめにしておきました。名物の荒川カレー
2015年08月03日 08:47撮影 by  X10, FUJIFILM
4
8/3 8:47
朝8時半だというのに、このために朝を控えめにしておきました。名物の荒川カレー
気持ちの良いトラバース道 その1
2015年08月03日 09:30撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 9:30
気持ちの良いトラバース道 その1
気持ちの良いトラバース道 その2
2015年08月03日 09:36撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/3 9:36
気持ちの良いトラバース道 その2
大聖寺平
2015年08月03日 09:47撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 9:47
大聖寺平
たどってきた荒川三山を振り返る
2015年08月03日 09:58撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/3 9:58
たどってきた荒川三山を振り返る
4座目 小赤石岳
2015年08月03日 10:52撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 10:52
4座目 小赤石岳
最終目的地の赤石岳ももうすぐです。
2015年08月03日 10:53撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 10:53
最終目的地の赤石岳ももうすぐです。
今日テン泊する赤石小屋が小さく見えます
2015年08月03日 10:56撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 10:56
今日テン泊する赤石小屋が小さく見えます
赤石岳に向かう途中、雷鳥さん親子に出会いました
2015年08月03日 11:14撮影 by  X10, FUJIFILM
6
8/3 11:14
赤石岳に向かう途中、雷鳥さん親子に出会いました
雛が5羽いましたが、なかなか勢揃いしてくれません
2015年08月03日 11:15撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 11:15
雛が5羽いましたが、なかなか勢揃いしてくれません
やっと親子一羽ずつw
2015年08月03日 11:15撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 11:15
やっと親子一羽ずつw
東と西でガスがクッキリと分かれます
2015年08月03日 11:23撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 11:23
東と西でガスがクッキリと分かれます
そして登頂!赤石岳
2015年08月03日 11:30撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/3 11:30
そして登頂!赤石岳
赤石岳は一等三角点でした
2015年08月03日 11:32撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 11:32
赤石岳は一等三角点でした
赤石岳避難小屋。とーーっても感じの良いご主人でした
2015年08月03日 11:36撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 11:36
赤石岳避難小屋。とーーっても感じの良いご主人でした
イワオトギリ
2015年08月03日 12:10撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/3 12:10
イワオトギリ
チングルマ
2015年08月03日 12:15撮影 by  X10, FUJIFILM
1
8/3 12:15
チングルマ
赤石の由来ですね
2015年08月03日 12:29撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 12:29
赤石の由来ですね
崩壊しかけていた桟道。崩れるんじゃないかとヒヤヒヤしながら歩きました
2015年08月03日 13:17撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/3 13:17
崩壊しかけていた桟道。崩れるんじゃないかとヒヤヒヤしながら歩きました
この谷筋を激下りしてきました
2015年08月03日 13:44撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 13:44
この谷筋を激下りしてきました
本日の宿泊場所、赤石小屋
2015年08月03日 14:10撮影 by  X10, FUJIFILM
8/3 14:10
本日の宿泊場所、赤石小屋
翌朝の御来光は山小屋の裏手から
2015年08月04日 05:03撮影 by  X10, FUJIFILM
8/4 5:03
翌朝の御来光は山小屋の裏手から
赤石岳モルゲンロート
2015年08月04日 05:07撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/4 5:07
赤石岳モルゲンロート
聖岳のモルゲン
2015年08月04日 05:08撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/4 5:08
聖岳のモルゲン
さ、下山です。
奥にも見えるけど、これスーパーマリオのキノコだよね
2015年08月04日 06:55撮影 by  X10, FUJIFILM
8/4 6:55
さ、下山です。
奥にも見えるけど、これスーパーマリオのキノコだよね
ずっとこんな感じ。約1500m下りっぱなしってのもかなり足にきます
2015年08月04日 07:56撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/4 7:56
ずっとこんな感じ。約1500m下りっぱなしってのもかなり足にきます
椹島到着
2015年08月04日 08:59撮影 by  X10, FUJIFILM
8/4 8:59
椹島到着
ご褒美はラムレーズンのアイスで
2015年08月04日 09:00撮影 by  X10, FUJIFILM
2
8/4 9:00
ご褒美はラムレーズンのアイスで
ここにもテン泊してみたい
2015年08月04日 09:19撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/4 9:19
ここにもテン泊してみたい
帰りの温泉は白樺荘(写真は前泊日の夕方撮影)。
シンプルだけどリーズナブルでいい温泉でした。
2015年08月01日 17:52撮影 by  X10, FUJIFILM
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8/1 17:52
帰りの温泉は白樺荘(写真は前泊日の夕方撮影)。
シンプルだけどリーズナブルでいい温泉でした。
撮影機器:

感想

今年の夏休みは、気にはなっていたけどなかなか決心のつかなかった南アルプス南部にチャレンジする事にした。
せっかく行くので本当は聖岳も入れたほうが効率的なのだが、聖を入れたら3泊4日、車中での前泊を含めたら4泊5日なってしまい、いろんな意味でちとキツイかな・・・ということで今回は荒川三山+赤石岳に決定!
南アルプス南部は皆さん仰るがホントに遠い。山頂もさることながら登山口までの道のりもハンパなく遠い。
駐車場から登山口の椹島までデコボコの林道を約一時間揺られるのだが、行きも帰りもマイクロバスの補助席使ってほぼ満員の状態。ザックを膝に抱えかなりツライ状況があるが、運転手のおじさんのパフォーマンスによっても、この道のりを長く感じるか短く感じるか大きく左右されそうだ。
私の場合、帰りのバスの運ちゃんが当たりで、とても楽しい一時間でした

登山口から山頂までの標高差が2000mというのも初めてだし、山頂に到達するのに二日がかりというのも初めての体験。この山が好きな人に言わせれば「それがいい」のだそうだ。
一日目は千枚岳手前の「千枚小屋」に素泊まりで宿泊。東海フォレストのバス対策だw。とにかくこのルートの山小屋のどこかに一泊しないとバスに乗る権利がないのだ。(正確に言うと行きは乗れるが、帰りは小屋の領収書を提示しないと乗車整理券を貰えない)
素泊まりは本館?とはちょっと離れた素泊まり小屋が存在するのだが、団体さんも居なかったので皆さん静かでおとなしく、外はまだ明るいのに7時には就寝してしまった。

翌朝は3時の起床で千枚岳で御来光を迎える事にした。
千枚岳には御来光予定時間の20分前に到着したので、頑張ってもう少し先まで歩いても良かったのだが、本日最大の難所が千枚岳からの下りにあったので、暗いうちの通過は危険と判断し、ここで御来光を待つ事にした。
いやー綺麗でした。最高の御来光でした。昨年、甲武信ヶ岳で人生最高の御来光を拝んだばかりだが、どちらが最高か甲乙付けがたいくらいの感動でした。

さてこの後はこの山行で最も行ってみたかった山、悪沢岳(荒川東岳)。
何故行ってみたかったかって、よくわからないけど名前にインパクトあるじゃないですか。百名山なのに「悪沢」って・・・なんとなく人を寄せ付けない雰囲気と険しさにどこか憧れてたんすよね。
行って良かった。すげー格好いい山でした。景色も最高。

さてその後は荒川中岳と荒川前岳。荒川前岳は今回の縦走コースからちょっと外れるので、分岐点にザックをデポして立ち寄りました。悪沢岳、赤石岳には知名度で劣るし、「荒川三山」なんて一括りにされてしまう悲しさがありますが、両方とも立派な3000m峰ですからね。あとで後悔しないようにちゃんと山頂を踏んでおきました。
(あとで知りましたが、荒川前岳とこの後の小赤石岳、立派な標柱はありますが近くの山の付属峰ということで、正式な3000m峰には入らないようですね。)

ここで一旦約500m高度を下げで荒川小屋まで下ります。
途中のお花畑も圧巻でした。花好きにはたまらんでしょうね。
荒川小屋、事前情報ではここのカレーが有名なのでなんとか食べてみたかった。しかし時間はまだ朝の8時半。 恐る恐る
「あのー、名物のカレーは頂けますか?」
「はい出来・・・ますよ」
ひげを蓄えたやや強面のオーナーが、一瞬のフェイントのあとOKの返事。
うん美味しかったです。スライスのガーリックですかね。いい感じでした。

荒川小屋を後にしばらく急登を歩くと、今度は一転して気持ちの良いトラバース道が出てきた。緑のハイマツと白いザレのコントラストが美しい。暫くこの道を歩いていたい気持ちになる。
大聖寺平を過ぎると、小赤石岳に向けて再び急登が始まる。小赤石岳までがやたら長く感じた。こういうところで軽量ザックとテン泊装備の重量ザックで大きな差が出るんだろうな。でもとにかくこういう時は何も考えない。ただひたすら一歩一歩進むのみ・・・

小赤石岳を通過し、最終目的地赤石岳へ。
途中、赤石小屋への分岐点でザックをデポし空身で山頂に向かう。
道すがらライチョウの親子に出会う。ほんとに人を恐れないんだよね。ヒナが登山道のザレで砂浴びをしている。ほんとにかわいい。
ずっと見ていたかったが、下から徐々にガスが上がってきた。この時期積乱雲には要注意。
山頂に上がると西側はややガスがかかっているが東側の眺望は相変わらず素晴らしい。山頂標識で写真を撮り、赤石岳避難小屋でコーラを購入して下山した。避難小屋のご主人も最高に人当たりの良い方でした。こんどはここにも泊まってみたい。

赤石小屋への下り。二時間程度の道のりだがかなりの激下り。ここまでの疲れも溜まっていたので、結構きつかった。下りが続くと右足のつま先が血行不良っぽくなって痛みが出てくるので、どちらかと言えば登りよりも下りのほうが苦手だ。
どうにかこうにか赤石小屋にたどりつきテントを設営する。結局この日のテントは3張りのみだったようである。許容数は10数張りとのことだが、どこにそんなに張れるんだ?
設営し終わりまったりし始めた所、空がゴロゴロ鳴り始めた。かと思ったらいきなりの大雨。隣人の話によると、あまりに雨音が凄いので外を見たら雹だったそうだ。
翌朝は椹島8時発のバスを目指そうと思っていたが(赤石小屋から椹島までは約3時間)、雨に濡れたテントを暗い中で撤収するのも一苦労なので、この時点で8時のバスはあきらめた。

翌朝5時前に目を覚ますとちょうど御来光の時間だった。木々の間からだったので御来光は今ひとつだったが、赤石岳と聖岳のモルゲンロートは圧巻だった。

テントの撤収も意外に早く済み、6時に赤石小屋を出た。
ここから椹島まで約1500mを一気に下る。雨上がりのせいか滑る滑る。木の根も滑るが、石も先日行った至仏山の蛇紋岩並みに滑るように感じた。
長い長い下り坂をそれでも約2時間40分、早いペースで下り終える事が出来た。

南アルプス南部、私の中ではハードルの高い山域だったが、この3日間充分に堪能し、無事下山する事が出来た。
いろんな山があるけど、今まで行った山の中では最も登山らしい登山だったかもしれない。大袈裟かも知れないが少しだけほんとの山男に近づけた気がする。

体力のあるうちに聖岳を絡めてもう一度行ってみたい。テン泊装備は厳しいのでこんどは全部小屋泊まりかなぁw

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コメント

最高!最高!最高!
超大作!いや〜楽しみに4日間待ってた甲斐がありました。たぶん赤石山系か、北アルプス深部の縦走かな〜?と思ってましたけど。予想が的中しても超びっくり感動もんです。
素晴らしい写真ばかりで、こんなに拍手して、こんなにじっくり感想読んだのは初めてです。しかも購入したばかりの山と高原地図でルートを確認しながら!
富士山とご来光は最高の写真ですね。生涯に一度あるかないか?お花畑もテレビで見てから絶対行きたい場所の一つです。
いいな〜!行きたいな〜!2日間しか連休の取れない私には無理だろうな〜!
バスが朝遅いですもんね〜。椹島まで歩いたり、自転車の方もいますけどね〜。トレランじゃないし。
畑薙第一ダムまではツーリングで行ったことがあるんですけどね、そこまででも山深いのにその先がもっとすごい!たまらないレコでした。
こんなビッグイベントやっちゃったら、これからどこ行ってもつまらないんじゃないですか?
renswhさんのレコ見て私の「空木岳 やっぱアルプスはデカイわっ!」のタイトルを変更しようかなと思いましたよ。

もう転職考えてしまいました・・・ウソ!
2015/8/5 12:26
Re: 最高!最高!最高!
Shigeさん、こんにちは。
最上級のお褒めのお言葉、嬉しい限りです。南アルプス南部、是非行ってみてください。
ほんとにでかいです。有名どころの山はもちろんですが、名もない山でさえ神奈川にポンと持ってきたら、恐らく百名山入りだったでしょうね。
久しぶりの長文になりましたが、私の感動の度合いと言うことでご理解ください。

あの富士山とご来光はね。ほんとに美しかったです。日頃仕事のことやら友人関係やらナンやらと悩んでいる奥さんや娘たちに見せてやりたかったです。
人生観変わると思いますね。

この景色を見てしまうと…どうなんでしょうね。
でも箱根の金時、明神や丹沢にもそれぞれに違う感動があると思うし、違った楽しみかたをしてみたいです。

とは言え今回のようなビッグイベントもたまには必要ですね。いい思い出になりました♪ヽ(´▽`)/
2015/8/5 13:18
最高の満足感
こんにちは!

最高の満足感がヒシヒシ伝わってきました。
最高のお天気と最高の景色、最高の達成感。
写真の素晴らしい事。
生で見たら言葉も出ないでしょうね!
朝の満員電車の中で、スペシャルなレコでした。

やっぱりは夏は日数を取って縦走ですね(^_^)

あぁーーーー、早く山に行きたい!!!
2015/8/5 13:34
Re: 最高の満足感
ですね〜。
レポートにも思わず力が入ります(^_^;)
奥深いから人も少なめ、静かな山行が楽しめます。
山ガールなんか殆んど居ませんからw
(意外にジジババは多し)
写真はね、腕じゃありません。カメラですwww
剣、楽しんできてください。来年?の参考にさせていただきます!
2015/8/5 15:46
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無雪期ピークハント/縦走 塩見・赤石・聖 [3日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

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