快晴の権現キレット越え 南八ヶ岳縦走(編笠〜赤岳〜硫黄)


- GPS
- 14:47
- 距離
- 24.0km
- 登り
- 2,262m
- 下り
- 2,344m
コースタイム
- 山行
- 2:56
- 休憩
- 3:18
- 合計
- 6:14
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 9:23
天候 | 一日目 ガス時々晴れ 二日目 ガス後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
・小淵沢〜観音平登山口 タクシー 1名4000円 ■復路 ・美濃戸口〜茅野駅 アルピコ交通バス 1500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■ルート情報 ・青年小屋〜編笠山 青年小屋から樹林帯までは巨岩の岩場が続く。ペンキの目印はあるがルートロスに注意。樹林帯に入ってからは特に問題なし。 ・青年小屋〜権現岳 ギボシ手前に切り立ったトラバースあり。注意が必要。 ・権現岳〜キレット小屋 権現岳への分岐を北上すると長い梯子がある。かなりの高度感があるが、注意して下れば大きな問題はない。 ・キレット小屋〜赤岳 キレット小屋から登り返し、大天狗への分岐に至るまで浮石だらけの急登が続く。落石に注意。尾根にとりついてからも梯子が多いので、気を使った。 |
その他周辺情報 | ■温泉 yatsugatake J&N https://j-and-n.jp/ |
写真
感想
北アは微妙だけど南アと八ヶ岳は晴れそうということで、以前から気になっていた権現キレットを歩いてきました。観音平から入山し青年小屋でテン泊、翌日は権現岳とキレットを経て赤岳へ。時間に余裕があれば硫黄岳まで歩き、美濃戸口へ下山する計画です。
権現キレットは長い梯子あり、浮石だらけの急登ありとなかなか緊張する道でした。とはいえ八ヶ岳にしてはかなり人が少なく、赤岳までは静かな山歩きを楽しめました。
横岳付近ではガスに包まれるも次第に強風がガスを払い、硫黄岳手前で再び晴れ。権現キレットの緊張感を楽しみ、風が織りなす展望ショーに魅せられた2日間でした。
〜以下山行記録〜
■1日目 観音平〜青年小屋
中央線を乗りついで小淵沢駅へ。駅前でタクシーを拾って観音平へ向かう。相乗りの相手が偶然見つからないかと僅かに期待したけど、結局ひとりだった。運転手のおじさんに「登山ですか?」と聞かれたので、これからの山行予定を話した。おじさんも八ヶ岳のことは知っているらしく、赤岳や硫黄岳と言って伝わるのが嬉しかった。
観音平から登山開始。序盤は緩やかな樹林帯を黙々と歩いた。苔の緑が鮮やかで癒される道だった。押手川の分岐からしばらく歩くと、青年小屋の赤提灯が見えた。別名は「遠い飲み屋」と呼ばれているらしい。受付を済ませてテントを張る。早い時間なので余裕があった。
昼食を済ませて編笠山へ。雲は多いけれど、南アと富士山が良く見えた。あいにく権現岳方面はガスに包まれていたけど、1時間ほど粘っているとガスが晴れ、切れ間からギボシと権現岳を捉えた。根気強く待った甲斐があった。
テントに戻ってから夕食をとり、明日も早いので早めに就寝した。
■2日目 青年小屋〜赤岳〜硫黄岳〜美濃戸口
3時ごろに起床。朝食と撤収を済ませて4時半に出発。
ガスの中樹林帯を少し歩き森林限界を超える。のろし場辺りでガスが切れ始め、目の前にギボシを捉えた。勇ましい三角錐の山容に思わず息を呑む。
ギボシ直下のトラバースを慎重にクリアし、再び稜線にとりつく。権現小屋付近でさらに北方のガスが晴れ始め、雲海に浮かぶ赤岳、阿弥陀岳、中山が現れた。キレット小屋への分岐を南下して権現岳へ登頂。富士山と南アが良く見えた。
分岐に戻って北上を開始。少し下ると長い長い梯子が現れた。槍の梯子みたいに垂直ではないが、これまで経験した梯子の中で一番の長さだった。恐る恐る慎重に手足を運び、無事に下りきれてほっとした。
そこからはガスったり晴れたり、旭岳からキレット小屋まで緩やかな稜線を歩いた。八ヶ岳にしては人が少なく、静けさに嬉しくなる。
キレット小屋からはザレた急登が始まる。浮石だらけでひどい道だった。登る分にはまだいいけれど、下りでは絶対に使いたくないなと思った。さらに後続が一人いたので、浮石を起こさないようにヒヤヒヤしながら足を運んだ。自分が怪我するだけならまだいい。でも、人様に怪我をさせるわけにはいかない。
大天狗の分岐手前でようやくザレ場が終わり、今度は鎖場と梯子の連続になる。さっきよりはマシだけど安心はできない。真教寺尾根分岐をパスし、前方に赤岳山頂を捉える。山頂は人で賑わっていた。2回目の登頂になる。明け方のガスはすっかり晴れ、阿弥陀、硫黄岳方面まで見渡せた。
赤岳頂上山荘の前で小休止。時間と体力に余裕もあるので硫黄岳に向かう。再びだんだんとガスに包まれ、横岳に着くころには真っ白だった。まあここまで十分楽しめたし、、と引き続き北上を続けていると、硫黄岳山荘手前で一気にガスが晴れ、硫黄岳のなだらかな山容が顔を見せた。ドラマチックな展望ショーに嬉しくなり、たまらず何枚も写真を撮った。
硫黄岳山荘に到着。休憩がてらコマクサの群生地で写真を撮っていると、お姉さんが「白いコマクサがありますよ」と教えてくれた。彼女が指差す辺りを探すと、本当に一輪だけ白いコマクサが咲いていた。
硫黄岳に登頂。山頂も広いので端の方でテントを干しつつ、歩いて来た横岳〜赤岳〜阿弥陀岳を眺めた。この景色を見るのは3月ぶりだ。雪を纏った南八ヶ岳の姿を思った。技術を高めて、今冬はあの峰々を縦走したい。
赤岳鉱泉と長い林道歩きを経て、美濃戸口に下山。バス停横にある「yatsugatake J&N」の日帰り入浴で汗を流し、風呂上りはレストランでカレーとビールをいただいた。
ほどなくしてバスが到着し、茅野駅に戻った。
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