宮之浦岳 屋久島ゼロtoゼロ縦断縦走(尾之間〜淀川〜宮之浦岳〜永田岳〜縄文杉〜白谷雲水峡〜楠川)



- GPS
- 81:19
- 距離
- 52.3km
- 登り
- 4,231m
- 下り
- 4,263m
コースタイム
- 山行
- 11:02
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 11:15
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 6:34
- 山行
- 4:44
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 5:05
天候 | 1日目:晴れ 2日目:雨 3日目:雨のち晴れ 4日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
楠川〜宮之浦:バス140円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【尾之間歩道】 蛇ノ口滝までは整備されていて歩きやすいがその先の道はほとんど整備が入っていない状態。先日の台風の影響で倒木多数、テープも間隔が広く一部外れている箇所もあるのでルートファインディングの技術が必要で公称のコースタイムよりも時間がかかる。藪漕ぎ箇所も多く屋久杉の若木がチクチク当たって痛い。 核心部の鯛之川の渡渉は流れが速く水深も深いので慎重な判断が。地元の方に話を聞くと過去に何度も事故が起きているとのこと。前日や当日に雨が降っている場合は特に注意が必要。 乃木尾根まで上がってしまえば淀川登山口までは比較的歩きやすい印象 【淀川登山口〜宮之浦岳】 整備されていて歩きやすいです 【焼野三叉路〜永田岳】 ヤクシマダケに覆われた道が続く。ルートは明確で道に迷うことは無いが藪漕ぎ状態で足元が見にくい。所々人の背の半分くらいの段差や穴があることがあるので慎重に進む必要がある。 雨の日や雨後はヤクシマダケについた水滴で全身びしょ濡れになるのでレインウェア装備必須。 【永田岳〜鹿之沢小屋】 ヤクシマダケの藪漕ぎ区間、急下り箇所にロープが張られている区間があるので滑落注意。 その他先日の台風の影響で登山道の崩壊や倒木が多く下りは通過に難儀する箇所が数箇所あるため予想以上に時間がかかる。 【焼野三叉路〜高塚小屋】 整備されている登山道で歩きやすい。花崗岩なのでグリップがよく効きます 【高塚小屋〜楠川別れ】 縄文杉から大株林道までは山道だが木道がよく整備されていて歩きやすい。大株林道は時間によって行き交わしが発生、トロッコ道を外すと切れ落ちている箇所があるので安全な場所で譲り合って 【楠川別れ〜太鼓岩】 整備された登山道で歩きやすい 【白谷雲水峡内】 とてもよく整備された登山道、歩きやすい。奉行杉コースは少し滑るところと渡渉があるが危険箇所は無い 【楠川歩道】 整備は時々入っているようでテープも多めで迷うことはないが玄武岩に苔蒸していてとても滑りやすい。今までの花崗岩とは全く異なる足置きが必要、最後で疲れた足にはきつかったです。このあたりからヤマビルがいるので休憩時は注意が必要 |
その他周辺情報 | 尾之間のJerry'sCampsiteで前泊:1人800円/1日 |
写真
感想
【1日目】
4時起床でテントを撤収、尾之間温泉まで歩いてここからスタート!温泉を開けに来た地元のお母さんに「ここは島で一番道が悪いからくれぐれも気をつけて」と言われましたがこの時はそこまで悪くないだろうとタカをくくってました。
スタート〜蛇ノ口分岐まではハイキングコースなので整備されている道。分岐で荷物をデポして滝を見に空荷で往復。大きなナメ滝でダイナミックな景色でした。
再び荷物を背負って鯛ノ川出合を目指すがここからがこの登山道の本領発揮。倒木に次ぐ倒木を跨いだり潜ったり、一部真新しい倒木が登山道を丸ごと塞いでいて枝の処理に難儀、さらに登山道のテープが一部外れてしまっていたり藪に隠れていたりして度重なるルートファインディング・・・ザックを下ろして藪漕ぎしてテープを探すこと数回。ここでかなりの時間を使いました。やっとたどり着いた鯛ノ川出合、ここまで7時間ほど。
1日目の核心だった鯛ノ川の渡渉は水量も少なく杞憂に終わりました、乃木尾根への登りも倒木だらけの薮まみれ。。屋久杉の若木の葉がチクチクして痛くてストレス(T_T 尾根上に出てからは今日の中では歩きやすい道が続き10時間半歩いて淀川登山口にやっと到着w ここまでで割とボロボロです。
淀川小屋までは天国のように整備された道を黙って40分ほど、1日目は11時間オーバーのタフな行程となりまして無事に淀川小屋到着。
小屋は空いていて自分たち含めて6名の利用、快適に過ごすことができました♪ 小屋の外で晩御飯を食べ終わって晩酌していたところ雨の中真っ暗な登山道を歩いてくる2人のヘッドライト。60代くらいの男性が2名、1名はかなり疲れているようでした。。屋根の下で休憩を促して話を聞くと山頂から下り始めたところで膝の調子が悪くなったがお天気が良くて写真を撮ったりしていて時間が押してしまったとのこと・・・長い歩きと雨で消耗していたので小屋泊も選択肢にするよう薦めたがホテルに帰らないととのことであと45分ほど頑張るとのことでした。。暗くて登山道もわかりにくかったけど無事に帰れたのかが心配でした。。
【2日目】
朝から雨、降りが弱くなることもなさそうなので予定通り出発。お天気が悪いので黒味岳は今回パス。稜線に出てからは風雨強まりずぶ濡れ・・・翁岳も安房岳もどれがどれやらモックモク、もちろんトーフ岩も不明。。巨神兵の岩だけはかろうじてぼんやり。
栗生岳山頂の岩屋で雨を凌いで行動食を摂り12時半に宮之浦岳山頂〜!山頂の看板以外は景色ゼロ、宮之浦岳も昨年の聖岳と同じ山の形がわからないまま登頂となってしまいました・・・こりゃ宿題だ。。山頂にたまたま人がいたので写真を撮ってもらい、唯一電波が通じる山頂でスマホを使い天気予報を見る。翌日は「曇り、降水確率40%」とのことで少ない望みをかけて予定通り3泊4日で歩くことにして今晩は永田岳経由で鹿之沢小屋に決定。
永田岳の稜線はヤクシマダケに覆われていて薮漕ぎ状態。ヤクシマダケについた雫を浴びながら進むので雨よりも数段濡れます。。。永田岳から先も同じように薮漕ぎ登山道、その先はロープあり、台風の影響で真新しい倒木があるところがありでコースタイムよりも30分ほど余計に時間がかかり何とか小屋に到着。。
小屋は最初は2人だけ、濡れた衣類を乾かしたりしているとソロの外国人が1名到着。色々話を聞くと明日は花山歩道を大川の滝まで歩くとのこと。ドイツからやってきたそうです。この夜は駅前留学ならぬ屋久島留学で夜は更けていきましたw
【3日目】
朝方、なーんかカリカリ言ってるなーと思ってたらヒメネズミに自分のザックとザックの横のポケットに入れていた行動食のナッツが食べられていた音だったようです・・・迂闊でした(T_T ネズミにはさぞかしご馳走だったことでしょうw
ドイツ人の彼は予定通り花山歩道を下るそうなのでここでお別れ、楽しい夜をダンケシェーンでした♪自分らは9時以降は降水確率が下がるのを信じて少しゆっくり目のスタートでした。
永田岳まで戻るとやっぱりヤクシマダケでびしょ濡れ・・・、その先も焼野三叉路まではビッシリ薮漕ぎなので昨日と同じ状態です。。靴の中までぐっしょり。三叉路からは高塚小屋を目指して歩いていると雨は止み、標高を落とすにつれて雲も薄くなってきて岩屋の先あたりで展望開けた!シャクナゲの森に入ると今度は青空!ここでやっとレインウェアを脱いで歩くことに。
その先は登ってくる人もほとんどいない快適な登山道、徐々に巨木の森に入ってきているのですごく大きな杉がそこらじゅうに生えていました。新高塚小屋はチラ見しただけでスルー、空いてそうでしたね。もう1時間歩いたところで高塚小屋に到着、今日は行動時間少なめでした。
一番乗りだったので小屋の3階に陣取らせてもらい落ち着いたところで水場のある縄文杉へ、いよいよご対面です。夕方の静かな展望デッキは泊まりの登山者のみに許されたご褒美のようで、人の喧騒とは無縁の静かな時間が流れていました。水を汲んで暫くの間展望デッキで縄文杉を眺めて時間を過ごし、再び小屋へ。
小屋に戻ってビールで乾杯&晩御飯。最後に残った焼酎の1合ペットを持って小屋の1階に集まっているところに入れて頂いて飲ませていただきました。自分達以外みんな九州の方で、九重山や阿蘇山の話を色々行くことができてとても楽しいひとときでした。
【4日目】
小屋を6時半に出発、朝の縄文杉を眺めてもう一度写真を撮る。大きい枝の根元が腐っていて展望デッキがさらに遠くなるらしい。これだけ近くで見られるのも最後だと思い目に焼き付けて来ました。
縄文杉の後は夫婦杉、大王杉など見所が続きます。朝のウィルソン株はだれもいなくて静かにハートの位置を探してのんびり楽しむことが出来ました。
その後は大株歩道までは静かな山歩き。トロッコ道に出てからは日帰りのガイドツアーの登山者で賑わっておりました。トロッコ道をしばらく進み楠川別れで白谷雲水峡方面へ、最後の大きな標高差の登りに息が切れるがこの辺からはもののけの森の雰囲気が漂っていて苔むした岩と木々が増えてくる。太鼓岩も登ったけど結局宮之浦岳を見ることはかなわず・・・また来いって言われている気がしました。
白谷雲水峡からは再び人が増えました、欲張って奉行杉コース選んだら思いのほかアップダウンが凄くて疲れが・・・、それでも三本足杉などの名前がついた杉をたくさん見ることが出来て楽しかったです。
白谷雲水峡を出た後は駐車場の奥の道をズンズン進み楠川歩道の下山口を探す。看板を見つけてここから標高差600mの下りです。テープの間隔は狭く親切、倒木もなく視界が利くのでルートは明瞭でしたが、岩の質が花崗岩から玄武岩に変わりとっても滑りやすい・・・。標高200mまで下げると舗装路になり山道を集落に向けて下ると海が見えたーーーー!県道77号まで出たところから浜に下りられるところを探し砂浜へ下りてゴールでした。
屋久島縦断縦走ゼロtoゼロ55km、見事に歩ききることが出来て本当に達成感でいっぱいでした。宮之浦岳の稜線は展望を楽しむことが出来なかったけどここは再訪ということで。。
バスで宮之浦まで戻り予約していた民宿へチェックインして4日ぶりの風呂。その夜は宮之浦の街で島グルメを楽しみました♪次回はもっとのんびりルートで訪れたい屋久島でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート

いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する