鳥ノ胸山《山梨百名山》


- GPS
- 08:32
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,655m
- 下り
- 1,339m
コースタイム
- 山行
- 7:37
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 8:32
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山口:平野BSから富士急山梨バスで富士急行大月線富士吉田駅 |
写真
感想
中央線始発で大月経由都留市へ向かった。タクシーで道坂峠(どうさかとうげ)を越え道志村唐沢下車。運賃5,690円単独行の辛いところだ。峠を越えると意外に雪は少なく、運転士もいつもとは逆で珍しいと言っていた。道志川の南に横たわる山梨・神奈川の県境尾根である道志山塊から飛び出した鳥ノ胸山の登山道に入る。谷をトラバースし秋葉山の斜面に取り付き急登路を登り詰める。新雪が凍りザクッザクッと心地よく接地する。氷になっていないのでアイゼンは必要ない。よく冷え込んで鼻が冷たい。秋葉山は標高880mで4等三角点「秋葉山」があり、登山口の案内版には秋葉様展望台と書かれていた。秋葉神の祠でもあるのかと思ったが、それらしき物はなく道志川の向うに御正体山や石割山の峰越しに雪雲に包まれた富士山が望めた。
南の尾根通しに進むこと35分、山梨百名山の鳥ノ胸山(1,208m)に到る。3等三角点「鳥ノ胸」があり、富士山、御正体山方向のだけが開けている。ここまで登ると日本列島に吹きすさんでいる北風が強く吹き付け体を冷やす。一旦脱いだジャケットを着て縦走再開。雑木ノ頭(1,140m’)、平指山(1,146m)と展望も山頂標識もない山を通過し浦安峠(1,070m)に下った。舗装された林道が越えている峠で、大界木山登山口の標識が建っていた。段々笹藪が濃くなり獣道のような所から稜線に飛び出すと山梨・神奈川の県境尾根で道志山塊の主稜線。右にルートを取るのだがその前に大界木山(1,246m)にご挨拶するため反対方向へと進んだ。偽ピークが次々出現し山頂は勿体を付けるように一番奥に鎮座していた。木立の隙間から富士の南にある愛鷹山の展望が得られた。
引き返して城ヶ尾山(1,199m)、中ノ丸(1,280m)、ブナ沢ノ頭(約1,200m)と展望のないピークを越えた。枯れた樹林帯だが、風除けになり強風とは言え吹き飛ばされる心配はない。展望のないのと引き換えに安全を得たと云うことだろうか? ブナ沢乗越を過ぎると菰釣避難小屋があり昼食休憩に入ろうと期待して来たがなんと扉が凍りついているのか開かない。蹴っても、ゆすっても開かない。しかたなく風の吹く中で食事をしたが、これが泊るつもりで来た人なら死活問題だ。そうなれば避難小屋ではなく“非難小屋”になってしまう!
雪雲が流れてきて日が陰ってしまった。やがて小雪が舞い始め、凍結して足元が危うくなって来たのでアイゼンを付け出発した。180mほど登ると菰釣山(こもつるしやま1,379m)に達した。雪の舞う御正体山の展望が良い。今日のコースの最高峰で、別に“菰”は釣れなかったが、面白い山名に愛嬌を感じた。双耳峰の北のピークを越えると次のピークはブナノ丸(1,340m)で、その先に油沢ノ頭(1,310m)、樅ノ木ノ頭(約1,295m)、西沢ノ頭(1,280m)、石保土山(別名=西ノ丸1,297m)とまたもや展望の利かない山ばかり続きうんざりしてくる。天気は再び快晴となり、富士がだんだん近づいてきており期待は高まるのだが・・・・・
石保土山を過ぎた辺りで向うから人! 山行3日目にして初めて出合った。人恋しいものだ。平野から登ってきたそうで、この先は獣の足跡でない踏み跡が続くことになった。大棚ノ頭の南を巻き西側に出ると道志村と山中湖村を分ける山犬峠に下る道を右に分岐する。大棚ノ頭(1,268m)へはここから東に取って返し、分岐道を入るとピークに達した。此処もやはり展望は得られなかった。エネルギーを補給して歩き出すと、30分ほど行ったピークで一挙に展望が開けた。富士岬(約1,170m)で山なのに「岬」とは異なものだが富士を見るために張り出した処が山中湖越しに岬に見えると云うことだろうか? 富士山の巨大なスカイラインが一望でき、これぞ富士山だ!笠雲の下に頂を隠し、凄まじい風で南斜面に吹き下ろされる雲が大荒れの様相を示している。御正体山や山中湖南に優美に横たわる楢木山、大洞山、畑尾山も素晴らしい。
南に進みバラシマ峠(標高1,125m)に下った。送電鉄塔を越えたピークは高指山(1,174m)で、ここからの展望は頗る良い。あわよくば籠坂峠まで縦走を目論んだ今回の山行だったが、この時点で昭文社地図に書かれたコースタイムを45分程度しか短縮できず、コースタイム14時間10分を日のあるうちに熟すのは最早無理。山中湖畔の平野に下山するのが一番良さそうなので未練を残しながらも切通峠で県境尾根を離れた。平野BSに着くと9分後にバスがあり富士吉田に向った。3連休の所為か渋滞に嵌り10分遅れで到着、富士急の電車に滑りこみで接続し新宿へと向かった。昨日脱落した山仲間の一人がムーンライトの出発まで付き合ってくれた。
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