2025年夏 - 奥多摩・海沢谷天地沢


- GPS
- 05:31
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,142m
- 下り
- 1,140m
コースタイム
- 山行
- 5:13
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 5:31
天候 | くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ズボン
雨具
行動食
地図(地形図)
コンパス
携帯
時計
ヘルメット
渓流シューズ
|
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感想
参加者 中山(単独)
参考文献
YAMAP大岳山・御岳山・御前山
ヤマレコ奥多摩
奥多摩渓谷調査団「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」山と渓谷社,1996
はじめに
家の事情で5月連休の巻機山のあと山から遠ざかっていた。久しぶりに土日が空いたものの土曜日は雨。日曜日はくもりだが午前中の降水確率は10%と低い。月曜日は出勤なのであまり気が進まないが山に行かないと2日間家でゴロゴロすることになってしまうので山に行くことにした。
6月になったので沢登りに行くことにした。とはいえ年初めの沢登りなので短くて簡単そうな沢がいい。バスに乗らず駅から歩いて行ける海沢谷の天地沢に行くことにした。
天地沢は海沢谷左岸にある支流の1つ。「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」では初級、人気度1に分類されている。鋸山から北東に向かって流れているものの強烈な倒木帯があるそうでオンラインで見つけた記録2つは途中で海沢谷に戻っていた。帰りは奥多摩駅へ下ってもよいが、歩いたことがない天地沢左岸の天地山を経由して白丸に帰ることにした。
iPhoneにはYAMAPだけでなくヤマレコもダウンロードして準備した。4月28日からYAMAPが無課金勢には月に地図1枚しか頒布しないことにしたためである。今回はヤマレコの使い勝手のテストも目的の1つだ。
登山地図ダウンロード・保存枚数の変更 | YAMAP INFO blog
https://info.yamap.com/archives/6778
白丸駅まで
朝早いと寒いのでいつもと同じ時間に家を出る。白丸駅8:09着。サンダルのまま歩き始める。
天地沢入渓点まで
天地沢入渓点まで約1時間。海沢沿いの道に入ると釣り人やキャンプしている人を見かける。
「水利へ」看板のあるガードレールの切れ目から海沢に下りる。踏み跡はしっかりしていて海沢川には単管パイプで作られた橋がかかっている。橋を渡り、サンダルから沢たびに履き替える。は昨日雨が降ったわりに天地沢の水量は多くは見えない。
F1-15mまで
1mくらいの岩がゴロゴロする河原を歩く。右岸にワサビ田跡らしい平地と道具が置いてある屋根がけがある。
ワサビ田跡を歩いていると左岸でカン、ゴトンと落石のような音がした。クマかと思い、あーあーと声をあげるが何もいなかった。
標高500mで左岸に669m標高点から流れてくる枝沢を合わせる。枝沢にはモノレールのような細い橋がかけられ水道管が渡っていた。
その先に奥多摩町上下水道課のお願い看板と沈砂池らしきコンクリートの石棺があった。「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」にある仕事道の橋は見当たらなかった。
取水堰を越えるとF1-15mが現れた。1枚岩を斜めに水が落ちている。
F1-15mの左岸高巻き
「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」の記載に従い、左岸から高巻く。斜面を登っていくと事前にオンラインで見た木製の桟橋があった。さすがに腐っていそうで足を置く気にならない。
かといってどこから登ればいいのか分からず右へ巻いてみるが、フリーソロで登るのはちょっとこわい岩壁があり、さらに右を見ても岩壁が連なり登れそうなところがない。
今年最初の沢登りだし無理せずここで諦めて下ろうかとも考えたが、桟橋の横の岩は勾配が緩く登っていけそうだ。木を掴みながら少しずつ体を上げていく。見下ろすと黒ずんだ桟橋が見える。
岩壁の間の小段をおそるおそるトラバースし、なんとか巻くことができた。
見下ろすと沢からだいぶ高いところに登ってしまった。下って沢に出たところは標高540m付近の右岸から枝沢が合わさるところだった。一休みする。9:56着、10:06発。
F2,F3の左岸高巻き
少し登るとすぐまた滝が見えてきた。F2-15mだ。これも美しい直瀑だ。
右手の斜面から巻いて登る。途中凹角を登るときに滑って右足の向こう脛を打ってしまった。トラバースしていくと沢に出るが、淵の先にハングしたF3-5mが見える。F2を懸垂下降したのか捨て縄が木に巻いてあった。
また右へ戻って斜面を登る。F1の巻きに比べて踏み跡はしっかりしていて、ケーブルが下りているところもあった。
F3からだいぶ上がってしまったので高度を落とさずに植林帯をトラバースし、沢床に戻った。
標高720m二俣まで
右岸にこわれたワサビ田のある沢を歩く。1箇所石積み堰堤のあるところは水が涸れる。右から巻いたが土壁で滑りそうだった。
10:43、標高720m二俣着。地形図では右俣に水色の線が引かれているが、左俣の方が水量が多い。右俣は鋸山南のコルに突き上げるから標高差は少ないものの、等高線が複雑な山ひだを描いていて岩壁にぶつかりそうだ。「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」に従い、左俣に入ることにした。
オキノ岩山まで
出合の水量は少ないと思ったが、岩肌が出ていてそこそこ水量のあるところもある。「奥多摩大菩薩高尾の谷123ルート」には石積み堰堤が載っているが、明確な石積み堰堤は見当たらなかった。また「沢はスギの倒木に埋まってしまう」とあるが、倒木はあるもののほとんどが地べたについていてくぐったりまたいだりするものは少ない。
1箇所倒木が1本挟まった狭い凹角の滝に少し手こずる。倒木の右から登ろうとしたが手がかりがなく、左から登った。
倒木の滝を過ぎると顕著な滝はなく、急なツメになる。沢地形がはっきりしなくなるところでトラバースするように見えるシカ道をとらえ、左へ左へと登っていった。
三ノ沢尾根に出てオキノ岩山へ向かう。つぶれたトタンの屋根がけがあり、三ノ沢都行造林地の看板がある。ところで三ノ沢ってどこにあるのだろうか。三ノ沢尾根は天地沢と井戸沢に挟まれている尾根で近くに三ノ沢という名前を知らない。
オキノ岩山にて
11:38オキノ岩山着。オキノ岩山はガスっていたがその分赤いツツジが映えた。ゼッケンをつけた人が大岳山から鋸山へ向かっていくのを見た。山岳レースがあるらしい。沢たびのまま鋸山へ向かう。
鋸山にて
ひとしきり登った鋸山は20人から30人ほどの人たちでごった返していた。若い高校の山岳部らしき集団もいてにぎやかだ。鋸山で休もうと思っていたが肩身が狭いので先を行くことにした。天地沢を登ったので天地山に寄って帰ることにする。11:55鋸山通過。
天地山まで
鋸山から少し下って天地山の尾根に入る。樹林帯で見通しはなく、尾根は頻繁に曲がるが白いスズランテープがアセビに巻かれていて迷わない。1人登ってくる若者がいて驚く。
正面に山の陰が見えてくると天地山であった。山高帽のように切り上がった形をしていて思いのほか登り返す。岩場になっていて左側をトラバースしたりトラロープにつかまったりして登る。急な登りに反して山頂はまあまあ広い。息が切れたので一休みする。北側の樹間から石尾根のヘリポートらしき人工物が見える。天地山12:24着、12:34発。
海沢集落を経て奥多摩駅まで
天地山からときどき土の斜面で滑りながら下る。植林帯を下っていくと674m標高点を経て、13:01林道終点に出る。もっともヤブが繁茂していて堰堤の近くまで下らないと車の往来は無理だ。
流路沿いを下り、神庭橋を渡って都道に出た。白丸駅に戻っても面白くないので奥多摩駅に向かって歩く。
13:44に奥多摩駅に着いたらちょうど13:46に青梅行き列車が出発するところだった。トイレで手洗いだけ済ませて列車に飛び乗る。
体から墨汁みたいな沢の臭いが出ているのを自分自身でも感じ、膝下しか濡れていないのに沢ってこんなに臭かったっけと思い返す。臭いが座席に染み付くとまずいので混雑する車内で立って帰った。
おわりに
流程も短いし、初級だし12時過ぎには下山できるかと思っていたら14時近くまでかかり、なかなか登りがいのある沢であった。
核心部はF1の巻きであった。左岸の黒ずんだ桟橋を渡るか、さらに高巻きするか、右岸から高巻くかのいずれかだろう。
ザイルを持っていかなかったが、複数人のパーティーで登る場合や撤退する場合を考えると初級とはいえザイルがあった方がいいかもしれない。
ヤマレコの使い勝手
GPS機能としては特に説明書を読むことなく現在地を理解できたし、記録もできた。デフォルトだと10分ごとに時報を鳴らし、標高を読み上げるのがうっとおしい。
登山記録としては入力項目が多く、複数のステップがあることにとまどったが作成できた。
無課金だと写真は1アカウントにつき1GBのようだが、写真サイズを小さくすれば数年持ちそうだ。
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