雨に煙る晩秋の北飯豊

- GPS
- 13:55
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,939m
- 下り
- 1,956m
コースタイム
- 山行
- 8:37
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 10:11
| 天候 | 1日目:曇りのち霧・小雨 / 2日目:小雨のち曇り(一時的に新潟側眺望あり) 翌日の月曜日からは大雪に見舞われる予報のため、秋山シーズンの最終日となる。 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
コースは全般的によく整備されています。二日目は雨のため、下りの丸森尾根の岩場は神経を使いました。 |
| その他周辺情報 | 飯豊山荘はシャワーのみ300円。源泉が復活しつつあり、梅花皮山荘ではお風呂に入れるとのこと(500円)。 |
写真
感想
飯豊連峰の紅葉終盤。友人と二人、晩秋の北飯豊周回に挑む。天候は予報通り霧と雨。急峻な梶川尾根と丸森尾根を繋ぐ、タフな山行となった。
1日目:梶川尾根の洗礼と濃霧の稜線
飯豊山荘を出発。梶川尾根へ取り付く。北飯豊への最短ルートだけあり、序盤から容赦ない急登が続く。小屋泊なのだが、寒さ対策と夜の宴会のため、詰め込んだ荷物がズシリと重い。岩や木の根の段差も大きいので、ゆっくりと休憩を入れながら登る。
梶川尾根の手前あたりまでは太陽も顔を出し、紅葉と眺望を楽しみながら歩く。標高が上がるにつれ、山域全体がガスに覆われ、視界は急激に悪化。梶川尾根を登り切った稜線あたりからは、残念ながら期待した大展望はなし。特に新潟側は一面の濃霧、水墨画のような幻想的な景色の中、門内岳に到着。
門内小屋に到着し昼食をとったあと、北股岳へピストンで午後の散歩に出かける。晩秋で天気もイマイチなので、稜線上ではトレラン風の方と1名すれ違ったのみ。この方は奥胎内ヒュッテから登って本山往復だそう。あの時間からだと、下山は暗くなってから足の松尾根を下るのでしょうか。
門内小屋に戻り、この日の行動は終了。次は宴会準備。明日の下山に向けて、しっかり英気を養う。門内小屋は小屋締め後のため、ほかに宿泊者もなく貸し切り状態。友人が北股岳を下り、梅花皮小屋を覗いてきたが、宿泊者は同様にゼロ。下山時にお会いしたご夫婦は頼母木小屋に宿泊されたとのことでしたが、小屋番さんが小屋締めをされていたとのこと。二日目にお会いしたのは、この1組の方のみで、本当に静かな山行。この非日常感を味わいたくて、北飯豊に何度も来てしまう。今シーズンは3回目だが、何度来ても本当に良いところ。
2日目:雨中の縦走と丸森尾根の滑りやすい急降
夜半から雨風が強まり、翌日の天候が心配だったが、夜が明けると雨は小降りになり、山形県側は雲海が広がっていた。今日は丸森尾根を下山する。
門内小屋を出発し地神山までの稜線上、昨日とは逆に山形県側はすっかり霧に包まれていたが、新潟側は時間が経過するにつれて、時折雲が切れ、遠くの景色が開ける。二王子山方面や歩いてきた後方の尾根方向には雨で濡れた山肌が鮮やかに見える。深い北飯豊の山並みにどこまでも色づいた稜線が続く。深まる秋の景色は予期せぬご褒美。天気予報はギリギリの感じだったが、やっぱり登って良かった。
地神山を過ぎ、尾根に別れを告げて下山開始。丸森尾根は、ひたすらに急峻な下りの連続。前日からの雨で道は濡れ、泥濘や岩、木の根が非常に滑りやすい。特に急斜面のザレ場では、神経を使う。慎重に足場を選んで下り続けた。終盤、麓に近づくにつれて紅葉が残る景色を楽しみ、飯豊山荘へ無事帰着。
二日目は冷たい雨を予想していが、気温はそこまで下がらなかったのと、防水・防寒装備が機能したため、体温維持ができたのは良かった。友人と二人、計画通り北飯豊の主要ルートを踏破。厳しい晩秋の飯豊で、また一つ良い経験を積むことができた。
北飯豊へのアクセスルートは、丸森尾根、梶川尾根、そして足の松尾根と登ってみたが、どこから登ってもキツイ。大石ダムのコースもいつか通ってみたいが、長そうなので、できれば下山に使いたいと思う。縦走プランを探ってみよう。
下山後は飯豊山荘のシャワーで汗を流した。管理人のおじさんは気さくな方で、梅花皮滝や石転び沢雪渓のこと、昨年の記録的な降雪と山の状況、飯豊エリアの野生動物の話など、いろいろな話をお聞きさせていただいた。来シーズンに向けて、また行きたいエリアが増え、感謝。
飯豊山荘から国道113号線に戻る道中、路上に落ちた木の実を貪るサルの群れに複数回遭遇(3回ぐらい?)。それぞれの群れは10匹以上おり、野生動物の豊かさを実感。おまけにかなり大型のイノシシにも遭遇。今年話題の熊には遭遇しなかったけれど、山荘のおじさんの話だと、山から下りてきた熊は山荘付近には留まらず、里に降りて栗の木や柿の木にねぐらを作り、食べつくすまで帰らないのだとか。木の幹にトタンを巻いたら熊が登れなくなり、翌年から来なくなったらしいが、クマが来なくなったら次はサルがやってきたそう。リアルなエピソードで日本昔ばなしが作れそう。
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