記録ID: 201871
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
谷川・武尊
【谷川連峰全山縦走】 土合から馬蹄形縦走＋主脈縦走で三国山まで
2012年06月23日(土) 〜
2012年06月25日(月)
群馬県
新潟県
りきまる
- GPS
- 54:23
- 距離
- 41.2km
- 登り
- 4,423m
- 下り
- 4,057m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
6月23日（土） 土合から白毛門・朝日岳・清水峠を経て蓬峠（幕営）
土合橋駐車場05:45→08:50白毛門09:10→11:35朝日岳12:05→13:55清水峠14:10→15:22七ツ小屋山15:30→16:22蓬峠
6月24日（日） 蓬峠から茂倉岳・谷川岳・万太郎山を経てエビス避難小屋
蓬峠04:05→07:03茂倉岳07:25→オキノ耳08:44→トマノ耳09:01→09:07肩ノ小屋09:25→10:32オジカ沢ノ頭10:50→11:35大障子避難小屋（水場確認＆残雪採取）12:15→13:55万太郎山14:07→14:40越路避難小屋14:50→16:47エビス大黒ノ頭17:00→17:24エビス避難小屋
6月25日（月） エビス避難小屋から仙ノ倉山・平標山を経て三国トンネルに下山
エビス避難小屋04:35→05:30仙ノ倉山05:45→06:44平標山06:50→07:20平標山ノ家07:50→08:50大源太山08:55→10:48三国山11:03→11:36三国峠11:40→12:05三国トンネル
土合橋駐車場05:45→08:50白毛門09:10→11:35朝日岳12:05→13:55清水峠14:10→15:22七ツ小屋山15:30→16:22蓬峠
6月24日（日） 蓬峠から茂倉岳・谷川岳・万太郎山を経てエビス避難小屋
蓬峠04:05→07:03茂倉岳07:25→オキノ耳08:44→トマノ耳09:01→09:07肩ノ小屋09:25→10:32オジカ沢ノ頭10:50→11:35大障子避難小屋（水場確認＆残雪採取）12:15→13:55万太郎山14:07→14:40越路避難小屋14:50→16:47エビス大黒ノ頭17:00→17:24エビス避難小屋
6月25日（月） エビス避難小屋から仙ノ倉山・平標山を経て三国トンネルに下山
エビス避難小屋04:35→05:30仙ノ倉山05:45→06:44平標山06:50→07:20平標山ノ家07:50→08:50大源太山08:55→10:48三国山11:03→11:36三国峠11:40→12:05三国トンネル
| 天候 | 6月23日（土） 霧雨からガスのち晴れ 6月24日（日） 終日晴れ 6月25日（月） 終日ガス＆霧雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
ここにクルマをデポし、バイクで土合橋駐車場へ移動。土合橋駐車場には05:35到着。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆ 土合橋登山口から白毛門を経て朝日岳 ・ 登山口からいきなり急登が始まります。ヒノキの巨木の根が斜面を這い回っていて，少々歩きづらいです。 ・ 周囲はガスで見通しが効かなかったので，黙々と歩くほかありません。途中からは，霧雨になりましたが，晴れているより，かえって涼しくて楽でした。ただ，晴れていれば木の間越しに谷川岳の岩壁が見えるはずだったので，それが少々残念。 ・ 今年最初のテント縦走装備のため，少し遅めのペース配分で登ります。それでも，デジ一2台を首からぶら下げ，缶ビール2本にフルーツゼリー2個，ウィスキーやつまみに携帯イスなど，無くても困らないものまでも担いで，ザック重量は約20キロ。きつかったです。 ・ 男女2人のパーティ2組と抜いたり抜かれたりしながら登っていくと，松ノ木沢の頭直下の岩場に出ました。ここはクサリ場になっています。 ・ この岩場を乗り越えると，すぐに松ノ木沢の頭です。登山口からは2時間13分かかりました。目の前に谷川岳の大岩壁が大迫力です。ただし，山頂部はガスで見えず。 ・ このあとも，白毛門への急登が続きます。山頂近くになって，複数のパーティーに追いつき，岩場の登りで10分近く渋滞待ちです。 ・ 最後のクサリ場を登り終えると，08:52に白毛門山頂に到着。登山口から3時間4分でした。渋滞待ちしながらですので，まあ良いペースでした。 ・ 白毛門山頂で20分ほどエネルギー補給の休憩です。近くで休んでいた60代と見られる9人パーティは，清水峠の避難小屋泊まりだとのこと。そんなに泊まれるのかと思ったら，テント持参していました。備えあれば憂いなしです。 ・ 白毛門山頂からは，ガスがとれ，これから向かう笠ヶ岳や小烏帽子・大烏帽子のピークが見渡せました。まだ，きつい登りが続きます。 ・ 登山道周辺には，高山植物の花がいろいろ咲いていて，楽しめました。特に，イワカガミはコイワカガミやヒメイワカガミなどいろいろな種類が咲いており，シロバナもあって印象的でした。またアカモノやミツバオウレンなども沢山咲いていました。 ・ 登山口から白毛門までの標高差約1,000�辰療个蠅糧茲譴�出たのか，笠ヶ岳山頂への登りは，思いのほかきつかったです。白毛門からは約1時間かかりました。 ・ 笠ヶ岳山頂からは，小烏帽子・大烏帽子が望めましたが，朝日岳は見えません。ここから朝日岳までは，コースタイムでさらに1時間15分ほど。小烏帽子・大烏帽子やノコギリ状の小ピークの連続を越えていくので，かなり疲れます。 ・ 朝日岳山頂には11:35に到着しました。笠ヶ岳から1時間25分かかりました。重荷でのアップダウンは時間がかかりますね。それまでの疲れもありますし。 ・ 山頂に立ってみると，それまでの岩場が連続する山岳風景から，楽園のような穏やかな風景に一変します。北側に広がる残雪をまとった真っ白な朝日ヶ原とたおやかな緑の草原のコントラストは見飽きることがありません。またその向こうには，奥日光連山や尾瀬，越後の名山が指呼の下です。あまりに気持ちよく，おもわず持参したビールの栓を開け，チキンカツサンドを頬張りながら，30分も休憩してしまいました。 ◆ 朝日岳から清水峠を経て蓬峠 ・ 朝日岳山頂で休んでいた登山者のうち，日帰りの方たちは土合方面へ引き返し，宿泊登山の方たちは清水峠へと出発し，とうとう私一人となりました。今日は蓬峠で幕営なので，もう少しのんびりしていても良いのですが，この先の行程が不案内のため，先ほどの9人のパーティの後について12:05出発することにしました。 ・ ところが，彼らは朝日ヶ原の分岐にザックを置き，水場で水をくんでいます。水場は2カ所あり，どちらも出ていたようです。私は彼らの迷惑にならないよう，水場によらず木道をそのまま直進し，先に進みます。 ・ 緩い登りの木道を進むと，視線の先には，中ノ岳や越後駒ヶ岳が見えてきます。新鮮な眺めです。さらに，ジャンクションピークの分岐の先からは，巻機山へと続く，切り立った稜線のアップダウンが魅力的です。今の時期はヤブが深いようですので，GWの残雪期にでもいつか歩いてみたいですね。 ・ 清水峠への下りは，登山道が荒れています。転倒に注意したいところです。私も慎重に歩いたので，時間がかかりました。 ・ でも一方では，これから歩く清水峠から谷川岳へと続く縦走ルートが一望でき，至る所にマイヅルソウやツマトリソウ，イワカガミなどの花も楽しめる，魅力的なコースです。 ・ 清水峠には，13:55に到着しました。朝日岳から1時間50分かかっています。峠には避難小屋が建ち，その周囲にはテント設営に適した草地が広がっています。1泊2日の馬蹄形縦走ならば，ここに宿泊すると無理のない行程になると思います。ただし，小屋の収用人員は10名程度。今の時期は混雑するので，テントのほうが快適そうです。 ・ 清水峠でザックをおろし，エネルギー補給や水分補給をしていると，先ほどの9人パーティが到着しました。早速草地のところにテントを設営しています。皆さん楽しそう。私のほうは，この後の行程を考えるとここで宿泊するわけにはいかないので，「あと2時間歩いて，蓬峠に幕営します。」と挨拶し，入れ替わりに出発しました。 ・ この先は，標高1,675�辰亮轡直�屋山まで，標高差230�辰曚匹療个蠅箸覆蠅泙后Ｅ喘罎砲△訐齋未涼罎鯆眠瓩掘�150�辰曚謬淌个鬚海覆垢醗戝況梗个牢砲澆泙垢�，その後また傾斜が増し，100�辰曚鰭弦發魏圓阿隼劃宰迷Δ慮�に出ます。 ・ そこから南に200�辰曚匹如ぜ轡直�屋山山頂です。疲れが出て休み休み登りましたので，清水峠から1時間10分ほどかかりました。山頂からは，茂倉岳へと続くたおやかな尾根がとても魅力的な風景です。いつか見た風景だなと思ったら，以東岳から見た朝日連峰の稜線に似ていることに気がつきました。 ・ さて，今夜の宿泊地，蓬峠に出発です。この先は緩い傾斜の下りを50分ほど歩きます。途中で上杉謙信ゆかりの道と合わせ，そこから500�辰曚匹如に�ヒュッテの建つ蓬峠に出ました。 ・ 蓬ヒュッテ到着は16:22。ヒュッテはとても混雑していました。団体が入っているのか，入口付近で宴会が始まっています。早速，管理人さんに受付をしてもらい，草地で寝心地の良さそうなテン場にテントを設営しました。 ・ ここの水場は，土樽側に10分ほど下ったところにあります。少し遠いですが，とても冷たくておいしい水です。 ・ この日のテントは8張り。まだ十分余裕がありました。ビールを2缶飲み干し，レトルトのカレーとコンビニサラダで夕食とし，午後8時には就寝しました。 ◆ 蓬峠から茂倉岳を経て谷川岳 ・ 腕時計のアラームで午前2時に起床しました。上空は星空です。今日の天気は晴れの予報です。サンドウィッチとコーヒーで朝食を済ませ，04:05にテン場を出発しました。 ・ 谷川連峰でテントを張れるのは，清水峠と蓬峠，それに平標山ノ家の3カ所だけです。そのため，本日の宿泊は平標山ノ家が目標です。 ・ しかし，休憩時間を考慮しないコースタイムで約12時間です。テント泊装備で，私のスタミナでは，ちょっと難しいでしょう。でもまあ，稜線上にいくつもの避難小屋があるし，日曜日なので混雑することもないだろうから，適当なところで泊まれば良いと考えました。 ・ テン場を出発して最初のピークは標高1,760�辰良霰蹴戮任后Ｋ�峠からの標高差は約230�辰療个蠅任后�テン場を出発してすぐに振り返ると，東の空が赤く染まっています。まもなく夜明けです。正面に見える武能岳も赤く染まります。 ・ 歩き始めて30分ほどで，朝日岳の北方，大烏帽子山あたりから朝日が昇ってきました。 山で迎える夜明けのシーンは，いつ見ても感動しますね。静かで神秘的で神々しい。今回のように周囲に誰も居らず，たった一人で見る夜明けは，特にそう思います。 ・ 武能岳山頂には，05:03に到着。ここから望む茂倉岳は立派です。笹平の鞍部まで170�端絏爾蝓い修海�ら380�旦�登り返すのですから，ダイナミックな景観です。そしてかなりきつい。重荷が足にジワジワ効いてきます。 ・ 息が切れないよう，休憩がてら登山道に咲く高山植物の花々を写真に撮りながら，ゆっくり登り，07:05茂倉岳山頂に到着。ここで水分とエネルギーを補給していると，茂倉岳避難小屋泊まりの登山者が一ノ倉岳から戻ってきて，ひとしきり楽しい山談義。20分以上も長話をしてしまいました。なお，避難小屋も昨夜は混んだそうです。 ・ 茂倉岳山頂を07:25に出発し，まずは一ノ倉岳を目指します。この間は，緩い傾斜を約50�嘆爾辰篤韻犬�らい登り返す楽なコースです。ただし，一ノ倉岳への登りは広い残雪の上を歩きます。でもこの時期アイゼンはいりません。 ・ 20分ほどで入口が壊れた避難小屋のある一ノ倉岳に到着しました。この少し先にある下降ポイントからは，目の前に谷川岳の全容が望めます。東側は一ノ倉沢の大岩壁。西側は平標山へと続く主脈稜線。山頂は特徴あるオキノ耳，トマノ耳の双耳峰。素晴らしい迫力で迫ってきます。 ・ 一ノ倉岳からは，「ノゾキ」まで130�辰曚謬涅笋魏爾蝓い修海�らオキノ耳まで同じ程度登り返します。「ノゾキ」からの断崖の眺めは足がすくみます。また，オキノ耳までの登りは，蛇紋岩が連続し，とても滑りやすいので，クサリ場では，クサリを掴んだほうがバランスが確保できます。 ・ オキノ耳にはカップルの登山者のみ。まだ時刻は午前9時前のため，ロープウェイ利用者は上がってきていません。こんな静かなオキノ耳は初めてでした。 ・ ここから，トマノ耳までは12分ほど。やはりこちらも登山者は少なめ。山頂標識の写真だけ撮って，すぐに肩ノ小屋に下ります。 ・ 肩ノ小屋の主脈稜線側のベンチで休みながら，平標山を探すと遙か遠く。とても今日中に平標山ノ家到着は無理とあきらめました。そこで，今夜の夕食用の缶ビールを小屋で調達です。500円也。主脈の堂々たる山の連なりを眺めながら，ここで20分近く休憩しました。 ◆ 谷川岳から万太郎山，エビス大黒ノ頭を経てエビス避難小屋 ・ 09:25に主脈縦走をスタートです。目の前にハクサンイチゲの群落が広がる斜面沿いに，1,764�辰琉班瑤泙撚爾蝓い修海�ら標高1,840�辰離�ジカ沢ノ頭まで登り返します。標高差はたいしたこと無いのですが，足場の悪い登りが続き，意外に時間がかかります。特に山頂直下は，クサリを使用しないと登れないようなところです。 ・ オジカ沢ノ頭には10:30に到着。肩ノ小屋から1時間5分を要しました。疲れもたまってきたので，ここでも20分の大休止。エネルギー＆水分補給をし，体を休めました。 ・ この先，万太郎山へは，標高1,670�辰琉班瑤泙�70�辰曚媛爾蝓ぢ臂禹卮鯑饐�屋を過ぎて284�辰療个衒屬靴箸覆蠅泙后９堝飴�間は6時間を超え，疲れが出ているうえに目標であった平標山ノ家をあきらめたせいか，気力も萎えてきました。 ・ 今の行動の支えは，冷たくておいしいビールを夕食に飲むことです。ということで，大障子避難小屋の手前の水場で，ビールを冷やすための残雪と残り少ない水の採取に挑みました。稜線からは80�辰曚匹皺爾辰燭任靴腓Δ�。雪渓が一面に広がっている場所に出ましたが，沢音はまだ遙か下の方。水はあきらめ，汚れていない残雪をビールと一緒にジップロックに詰め込みます。これで今夜はおいしいビールが飲めるよと一安心。 ・ しかし，雪渓往復で，さらに体力が消耗。本末転倒です。仕方なく，避難小屋でまたまたエネルギーと水分補給です。なお，この避難小屋は，稜線の避難小屋の中では最も広いです。 ・ 避難小屋を12:15に出発し，万太郎山への登りにかかります。25分ほどで大障子ノ頭を通過。ここからさらに220�辰曚錨个襪里任垢�，足が前に出ません。5歩進むたびに一息入れるというありさま。スタミナ切れです。 ・ 結局，万太郎山の東の肩には，13:55に到着。大障子避難小屋からの284�辰療个蠅�1時間40分を要するという情けなさ。重荷を背負ってのスタミナ切れは，一気にスピードが落ちますので，皆さん気を付けましょう。 ・ さて，ここまで疲労がきついのならば，この先にある越路避難小屋で泊まろうと考え，万太郎山を下ります。穏やかな下りなので，それほど体力も使わず，25分ほどで到着しました。でもここでトラブル発生。家人に予定変更のメールを入れようとしたら，ドコモ圏外でした。蓬峠から先，ずっと携帯OKの状態でしたので，これにはあせりました。これまで，縦走では必ず一日一度は状況をメールすることとしており，連絡が付かないと，この先，縦走禁止になりかねません。 ・ しばし思案し，エビス大黒ノ頭まで登れば、苗場スキー場の携帯基地局電波が拾えると考え，エビス避難小屋に向かうことにしました。 人間，追い込まれるとやれるもんですね。あれだけ疲れていたはずなのに，エビス大黒ノ頭までの標高差320�辰魏燭箸�登り切りました。2時間かかったけど。 ・ エビス大黒ノ頭には，16:47に到着。携帯の電源を入れてみると，なんとか2本アンテナが立ち，メール送信できました。これで，次もテント縦走は安泰だと，ホッとしました。 ・ エビス大黒ノ頭からエビス避難小屋までは多少のアップダウンはありますが，24分ほどで到着しました。幸いなことに，この小屋のすぐ脇に雪渓があり，融雪水を採取することが出来ました。その夜は，おかげさまで氷温に冷えたスーパードライと残雪割りのバーボンで，大満足の夕食でした。 ◆ エビス避難小屋から仙ノ倉岳，平標山を経て平標山ノ家 ・ 縦走3日目は曇りの夜明けでした。昨晩は大雨が降りましたが，快眠できました。ウィスキーの酔いのおかげで熟睡し午前2時には目が覚めてしまいました。やることもないので，ラジオを聞きながら即席うどん「どん兵衛」の朝食です（カップ麺ではありません）。そのあと，まったりとドリップコーヒーでノンビリします。まあ50歳を過ぎると，朝早く起きてしまうもの。今日の行程は短いものの，04:35には仙ノ倉山を目指して歩き始めました。 ・ 仙ノ倉山への登りは1時間弱。途中にはハクサンイチゲの群落などもあり，ガスながらも気持ちよく登ることが出来ました。山頂には05:30に到着。上空に青空が見えたので晴れ間を期待したのですが15分たってもガスばかりなので，平標山へ向かいます。 ・ ここからは，今までとまったく違う，とても整備されたルートとなり，驚きました。斜面には木製の階段が整備され，平坦な場所は木道。平標山との鞍部は両脇にロープが張られ，外側にはチングルマやハクサンコザクラ，ハクサンイチゲなどのお花畑が広がっています。 ・ 晴れたら，とても素敵な場所でしょうね。途中には，ベンチとテーブルなども整備され，ここだけを目的に訪れる登山者がいることも納得しました。 ・ 平標山の山頂には，写真を撮りながらも，1時間で到着。相変わらずガスで展望はなく，すぐに山ノ家に向かいます。この先も登山道の整備は素晴らしく，標高差320�辰硫爾蠅�30分ほどで歩くことが出来ました。 ・ 平標山ノ家には，07:20に到着しました。とてもきれいな建物で，水場からは冷たくおいしい水がジャブジャブ流れていました。そして隣には，水洗トイレ付きの避難小屋が併設されています。ここで缶ビールを購入し，避難小屋で飲みました。うまかった。フルーツゼリーやバームクーヘンでエネルギー補給も完了。若い小屋番さんとも話が出来て楽しかったです。 ◆ 平標山ノ家から大源太山，三国山を経て三国トンネル ・ 平標山ノ家では30分ほども休憩し，07:50に出発です。この先は，基本下りですが，標高1,764�辰梁膰斬聖� へは，鞍部から130�辰曚匹療个衒屬靴箸覆蠅泙后�このあたり，標高は高いものの，主脈稜線とは趣が異なり，ダケカンバが茂る樹林帯の中の登山道となります。ずっと灌木帯の険しい稜線が続いた後なのでなんだかホッとしますね。 ・ 大源太山には1時間ほどで到着。晴れていれば，主脈主稜線の展望が良いらしいですが，この日はガスで何も見えず。仕方がないので，三国山へと向かいます。 ・ 三国山へは結構な距離があり，山頂まで，2時間近くかかりました。ここも，ガスで展望はありません。10分ほど休憩して，下山開始です。 ・ この先の登山道も，ずっと木製の階段が整備され快適です。三国峠には，50分ほどで到着し，拝殿に参拝して登山の無事を感謝しました。 ・ さらに下ること25分ほどで国道17号の三国トンネル。そこから3分でクルマをデポした上越橋に到着し，今回の山旅が終了しました。 |
写真
上越橋の駐車スペースにクルマをデポし，バイクで38�厠イ譴薪攅膓驚鷦崗譴悗噺�かいます。
05:35 土合橋駐車場に到着。梅雨空のせいか，土曜日だというのにクルマは少なかったです。
08:01 松ノ木沢の頭に到着。ここまで2時間13分かかりました。
笠ヶ岳から朝日岳へと続く尾根。ただし，朝日岳は烏帽子に隠されて見えません。
笠ヶ岳山頂から，小烏帽子・大烏帽子を望む。手前に避難小屋も見えます。
振り返ると谷川連峰が良い眺めです。でも，まだガスがかかっていて残念。
清水峠へと向かう登山道の東には広大な雪渓が残っていました。奥には見えているのは巻機山かな？
左から平ヶ岳，尾瀬の山，上州武尊，奥日光連山，赤城山などが一望できます。
ジャンクションピークから巻機山へと続く尾根。ヤブが濃いので，残雪期専用のルートらしいですね。
ジャンクションピークからの下りは，コースが荒れています。転倒に注意。
13:58 白崩避難小屋に到着。このあと，9人グループがやってきて，本日は満員なり。さらに大学生グループがテント持参で来るとのこと。
6/23 13:58
13:58 白崩避難小屋に到着。このあと，9人グループがやってきて，本日は満員なり。さらに大学生グループがテント持参で来るとのこと。
小屋の裏手には小さな神社があります。草地なので，テント設営にはもってこい。
登りの途中から振り返ったところ。どことなく，那須の大峠に似た雰囲気があります。
七ツ小屋山までは，結構な登りです。行動時間が8時間を超え，疲れが出て何度も休みながら登りました。
「上越のマッターホルン」と呼ばれる大源太山。東側はガスがかかっていました。
16:22 蓬ヒュッテに到着しました。本日の行動時間は約10時間40分に及びました。途中長めの休憩を取ったものの，かなり疲れました。
6/23 16:22
16:22 蓬ヒュッテに到着しました。本日の行動時間は約10時間40分に及びました。途中長めの休憩を取ったものの，かなり疲れました。
水場はヒュッテから下り約10分ほどのところ。冷たくおいしい水です。
マイテント。白毛門や朝日岳の眺めが良い場所でした。下が草地なので，寝心地もGOOD！
縦走2日目の朝。04:05テン場を出発して振り返ると，東の空が赤く染まりはじめました。
正面右手のピークが茂倉岳。左のピークは一ノ倉岳。迫力ありますね。日本アルプスの山々に引けを取りませんね。
ユキワリソウ（花弁の切れ込みが浅いので，ハクサンコザクラではないと思います）
中望遠でアップ。オキノ耳，トマノ耳の双耳峰であることがよく分かりますね。
09:01 トマノ耳に到着。本日ここまでの行動時間は約5時間でした。ここまでは予定どおり。
オジカ沢の頭は予想以上に立派な山でした。万太郎山ばかり気にしていましたが，かなり手強いです。
10:30 オジカ沢の頭に到着。肩の小屋から1時間10分を要しました。徐々に疲れがたまってきたので，ここで大休止。
避難小屋内部。左右の板は傾斜がついています。これで寝られるのでしょうか？
大障子避難小屋が見えてきました。この手前の水場を確認しに行きましたが、まだ残雪が深く、危険なためビールを冷やすための残雪を採取しただけで、戻りました。
1
6/24 11:32
大障子避難小屋が見えてきました。この手前の水場を確認しに行きましたが、まだ残雪が深く、危険なためビールを冷やすための残雪を採取しただけで、戻りました。
避難小屋内部。こちらは主脈稜線上で最も広い小屋です。でも直射日光で内部はかなりの高温でした。
水場確認や残雪採取、さらにエネルギー補給と40分も時間を消費して、避難小屋を後にしました。振り返ると、オジカ沢の頭が堂々たる山容でした。
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6/24 12:20
水場確認や残雪採取、さらにエネルギー補給と40分も時間を消費して、避難小屋を後にしました。振り返ると、オジカ沢の頭が堂々たる山容でした。
13:55 ようやく万太郎山頂部東のピークに到着。バテバテです。
こちらが万太郎山頂。仙ノ倉山はまだ遠い。スタミナが切れてきたので，この先の越路避難小屋に泊まろうかと思い始めました。
14:40 越路避難小屋に到着。ここに泊まろうと思い、家人の携帯にメールを送ろうとしたら、ドコモ圏外でした。エビス大黒ノ頭まで登れば、苗場スキー場の携帯基地局電波が拾えると考え、エビス避難小屋に向かうことにしました。
1
6/24 14:41
14:40 越路避難小屋に到着。ここに泊まろうと思い、家人の携帯にメールを送ろうとしたら、ドコモ圏外でした。エビス大黒ノ頭まで登れば、苗場スキー場の携帯基地局電波が拾えると考え、エビス避難小屋に向かうことにしました。
仙ノ倉山とその前方にそそり立つエビス大黒ノ頭。時刻はすでに15:09。本日最後のきつい登りです。
15:54 山頂が近づいてきたと思ったら偽ピークでした。ここからさらに50分の登りです。
16:47 ようやくエビス大黒ノ頭に到着。ドコモ携帯はアンテナが2本建ったので、なんとかメール送信できました。
谷川連峰最高峰の仙ノ倉山。巨大です。この稜線の中央左の雪渓の脇にエビス避難小屋があります。
17:23 ようやくエビス避難小屋に到着しました。水が乏しかったのですが、小屋の脇の雪渓で融雪水を採取できたので、助かりました。
2
6/24 17:23
17:23 ようやくエビス避難小屋に到着しました。水が乏しかったのですが、小屋の脇の雪渓で融雪水を採取できたので、助かりました。
大障子避難小屋で採取した残雪をビールと一緒にジップロックに入れておいたので、最高に冷えたスーパードライを堪能することができました。さらに、残雪をチタンカップに入れ、バーボンの残雪割り！至福の味に感動！これこそ，宿泊登山の醍醐味です。
3
6/24 18:30
大障子避難小屋で採取した残雪をビールと一緒にジップロックに入れておいたので、最高に冷えたスーパードライを堪能することができました。さらに、残雪をチタンカップに入れ、バーボンの残雪割り！至福の味に感動！これこそ，宿泊登山の醍醐味です。
一晩お世話になりました。床板が汚れていましたが、備え付けの発泡スチロールマットのおかげでノープロブレムでした。
3日目の朝はガスでした。04:38に仙ノ倉山へ向けて登り始めました。
振り返ると、エビス大黒ノ頭とその左に万太郎山がどっしりと聳えています。
仙ノ倉山への登山道には、ハクサンイチゲの群落が咲き誇っていました。
山頂手前で振り返ると、太陽が雲に隠されて、幻想的な光景が広がっていました。
05:30 仙ノ倉山山頂に到着。15分ほどガスの晴れるのを待ちましたが、晴れそうにないので、平標山へと向かいました。
仙ノ倉山から先は、とても良く整備された登山道となります。木の階段が整備されているので、歩くのが楽です。
平標山が見えてきました。登山道の両側には、ハクサンイチゲのお花畑。
下山を開始すると、しばらくしてシャクナゲ群生地の中を通ります。
07:19 平標山の家に到着。奥には、避難小屋が併設されています。水洗トイレ付き。素晴らしくきれい。
平標山の家から先のルートは、主脈稜線とは異なり、ダケカンバなどが生い茂る登山道です。
08:37 大源太山分岐。ここにザックを置き、空身で大源太山に向かいました。
08:51 大源太山山頂に到着。晴れていれば、主脈稜線が見えるらしいですが、今回は見えず。
11:37 三国峠に着きました。奥の拝殿に参拝し，無事の下山を山の神に感謝しました。
12:05 ゴール地点の国道17号三国トンネルに到着しました。
上越橋に駐車していたクルマは無事でした。この日から何か工事が始まったようで，工事用のコーンが配置してありましたが，出入りに支障はありませんでした。
6/25 12:06
上越橋に駐車していたクルマは無事でした。この日から何か工事が始まったようで，工事用のコーンが配置してありましたが，出入りに支障はありませんでした。
カシミールで表示した初日の高低図。沿面距離は約14.5�辧⇔濱冑弦盧�(+)は2,051�辰任靴拭�
2日目の高低図。沿面距離は約16.4�辧⇔濱冑弦盧�(+)は2,089�辰任靴拭�このアップダウンは、重荷ではきついです。
感想
・ 3月・6月・9月・12月は，仕事の関係上，なかなか山に行けず，ストレスが溜まります。今月もようやく下旬になって，なんとか行けそうという状況となり，以前から暖めていた「八幡平〜裏岩手縦走〜岩手山」か「谷川連峰 馬蹄形縦走＋主脈縦走」のいずれかを実行しようと思い立ちました。
・ 直前までは，北東北プランを実行するつもりでいましたが，前日に週間天気予報を見ると，気象庁の発表では新潟方面が良さそう。一方 WeatherNews では，湯沢・水上は曇りで北東北は曇り時々晴れの予報。
・ しばし迷いましたが，「国の機関が間違った予報なら，仕方ないか」という安易なノリで今回の縦走プランを実行することにしました。
・ 結果は，気象庁の勝ち。特に土曜日の午後から日曜日の晴れ、そして月曜日の曇りまでバッチリ当たりました。気象庁さん，有り難うございました。
・ それにしても，今年初めてのテント山行でこのプランはちょっときつかったです。特に中日のコースタイム12時間のルート設定は無謀です。まあ，避難小屋がたくさんあって，融通が利くコースだったので結果オーライですが。
・ このプランを夏に実施する場合は，午後は必ず雷がやってくると想定して，1日8時間以内のコースタイムでルート設定することをオススメします。
・ 昨夏，表銀座〜槍ヶ岳〜大キレット〜穂高〜上高地と3泊4日でテント縦走したときには，毎日のように午後は雷でしたが，そのつもりでコース設定したので，問題ありませんでした。
・ また，自身のスタミナも十分考慮に入れないといけませんね。自分の場合，テント縦走では，行動時間が6時間を超えるとそれまでより一気にペースダウンになるようです。
・ まあそれにしても，この縦走ルートは眺めも花も，日本アルプスに負けないほど素晴らしかったです。オススメです。秋の紅葉の頃も良さそうですね。特に主脈縦走は，タイム短縮のリベンジをしてみたいと思いました。
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SHINTOMITURUGI さん
大黒の頭から仙ノ倉は雄大できれいですね！
そのタイミング、羨ましいです！
こないだ登った時はオジカ沢の頭〜仙ノ倉間は稜線を拝めなかったので、自分の妄想をはるかに超えていい山です。
rikimaruさん、こんばんわ
はじめまして、ＥＲＵです
23日早朝、土合橋駐車場にバイクで来られた方がrikimaruさんだったのですね。
私は向かい側で準備していました。
荷物が多かったので馬蹄形縦走かなと思っていましたが、＋主脈縦走だったとは。
二年前に馬蹄形、今回主脈を縦走しましたが、馬蹄形＋主脈縦走（2泊3日）は今後の目標の一つです。
参考にさせていただきます。
Bus-climbさん，コメント有り難うございます。
実はこの縦走にあたって，Bus-climbさんのレポが大いに参考になりました。有り難うございました。
私が主脈を歩いたときは，幸い一日中良い天気でしたので，あの大展望を満喫できました。
Bus-climbさんが縦走された時は，天気が下り坂だったようで，残念でしたね。
それにしても，テント装備であのタイムは早いです。さすが若いだけにパワー溢れていますね。
谷川連峰は中級山岳にもかかわらず，その山並みは日本アルプスのそれにも匹敵する魅力がありますね。
これからも楽しく，安全に登山を楽しみましょう。
ＥＲＵさん，コメント有り難うございます。土合橋駐車場出発がほぼ同じ時間だったのですね。
あのときは，ずいぶんクルマが少なく，閑散としているなあと，ちょっと拍子抜けしました。
それにしても，主脈縦走お疲れ様でした。お互い梅雨の晴れ間の良いときに縦走が出来ましたね。
花もきれいで何よりでした。
私の歩いたコースは，足の速い人ならば，茂倉岳避難小屋利用の１泊２日で歩けますよ。
問題は，スタミナですかね。とにかく荷物を軽量化することと，スタミナを付けること。
私の今後の課題でもあります。
それはそうと，プロフィールを拝見したところ，同じ市内在住ですね。
これからもどうぞよろしくお願いします。
自分も大黒ノ頭避難小屋で泊ろうと思っていたんですが、オジカ沢の小屋見てから泊りたくない！と思ってペースを落としすぎないように頑張りました。
平標山の家の若い小屋番さんの話では雷雲のなかに主脈稜線が入って、雷が横に飛ぶから地面が芝をひっくり返したようにめくりあがっていたとのことですから、夏は雷にミンチにされる可能性があって恐い場所みたいですね。。
エビスの大黒で電波はいたんですね！？自分は連絡できず、一泊したので、なぜか2泊するような山は禁止にされちゃいました・・・山って理解されないですよね・・・でも衛星電話をレンタルして説得を試みますけどね！
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