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Yamareco

記録ID: 285860
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

柏原新道〜爺ヶ岳、鹿島槍(は撤退)

2013年04月12日(金) 〜 2013年04月14日(日)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 長野県
 - 拍手
chunkichi その他3人
GPS
56:00
距離
24.7km
登り
2,062m
下り
2,062m

コースタイム

【1日目】
ゲート1005…1127扇沢出合1148…1536テント場(2000m付近)
【2日目】
テント場0557…0926爺ヶ岳…1105赤岩尾根分岐…1130冷池山荘(テント)
【3日目】
冷池山荘0505…0720爺ヶ岳…1120扇沢出合…1300ゲート
天候 1日目:雪
2日目:快晴
3日目:晴れ、但し強風
過去天気図(気象庁) 2013年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大町アルペンルートのゲートはまだ閉まっていました。20日(土)から開通予定とのことです。
コース状況/
危険箇所等
樹林帯の雪は相当腐っています。相当踏抜きます。青氷もありました。
爺ヶ岳の南側の斜面は雪が飛んで石がいっぱい出ていました。
爺を越えて鞍部へ降りてから先は西側にトラバースしますが、
夏道が出ていると思って行ったものの全く土は出ておらず、
クラストした斜面にアイゼンを刺してのかなり長いトラバースでした。
初心者の自分は、谷側の足首がバカになってしまって、相当苦労しました。
冷池山荘手前でまた樹林帯に入りますが、結構雪が深いです。
ワカンがあったら楽かもしれません。
山荘の先もかなり雪が深く要ラッセルです。
山荘に着いたのが昼前で、とても日没までに往復できそうになかったので諦めました。
先輩曰く、雪の多さは3月並だったようです。
今年は、もしかしたら残雪が多いかもしれません。

なお、山荘の冬季小屋を使用する場合は1人1000円です。
中にトイレがあり、非常食も置かれてあるようです。

下山後、大町温泉の「わっぱらの湯」という市民浴場に寄りました。
ほのぼのした温泉です。
そのすぐ近くにある「わっぱら家」というオシャレなお蕎麦屋さんに立ち寄りました。
ここの蕎麦がめちゃくちゃウマイ!!自家製野沢菜食べ放題!!
陶芸もやってらっしゃるそうで、窓の外に釜が見えました。
八ヶ岳PAから八ヶ岳を眺める。桜が満開。
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八ヶ岳PAから八ヶ岳を眺める。桜が満開。
南アの白い屋根も見えた。
南アの白い屋根も見えた。
残念ながら、大町アルペンルートのゲートは4月中旬だというのに閉鎖中。今年は少し遅いみたい。
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残念ながら、大町アルペンルートのゲートは4月中旬だというのに閉鎖中。今年は少し遅いみたい。
仕方が無いのでのんびり歩いていると、お猿さんがエサを食べていた。
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仕方が無いのでのんびり歩いていると、お猿さんがエサを食べていた。
人口壁を起用に登るサル。さすが野生。
人口壁を起用に登るサル。さすが野生。
扇沢出合。柏原新道の入口です。
扇沢出合。柏原新道の入口です。
結構雪が残っていました。
結構雪が残っていました。
1日目は生憎の雪。樹林帯だし視界はよく効く。
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1日目は生憎の雪。樹林帯だし視界はよく効く。
で、本日のテント場はココに決定。いつものように整地して、心ばかりのブロックを積む。
で、本日のテント場はココに決定。いつものように整地して、心ばかりのブロックを積む。
1日目の晩ご飯は先輩が担当。ご飯にシチューをぶっかけて!うまうまー♪もう食べてしまって写っていませんが美味しいソーセージも出ました!!
1日目の晩ご飯は先輩が担当。ご飯にシチューをぶっかけて!うまうまー♪もう食べてしまって写っていませんが美味しいソーセージも出ました!!
雪の中のテント…。
雪の中のテント…。
翌朝は朝から晴れ。風もなく静かな朝です。
翌朝は朝から晴れ。風もなく静かな朝です。
前日の風雪で、樹の幹の西側にだけ雪が付いてた。
前日の風雪で、樹の幹の西側にだけ雪が付いてた。
テント場の跡…。
テント場の跡…。
樹林帯の間から立山連峰がドーン。
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樹林帯の間から立山連峰がドーン。
かなり雪が深い…先行する先輩が道を作ってくれます。
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かなり雪が深い…先行する先輩が道を作ってくれます。
下部に扇沢のバスターミナルが小さく見えます。
下部に扇沢のバスターミナルが小さく見えます。
稜線に出ました。
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稜線に出ました。
ここがジャンクションピーク。南尾根との分岐です。
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ここがジャンクションピーク。南尾根との分岐です。
まだまだ登る。
奥に見える白い塊が剣岳。生まれて初めて自分の目で見ました。
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奥に見える白い塊が剣岳。生まれて初めて自分の目で見ました。
剣岳アップ。
爺が岳から鳴沢岳方面に伸びる稜線。
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爺が岳から鳴沢岳方面に伸びる稜線。
振り返って、遥か彼方に槍ヶ岳。だいぶアップで撮っています。
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振り返って、遥か彼方に槍ヶ岳。だいぶアップで撮っています。
爺が岳の登りで振り返って。風で雪が飛んで岩が結構出てる。
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爺が岳の登りで振り返って。風で雪が飛んで岩が結構出てる。
真っ青な空!!まるで飛んでるみたいな気持ちになります。
真っ青な空!!まるで飛んでるみたいな気持ちになります。
で、爺ヶ岳の南峰に到着。風もなく穏やか。暑いくらい。
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で、爺ヶ岳の南峰に到着。風もなく穏やか。暑いくらい。
彼方に種池山荘が見えました。
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彼方に種池山荘が見えました。
これから向かう稜線の向こうに鹿島槍が見えます。手前の尾根はトラバースします。これがかなりツラかった。
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これから向かう稜線の向こうに鹿島槍が見えます。手前の尾根はトラバースします。これがかなりツラかった。
南峰についたエビのしっぽ。
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南峰についたエビのしっぽ。
鞍部から登り返す先輩。
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鞍部から登り返す先輩。
美しいシュカブラ。
美しいシュカブラ。
ハイマツがところどころ出ています。
ハイマツがところどころ出ています。
あからさまに分かりやすい雪庇。
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あからさまに分かりやすい雪庇。
雪庇アップ。
雪庇アップその2。
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雪庇アップその2。
ああ、もう何だか分からない(笑)。剣か?
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ああ、もう何だか分からない(笑)。剣か?
やっとの思いで赤岩尾根分岐へ到着。この頃には、もう鹿島槍は絶望的なタイムでした。
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やっとの思いで赤岩尾根分岐へ到着。この頃には、もう鹿島槍は絶望的なタイムでした。
一部夏道が見えています。左の方に冷池山荘が見える。
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一部夏道が見えています。左の方に冷池山荘が見える。
冷池山荘アップ。雪が深そうだ。
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冷池山荘アップ。雪が深そうだ。
シュカブラ。
で、山荘到着。東側はすっかり雪に埋まっていました。
で、山荘到着。東側はすっかり雪に埋まっていました。
雲ひとつないピカピカの青空!!
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雲ひとつないピカピカの青空!!
巨大なつらら。刺さったら痛いだろうなー。
巨大なつらら。刺さったら痛いだろうなー。
軒下の雪もこんな感じ。
軒下の雪もこんな感じ。
見てるとキレイだけどね、剣岳。絶対登れる気がしない。
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見てるとキレイだけどね、剣岳。絶対登れる気がしない。
あ、種池山荘が見えた!!
あ、種池山荘が見えた!!
春の陽気。お日さまって偉大だなぁと思う。
春の陽気。お日さまって偉大だなぁと思う。
あんなにも近く見える鹿島槍。なぜ届かないの…。
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あんなにも近く見える鹿島槍。なぜ届かないの…。
願いも空しく日は沈んでいく。またここへ来られるだろうか…。
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願いも空しく日は沈んでいく。またここへ来られるだろうか…。
霞みゆく眼下の町。独りぼっちの影。明日はあまりいい天気ではないとの予報です。
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霞みゆく眼下の町。独りぼっちの影。明日はあまりいい天気ではないとの予報です。
さようなら、鹿島槍。おやすみ。
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さようなら、鹿島槍。おやすみ。
で、似たような写真ですが朝です(笑)。
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で、似たような写真ですが朝です(笑)。
来た道を戻る途中で日の出に出会いました。おはよう、お日さま。どうか無事に帰れますように。
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来た道を戻る途中で日の出に出会いました。おはよう、お日さま。どうか無事に帰れますように。
振り返って鹿島槍。あの頂の向こうには、どんな景色が見えたんだろうか…。
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振り返って鹿島槍。あの頂の向こうには、どんな景色が見えたんだろうか…。
立山連峰の上空、雲行きが怪しくなってきた。3日目は西風が結構強い。これが南向きになるとヤバいらしい。
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立山連峰の上空、雲行きが怪しくなってきた。3日目は西風が結構強い。これが南向きになるとヤバいらしい。
美しいシュカブラたちも見納め。
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美しいシュカブラたちも見納め。
はっきりと雲の形になってきた。早く樹林帯へ降りなくては。
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はっきりと雲の形になってきた。早く樹林帯へ降りなくては。
爺ヶ岳南峰再び。前日とは全く異なり、10m以上の風が常に吹いている。
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爺ヶ岳南峰再び。前日とは全く異なり、10m以上の風が常に吹いている。

感想

2週間前の唐松岳のメンバーで、今回は鹿島槍へチャレンジ。
4月だし、もう春山だし、雪もだいぶ少ないだろうということで柏原新道から入山。
今回は、雪山の縦走のトレーニングも兼ねているので、
1日目と2日目でテント場を変えよう、という意味もあってこのコースです。

がっ。

まず、大町アルペンラインのゲートが開いていなかった。
例年では4月中旬開通予定でしたが、今年はまだだった…。
これで1時間半のロス。
さらに、想像以上に雪が多かった(らしい)。
私はまだ雪山初心者ですのでこの辺はよく分かりませんが、
先輩曰く「3月並みの積雪量」とのこと。
樹林帯は雪が腐りまくっていて歩きにくいことこの上なし。
上部の雪は降ったばかりのようで柔らかく、
かつ湿気が多くてアイゼンにダンゴになる始末。
しかしその下の雪はすっかりアイスバーンと化しており、
ダンゴになったアイゼンでは当然滑る滑る。
転げまくって悪戦苦闘。

爺ヶ岳の鞍部から鹿島槍方面へは尾根を西へトラバース。
ここの傾斜が結構きつくて、雪面はクラストしており、
トラバース初体験の自分は谷側の足が途中でバカになり、
爪先が全くもってフォールラインを見なくなる…。
後ろから先輩のゲキが飛ぶも、もう自分ではどうにもならん。
ボロボロ涙を流し鼻をすすりながら、ようやくトラバース箇所を通過。
景色はあんなにバツグンなのに、ひとっつも楽しくなかった…。
でも相当いい経験になりました。

冷池山荘に着いたのはお昼少し前。
ここから、夏タイムでも鹿島槍まで往復4時間かかります。
雪が無ければ日没ギリギリで往復できますが、
山荘がすっぽり埋まるほどの積雪、行く先の道も相当なラッセルを必要とする模様。
体力の消耗も激しかったことから、今回は登頂を断念。

あー、また今回もかー。
でもしゃーないなぁ…1日目で予定のテント場につけなかったし、
トラバースで自分が時間を食ってしまって、あげくこの先もラッセルじゃあなぁ…。
で、昼過ぎから昼寝して(笑)、夕方にラジオ聞きながら天気図を描き、
宴会をして寝ました。

3日目は風が荒れる予想だったので、3時に起きて5時には出発。
案の定、西からの風が強い強い。
昨日悪戦苦闘したトラバースを、西の風をモロに浴びながら通過。
時折耐風姿勢をとってしのぎます。
ようやく着いた爺ヶ岳山頂も、前日と打って変わっての強風。
風に煽られるままに山頂をフラフラしていたら、
先輩にザックを引っ張られて「そっちじゃない」と怒られました。

ところがその直後、下山途中に突風がいきなり吹いて、
先輩が数メートル飛ばされた!!
焦った自分、声にならない声で叫ぶ。
幸い先輩は無事でした。
もし、山頂で自分がフラフラしていた時にあの突風が吹いたら…
爺の向こうにふっ飛んだかもしれない…
風をナメてはいかんのですね。


結局3日間で3日目が一番行動時間が長く、
最後の車道歩きはほとんど拷問で(笑)、
気持ちを休める為に、ふきのとうを取りながらトボトボ駐車場まで歩きました。


1日目にたまたまコンビニで買って飲みかけだった炭酸飲料が車に残してあって、
まさかと思って一口含んだ時のあのシュワシュワの旨さは
一生忘れられないと思いました(笑)。

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