またもや西穂独標 ヤマレコと言うよりはテン泊装備レポ

- GPS
- 21:34
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 674m
- 下り
- 673m
コースタイム
2/23(日) 西穂山荘 7:10-7:30丸山-8:30独標9:20-10:00西穂山荘10:40-11:40西穂高口
| 天候 | 2/22(土)曇り時々晴れ 2/23(日)快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
〜西穂高口:ロープウェイ |
| コース状況/ 危険箇所等 |
全行程はっきりとしたトレースあります 今回は独標直下もステップが切られており安心でした |
写真
感想
また西穂独標である。またかよ!そう、またである。八ヶ岳は天狗に行く計画を立てていた。ところが前の週末に例の大雪。その日は東京にいたのだが、夜10時にオフィスを出てびっくり。辺り一面が雪原。降りしきる大雪と強風で地吹雪みたい。東京都江東区が八甲田山状態。タクシーも捕まらなくて危うく遭難するところだった。
翌日からの報道はそれなりに気にしていたが、雪に慣れているはずの八ヶ岳山麓だ。すぐに復旧するに違いないとタカをくくっていた。ところが、水曜になっても木曜になっても、渋の湯のバスが動かない。それどころか、近辺の路線バスが動く気配もない。こりゃ駄目だ、延期だと一度は諦めて、ネット見ていると、西穂はコンディションよさげ。じゃあ、ということで西穂へ行くことに急遽決定したのが、金曜の夕方であった。
初日は、隊長が13時半頃に新穂高ロープウェイにつくというので、それに合わせてゆっくり移動開始。高山でバスに乗り換える頃、メールが来た。中央道が渋滞で3時間以上の遅れとのこと。あらら、また遅刻ですか。つーか、来れないんじゃね?食料係りは隊長である。ひょっとして飯無しか?
満員のロープウェイを乗り継ぎ西穂高口に着いたのが2時。早速歩き始める。前回と違い、トレースはバッチリ。ワカンの出番は無い。こりゃいいやと歩いていて、急な段差をえいやと越えたはずみに左ふくらはぎに違和感。嫌〜な痛みである。年末頃にランニングをしていて痛めた場所だ。碌に準備運動もせず走ったせいか足が攣ってしまい、しかし、家まで帰り着かないといけないので無理して走り続けたら、少しばかり「故障」してしまった。数日おとなしくしていると痛みが薄れる。そうなると近場の山を歩いたり、ジョギングしたりしてしまい、またぶり返す、を繰り返して、やがて2ヶ月になっていた。通常の筋肉痛のような全体的な痛みではなく、幅数ミリ長さ5センチくらいの場所が鋭く痛む。それが、今ここで、本格的に痛くなってしまった。とほほ、であるが、今更引き返す気はしないし、その内治るさと、だましだまし歩き続けた。急な上りは、右足で高く乗り込み、左足を右足横まで引き付け、また右足を高く踏み込む。
やがて山荘に到着した。テン場には既に10数張り。雪面は整っており、ほとんど整地の必要もない。歩みを止めるとたちまち寒さが身にしみる。急いで設営しテントに潜り込む。今回のテント泊には、ある目的がある。新たに用意した冬装備のチェックである。マットとテントブーツだ。
山とものharuさんがすごくいいと自慢するのを聞いて、無性に欲しくなり買ってしまった。前回の雪中テン泊では、雪面から這い上がってくる冷気のため、夜中に何度も目が覚めた。その相談をした時に教えていただいた情報である。それを参考に選んだのが、THERMARESTのProLiteWRとマウンテンイクイップメントのライトラインダウンブーツ。
今回はこれらの威力を試そうと楽しみにしてきた。
さてさて、先ずはマットだ。広げて空気キャップを緩める。これである程度は勝手に空気が入る、はず、だが、待っていられないので、くわえて息を吹き込む。中にスポンジが入っているから、抵抗が強く、腹筋がいる。零下の寒さで顔の筋肉が強張っており、うまく咥えられなくて唇の端から空気が漏れるのを指で押さえながら、なんとか膨らんだ。やれやれ、早速寝てみよう・・、おー、まったく寒くない、むしろ体温が留まって暖かみを感じるではないか♪
次はテントブーツだ。履いてみる。膝下まで覆われる長さがあるり、ベルクロで入り口を締めることができる。んー、大して暖かいというものでもない。でも、いいのである。これの真価はテントからの外出時にいちいち登山靴を履かなくても、これで出て行けるという事なのである。早く使ってみたい。僅かな尿意をかき集めてトイレに行くことにする。どれどれ、外に出てみる。おー、足は冷たくないぞ。こりゃ楽だ♪歩いてトイレに向かう。フカフカの雪面も膝まであるから雪が浸入する事はない。凍りついた箇所は・・、おー、滑り止めがちゃんと効いているぞ。さてトイレに着きました。山荘の方が清潔にしてくれていますが、そうは言っても、躊躇するなぁ。恐々と中に入る。うん、この気温だから当たり前なのだが完全凍結しており、汚れる事は無い。自分でおしっこを引っかけない限り大丈夫だ。さて、テントに戻ろう。テントの中に雪を入れないように気を付けて・・、おー、全然雪が付着していない。これは素晴らしいぞ♪
うはははは、と悦に入っていると、隊長からメールが入った。「平湯発のバスに間に合わず、他の人とタクシー相乗りしてロープウェイまで移動し、最終便に間に合った。」とのこと。
やれ嬉しや、行動食だけで二日過ごすはめは免れた。
やがて隊長が到着して。晩飯にありつき、ビール、焼酎のお湯割り、ホットウィスキーと飲み次いで、いい気持ちになった。炊飯の蒸気がテントの内面で氷になってキラキラして幻想的である。やがて眠りに着いた。マットは威力抜群で雪面からの冷えは一切感じなかった。ただ風が強い晩で、テントが風で押されてシュラフに壁が押し付けられ、そっちからの冷気が気になった。テントの張り方が良くない。重要な四隅はシャベル、ピッケル、ストック2本を雪の中深くまで差し込んで留めてあるから、テント自体が飛んでしまう様な事はないが、それ以外のペグが甘く壁面がピンっと張っていないのである。ペグは割り箸を雪に埋めたのだが、これだけ気温が低いと、雪がサラサラ過ぎて、埋めた上からぎゅうぎゅう踏ん付けても雪が固まりにくくて、ペグがあまり効かないのである。新たな課題出現である。haruさんに対策を教えてもらはなきゃ。あとは枕が欲しいな。雪中でない時は着替え類を袋に詰めて枕にするのだが、ありったけ着込んでいるから、それができない。しかたなくコッヘルやガス缶を頭の下に置いたのだが、極めて居心地が良くない。
朝になった。シュラフの中はぬくぬくだが、それ以外は全てが凍り付いている。相変わらず風が強くて、てきぱき行動する気力が湧いてこない。ゆるゆると朝食を摂り、支度して7時、出発。快晴である。空が青黒い。白山、乗鞍、笠ヶ岳、穂高連峰がきっぱりと眺められる。前回のラッセル地獄とは打って変わって、すたすたと歩ける。稜線に出ると寒風にさらされ顔面が痛い。バラクラバをかぶる。独標に近付くと沢山いらっしゃる。順番待ちの列が出来ていて暫し待ったが、ここも、トレースがしっかり出来ており一切不安は無かった。
冬場3回目だが、いつきても素晴らしい眺めである。独標より先へも沢山の方が進んで行く。行きたい思いが強くなり、次ぎのピークまで行ってみた。このコンディションなら問題無いが、左ふくらはぎが悲鳴を上げており、不自然な足運びのためアイゼンがゲイターに何度も引っかかった。やっぱり止めよう。楽しみは次の機会に残しておこう。待ってろよ!1峰。また、来るぜ♪(またかよ!)














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