北アルプス満喫!【槍ヶ岳・北穂高岳・奥穂高岳・ジャンダルム・西穂高岳縦走】

- GPS
- 22:22
- 距離
- 32.7km
- 登り
- 4,106m
- 下り
- 2,977m
コースタイム
- 山行
- 7:33
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:23
- 山行
- 5:01
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 7:14
| 天候 | 1日目 晴れ 2日目 晴れ 3日目霧のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
キレット通過、ジャンダルム前後は慎重に |
| 予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
梅雨の真っ只中、週末に晴れ予報が出たので急きょ穂高に行くことにした。
2年前、紅葉の穂高連峰縦走(槍ヶ岳から西穂高)をしたが、今回はまだ雪が残る初夏に同コースを縦走することにした。ロッククライミングの要素が多いこのコースはスリル満点で、岩に取り付いている時は無心になれて、登りきった達成感もあり、何より楽しい。ただ、ロングのため体力勝負となり、ヨロヨロ状態で岩に取り付くのは危険のため、小屋素泊まりにして荷物を軽くした。
新穂高の無料駐車場に早朝着。最上段は満車だがあとは隙間が多い。荷物をなるべく少なくしようとするが、念のためのツェルトや軽アイゼンを持ったり、食料を多めに詰めたので以外に重い荷物になった。槍平までの林道や樹林帯は日陰も多く快適に進む。しかし、槍平から槍ヶ岳まではガレの急登で、疲れた体の上に容赦なく強い日差しが照りつけるので消耗が激しくスピードが上がらない。7時間以上かかって、やっと山荘に着いたときはホッとした。土曜なのに予想外に登山者が少なく、数パーテーが小屋前でリラックスしていた。早速荷物を置いて槍ヶ岳山頂を目指す。今日は360度の絶景が得られ、山頂ではみんな笑顔で写真を撮り合っていた。再度小屋に戻り、時間も早かったのでビールで一人乾杯。常念岳を目の前にテラスで飲んでいると、まさに「至福の時」を実感する。
翌日、槍ヶ岳の横から朝日が昇がるのをカメラに収め、まず南岳を目指す。稜線の登山道脇まで雪が残り、花々が咲く気持ちよい歩きが続く。時々振り返ると、天を突くような鋭い槍ヶ岳が見送ってくれているようで心強い。
さあ、南岳小屋からはキレット越えだ。ネットをかぶり靴を締めなおして出発する。ここは難所と言われるが、慎重にいけば特に問題はない。高度感たっぷりのナイフリッジや鋭い岩峰の上り下りの連続で気が抜けない。長谷川ピークで会った外人のソロの方は、北穂まで行って、またここを戻って南岳小屋まで行くという。「楽しくてたまらない!」と言っていた。スリルが喜びに変わるのはなんとなく理解できるので、私も同類なのかなと思った。北穂小屋のテラスから見るキレットとその向こうに聳える槍ヶ岳は北アルプス随一の絶景だと思っている。休憩しながらじっくりその景色を堪能した後、先に進む。北穂と涸沢岳の間のルートを甘く見る人もいるが、以外に険しく遭難も多い。疲れた身体をいたわりながら確実に登攀すると、涸沢岳山頂に着く。今日通過してきたコースをじっくり確認すると充実感が沸いてきた。
穂高岳山荘もこの時期にしては登山者は少なく、一部屋4人でかなり余裕があった。それぞれソロで違うコースだが、山の話題で自然に会話が弾むので楽しい。一期一会かもしれないが・・・。
翌日早朝、ガスと強風で何も見えない。日が昇る時間にかろうじてガスの切れ間から朝日が望めたが、またホワイトアウト状態になった。予報では霧後曇り晴れなので、信じて、強風と雨交じりのガスの中出発する。奥穂山頂には3パーテーがいて、強風を避けてガスが晴れるのを待っていた。すると、ガスの流れに強弱が出てきて、徐々に青空の割合が増え、周辺の山々が見え出した。「オオッー」と山頂のみんなが歓声をあげた。つり尾根から前穂、馬の背からジャンダルム、遠くに乗鞍岳が雲の上に浮かんで見えた。天候の回復は確信したものの、依然として強風は治まらないため、何人かは西穂縦走を躊躇していた。私は、雨ならともかく、この程度では撤退の理由はない、と前進を決めると、あとのソロの方2人も前進を決心したようだ。馬の背を慎重に通過し、徐々にジヤンダルムが迫ってくるとワクワクする自分がよくわかる。「楽しまなきゃ」と自分に言い聞かせジャンの山頂に。もう一人のソロの方と写真を撮り合い、次を目指す。逆層のスラブやスッパリ切れたナイフリッジ、ガラガラと音をたてながらのガレ場、直立した岩峰の登下降など気を抜けない。西穂高がだんだん近くなると、「あと少し」と自身を奮い立たせる。
今年3月に登った西穂高岳の白い頂は、今はすっかり黒々とした岩峰の頂になり、また違う迫力が出ていた。
悪天候時の山行は大変な思いとして強く印象に残るが、好天の山は喜びも充実感も多く、何より得した気分になる。今回も安全無事で良い思い出ができたが、今後いつまでこのような山登りができるだろうか。年も歳だし・・・。
chiri14




















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