石狩岳《日本二百名山》
北海道
山キチどん
- GPS
- --:--
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,172m
- 下り
- 2,172m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 10:25
| 天候 | 霧後晴れ一時曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2007年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| その他周辺情報 | 糠平温泉・糠平観光H\700 |
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音更山山頂より
感想
上川・十勝の境にあるのに“石狩岳”とは異なものであるが、石狩川の源流はこの山にあるため命名されたのだろう。大雪山との間を流れ層雲峡の奇岩の屏風を縫い旭川から神居古譚を抜けて石狩の平原を蛇行して石狩市で日本海に注ぐ大河だ。北海道の朝は早く3時半頃から白み始めた。準備に手間取り少し出遅れてしまった。霧が出て木の枝から、しょぼしょぼと水滴が落ち、張り出した木々はたっぷり水分を含んでいる。雨具を着て出発し、なだらかな山麓の樹林帯を進んだ。笹や樹木が登山道に覆い被さり、本格的な雨のように雨具が役に立ってしまった。
単調な登山道をダラダラと2.5�卍�進み標高が1,100mを越えると雲が薄くなってきた。そして確実に空は晴れて来るようだ。登山道はいよいよ急登となり登り切って1,576mの十石峠に達した。峠と言っても一寸したピークになっていて展望が開けている。十勝と上川を分ける石狩山地で北側には由仁石狩川を登ってくる登山道がつながっている。丁度相前後して3人組が登ってきた。ユニ石狩岳や音更山に登るには短いのでそちらがメインになっているとのことで、このパーティーもできれば石狩岳までピストンしたいそうだ。それにしてもこの人達は雨具を着けずに登ってきた。答えは稜線の両側を見比べれば一目瞭然だ。十勝側は一面の雲海なのに、上川側の谷間には全く雲がないのだ。この極端な天候差は恐らくオホーツク高気圧の張り出しによるものだろう。涼しい空気と共に太平洋側の地方に湿った空気をもたらしたようだ。
十石峠の北に優美な山容で横たわるユニ石狩岳。山の名も漢字で書けば「由仁」だがカタカナが一般的になっているようだ。縦走路を離れて一寸アルバイト。とは言っても標高差200mの急登で鞍部の樹林帯を過ぎ這松帯とガレ場の織り成す登山道を進んだ。ガレ場にはコマクサやエゾツツジ、イワブクロが咲き撮影に忙しい。ユニ石狩岳(1,756m)山頂は360°の展望がありこれから行く音更山や石狩岳が悠然と横たわっていた。しかしアップダウンは激しそうだ。音更山の右肩には大雪山が鎮座し雪渓に雪を残した姿が美しい。真南には明日行くニペソツ山そして真北には最終日のニセイカウシュッペ山を見渡すことができた。
十石峠に戻り再び縦走路に踏み出した。十勝のガスが上がってきて1,600m位まではガスが包んでしまった。なだらかではあるが小さなピークを2つほど越えた先に大きなピークが待ちかまえている。ブヨ沼の東のピークで山名はないが展望がいい。雨具も乾いたのでここで晴れモードにチェンジしブヨ沼（標高1,626m）へと下りて行った。“蚋”沼とは気持ち良い名前ではない。キャンプ指定地になっていて150mほど下ればブヨ沢で水が取れるようだ。西側のピークも立派なピークで名前が付いていてもいいのだが・・。ピークでは、やはり上川側から登ってきたご夫婦が休憩中でドーナツをご馳走になり暫し歓談した。ここまで来ると音更山は目の前に迫ってきた。山頂近くに十石峠で出合った3人組が登っているのが見えた。恐らく喘ぎながら一歩一歩進んでいるのだろう。
鞍部に下ると300m余りの登り返し、これはかなり堪えた。3人組じゃないが喘ぎそうだ。東側の肩に乗り上げると岩稜帯を進み音更山(1,932m)山頂に達した。1等三角点「音更山」があり大雪山は増々近づいた。南の方には雲に浮かぶトムラウシ山も良い。北西の尾根の張り出したところにポン音更山があり、そこを通る登山道が音更川上流に通じていたが現在では廃道になっている。
360°の展望を写真に撮って南尾根へと歩を進める。石狩岳との鞍部になる石狩の肩は遠い。下りきった後は東側を巻き気味に進むがなかなか着かない気がする。漸く着いた石狩の肩(標高1,770m)は下りに使うシュナイダーコースの分岐点、石狩岳に登るにはこのコースが最短経路なのでよく歩かれている。分岐点には女性二人と10個ほどザックが置かれていた。ここから石狩岳までは1.1�辧�標高差200mなので空身でピストンしてから昼食にしようということなのだろう。私は日帰りの10キロ弱の荷物で大して苦にならないのでそのまま背負って行くことにした。休憩中の女性二人は昨日ブヨ沼でテントを張ったという。これ位の山で山中1泊もどうかと思うが、ご来光は見られたのだろうか・・・
いよいよ急斜面を詰めて石狩岳に登る。山頂の直前で十石峠で出会った3人組と再会した。石狩岳まで頑張ったようだ。これから十石峠に戻り由仁石狩川に戻るそうだ。石狩岳の最高点は1,967mあるが、山頂標識のあるのはその北600mの1,966mの地点だ。そして標識には「1,966m」と表示されている。これに惑わされず本当の山頂（最高点）まで行くがそこには何もない。ガスが上がってきて大雪が辛うじて見える程度となってしまった。
ここから更に南に小石狩岳、川上岳と続いている。昭文社登山地図には「熊注意」とか「熊の出没多し」とか書かれているので、誰も行く人はいないみたいだが片道1時間半、まだ11時過ぎで時間はあるので行ってみよう。岩峰のアップダウンが続きガスが濃くなり見通しは利かない。小石狩岳(1,924m)の山頂には何もなく、がっかりして先に進むとなんと反対側から人が来るではないか! ニペの耳まで行ってきたと言うので川上岳はまだ遠いかと聞くと私の後ろを指差しあれだと言う。おいおいこの小父さん完全に勘違いしているぞと思いながらも否定するのも気の毒で私も行ってきますと言って別れた。
小石狩岳から1.2�辧∧燭蕕併劃困寮郛絣�(1,894m)は登山道が巻いておりコマクサの咲くガレ場の岩を選って山頂に到達した。さっきの小父さんはこの山をさらに1.2キロほど先にあるニペの耳J.Pと思い込んだのだろう。そこまでは行くには流石に時間が足りないのでここで引き返すことにした。ガスが薄くなり時々写真も撮れるようになってきた。アップダウンが続き結構きつい縦走路だ。石狩岳山頂から1時間40分のアルバイトだった。
石狩の肩にあったザックは一つもなくなり、ひっそりとしていた。なんだか急に寂しくなり、シュナイダーコースを急いで下り始めた。急斜面を一挙に900m下るこの道は厳しい。下りであるにも拘らず結構体力を消耗する。途中で“ニペの耳J.Pに行ったつもり”の小父さんを追い越し渡渉点に達した。そこそこの流量のある川で増水時は危険となるだろうが今日は飛び石伝いで問題なく渡れた。男性二人組を追い越した後は二十一の沢沿いに1.4�劼鬚覆世蕕�に下り続ける。
音更川と二十一の沢が出合う地点にシュナイダーコース登山口（標高801m）があった。音更川本流林道に駐車場があり5台ほどの車が置かれていたが私の後には2組しかいないはず、なのに? 林道を2�卻發�十勝三股登山口に戻り今山行で最も長い一日を終えた。
昨日は時間がなく温泉に入れなかったので今日は近くの幌加温泉に立ち寄る。しかし温泉宿はすでに廃業したようで、2軒目の旅館も車は有るが営業している気配もなく、一番奥の建物も温泉宿ではなさそうで・・・ここはパスして更に南の糠平温泉まで足を伸ばした。嘗て国鉄士幌線に乗って糠平YHに泊まった記憶がある。線路がなくなり寂しい限りだ。入浴後三の沢駐車場で夕食を食べた。国道の直ぐ傍に士幌線の軌道跡が残り、これを利用して観光トロッコが運行されているがどうも子供の遊具程度のもののようだった。
夕食後は明日のニペソツ山の杉沢登山口まで走り、車中泊。杉沢登山口は石狩岳の十勝三股登山口と同じ林道から入り途中で十六の沢林道に分れ7�劼曚描�ったところにあった。勿論未舗装道路だ
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