小仙丈沢


- GPS
- 08:18
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,369m
- 下り
- 1,357m
コースタイム
- 山行
- 3:18
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 3:34
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
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アクセス | |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
去年から行きたかった小仙丈沢へ、久しぶりの単独行で緊張しつつ向かいます。昨日の天気予報ではお昼から夕方にかけて雷雨の予報だったため、天気が悪ければ稜線まで詰めて小屋泊にしようと出発しました。
核心は大滝が二カ所。日帰り装備であれば問題なく登れるグレードですが、20キロのザックを背負っている今日はそうはいきません。おそらく10メートル程度の高さでしょうか?もう少しあるかもしれませんが、かなりぬめっていて厄介です。最後の瞬間に一度滑ってしまいましたが、体幹で何とか踏ん張り、突破しました。フリーソロのためかなりヒヤヒヤしました。
あとは長閑な風景に癒され、振り返ると北岳が堂々と君臨しています。
到着して天気予報を確認しようとしましたが圏外のため確認できず、快晴で天気が良かったので予報が外れたのかと一安心しました。ビバークのため薪集めやタープを張ります。熊の目撃情報もあったため、大きめのナイフとクマスプレーを携行しました。
夕飯を終え、明日も早いのでさっそく就寝しましたが、ドドーンという落雷と凄まじい雷雨でたたき起こされました。時間は夜の8時か10時過ぎ。タープの一カ所のヒモが弾き飛ばされ、崩壊寸前です。気温は低く寒い中、雨に濡れながらなんとか態勢を整えます。3分おきに空がピカッと光るたびに落雷の体勢を取りました。この体勢を取る意味があるのか分かりませんが、様々な思考が巡ります。
まず、自衛隊員2人が落雷で訓練中に亡くなったニュースや、北海道で死因不明の女性2人が亡くなっている(外傷がないため落雷かもしれない)というニュースが頭をよぎります。逃げ場のない状況下で、これは腹をくくるしかないと思いました。ジタバタするのも情け無いと思い落雷の体勢を辞めて正座して静かに黙想しました。頭に浮かんできた人たち一人一人に感謝し、お詫びをしました。まだやりたかったことがたくさんありますが、もうどうしようもない。ゆっくりと人生を振り返り、あっけなく死んでしまうことを受け入れました。もしかしたらこれもニュースになるかもしれないと思いましたが、死後は仕方がありません。滝つぼに落ちて死にかけたときは苦しくて振り返る余裕がなかったので、逆に振り返る時間を与えてくれた山の神様に感謝し、あとはなるようになるさと考え、生きていれば明日も早いので寝ることにしました。
そして明朝起きます。厳しい寒さの中、神様やご先祖さま、関わっているすべての人々やあらゆる物に感謝しました。
当たり前が当たり前ではないことは頭で分かっていても、深く理解できていない、というかしようとしていないことに気づきました。登山は危険で命がけと言われても、安全対策のもとで行っているため、ほとんどの人は命がけとは思っていません。自然の厳しさを教わりました。自然と対峙して無力さや儚さをヒシヒシと感じる一方で、それでも逞しく生きようと改めて思えました。
北海道のヒグマについては賛否がありますが、交通事故が危ないから外に出るなでは、人間の営みや生命の解決にはなりません。怖くても危なくても、人は外に出ます。それが登山も答えだと思います。
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