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Yamareco

記録ID: 8729008
全員に公開
ハイキング
塩見・赤石・聖

塩見岳

2025年09月21日(日) 〜 2025年09月23日(火)
情報量の目安: A
都道府県 長野県 静岡県
 - 拍手
Tsun-1970 その他1人
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
21:59
距離
35.7km
登り
3,032m
下り
3,029m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:03
休憩
2:01
合計
9:04
距離 15.2km 登り 1,776m 下り 851m
7:47
7:57
58
8:55
9:07
35
9:42
9:51
32
10:53
11:44
1
11:45
11:49
5
11:54
11:57
40
12:37
12:39
39
13:18
38
13:56
13:57
2
13:59
14:01
2
14:03
14:11
34
14:45
14:48
36
15:24
15:26
26
15:52
15:57
5
16:02
16:05
3
2日目
山行
7:18
休憩
2:10
合計
9:28
距離 13.9km 登り 1,177m 下り 1,177m
5:18
1
5:19
5:21
10
5:31
5:34
57
6:31
6:34
83
7:57
17
8:14
8:54
58
9:52
9:53
3
9:56
10:10
3
10:13
10:25
55
11:20
11:33
12
11:45
76
13:01
13:13
47
14:00
14:06
8
14:17
14:41
5
3日目
山行
2:55
休憩
0:14
合計
3:09
距離 6.6km 登り 79m 下り 1,001m
6:39
6:43
14
7:30
7:32
38
8:10
56
9:06
9:07
40
9:47
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
予約できる山小屋
塩見小屋

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー 行動食 非常食 調理用食材 調味料 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 携帯 時計 サングラス タオル ストック ナイフ カメラ ポール テント テントマット シェラフ

感想

【プロローグ:山の神様は気まぐれ】

前夜、歌舞伎の里にて車中泊。「明日は晴れる!」根拠のない自信を胸に眠りについたが、朝の光とともに目に飛び込んできたのは、見事なまでに重たい灰色の雲。どうやら山の神様はまだお休み中のご様子だ。

登山口駐車場は、我々の不安を映したかのようにガラガラ。もちろん携帯は圏外で、天気予報という名の「神託」は得られない。ここでラジオを聴くという知恵が働かないのが我々クオリティ。妻との緊急首脳会談の結果、本日も「登山」から「グルメ観光」へと華麗なる作戦変更を決定! 大鹿村の道の駅を経由し、我々はまるで磁石に吸い寄せられる砂鉄のごとく、飯田の焼肉屋「孫悟空」へと向かった。マトンと牛赤身が胃袋に収まる頃には、雨の憂鬱などすっかり忘却の彼方。「運転があるから…」とビールを我慢する理性と、「飲みたい!」と叫ぶ本能の壮絶な戦いが、脳内で繰り広げられたのは言うまでもない。

【1日目:“妻タイム”との闘い、遥かなる小河内岳】

翌日は快晴!「三度目の正直」とはこのことか。鳥倉登山口から三伏峠へ、軽快な足取りで4時間。テント設営後、我が家のナビゲーター(妻)が指さし、こう言った。「さ、小河内岳へ行こう!3時間くらいだから!」。出た!伝説の「妻タイム」!

「体調が悪いかも」と保険をかけていた妻は、歩き始めた途端にスーパーサイヤ人のごとく覚醒。一方、私は「3時間」という言葉を信じ、軽快に歩き始めたが、見えてくる避難小屋がまるで蜃気楼のように遠い。地図を広げ、夫婦で必死の検算。「え…往復4時間以上コースじゃないか…」。妻タイム、恐るべし。もはやファンタジーの世界だ。

なんとか小河内岳山頂にたどり着いたものの、帰り道はガスに包まれ視界は真っ白。半泣きでテント場に転がり込んだのは16時過ぎだった。疲労困憊で小屋に水を求めると、「下まで汲みに行って」。えぇ!?話が違う!とゴネてみると、「じゃあ今回は特別」と流し台の水を恵んでくれた。山の神様は、小屋番さんの姿をして我々を試しているのかもしれない。その夜のうどん鍋と焼酎が、人生で一番美味かった気がする。

【2日目:鎖場と私と、岩と戯れる妻】

いざ、決戦の塩見岳へ!三伏山から朝日を浴び、中央アルプスを望む最高の稜線歩き。塩見小屋の清潔なトイレに妻もご満悦だ。

そして、核心部の鎖場。久しぶりの高度感に私の足は生まれたての小鹿と化し、「安全第一」と呟きながら岩にへばりつく。その横を、妻は「キャッホー!」とでも言いたげな顔で、まるで蝶のように舞いながら登っていく。そのクライミングの才能、少し分けてほしい。

山頂からの360度の大パノラマは、すべての苦労を吹き飛ばす絶景だった。富士山、仙丈ヶ岳、間ノ岳を眺めながら、「次は仙塩尾根(20時間コース)だね!」と無邪気に笑う妻。どこでもドアが発明されるまで待ってくれ。そんな現実逃避をしていると、山頂直下から、熊ノ平小屋へと予約をする電話の声が。天空のフロントデスク、実にシュールで面白い。

【3日目:最終ミッション『地酒を確保せよ!』】

最終日は下山のみ。曇り空も朝食後にはすっかり晴れ渡り、最高の秋空が広がった。

さて、ここからが旅の最終ミッションだ。お目当ての蔵元「仙醸」に立ち寄るも、「祝日」という名の強力な結界に阻まれ、あえなく敗退。しかし、我々は諦めない!伊那まで中央構造線をドライブし、最後の希望「地元スーパー」に突入。そして…ついに念願の日本酒をゲット!ミッションコンプリートだ!

釣り人がのどかに糸を垂れる川辺、地球の歴史を感じる北川露頭。計画通りにいかないことだらけだったが、終わってみればすべてが最高の思い出。また必ず来たいと思わせてくれる、笑いと感動の山行だった。

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未入力 塩見・赤石・聖 [2日]
塩見岳(鳥倉林道より)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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