裏銀座縦走(烏帽子岳-野口五郎岳-水晶岳-鷲羽岳-槍ヶ岳-大キレット-北穂高岳)

- GPS
- 48:16
- 距離
- 88.1km
- 登り
- 7,981m
- 下り
- 7,521m
コースタイム
<<1日目・8/24>>
05:15七倉ダム-6:35高瀬ダム-07:00最終水場(登山口標識)07:20-08:20標識8番-
-09:45標識5番-10:30タヌキ岩-11:40烏帽子小屋13:00-13:45烏帽子岳-14:30烏帽子小屋(幕営)
<<2日目・8/25>>
04:40烏帽子小屋-05:50三ツ岳脇-07:20野口五郎小屋07:45-08:00野口五郎岳-
-08:45真砂岳分岐-10:00東沢乗越-10:50水晶小屋-11:20水晶岳-12:00水晶小屋12:45-13:15ワリモ北分岐-13:30岩苔乗越-14:30黒部源流-15:25三俣山荘(幕営)
<<3日目・8/26>>
04:00三俣山荘-05:00鷲羽岳05:35-06:15三俣山荘7:50-8:25三俣峠-
-09:50双六小屋10:10-10:40樅沢岳-11:50?硫黄乗越付近-13:35千丈乗越-
14:40槍ヶ岳山荘17:05-17:25槍ヶ岳-17:45槍ヶ岳山荘(幕営)
<<4日目・8/27>>
06:10槍ヶ岳山荘-06:35大喰岳-07:05中岳-08:10南岳小屋08:25-09:40長谷川ピーク-10:10A沢のコル-11:20北穂高小屋11:50-11:52北穂高岳-13:45涸沢(幕営)
<<5日目・8/28>>
06:50涸沢-07:55本谷橋-09:40徳沢10:20-12:00河童橋
| 天候 | 8/24〜8/28 概ね快晴 24日18時ごろ 雨 25日13時ごろ 雨 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
毎日あるぺん号 新宿(23:00発)-七倉ダム(04:30着) 7000円 復路(バス・電車) 上高地バスターミナル-新島々-松本 2400円 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
<七倉ダム-高瀬ダム> 七倉のゲートが開くのを待たずに徒歩で歩いてしまいました。 この先の急登を思えば高瀬ダムをジグザグ登っていくのはなかなか辛い作業です。 <ブナ立尾根> 登山口の標識から烏帽子小屋まで標識が10箇所カウントダウンで設置されています。 傾斜はかなりきついですが逆を言えば高度はどんどん上がっていきます。 <烏帽子岳> 山頂直下にクサリがあります。 <野口五郎岳〜水晶岳> ガレているので視界不良時は要注意です。水晶小屋手前はきつい登り <鷲羽〜三俣〜双六> 三俣・双六は巻道をすすみました、危険箇所はありません。 <大キレット> 南岳から北穂への方向ですすみました。幸いにも渋滞なしです。 長谷川ピークまでは高度感はあるものの特に難しいところ無し。 長谷川ピークの下り、飛騨泣きから危険度が上がってきます。 北穂の直下からの登りは垂直に近いガケをよじ登るという感じ。 いきなり難度が上がったかのよう。石を落とせばおそらく下の人に命中します、注意が必要です。 下りに使う方が怖いと思います。 下山後 上高地バスターミナル向かいの建物に貸しシャワーあり(男は2つのシャワーブース) 基本利用代100円と、シャワー3分100円です。 小梨平のお風呂は14時以降から利用可能 |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
感想
今回のテーマは裏銀座を歩くこと、大キレットを通過することでした。
単独での2泊以上のテント泊縦走は初めてでしたが、天気に恵まれ、
ともに念願かなった良い山行になりました。
1日目
あるぺん号が七倉ダムに到着したのが4:30ごろ。高瀬ダムへのゲートが開くのが6:30と間があるので最初から歩くつもりではいました。が、周りの人はみんなタクシーを待つみたいです、心揺れました(笑)。
気もはやっていたのもあり、高瀬ダムへ向け徒歩で出発。ダムの堤体の最上部に上がったのが6:40ちょっと前、下を振り返るともうタクシーが追ってきた、えー!速いよ(笑)
真っ暗でひんやりしたトンネルを一人で歩くのが楽しかったからいいんですが、あとのことを考えると大人しくゲート開くのを待ってた方がよかったかもしれません。
ブナ立尾根は始まりのところに水場の案内が地図にありますが、あんまりアテにしない方がいい感じでした。アルプス三大急登らしく、はじめから階段で高度を上げていきます。
初日で荷物も多く、気温も高かったのでバテバテになりました。
10からカウントダウンする標識を途中から1つづつ休んでやっとのこと烏帽子小屋に到着。小屋の前がお花畑になっていてちんまりとかわいらしい小屋です。
テント場は小屋から数分、野口五郎側に行ったところ。途中にあるヘリポートでdocomoの携帯が通信できました。
烏帽子岳はクサリがありますが、空身ならスイスイ!見た目もカッコよい山でした。
2日目
今回のメインのひとつ、裏銀座を歩きます。もう最高!の一言。
三ツ岳のピーク手前辺りから四方八方に山の連なりが見えます。振り返るとえんえんと続く後立山。視線を少し動かすと立山連峰。右手には水晶岳から続く読売新道。行く手は白い山肌の野口五郎岳。日差しがきつかったのですが縦走の醍醐味を思いのままに味わえた半日間でした。すっかり野口五郎岳のファンになりました。
水晶小屋への登りはバテましたが笑
水晶小屋に荷物をデポして水晶岳へピストン。歩いてきた稜線がよく見えます。
ここからワリモ→鷲羽→三俣山荘の予定でしたが、あれよあれよという間に空が暗くなり雨が落ちてきました。
烏帽子から行程一緒のMさんが雷探知機を持ってらして、ワリモから引き返してきたので本日の鷲羽はあきらめ、黒部源流へ進み鷲羽岳を巻いていきます。
黒部源流への下りは辛かったです。荷物が重いとき登りはどうにか気合でカバーするのですが雨の中歩きづらい下り急坂は気が滅入ります。
でも、予定外の黒部源流に行けてやっぱりラッキー!
三俣山荘のテントサイトは水場が近く(無料)快適でした。トイレは2分歩いた山荘の中まで行かなければならないのですがとても綺麗。
ちなみに、烏帽子小屋も野口五郎小屋もここもビールは350ミリ缶で600円。
人の多い山荘にくらべ100円ほどお高いですね笑
3日目
朝イチで空身で鷲羽岳に登り日の出を待ちます。素晴らしい朝となりました。
同じ表現の使いまわしですが、
「白馬から御嶽まで見える角度はすべて見えた&富士と浅間」。
朝焼けの薬師岳、おおきな黒部五郎のカールなどなど1時間近く見惚れていました。
(一方で今日の目的地の槍ヶ岳は高いし遠いなあと...)
Mさんとはここでお別れ、話し相手がいると断然心強いものです、ありがとうございました。
西鎌尾根、特に言うことは...
北鎌尾根を従えた穂先のシルエットが見えるので展望はばっちりですね。
水場ありません、気合です。炎天下の中干上がってしまうかと思いました。辛かった。
歩いた稜線の向かいは弓折岳の連なりがあり、鏡平山荘が見えました。先月行ったばかり、位置関係がわかってきました。
途中に見える硫黄尾根は不思議な山域です。あそこだけが真っ赤な山肌で特異な光景でした。
もともと南岳山荘まで進むつもりでしたが予定外の鷲羽ピストンをしたために槍山荘到着が14:45頃、迷った挙句今日はココまで。
槍ヶ岳の穂先は小屋の夕飯時刻を狙って行きました。お蔭様で待つことも無く20分かそこらで登れてラッキー!
テントサイトが小屋から一番遠くてアンラッキー笑
(ココのテントサイトがおっかないので南岳まで進もうという計画だったのです涙 大きく寝返り打ったら落ちるんじゃないでしょうかw)
4日目
南岳への稜線は興奮しっぱなし、まさに空中散歩。
南岳小屋からさきはもうひとつのメインイベントである大キレット。
獅子鼻から大キレットを見渡します。おお!どっかりえぐれてる笑
ここから見た感じだと北穂がものすごく大きいのと登りがきつそうなのが判るくらいで、危険なのかどうかさえよく見えません。
最低コルまでのくだりは少々拍子抜け。難しいところはありませんでした。
ところが、「Hピーク」とペイントされている岩を越えたあたりから難度が一変。
高度感があり体を左右に大きく投げ出すような所もありテント装備で渡ろうとしたことを後悔しました笑
後から追加したであろう鉄製の足場が助けてくれました。
これが無かった時代は怖かっただろうとと思います。
ただ、必死なので辛かったとか怖かったとかはそれほどでもありませんでした。
後から写真で振り返るほうが怖いくらい笑
個人的に最も恐ろしいのは飛騨泣きの手前? 崩れやすい岩場の直登箇所。
落石させると、まあ高確率で後続に命中するでしょう、一番やばいです。
飛騨泣き・・・南岳方向へはあまり使いたくない位のガケ
大キレットが危険なのは通過に時間がかかることだと思います。
前日の鷲羽でもそうでしたが10分かそこらで天気は一変するわけで、悪天候になればレベルも超難度に跳ね上がることでしょう。天気に恵まれたのは本当に幸いだったと思います。
渡りきった安堵感と疲労で涸沢岳へ進むのは取りやめました。
4日目で疲労も蓄積していましたし、この日の予定はそもそも南岳出発の予定でしたので。(という理屈ですが、とっととビールで祝杯をあげたかった笑)
槍ヶ岳から北穂までコリアンの団体41人(だそう)歩いていました。
大キレットで渋滞起こさないんだから体力の凄い人たちです
まあ、おおきな団体さんなんで...言わずもがな
極限状態では他国語を聞くと集中力そがれる(それは私の問題か)w
5日目
涸沢から下るだけ。
<<涸沢フェスティバル2012>>
この日(8/27)は涸沢フェスティバル2012というイベントがあってカール全体がお祭り騒ぎでした。
スペシャルトークショー:石塚真一(『岳』作者)×宮田八郎(穂高岳山荘小屋番)×山口孝(涸沢ヒュッテ社長)
『岳』そのものの話は余りありませんでした。
超人であらせられるところの山口さんと宮田さんの救助四方山話など。
落石事故や、救助の体験談など交えながらも、お二人そろって仰っていたのが「ヘルメット合ったほうがいいね」と。この言葉がもっとも印象的でした。
※写真はアップしないでねとのことなので写真なしです。
佐々木亨さんによる地図読み講座
恥ずかしながら私コンパス持っていません(汗
この講習で基本的な使い方を習いました、一番参加してよかったです。
早速コンパス買います(汗
その他、親子でカナダの大自然を旅する映画、キャンドルナイトと夜遅くまで楽しんできました。21時近くまで(それっていいのか?)
心残りがひとつだけ。ストームトルーパーの甲冑を見かけたのですが着ているところは見ることが出来ませんでした。ベイダー卿は現れたのでしょうか?
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真砂の分岐と東沢乗越の間の稜線ですれ違った方ですね。
時間的には、テント泊らしい単独行の方は、この間の稜線で、男性二人と女性一人の三人の方とすれ違っています。
そのうちの一人の方かな、と思いました。
いずれにしても、いいお天気で、お互い稜線歩きを満喫しましたよね。
おつかれさまでした
この日の裏銀座、本当に素晴らしい天気でしたね。
読売新道の稜線が青々と輝くような緑だったのを思い出します。
お互い、いい日に山歩きとてもよかったですね
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