記録ID: 8752911
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中央アルプス
中ア/宝剣岳、濃ヶ池、木曽駒ヶ岳
2025年09月26日(金) 〜
2025年09月27日(土)

がくさん
その他1人
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 13:20
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 733m
- 下り
- 731m
コースタイム
1日目
- 山行
- 3:17
- 休憩
- 3:04
- 合計
- 6:21
距離 4.1km
登り 363m
下り 141m
| 天候 | 晴れ時々曇り、一時ガス |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
しらび平まではマイカー規制があり、菅の台バスセンター併設の駐車場などにマイカーを停めて、路線バスで入る。菅の台バスセンターから約30分の所要である。菅の台の駐車場がいっぱいになると、付近の別の駐車場を案内される。路線バスは、いくつかの駐車場に停車する。 バスセンターの駐車場にはトイレがある。多くの登山者が始発バスに並ぶ。土日だと4時くらいから並んでいるようである。 中央アルプス 駒ヶ岳ロープウェイ https://www.chuo-alps.com/ 菅の台バスセンターまでマイカー以外で来る場合は、名古屋からだと中央高速バスが便利である。駒ヶ根インターは必ず経由するが、菅の台バスセンターは一部の便しか経由しない。前泊する場合は、菅の台付近のホテルか、駒ヶ根駅付近のホテルに泊まるとよい。しらび平までのバスは、始発がJR駒ケ根駅である。日により始発の時刻が異なるので、駒ケ岳ロープウェイのサイトでよく確認すること。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
千畳敷近辺のルートは、初心者も含めて入山があるため、よく整備されている。ただし、宝剣岳の周辺は上級者向けのルートで、クサリ場が連続する。それなりの高度感もあり、緊張の30分である。入門的なクサリ場コースで経験を積んでから挑戦するべきルートである。 濃ヶ池は、個人的に気に入っているコースである。登山者にはあまり知られていないようで、山荘で自分の話を聞いて濃ヶ池を回ることにした人もいた。 多くの人は宝剣山荘に泊まった翌日、先に木曽駒ヶ岳に登頂してから濃ヶ池を回って宝剣山荘に戻るようである。雲が上がらないうちに木曽駒ピークの展望を確保できるというメリットはある。私自身は先に濃ヶ池へ下って木曽駒へ登る反時計回りのコースしか行ったことがない。八合目からアルプス稜線を歩いて山頂に着ける楽しみがあるので、この回り方が好きである。また、時計回りだと、濃ヶ池から宝剣山荘までの登りが苦しいのではないかとも思う。 〔目次〕 1.千畳敷→極楽平→宝剣岳→宝剣山荘 2.宝剣山荘→乗越浄土→伊那前岳 3.宝剣山荘→濃ヶ池→馬の背八合目→木曽駒ヶ岳 4.木曽駒ヶ岳→宝剣山荘 5.宝剣山荘→乗越浄土→千畳敷 1.千畳敷→極楽平→宝剣岳→宝剣山荘 ロープウェイで千畳敷に着くと、1階分の階段を降りて、売店エリアに入る。売店から東側の建物外へ出ると、南アルプスの大展望である。そこから剣ヶ池への散策路に出られる。売店エリアから西側の建物外に出ると、千畳敷を一望できるデッキに出る。売店エリア南側と、千畳敷側の建物外南側にトイレがある。(無料) ドコモは5G電波が来ていた。通じにくいようであれば、東側の南アルプスを一望できるところ(=駒ヶ根市内を一望できるところ)に出ると通じると思う。 千畳敷側のデッキからすぐのところに駒ヶ岳神社の祠がある。祠に向かって右へ進むと散策路で、その先に乗越浄土に上がる登山道がある。祠に向かって左へ進むと、極楽平へのルートが始まる。最初は、ゆるゆると登っていく。基本的にハエマツ帯であり、展望がよい。少し登ると、ロープウェイの千畳敷の建物がよく見え、ロープウェイの発車、到着を見ることができる。10分ほど登るとルートは右へ曲がり、少し傾斜がきつくなる。ルートは緑ロープできちんと区切られており、高山植物などの保護が徹底されている。 次第にハエマツもなくなり、荒れ地を登っていくとルートは左へ曲がり、極楽平への最後の登りになる。まもなく、極楽平に設置された大きな看板が目に入り、極楽平に着く。かなり広いスペースであり、晴れていれば御嶽山が目の前に大きく見えるが、この日はガスの中で強風も吹いていた。すぐ南には島田娘と呼ばれる小ピークが見える。 極楽平から北へ、緩い傾斜のルートを歩いていく。ルートは稜線の木曽側につけられていて、しばらくは千畳敷が見えない。極楽平から10分少々で、標識とケルンが目に入る。ここが三沢岳への分岐であるとともに、宝剣岳のクサリ場ルートのスタート地点である。 ここでヘルメットとグローブ(軍手など)を着用して、いざ難所へとなる。まずは少し下ってから、目の前の岩場を登っていく。鉄杭やクサリが張られているが、この日はガスで岩も湿っており、少し滑るので緊張した。一つ目の岩を登りきると、木曽側へ下っていく。再び岩場を登っていくと、今度は垂直に近い岩壁を1本クサリで下っていく。3つ目の岩場を乗り越えると、千畳敷が見えてくるようになる。少し登ってから右へ(千畳敷側に)登る感じになると、大きな岩のトンネルをくぐる。その先に、大きな平たい岩がせり出しているところを通過する。これが「トロルの舌」と呼ばれるポイントで、先端まで行く人、先端に座って足をぶらぶらさせている人などの動画やインスタがよくアップされている。トロルの舌を過ぎるとルートは左旋回し、いよいよ宝剣岳への最後の登りになる。もうクサリはなく、普通の岩場を登っていく感じで、すぐに宝剣岳のピークに着く。 宝剣岳のピークは、いわゆるローソク岩であり、その上に立つ人はわずかにいるが、普通の人はその脇で記念撮影する。ローソク岩の前に小さな祠がある。宝剣岳のピークはそれほど広くなく、平らなところもないため、長時間の滞在はできない。次の人が登ってきたら譲って下山してあげるしかない。 宝剣岳から宝剣山荘へは、ローソク岩に向かって少し手前の左側から始まる。トロルの舌側へ2,3m戻り、木曽谷側へ降りると、すぐにクサリ場がある。宝剣岳のピークの木曽側をトラバースする長いクサリ場から始まる。トラバースを終えて、岩を乗り越すと、すぐに下りのクサリ場になる。その先もクサリ場が連続する。クサリが2本平行して付いているのは、宝剣山荘から往復する人が多いため、登り/下りを分ける意味もあるのであろう。 山頂から10〜15分ほどクサリ場を下っていくと、普通のアルプスルートになる。宝剣山荘も間近に見えるようになってくる。宝剣山荘の手前で木曽側を見ると人の顔のような岩が見える。このあたりは、9月のご来光ポイントでもある。下りきると、宝剣山荘の裏側の南端に出るので、右へ曲がり10歩進んで左へ曲がると宝剣山荘の玄関である。宝剣山荘の裏側をそのまま北へ進むと、右に天狗荘があり、その先に中岳、木曽駒ヶ岳へのルートが続く。今回、我々は宝剣山荘ではなく天狗荘の小部屋に泊まらせてもらった。 宝剣山荘では、ドコモの電波は来なかった。乗越浄土まで2分歩いて、千畳敷の建物が見える地点までくれば電波は来る。また、少し宝剣岳へ登り返したご来光ポイントでも電波は来ると思われる。 2.宝剣山荘→乗越浄土→伊那前岳 宝剣山荘に着いたのが11時前で、山荘の軽食サービスを利用して昼食をとったが、それでも時間はたっぷりあったので、伊那前岳を往復することにした。宝剣山荘から東へ2分進むと、乗越浄土という広いところに出る。千畳敷から上がってくるルートのゴールでもある。ロープウェイで下山する人が間違えないように、あちこちに「→ロープウェイ」の看板がぶら下がっていた。乗越浄土からさらに東へ進むと、最初は少し登りになる。ルートは緑ロープが張られよく整備されている。ゆるゆると登っていくと、その後はほぼ水平なルートになる。行く先に勒銘石があり、その奥にピークのようなものが見えてくる。勒銘石を越えると、すぐに伊那前岳への分岐がある。分岐で左へ進むと伊那前岳、そのまま直進すると伊那前岳をトラバースして、北御所の方へ下るルートになる。 伊那前岳のピークはそこそこ広く、展望もよい。千畳敷の建物もよく見下ろせる。また、木曽駒ヶ岳のピークや、濃ヶ池も見える。この日は雲が多かったが、一瞬だけ槍ヶ岳が見えた。(濃ヶ池の真後ろのあたり) ドコモ電波は確認しなかったが、駒ヶ根市街も見えていたので、おそらく圏内。 3.宝剣山荘→濃ヶ池→馬の背八合目→木曽駒ヶ岳 宝剣山荘のすぐ前、伊那前岳に向かって左側へ降りていく道がある。宝剣山荘側からだと指導標の文字が見えないが、乗越浄土側からだと濃ヶ池の案内が出ている。すぐに下りに入り、何度か折り返しながら下っていく。行く先には駒飼の池が見えている。池というイメージではなく、小川が少し幅広くなったあたりの台地である。10分くらい下ると、沢の水の音が聞こえてきて、沢を渡渉したり、沢の脇を下ったりする。ずっと展望の効くルートで、駒飼の池まではハエマツ帯を下る感じである。緑ロープでルートも囲われており、迷うことはない。 下りきって水平に進むと、駒飼の池の標識が出ている。特にベンチなどはない。駒飼の池から宝剣山荘も見える。 駒飼の池を過ぎると、まずは川を渡渉するが、水量はほとんどないので、渡渉というイメージではない。その後、本格的な下りに入る。低木帯の中をどんどんと標高を下げていく。途中、木の橋と、これに続く木の階段がある。階段は破損が激しく、どこまで信用してよいのか分からないが、体重+荷物で約90kgの自分でも、さらに破損することはなかった。必要により、階段のステップを踏まず、左右の岩などを足場にして下ればいいだろう。階段を終えて数歩進むと次の階段があり、こちらも破損が進んでいた。2つの木の階段を終えると、伊勢滝への分岐標識のところに出る。特に休憩できるような広場ではない。 伊勢滝分岐から先はトラバースルートになる。細かい登り下りが続くし、途中で沢を何度か横切る。沢のところだけ樹林がなく、岩の上を歩く感じになる。水の流れがあるが、特に渡渉という感じでもない。なお、7月に来ると雪渓が残っており、雪渓トラバースになる。伊勢滝分岐から20分以上歩かされ、ルートが左へ曲がり、広い涸れ沢の岩の上を進んで登り詰めると、濃ヶ池の平原に出る。少し湿地帯を進むと、池のほとりに着き、「濃ヶ池」の看板があった。ただ、湿地の中にあってザックを下すと汚れそうである。その先を2分ほど進むと、池のほとりで少し乾いたところに出る。指導標もあり、大きな平たい岩があり、ここが休憩ポイントである。向かいの山が濃ヶ池に逆さに映り、写真映えする。脇には石仏も鎮座していた。濃ヶ池の水が流れ出る小川を渡渉したところにもちょっとした広場があり、ここからだと逆さ宝剣を見ることもできる。 小川を渡渉した広場の先に、八合目に向かうルートがあり、まずは軽い登りになる。その後はほとんどトラバースで標高の上げ下げはない。濃ヶ池から10分少々歩くと、前方が開けてきて、八合目分岐に着く。指導標が立っているが、そこから数mほど木曽駒ピーク側に上がったところに展望のよい広場があり、休憩に適している。ここで、北アルプスや御嶽山を拝める。 八合目を出て木曽駒ヶ岳を目指すルートは、アルプスビューの快適な尾根道である。以前に来たときよりもハエマツが増えている印象だった。八合目から最初の30〜40分は、ハエマツの間を掻き分けて進む感じだった。途中、濃ヶ池を見下ろせるところもある。ハエマツ帯を抜けると、岩が多い荒れ地のルートになる。より展望も得られるので、晴れていればアルプスビューを楽しみながら登っていける。標高2850mを過ぎたあたりから傾斜は緩くなり、山頂の祠も見えるので、ゴールに近づいていることが分かる。山頂の手前の分岐に着くと、左へ進めば頂上山荘へトラバースするルートである。直進して最後の登りに取り掛かる。山頂直前にも岩場の登りがあり、これをクリアすると、広い木曽駒ヶ岳の山頂エリアに着く。 木曽駒ヶ岳の山頂は、中央に祠があり、その西側に山頂標識がある。この日は山頂標識で記念撮影する人が長蛇の列で、頂上山荘側へ少し降りたところまで続いていた。50人は並んでいたかな。夏だと山頂の社も開けてあり、隣の売店でお守りなども販売していたと思うが、9月下旬なのでこの日は売店が閉まっていた。山頂の北側で休憩すれば、御嶽山・北アルプス・八ヶ岳などを見ながらゆっくりできる。山頂の南東側で休憩すれば、八ヶ岳・南アルプスを見ながらゆっくりできる。ドコモの電波もきちんと届いていた。 4.木曽駒ヶ岳→宝剣山荘 木曽駒ヶ岳から南へ下ると、頂上山荘に降りられる。基本的にほとんど荒れ地で展望が効くので、晴れていれば頂上山荘が見え、これを目指して降りていけばよい。緑ロープでルートが囲われているので、迷うこともない。この日は、山頂から1分下ったあたりで、ライチョウが1羽ずっと同じところにとどまっていてくれた。多くの登山者がカメラを向けても逃げることはなく、まるで動物園で見ているような感じだった。頂上山荘へ到着する直前、ルートの右側(西側)にはコマクサの群落があるのだが、9月なので完全に枯れていた。コマクサの保護のためにも、緑ロープをはみ出して足を踏み入れてはいけない。 頂上山荘のとなりには広大なテント場がある。向かう先には中岳への直登ルートが見えている。その右には、中岳をトラバースするルートがある。中岳はわざわざ登るほどのポイントではないので、トラバースルートを選んでもいいが、途中がそこそこの難所・岩場なので初心者は注意したい。頂上山荘を出てトラバースルートを進むと、最初は普通の道だが、途中で木曽側が崖になっている道になる。さらに先を進むと岩場になってくる。トラバースとはいえ、最後はちょっとだけ岩登りがあり、そのあと岩下りをして、普通の道に戻る。まもなく、中岳から下ってくるルートとの合流地点(ケルン)に着く。合流地点から宝剣山荘まではすぐである。 5.宝剣山荘→乗越浄土→千畳敷 宝剣山荘を出て、伊那前岳の方へ2分ほど進むと乗越浄土である。平らなところがかなり広いポイントで、千畳敷側の縁までいかないと下りルートは見えない。縁まで(つまり下り口まで)いくと、降りる急傾斜のルートが見え、行く先には千畳敷とロープウェイ山頂駅の建物が見下ろせる。 乗越浄土を後にして、まずは急傾斜の下りに入る。つづら折りで下っていくルートで、最初は本当に傾斜がきつい。人気コースなので、登りの登山者も多く、また初心者も多いため、すれ違いのマナーを知らない人も多くて、土日などはちょっと大変である。下り始めて20分ほどは休憩ポイントもなく、すれ違える場所を探して行き違いをするのが精いっぱいである。 20分ほど下ると、ルートの幅も広くなり、あるいは登り用と下り用の2つのハシゴが設置されていたりと、歩きやすくなる。休憩できそうな広い幅の箇所も出てくる。傾斜もだんだんと緩くなってくる。下りきって千畳敷に着くと、観光客用の周回ルートに併合する。併合地点で、反対側から見返すと、「この先は登山装備が必要」などの注意看板が立っている。併合地点で左へ進むと剣ヶ池を経由してロープウェイ山頂駅に行ける。右へ(山側へ)進むと、ほぼ水平に移動して、駒ヶ岳神社の祠のところに行ける。ほぼ水平だが、最後に駒ヶ岳神社までちょっと登りがある。駒ヶ岳神社で無事下山の報告・御礼をして、山頂駅の展望デッキに戻った。 我々は13時少し前に到着したが、この日はまだ整理券の配布はなく、展望デッキに50人くらいの並び列がはみ出している程度であった。9分間隔でフル運転していたが、並んでから20分ほどでロープウェイに乗車できた。また、しらび平で臨時バスも多数出ていて、間髪入れずにバスに乗ることもできた。日曜の午後だと、過去に下りロープウェイを2時間30分くらい待たされたことがあった。 |
| その他周辺情報 | 〔こまくさの湯〕 菅の台バスセンターのすぐ近くに、こまくさの湯という日帰り入浴施設がある。しらび平からだと、菅の台バスセンターのバス停の一つ手前、「菅の台」というバス停で降りる。大人700円。併設食堂があり、名物のソースカツ丼などがある。 高速バスを利用する場合は、菅の台バスセンターか駒ヶ根インターで乗車すると思うが、こまくさの湯から菅の台バスセンターまでは徒歩で3、4分ほどで行ける。駒ヶ根インターまでだと、徒歩20分くらいかかるので、タクシーを呼んだ方がよいかもしれない。 早太郎温泉 こまくさの湯 https://komakusanoyu.com/ |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
ヘルメット
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
常備薬
日焼け止め
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