南ア縦走敗退 鳳凰・甲斐駒・千丈
山梨県
長野県
rockwell
- GPS
- 80:00
- 距離
- 55.3km
- 登り
- 5,033m
- 下り
- 4,884m
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標高グラフを拡大| 天候 | 1日目：曇り時々雨 2日目：曇り時々雨 3日目：晴れのち雨 4日目：曇りのち雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
「甲府駅・竜王・芦安駐車場〜夜叉神峠登山口〜広河原線」 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
両俣から北岳への直登ルートは通行不可。地元の山岳会の人でも道がわからないと言って怪我して帰ってきたらしい。 |
| 予約できる山小屋 |
仙丈小屋
|
写真
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横川岳AWV1968.8。そんなに下りたっけ？と思ったけど、どこかのワンゲル部か何かが掲示した年の表示かな。調べてみたら青学のワンダーフォーゲル部っぽい。
調べてみたら青学のワンダーフォーゲル部っぽい。
装備
| 個人装備 |
テント
シュラフカバー
マット
ヘッデン
予備電池
FAキット
地図
コンパス
ライター
コッヘル
ストーブ
ボトル
食料(行動食・非常食含む)
ペーパー
カメラ
予備バッテリー
充電器
三脚
サンダル
サングラス
サブザック
ドライシャンプー
ボディシート
スイムタオル
|
|---|
感想
今年は海外遠征を予定していたが、仕事の都合で適わず、南アルプスの全山縦走を企画した。結果から言うと途中敗退。ノルー（台風5号）に泣かされた感がある。
登山口は夜叉神の森を選択、北から南への縦走を目論む。甲府から出ている始発の南アルプス登山バスに乗るべく、終電の1つか2つ前の電車で現地入り。駅前は栄えているので、軽く食事を取った後、北口でSB。近くに登山者じゃない人が来たので、心配でよく眠れなかった。
7/29（1日目）
3:30過ぎに用意をし、バス停へ。バスは並んでいる人が全員座れたらしい。ほとんど寝たまま夜叉神の森に着いた。夜叉神の森にはWCも水場もあるので、軽く身支度をして出発。この時点で軽い雨。南御室小屋での給水を当てにしているので、水は1.5ℓ。おそらく30kgは切っているが、寝不足が祟ってペースは上がらず。
南御室小屋で給水の後は1.5+3.8ℓとなり、重さの歴然とした違いを感じる。薬師小屋に近くなると、樹林帯を抜ける。ここで、それまでさほど気にならなかった雨が存在感を増す。そもそも、雨自体が強くなっていると思うが。途中の岩陰で昼休憩がてら雨宿りをする。あまり食欲が沸かない。
小ぶりになったところで再出発。展望は効かないが、鳳凰三山らしい花崗岩の稜線は延々と続く樹林帯に比べれば気持ちも軽い。途中、オコジョらしき小動物にも遭遇。ところが、観音岳を過ぎた辺りで、赤ペンキが薄かったので見落としてしまった。元々色弱の気があるのが響いた。戻ってルートを探すのに時間をロスしたが、ちょうど後から来た人がペンキを見つけてくれたので、そのまま一緒に進み、この日は鳳凰小屋までとした。鳳凰小屋のテン場はdocomoのアンテナ1本。テントを張ってからも雨は降ったり止んだりを繰り返す。なんか頭痛がする。
7/30（2日目）
4時前に目が覚めたが、なかなかの雨。早くも停滞の二文字が頭をよぎるが、そのうちに弱まったので、準備をして6時過ぎに出発。2日目は地蔵岳が最初の目的地。黙々と登っていると、何やら日が差し込んでくる。少しペースを上げて、ちょうど山頂で青空のオベリスクを拝むことができた。これはまさしく昨日の鳳凰小屋泊が正解だった。早川尾根小屋までのルートの長さを考えると後がきついけど。
次は白鳳峠〜広河原峠を越えて、早川尾根に向かう。途中、オコジョ(？)に2回と小さめのオコジョ（目が合った）に遭遇。あと、何か凄い音がするなと思ったらドローンを飛ばしてる人がいた。肝心のルートの方は、わりとマイナーな赤抜沢ノ頭から白鳳峠までは結構な急坂もあったが、さほど困難なく行けた。反対から登ってきた人は白鳳峠直前で会った女性1人のみ。
白鳳峠から広河原峠はヤマプラでは通行止めとして選択できなくなっているが、崩落個所にロープで通行止めとわかるようにして、迂回路を作ってくれてある。しかも、かなり丁寧にリボンをつけてくれていて、むしろ他の道より安心して通ることができた。ちなみに、白鳳峠から先は仙水小屋まで1人の登山者ともすれ違わず。
広河原峠を越えて、意外とあっさりと早川尾根小屋に到着。無人だが、中は想像していたよりきれい。テン場もフラットで良い感じだし、水も流量は少なめだが近くにあって良かった。水場のすぐ近くに放置されたシンクにボウフラがうじゃうじゃいたのが…。docomoは1か2で他のテン場と比べて電波状況は1番良かったかも。
早川尾根を出発すると、アサヨ峰〜栗沢山〜仙水峠と通って仙水小屋に向かう。この時間からでは甲斐駒は今日中には無理だろう。ところが、昼頃から雨も降りだし、そのアサヨ峰までが意外と遠い。やっと着いたら次は栗沢山。甲斐駒でも見えていたら気分も違うのだが、まったくテンションが上がらない。栗沢山では、道標の通りに進もうと岩を下ったら道がなく、道標から東側に少し巻いてから行かないとだめだった。
やっとのことで仙水峠に着き、久しぶりに電波を確認。あまり安定しないが通じるので連絡を取っておく。地図の感じだともっと近いと思っていた仙水小屋は峠から15分くらいの場所で、精神的に疲れた。仙水小屋はあまり商売っ気がない感じだが、ボーリングして水を汲み上げていたり、太陽光を反射させてお湯を沸かす装置があったりして面白い。テン場は少なめで、良い場所は1か所。もう1か所は雨じゃなければもっと良い場所。あとは今一つだが、テン泊者は少ない様子。この日テン泊は自分だけ。予想通り電波はなし。それから、桃も売ってる。食べなかったけど。
7/31（3日目）
3時30分に目覚ましをかけ、4時30分頃出発。長衛小屋から登ってきている登山者もいるので、他にも意外と早出の人が多い。この日は大半の荷をテントに置いてきたので極めて快調。一昨年の劔を思い出す。ルートの後半も好きな感じの岩場で展望にも恵まれ、今回の山行中で間違いなく一番良かった。甲斐駒の山頂に着いたのは7時前。山頂独り占め。下山する人にはすれ違わなかったので、1番だったかもしれないが、2時過ぎにテント脇を通っていく先行者がいたと思うので、別のルートに抜けたのかもしれない。帰りは摩利支天に寄ってみる。往復して写真撮ったりして25分程度。この分のロスは意外と大きいので、急いで帰ったが、結局テン場に着いたのが9時過ぎ。色々干しながら片付けたり食事を取ったりしたので、仙水小屋出発が11時近くになってしまった。せっかく晴れてたからしょうがない。せっかくだから。
長衛小屋へはあっという間。30分かからなかった気がする。広くて快適そうで、飲み物が普通の小屋より安い。車で来れるからだろうけど。長衛小屋から3分くらいの位置に分岐があり、バスも停まっている。こちらはバスを後目に仙丈へ。当然の如く入っていったルートが実は迂回路で、7/31〜8/10は正規ルートが工事で通れないとのこと。危ね。
仙丈の登りはひたすら同じくらいの斜度の登りが続き、モチベーションがだだ下がり。ローペースで登る。ただ、樹林帯を抜けて見えた甲斐駒の雄姿には感動した。アルプス総図(2015)にあった仙丈のテン場はなくなってしまったそうで、小屋では水を補給させてもらって先に進む。雨がパラついてきたので、ザックカバーをつけてウェアを用意したが、とりあえず何とか持ち直した。仙丈ヶ岳登頂も、展望なし。見えたのは小屋くらい。それより、こんな天気じゃ余計急がなくては。
大仙丈でも足に限界がきている感じだったが、粘って少し先で露営。植生にダメージを与えず、風を凌げ、落石の危険がなく、野生動物のテリトリー外で、なるべくフラットにというのはなかなかないが、ちょうど良い箇所を何とか見つけた。ただ、20時頃に雷が頻発していた時はさすがに良い気持ちはしなかった。小屋の近くならまだしも、こんな半端な位置じゃ直撃免れても助かる気がしない。
8/1（4日目）
3時30分。外はガスガス。出発予定を少し遅らせて5時に出る。仙塩尾根というのは、比較的なだらかな下り基調で歩きやすいと言えば歩きやすいが、ハイマツが大分足元に絡んできて、昨日の雨が厭らしい。伊那荒倉岳の辺りには地図上では水場があるように描いてあったが、見つからなかった。たくさん残っていたからそこまで探す気もなかったのだが。仙塩尾根では唯一6:40頃に反対から登ってきた方と会ったのみ。ザックがかなり大きかった。このルート、2500m辺りは上り下りを繰り返して、なかなか高度が下がらない。野呂川越からは一気に300m近く下りる激しい下りになった。
両俣小屋は静かな雰囲気。水場に石鹸なんかもあって、ごみ箱があって、WCが無料。テン場もフラットで良い感じ。小屋主の星さんもとても良い人で、色々と情報をくれたり、親切にルートの相談に乗ってくれた。ただ、致命的な点が一つ明らかに。両俣小屋から北岳の直登ルートが通れないとの話。地元の山岳会の人たちが見に行って、道がわからないと言って怪我して帰ってきたというのでは、確かに厳しい。あと3時間くらいで、雷が鳴り始めるという情報も併せて、三峰岳（みぶだけ）の方に向かわず、広河原まで林道を使って、そこから北岳を狙うことにした。
両俣からはしばし登山靴を止めてサンダルで林道を行く。足の裏がふやけて痛いので。砂利道をまずは2時間、北沢峠との分岐まで。この辺りで雨。ザックカバーをつけてウェアを着たが、10分くらいで止んだのでまた取る。さらに歩いて広河原まで向かうと、また雨。空を見た感じ、今度はすぐに止まない様子だったが、すっかり豪雨になった。最後は少し雨が弱まったところで広河原に到着。天気予報と台風情報を見ながらたい焼きアイスを食べたところで踏ん切りがついた。帰るか。
南アルプス、特に北岳に来たときは何故か天気がいまひとつ。全山縦走は夏の休み以外行けないだろうけど、展望のない縦走はつまらないので、この南アの悪天候の呪いから早く脱却したい。
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初めまして、あいにくの天候の中お疲れ様でした！
私達は土日で鳳凰三山テント泊してました！
だいぶん前ですが、１４年の９月に夜叉神峠から奈良田登山口までテント泊しました、両㑨小屋から左㑨沢は倒木が沢山あって分かりにくかったですが何とか通れました！
しかし、降雨時期には河原を歩く所が多いので無理かも？
それと人が入ることが少ないので熊と遭遇する危険もあります、北岳山荘で左㑨を登って来たと伝えたら、熊を観ませんでした？って言われました！(>_<)
参考までに
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-509836.html
nekojigenさん、初めまして。
やはり左俣沢はネックですね。倒木・流木が多くて通りにくそう。全山縦走の一番きついところをほとんど展望のない中でやって、楽しみだった稜線が歩けなかったので、今回は意気消沈です。
nekojigenさんの記録を次回行くときの参考にさせていただきます。ありがとうございます。
こんなに持てない！自分は南アルプスとはわりかし相性は良さげ、北とはイマイチ相性は悪い
その辺、真逆だよね。
今回、食料半分以上残ったまま持って帰ってきたし、夜も雲ばっかりだったから三脚なんて1回も使ってないし。無駄な荷物になってしまったが。
そういえば、同じくらいの時期だけど、北アより南アの方が夜はかなり暖かかった印象。
昨日（8/4）東北から帰ってきました
レコは想像よりは 青空があったように見えますが
お疲れ様でした
プランもいろいろあったので コメントしませんでしたが
HP？などにも出ていたので
両俣小屋−北岳通行困難は 知っていらっしゃるかと思っていました
すいません
（もっとも困難度合はよくわかりませんでしたが、、
北、南、海外大縦走は 我々には夢の世界です
リフレッシュして ＜もしまた気が向いたら＞
いつか七転び七起きで頑張ってみてください
on-boroP
おかえりなさい。
2日目の朝と3日目だけは晴れらしい晴れだったんですが、
好天でカメラを出し、悪天でカメラをしまう ということで
青空の写真が比較的多いのにはそういう因果関係がある訳です。
実際、3日目の写真が約半数を占めてますね。
�’鯔影�-広河原峠�⇔硝鵑�ら北岳の直登ルート�２嘆耽垢礼�漕ぎが今回、懸案となっていた3点でした。どれも通っている記録があったので、直登ルートに挑戦しようかと思ったのですが、直近の情報と天候も加味して断念しました。
次に南ア全山縦走をやる場合は、南から登ろうかと考えています。アクセスは夜叉神の方がしやすいんですが、標高グラフを見てわかる通り、北部の方がアップダウンが激しいので、荷物の多いタイミングで越えるには負担が大きいんですよね。
まぁ、そうするとアップダウンの激しいルートを疲れの溜まっている後半に越えることになるとも言える訳ですが。いずれにせよ、最大の敵は天気になるんでしょうか。
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