新穂高〜南岳新道〜北穂〜奥穂〜西穂テント泊縦走



- GPS
- 54:45
- 距離
- 23.5km
- 登り
- 2,922m
- 下り
- 1,757m
コースタイム
新穂高温泉口P7:10−新穂高登山口7:45−穂高平小屋8:40−白出沢出合9:30−滝谷避難小屋10:50−
槍平小屋11:50/12:20−救急箱地点14:30−南岳小屋16:30
8月17日(金)
南岳小屋6:30−長谷川ピーク8:00−北穂高岳9:35−涸沢岳12:00−穂高岳山荘12:10
8月18日(土)
穂高岳山荘テント場5:10−奥穂高岳5:45−ジャンダルム6:55−天狗のコル8:10−天狗岳(天狗の頭)8:35−
間ノ岳9:20−西穂高岳10:30−西穂独標11:30−西穂山荘12:35/13:00−ロープウェイ西穂高口13:55−
新穂高登山口14:45−新穂高温泉口15:15
天候 | 8月16日(木)曇り時々少雨後夕方晴れ 8月17日(金)晴れ正午過ぎより雨、時々晴れ間あるも夜まで雷雨続く 8月18日(土)晴れ正午半より雷雨、3時ごろより晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
蒲田トンネル出てすぐ右の新穂高温泉口駐車場。 深山荘駐車場は150台無料と謳っていますが 実際登山者が停めさせてもらえるのは30〜40台程度?すぐ埋まります。 車道歩きになりましたが今回は蒲田トンネルそば新穂高温泉口駐車場に入れました。 第1第2ロープウェイ間にある鍋平駐車場は1日500円。 ロープウェイ利用のピストンであれば問題ないが、 新穂高温泉登山口を利用の山行の場合、40〜45分ほどの九十九折の道を使用しないといけなくなる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<新穂高〜白出沢出合> 緩い林道歩き、危険箇所なし <白出沢〜槍平> 沢の河原にかけられた金属製の橋を渡ると登山道に切り替わる。緩い登り。 滝谷避難小屋でもう一度沢を渡る。木製の橋がかけてある。 <槍平〜南岳小屋> 槍平小屋裏手に水場あり。蛇口いっぱいの水道的な感じ。 雪渓残る南沢を渡る。盛夏であれば道はわかりやすいが雪の踏み抜きに注意。 その後、木製、金属製のはしごの多くかかる長い長い急登。 それを終えると行程の半分程度のところに夏場は救急箱がある。 低木の中、木道を抜けるとガレ場歩き。登りきれば南岳小屋。 長い急登のルートだが、整備は行き届いている。ペース配分注意。おおよそストックは使える。 <南岳小屋〜北穂高岳> いわゆる大キレット。岩場が連続するが道は安定していて浮石や落石は少なそう。 北穂高岳への登りがちょっと急。ストックはしまうこと。荒天時は危険度増。 <北穂高岳〜穂高岳山荘> 大キレットと同等、もしくはそれ以上の岩場の登り返し多いルート。 涸沢岳への登りが結構危険な感じ。ストックはしまうこと。荒天時は危険度増。 <穂高岳山荘〜奥穂高岳> 最初のはしごだけ上りきれば、危険はない。急でもない。 はしごだけぬれてたり、渋滞時は注意。 <奥穂高岳〜ジャンダルム〜西穂独標> 最初に馬の背がある。奥穂から取り付く場合、ここで無理なら引き返すが吉。 ジャンダルム自体は岩の下部にザックをデポして西穂側から左に巻く道を利用。 奥穂側からは垂直登攀ルートもあり、古いロープがついている。 その他、垂直の鎖場などが多くある。ホールドスタンスはたくさんあるが安定悪い岩もあるので注意。 天狗のコルへ下るルンゼ内の鎖場はルンゼ内に入りこみ過ぎないように。 外側のほうがスタンスやホールドが多く安定している。 間ノ岳付近はかなりガレているので落石注意。 逆層スラブは下り慎重に。濡れてなければ登山靴のフリクションが効きます。 ストックが使える場所はほぼありません。 馬の背付近から間ノ岳間にはビバーク最適地が結構点在してます。 荒天時や安全圏に日中逃げ切れないようなら無理せずビバークを。 テントも2人用くらいなら張れ、水はけも悪くなさげ。 水はないので飲料水がなければコッヘル等で雨を受けましょう。 <西穂独標〜ロープウェイ口> 観光的登山道になっています。ストック使えます。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
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写真
感想
単独テント穂高縦走予定が、連れが同行することになりました。
共同装備は、
私が2人用テントフライ+本体、自炊食料4食分、
コッヘル+食器、バーナー、
連れがテントポール+ペグ、細引き、燃料、
まな板包丁、ブス板…という具合。確実に私のが多い;
深夜12時出発予定が寝坊して3時出発に。新穂高には6時半到着。
無料新穂高駐車場には入れず。新穂高温泉口駐車場に入れました。
無料ですが多分10台ちょっとしか止まりません。
車道を歩いて新穂高温泉登山口へ。40分くらいかかりました。
登山受付所的な建物がちゃんとありました。
新穂高温泉登山口から林道歩き。
テント泊装備が食い込んで肩がイターと苦しみましたが、
積雪期のクセでウエストハーネスを締めてなかったせいでした;
雪崩のとき、ザック捨てて逃げる為に締めないんです、積雪期。
穂高平山荘に向かうショートカット道があるようですが、
なんか不安なのであえて林道を歩きました。
草が濡れてて身体も濡れるしね。くねくね道。
穂高平山荘ではカキ氷も販売中。車はいれるしね。
白出沢を越えると登山道。石のしっかり敷かれた緩いのぼりです。
コンクリ製の滝谷避難小屋を通過。
滝谷を渡ってしばらく歩くと槍平小屋。
槍平小屋はのどかな感じ。
喫茶?軽食販売は10:00〜13:30と短いです。
ラーメンやカツ丼がメニューに並んでました。
山で飲む炭酸大好き!ということでCCレモンを購入。
最後の水場になるので2人分シェアで1.5L汲みました。
出発時刻も遅れたのに連れと槍平小屋の息子さんと連れが
山行を一緒にしてることなどあって時間を食ってしまいました。
ここから急登の南岳新道。雪渓残る南沢を渡って尾根にとりつきます。
行程の半分がとにかく木製、金属製のはしごが多い急登。
ガスが出ていて直射日光があたることは少なかったので多少楽でした。
ちょうど半分の行程に救急箱が設置されてます。
それが終わるとガレ場歩き。ガレ場が終われば南岳小屋です。
登りでの利用者は自分達以外4人しかみかけず…
先行してた3人パーティーは早い段階でバッテバテで苦しそう。
小屋泊まり装備っぽかったので大丈夫だったかな。
下りは10人ほど行き会いました。
100%の確率で「こんな急登よく登るね」とのお言葉。ドMですから。
連れとの荷物重量は私のが3キロ以上重かったのでしんどかったです。
南岳小屋に到着。この頃にはガスもかなり切れました。
テント泊装備を持ってもなんとかコースタイム通りでしたが、
多分、小屋泊まり装備でも
コースタイム通りに歩くのは厳しいルートです。
南岳小屋テント場は20〜30張り行けるかな?
水はけわるそうな箇所もありましたが、空いているので場所選べます。
南岳小屋の喫茶?軽食は10:30〜14:00。
アイスモナカが販売していてびっくり。
あと手作りドーナツとかちょっと目先の変わったものが。
軽食メニューにハッシュドビーフがあってオシャレだなと思いました。
水は1L200円。雨水ですけどね。トイレはバイオで綺麗でした。
テント設営は連れのが上段者なので、
木の枝を利用した設営を教えてもらう。
張り綱を木の枝に通した状態で左右を石で押さえ込む方法です。
あと張った綱のたるみなどを
綱を地面に石で押さえ込むことで軽減できることを知りました。
私の仕切りで夕食準備。連れは食事関連まったくやりません;
夕飯は五目寿司と味噌汁です。
翌日の朝食と行動食にいなりずしも作りました。
風のない星空みえる夜でした。風ないわりに冷えましたね。
南岳小屋テント場は早朝日が当たらないので
風がないとフライの夜露が乾かないのです;
重くなるので乾いて欲しかったけど無理でした。
撤収時に手ぬぐいでふき取って、その水絞ることに。
作っておいたいなり寿司で朝食。
食後にコーヒー飲んで出発です。いい天気!
傘ヶ岳や黒部五郎岳、双六岳、鏡平の小屋などよく見えました。
大キレットは渋滞もなく快適。
多分、槍で泊まってからの人達がまだだからでしょう。
たくさんの人が歩いていることでか、
浮石などはわりと少なく安心して歩けました。
飛騨泣きは去年北穂東稜からちょっと歩いてたので
イメージ残ってて大変とは思わなかったかな。
昨日歩いた槍平や南岳新道の稜線がよく見えて
すごいとこ登ったなーって感じでした。
あと、展望台と書かれている位置から滝谷がよく見えます。
この日は取り付いてるパーティー1組。
連れがルートを説明してくれて面白かったです。連れは岩専門。
北穂高小屋に到着。
お天気もよくて暑い。ということでオレンジーナを購入。
本当は冷たいミルクティーが欲しかったけどなかったので。
けど、牛乳とかヤサイジュースと
か他の小屋よりドリンクの種類豊富だなーと思いました。
軽食でピザを販売することもあるそうです。山でピザ!いいよね!
北穂山頂を通過して、穂高岳山荘へ向かいます。
ここが案外危険かも。大キレットと同等以上の岩場の登山道です。
大キレットが有名だから大して注目してなかったんですけどね。
登り返しも結構きつくて、気分がだらける…
穂高岳山荘でうどんを食べるとぶつぶつつぶやきながら歩きます。
そんな感じでテンションさがってたんですが、
ここで行き会ったパーティーの方に
「お綺麗ですね〜」と話しかけられ、超ハイテンションに(笑)
で、涸沢岳を通過して正午すぎ穂高岳山荘に到着。
もうここではうどんのことしか頭にありません(笑)
うどんうどんうどん。2人分注文。
念願のうどんを木製のテラスで頂きます。
休みながら明日の天気を考慮し、
行動時間を短くするべく足を伸ばすかどうか検討するはずが…
食器を返しに行ったほんの2、3分の隙に突然の豪雨。
連れが私のザックも小屋内に回避させてくれました。
さくっと今日は穂高岳山荘テント場で泊まることに決定。
テント場代は1人600円。水は雨水が1L150円で販売中。
またしても2人シェアで1Lを購入しました。
少雨になった隙をついてテント設営。
狭いコルにある穂高岳山荘…テントは30張くらい張れるのかな?
水はけは全般いいというか岩場に抜けてくみたい。
他のテントとの距離がすごく近い場所や
歩きにくい場所も多いので、いいスペースは取り合いかも。
大きなテントが張れる場所は少ないです。2〜3人用がベターかな。
それ以上の大きさは張れる場所がめちゃ限られる。
テントで腰をすえたとこでまた雨が降り…急に晴れだしました。
えーと思ったのですが、今日はここでゆっくりすると決めたので。
小屋内でコーヒー飲んで山岳雑誌を読ませてもらってぼんやり。
ぼんやりしてたらまたしても突然の豪雨。
移動しなくてよかった…と思いつつ、テントに戻れなくて困る。
少雨になった隙にテントに戻りました。
夕食はバターチキンとキーマの2種のカレーにマッシュポテト。
カレーは無印良品のレトルトですが超うまいのです。
雨は一時やんだあとまた酷くなりました。
けど、雨音で他のテントの話し声が気にならなくなるし、
自分達も自由に会話できるしで悪くないです。
水はけよかったので雨の降りのわりに浸水はしませんでした。
ちょっと気分を落ち着けてまた寝ました。
気がつくと3時すぎ。雨音はなくしんとしてます。
この静けさは天候回復してるのでは?と外へ出ると星空が。
雨で足場は濡れてるだろうけど、
朝早くから行動できそうということで、朝食の支度をはじめます。
テントは内部も結露で湿りがち。
バーナーに火をつけたままにして乾かします。
外側はまた手ぬぐいでふきふきして絞っての繰り返し。
穂高岳山荘を5時10分に出発です。
明るくなっていてヘッドランプはいりません。
すぐのはしごは濡れていて冷たい…。奥穂高岳はすぐ。
穂高岳山荘泊の人が荷物を小屋にデポして登るのが多いみたい。
奥穂高岳から西穂へ向かいます。
ちなみに自分ノーヘル、ノーハーネス、ノーザイルです。
まずは馬の背。濡れてることで一番いやだなと思った場所です。
岩場の稜線を延々と登り降り。テント泊装備なので大変です。
けど、ホールドやスタンスは多いし、
○×が多く間違うこともありませんでした。
ジャンダルムは…通過地点という感じ。それまでがキツイ。
ま、西穂側から取り付けば巻けるからというのがあるんですけど。
間ノ岳のザレはすごく嫌でした。落石きそうだし、落としそう。
危ないのは前後にほか登山者がいる場合だなと思いました。
うわさの逆層スラブは登りのが簡単かな。下りは滑りそうな感覚。
天気がもつうちに西穂山頂までは逃げたい!頑張って歩きます。
時々姿を見せる雷鳥親子がすごい癒しでした。
とにかく安全圏まで逃げ切るのに長いので体力が要りますね。
1日12時間くらいの行動を余裕残して歩けないと
テント泊縦走は無理かと思いました。
行き違った登山者は15〜20人くらいかな。少ないですね。
なんとか西穂山頂にお昼前に到着。
このあたりからは登山者も増えました。
天気は下り坂。とにかく逃げ切りたい思いで歩きます。
丸山あたりからぽつぽつ雨が。そして雷鳴が聞こえます。
雷鳴はどんどん近くなり、新穂〜傘ヶ岳あたりに雷雲がある様子。
西穂山荘へ向かいます。雷鳴は傘〜槍方面に聞こえてきています。
どんどん北へ移動してるのかな。
西穂山荘直前で近くに落ちたような音がしました。
山荘に飛び込んですぐすごい雷雨になりました。
小屋スタッフが奥に案内してくれて座ってしばらく様子を伺います。
雷が収まって少雨になったら出るつもりで
レインウェアの上着とザックカバーを着けました。
30分ほど待ったら少雨になったので下山開始。
登山道は川になってましたが、
上手に歩いて靴も全然濡れませんでした。
レインウェアをつけなかった下半身も
ショートパンツの撥水がよくてまったく濡れず。
樹林帯に入り、雷鳴もすこしばかり遠のいて行きます。
けど、一番安全なのは家屋内なのでロープウェイに急ぎました。
14時前に到着〜。やっと息をつけました。やれやれ。
ロープウェイに乗る頃には晴れてきてほっとしましたね。
新穂高温泉口まで車道歩きがありましたが余力残ってました。
オチ。忘れ物。
西穂山荘にレインウェアの下を忘れました;
電話したら残っていてスタッフの下山時に着払いで送ってくれました。
予備日は1日用意してましたが、
予定通りの3日間で収まってよかったです^^
どこに行っても楽しい私、この山行も楽しかったです。
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