上高地−槍−穂高連峰縦走
長野県
岐阜県
okusan
体力度について
- GPS
- 55:00
- 距離
- 31.9km
- 登り
- 2,764m
- 下り
- 2,764m
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2日目 4:00槍ヶ岳山荘テン場−槍ヶ岳山頂4:30−7:50大喰岳−8:15中岳−9:15南岳−9:40キレット口−10:50Hピーク−11:10A沢のコル−12:00北ホあと200分−12:30北穂山荘−13:00北穂高岳−15:15涸沢岳−16:15穂高岳山荘テン場
3日目 6:00穂高岳山荘テン場−6:40奥穂高岳−9:00前穂高岳−11:30岳沢小屋−14:30 上高地
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
|
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
槍からのご来光です。2番目でした。1番目の人は立派なカメラを持って、夜中の12時くらいからいたそうです。ご来光を待っている時間がすごく寒い。
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穂高岳山荘テン場に到着。色鮮やかなテント。この日は、テント場もいっぱいで、山荘の周りを取り囲むようにテントが張られていました。
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感想
先月初めて兄に連れて行ってもらい、奥穂高岳へ。
その後、地図を見て、本を読み、有給休暇をもらい槍ヶ岳に行くことにしました。
ただ行ってくるだけでなく、難所といわれる大キレットを超えて、稜線をず〜と通って、上高地に行くことにしました。あの、岩綾帯を歩く快感が忘れられない。みんなからやめたら。あぶないよ。と言われたが、ガンコなので、行っちゃいました。
移動は新宿発のさわやか信州号で夜中に出発して、朝到着する便。
翌朝上高地到着。朝早いのに、登山者がいっぱいいで、自分も仲間の一人だ、と誇らしく思いながら、出発。まずは、槍ヶ岳と涸沢の分岐点である横尾に向かいます。
横尾でいよいよ槍ヶ岳へ向います。まず目標は槍沢ロッジ。途中の沢に水の美しさに目を奪われながらも、もくもくと歩きます。槍沢ロッジからは本格的な登りになります。これが結構つらい。しかも、なかなか槍ヶ岳が見えない。・・と急に槍の穂先が見えてきました。おお〜あれが槍か〜！なんともオドロオドロしい。山の途中で霧見たいのが囲っていて、迫力満点。後は、体力勝負。とくに槍ヶ岳山荘まで危険な箇所は無い。体力には自信がある。このためにマラソンでトレーニングしているのだ。
結構つらかったけど、槍ヶ岳山荘のテン場にテントを設営しのんびりします。つかれで、仮眠してしまいました。6時頃目を覚まして、周りを見ると既に暗く、なんとも異様な雰囲気。稜線のテント場に泊まるのは初めてなので、なにか空気が違います。槍ヶ岳を見ると、これまたなんとも表現できない雰囲気をかもし出している。
しかし、寒い！先月涸沢に泊まったときと同じ、夏用シュラフとシュラフカバーではさすがに寒い。コンロを定期的につけたりして、何とか寒さを防ぎながら寝ました。事前に寒さなどもチェックしておくべきだった。
寒さもあってか、朝4時には目が覚めました。隣のテントで声聞こえたからですが、皆さん朝が早い。私も、そそくさと支度をして早速槍ヶ岳に登りご来光を見よう。頭にランプを付けて槍ヶ岳山頂を目指して、登ります。まだ、誰も登っていないようだ。ペンキを目印にして、登ります。意外とあっさり登れたのにはビックリ。エッ！もう山頂？てな感じで山頂に着きました。夜中からここにいて撮影していた人に挨拶をして、ご来光を待ちます。ご来光は 美しい。手がかじかむほど寒かったですが、とても感動しました。多くの人が登ってき始めたので、降りましょう。
テン場に戻ると、誰もいない。すっかり撤収された後。残っているのは自分だけ。
なんとなくあわてて、撤収。今日は大キレットを越えていくのだ。今日は北穂のテン場か、行ければ奥穂のテン場か。地図を確認して、まずは南岳小屋が目標。
大喰岳、中岳と順調に越え、いよいよ南岳小屋。ここからキレットが始まる。
あとは無我夢中。目の前の岩を慎重に越えていくと、難所のHピーク。ここは怖かった。前の人は、足場が分からず右往左往。自分は、横をすスルリと抜かせてもらいました。しかし、振り返ってみると、結構ナイフエッジ。見ると、みんなヘルメットをかぶっていて渋滞しています。そうか、この稜線はヘルメットがいるのか。確かに、岩が落ちてくるかもしれないな。などと思いながら、北ホあと200分のペイントの所に来ました。もうすぐ北穂！最後の登りを見上げて、ここ登るの〜！と気落ちしますが、気を取り直して、がんばって上ります。先月北穂に昇ったとき、この坂を越えてきた人を見て、まぶしく思ったものです。その人と自分を重ねながら、取り付きます。すると、上からラ〜ク、ロ〜ック？と言う声が。えっと見上げると、女の人の横を岩が転がっていくではありませんか。これが落石か。ヘルメットは確かに付けていた方がいい。と心底思いました。
北穂高小屋のデッキの横を誇らしく通り、ビールを注文し、自分にご褒美をあげます。よく来れたな〜。山は今年の2月から登り始め、1年目でキレット越え。やれば出来るものだ。自分には技術が何も無いので、前の人や周りの人を注意深く見ながらそれを真似して来ました。そして、少しずつ自身も付いてきました。
よっしゃ！このまま涸沢岳を越えて、穂高岳山荘テン場まで行くか！
ここからは、先月通ったルート。ただ、今回は空身ではなく15kgの荷物を背負っての岩綾歩き。でも、キレット越えで自身を付けた自分にはナンチャない。と変な自身を感じながら、進みます。でも、やはりきつい。登ったり、下りたり。あそこが涸沢岳の上りか、と思ったら違ったり。しかし、涸沢岳に着くと、眼下には穂高岳山荘が。よ〜つ、つ、着いたか！
穂高岳山荘でテントの申込みをすると、結構いっぱいだよ。一人用のテントなら、何処か入り込めるでしょう。と言われ、隙間を探して周りの人に、頭を下げながら、テントを張ります。翌朝見ると、すごいテントの数。穂高岳山荘の周りまでテントでいっぱい。トイレの入り口にまでテントが張ってある。
5時半頃テントを撤収し、奥穂高岳から吊尾根を通り、前穂、上高地へと抜けていく予定。奥穂も2回目なので、余裕で越えていきます。吊尾根は初めてなので、慎重に、前の人の後を突いていきます。でも、年配の女性の方もいっぱい下っていて、感心する。自分もそのような年になっても、来れるのだろうか。と。紀美子平でザックをおいて、手製おにきりをほおばり、コーヒーも飲み、今回最後の穂高連峰、前穂高岳に上ります。今回3日間とも天気がよく、ずっと槍ヶ岳が見守ってくれました。槍ヶ岳方面をしみじみ見て、あそこをず〜と通ってきたのか。よくがんばった。また、来ようと。ここは日本一美しい場所だ。などとほとんど山行の経験が無いのにもかかわらず、みんなが言っている言葉を考えてしまいました。
あとは、岳沢小屋、上高地へと下るだけ。今年6月ころ買ったスカルパの靴も快調、と思っていたら何やら、つま先やら足首あたりが痛い。つま先はとりあえず、固定テープで防御。でも、かえってぶつかるようになって痛い。足首あたりも固定テープを張ったが、既に遅かった。急にスピードダウンして、だましだましして下山。下りで無いとあまり痛くない。
上高地についてからは、お風呂に入れるホテルに向かいます。地図にのっているホテルを目指すと、時間ぎりぎり。お風呂でさっぱりするものの、今回も髭剃りを忘れ、髭ぼうぼうのまま。
上高地バスターミナルの食堂で、今回もカツ定食を注文。うまい！下界の食事やアイスを堪能し、さわやか信州号で新宿へ。隣に座っていた若い人と、神戸から来た女性と待ち合わせして一緒に同じコースをたどった事や、ジャンダルムへの上り方の話とか、クライミングジムでトレーニングしている事など、いろいろな話をしてもらい楽しくバスの時間をすごすことが出来ました。
今回の山行で、経験値を大きく上げることが出来ました。これから寒くなるので、北アルプスとはしばらくお別れです。でも、ほんとうに夢のような時間でした。なんで、これまで山とは無縁だったのか。親父や、兄が山に行っていたのに、何でそんなつらい思いまでして登るのか、と全く興味を持ちませんでした。ジョギングがきっかけで、もしかしたら自分も山登りのつらさを我慢できるかもしれない。ひょんなことから今年山登りをはじめました。もっと早く気づけば、死ぬ前に親父と一緒に山登りが出来たかもしれない。絶頂期の兄と一緒にいろんな山に行けたかもしれない。などと思ってしまいます。今年はこれで高い山は終わりです。雪山は装備もないし、ちょっと怖いので。でもいつかはきっと行くのかな。
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