南アルプス間ノ岳、農鳥岳

- GPS
- 56:00
- 距離
- 29.3km
- 登り
- 1,949m
- 下り
- 2,920m
コースタイム
| 天候 | 1日目晴れのち曇り時々雨 2日目雨のち晴れ 3日目曇りのち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
自転車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
悪い所はほとんどなかった。わかりずらい所もなし。大門沢沿いの吊り橋はスリリング。上部でガレ場に迷い込みそうなところあり。 |
写真
装備
| 備考 | バス乗車長すぎた。子供にはつらい。着替えが多すぎ。スマホ、ほとんど使わず(谷間では使えず)このくらいの行程では予備バッテリ必要なし。 |
|---|
感想
急に大型物件が入り、夏休みが消失。それでもなんとか休日出勤の振替休日と日曜日くっつけて無理やり2泊3日分確保。
が、出発2日前深夜に、「準備出来てないから無理。」というカミさんの書置きで心が折れた。また、休日出勤するか。
そんなこんながありつつも、
17日の早朝、駅に向かって必死に自転車をこいでいた(でかいザック背負って)。
スーパーあずさで甲府へ。この時点で、下の子に異変が。吐いてしまった。
このまま、あの激長のバスに耐えられるとは思えない。
再び心が折れそうになった。
しかし、結局、長〜いバス内で胃液を吐きつつ耐えていた。
これでもかとバスを2つ乗り換えて野呂川出合に降り立つ。
そこで、これまで晴れていたのに雨が、、、。
ゆっくり休んで?気を取り直して歩き出す。
雨があがって暑くなり、雨具を脱ぐと再び雨。
雨具を着ると雨があがる。
暑くて脱ぐと再び雨。
いい加減にせんかい!
平坦なのにぐったりしつつ、両俣小屋へ到着。
テントが2張り、その間にお邪魔さま。
夜には星がちょこっと出ていた。
2日目の朝。(18日)
起きようとしていた時、
ポツ、ポツ、
とテントをたたく音。
おいおい、やめてくれよ、雨かよ〜
それまで、全く気配のなかった雨が、冗談のように降り出した。
完全に意気消沈。
家族中、前進はないな。敗退だな的な雰囲気。
フリーズドライな朝食を済ませ、進退決めやらぬままダラダラ準備し、
「とりあえず、稜線まで出よう。そこで、まだ降ってたら帰ろう。」
という事にし、出発。
8時過ぎていたので、両俣小屋のおばちゃんには、「あんたら出発遅いから、気を付けて行きなさいよ。」と言われてしまった。
樹林帯を進み、傾斜がきつくなり登りにあえいでいると、やがて、これまた冗談のように雲が切れてきた。
もう、引き返そうという者はなく、一気に野呂川乗越にたどり着く。
仙塩尾根に出た。長い樹林帯を進む。
徐々に高度を上げ、いくつかピークを越し、灌木帯になり視界が開けた。
雲が多めだが、時折、遠くの稜線が見渡せたりしつつ、岩稜帯になり、いくつかだましピークに騙されつつ、三峰岳にたどり着く。あと1mで3000mになりきれなかったピーク。
間ノ岳を目指す。
今回、白峰三山ではなく、北岳抜きの二山としたのは、一昨年、北岳にはやはり家族で登っていたため。
間ノ岳が再測量で、奥穂とならんで3位となったため、昨年奥穂に、やはり家族登山に来ていたので、今年は同位の間ノ岳を押えておこうと決めていました。
7月に家族で富士山登頂したので、これで、家族全員1,2,3,3位を押えることが出来ます。
と、言っているうちに、雲ってあまり眺望がない間ノ岳到着!
記念撮影後、いそいそと農鳥小屋目指す。15時以前到着しないと小屋の主人に怒られそうだし。前を行く登山者をどんどん抜き、ぎりぎり到着。
ウケツケは小屋のお姉さんにしてもらい、主人との接触が少なかったこともあり、怒られる事はなかった。
早速、良いテン場を探すも、ほとんど傾斜地。
中でも少しましなような場所に強引に張る。
子供らは念願のバッジを購入。
間ノ岳とまだ登ってないけど農鳥岳2000円の出費。
仕方ないか、このために来たようなものだし。
往復30分という水場へ代表して向かう。水場までの沢沿いの下り坂を走って行こうかと思ったら、道沿いに高山植物があったので退屈しない。約12リットルほど汲んで登り返すが、それほど長く感じなかった。
日が暮れ始め、雲が晴れてきて、富士山や秩父八ヶ岳などが時折見えるようになり、農鳥も間の前にでーんとそびえていた。
なかなかのロケーションである。苦労してテントを担ぎ上げた甲斐がある。
3日目(19日)の朝、満天の星が瞬いていた。東の地平線がオレンジ色に染まりつつあり、富士山もぼんやりと照らされつつある。
御来光か、という時に、先ほどから強く吹き付けていた西風に乗ってついに雲が下りてきて、幻想的な雰囲気となった。
が、それも束の間、辺りは雲に包まれてしまった。
朝食後、テントをたたんで出発。予定より30分出遅れ。
稜線に出るといきなり西風に叩き付けられる。息ができなくなるほど。霧混じりで眼鏡が曇って視界が悪くなるので、外したり着けたり煩わしい状況が続いた。もちろん眺望はない。
暴風の中西農鳥到着。農鳥岳へ向かう。途中、嵐の中休みながら行動食。
それでも農鳥岳に着くころには天候も安定してきた。
農鳥を後にする頃にはすっかり回復し、大門沢下降点手前あたりでの正面に見える富士山は圧巻だった。
下降点から降りる頃には暑くなってきて、雨具を脱いで、身軽になる。ホシガラスが辺りを飛び回っていた。
樹林帯の下りで高度をぐんぐん下げ、沢の音が大きくなってくる。
それでもなかなか終わらない。南アルプスの広さ大きさを身に染みて感じる。
沢をいくつも渡り、道自体が沢になっていたり、水が豊富な南アルプスも体感する。
やがて、大門沢小屋を通過するころからは、疲労度が増し、滑って転んだりする者が出てきてほとんど惰性で前に前にと進む。
もっと、ゆっくり、じっくり楽しみたいなあという自然にあふれている。あの沢で遊んだり、あの森で寝転んだり。
また来たいなあとつくづく思う。
林道歩きでは、足の裏が痛くなった。
足早で、なんだかもったいない、もっといたい。後ろ髪をひかれつつ帰路へと向かった。
inuwasi














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