記録ID: 7135934
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
雲ノ平・水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳 北ア桃源郷縦走
2024年08月11日(日) 〜
2024年08月14日(水)

体力度
10
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 26:18
- 距離
- 47.3km
- 登り
- 3,343m
- 下り
- 3,633m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:17
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 6:39
距離 10.8km
登り 1,077m
下り 520m
2日目
- 山行
- 4:24
- 休憩
- 3:21
- 合計
- 7:45
距離 8.9km
登り 853m
下り 213m
3日目
- 山行
- 7:49
- 休憩
- 2:45
- 合計
- 10:34
距離 14.8km
登り 1,273m
下り 1,292m
15:35
4日目
- 山行
- 4:12
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:57
距離 12.9km
登り 140m
下り 1,609m
10:19
| 天候 | 一日目: 晴れ時々曇り 二日目: 午前:快晴 午後:晴れ時々曇り 台風接近であらゆる予報が霧または曇りだったが、ひっくり返した。 三日目: 雲ノ平テント場→鷲羽岳:曇り ただし水晶岳頂上は晴。山頂寸前までガスっていたので、自分は愛でられているのかと思った。 鷲羽岳→三俣蓮華岳→三俣峠:曇り 三俣峠→双六小屋:雨 双六小屋着後、曇り 夜:雨 四日目: 双六小屋→弓折乗越:雨 弓折乗越→新穂高温泉:曇り |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
竹橋毎日新聞社 22:30→折立 7:08(毎日あるぺん号) 最後の休憩場所で一時間の休憩。有峰林道ゲートオープン待ちとのことだったけれど、30分遅れで到着。 【復路】 新穂高ロープウェイ 13:47→平湯BT 14:38/14:58→新島々 15:55 (濃飛乗合) バスは松本BT行きだがお盆で松本市内渋滞による遅れの可能性。食事の時間を取りたかったので、確実な手段を取る。 新島々 16:04→松本 16:34(アルピコ交通 上高地線) 松本 19:45/所定18:40→新宿 23:14/所定21:17(あずさ54号) 松本平が大雨のため、65分遅れで出発。120分ルールは死守するJR東日本のおかげで117分遅れで新宿着。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
晴れた時の絶景が過ぎる。当然歩みが遅くなるので、CTで進めるわけがない。 (グラフの「歩くペース」は休憩時間を含めてなので気にしないが、仮に景色に目を奪われなかったとしても、山レコの水晶小屋~双六小屋のCTは厳しめでは?山と高原地図のCTの方が現実的に感じた) なお、テント泊装備で歩いていることをご留意いただきたい。 【折立→太郎平小屋】 行程を通じて良好。良く整備されている。日帰り薬師岳の声も多く聞いた。 【太郎平小屋→薬師沢小屋】 歩く人が一気に減る。すれ違ったのは10人くらい?太郎平小屋を過ぎてから三俣山荘に至るまでは予約が必要なこともあって(※)、通る人の数が絞られているのかも。 自然保護のため木道が敷かれているが、徒渉点以降は痛みが激しい箇所あり。所々で小さな沢を横切るため、汗まみれの顔や腕を洗うことが出来る。冷たい水が気持ち良い。 ※今年のピーク期間は雲ノ平テント場や黒部五郎小舎のテント場も予約要 【薬師沢小屋→アラスカ庭園】 黒部川を渡って今回ルートのポイントの一つである標高差400mの直登。残り100m差くらいからは両手も使っての登りとなる。登りはもちろんだが、下りもきつそう。所々岩に苔がむしているので、スリップに注意。 急登を過ぎてからもしばらく樹林帯。急に景色が開けたところがアラスカ庭園。天気に恵まれれば目に映るのは黒部五郎岳、笠ヶ岳、三俣蓮華岳、水晶岳、薬師岳等々。 厳しい直登を頑張ったご褒美が得られる。 【アラスカ庭園→雲ノ平山荘】 基本的に木道歩き。所々で痛んでいる箇所あり。 アラスカ庭園を過ぎると、三俣蓮華岳の向こうに槍ヶ岳が見える。 水晶岳を正面に見ながら気分良く歩く。 【雲ノ平山荘→ワリモ北分岐】 水晶岳と立山方面を見ながらトレイル。曇っていても素晴らしいので、晴れた日は絶景だろう。 雲ノ平で標高2600m近くになるので、ここから先は高山病の気があると進むのは厳しい。 【ワリモ北分岐】 ザックをデポをするかがポイント。それによって水晶岳往復の苦労が変わってくる。盗難の恐れなどデポに是非はあるけれど、自分は体力消耗のリスク減を取った。ここでしなくても水晶小屋ですることになろう。 自分と同様にここでデポして水晶岳を往復する方はちらほらいた。 【水晶岳⇄ワリモ北分岐→鷲羽岳】 片方に表銀座、片方に黒部五郎岳を望む稜線歩き。流石に2800mを超えるルートであり、ガレ場、ザレ場の連続。鷲羽岳の登りで足を使い切らないよう注意。 【鷲羽岳→三俣山荘】 天気が良ければ左手に槍穂高、正面に三俣蓮華岳、双六岳、黒部五郎岳を見ながらの下り。標高差400mの下り、かなり急な下りとなるので集中力を切らさず気をつけて進みたい。 【三俣山荘→三俣峠⇄三俣蓮華岳】 標高差300mほどの登り返し。 雲ノ平から三俣峠まで2800m以上のピークを4つ踏んでいる。自分はほとんど足が残っておらず双六岳は断念し、三俣峠で2回目のザックデポで三俣蓮華岳へ。歩く人が少なかったのか力量的にそんなことする必要は無いのか、ここでデポする人は自分の他にはいなかった 【三俣峠→双六小屋】 巻道ルートを取る。巻道といえど細かなアップダウンあり。距離もそれなりで雨も相まって精神的に厳しい歩きとなった。 【双六小屋→鏡平小屋】 弓折乗越まで緩やかな登り。乗越からは下り区間。左手に槍ヶ岳と穂高連峰が見えて、随分長く歩いてきたなと感慨に耽ることができる。 【鏡平小屋→小池新道入口】 樹林帯突入。基本的に石の道で、先ほどまでの雨で非常に滑りやすかった。スリップに神経を使う。わさび平小屋でのドリンクやトマトのことがチラつくと、石に足を持っていかれる。 蓄積した疲労感が集中力を奪っていく。 【小池新道入口→新穂高温泉】 車道歩き。どれだけこの道が歩きやすく有難かったか。もう山道を歩かなくていいと思うと泣けてきた。 |
| その他周辺情報 | 【宿泊】 薬師沢小屋: 1泊2食 12,500円(ココヘリ会員割500円引き後) 出合に建つ小さな小屋。沢登り目的の人も多数。 夕食の品数、味が最高。ご飯、味噌汁はおかわり自由。蕎麦まで付いてきたのは水が豊富だからできること。水が美味しいのは言うまでもない。 雲ノ平テント場: テント1張2,000円 お盆期間で完全予約制。余裕を持ってテントを張ることができた。 水場の水量問題は無く、豊富に出ていた。ここも水が美味しい。雲ノ平山荘は天水利用とのことで、テン場の方が水に恵まれていた。 お盆期間特別ということで、山荘からお酒(缶ビールとか缶酎ハイとか)の売り子が来た。 双六小屋: テント1張 2,000円 お盆期間で完全予約制。かなり余裕があった。台風が近づいていたのでキャンセル出た? 砂敷きでペグ差しに苦労しない。トイレは200円/回。 18時まで軽食サービス(カレーとおでん)があった。夕飯にインスタントを食べたくなかった身にとっては便利だった。 【水場】 折立: 折立キャンプ場にて蛇口から。無料 太郎平小屋: 小屋横に水場あり。募金制 薬師沢小屋: 小屋入口に水場あり。無料。とても美味しい 雲ノ平山荘: 500mL 200円。受付前のタンクより。もしくはペットボトル購入 雲ノ平テント場: 無料。訪れた時は豊富に出ていた。とても美味しい ワリモ水場: ここには降りていない。詳細未調査 水晶小屋:ペットボトル購入。金額未調査。稜線小屋で見るからに厳しそう 三俣山荘: 玄関脇は断水。テント場にあって無料。訪れた時は豊富に出ていた 双六小屋: 玄関横とトイレ前にあり。無料。節約モードの蛇口より 鏡平山荘: 500ml 100円。宿泊者は無料らしい わさび平小屋: 建物外奥にあり。無料 笠新道入口:笠ヶ岳登山者はここで必ず入れていくよう注意書きあり。無料 ※2024年の訪問日時時点 【お風呂】 中崎山荘 奥飛騨の湯/新穂高温泉 新穂高ロープウェイ下の登山者御用達日帰り温泉。食事も取れる。朴葉みそ定食がメニューにあるのが、飛騨まで来たことを実感。 ザックの保管は建物の中で可。 車なら下の方に下った大盛り食堂の「ひがくの湯」だが、公共交通機関利用者は始発バス停に近いこちら。 |
写真
薬師沢小屋は山合いにある小さな小屋。
最初の計画では薬師峠にテントを張るつもりだったけれど、雲ノ平や高天原に行くのならここでの宿泊を強くオススメ。環境、景色、スタッフ、食事など、小屋代を出して泊まる価値が十二分にある。
※とはいえ、場所柄荒天時は増水で身動き取れない事が予想され、怪我や発病で歩けなくなった時にヘリ必須であることは留意しておく必要あり。
最初の計画では薬師峠にテントを張るつもりだったけれど、雲ノ平や高天原に行くのならここでの宿泊を強くオススメ。環境、景色、スタッフ、食事など、小屋代を出して泊まる価値が十二分にある。
※とはいえ、場所柄荒天時は増水で身動き取れない事が予想され、怪我や発病で歩けなくなった時にヘリ必須であることは留意しておく必要あり。
テント設営ののち、昼ごはんを食べに山荘に戻る。
雲ノ平山荘では、都会のカフェにも負けない内装と都会のカフェでは絶対に得られない景色を見ながら食事ができた。
今回山行では昼食は小屋で取ると決めていたが、なおのことテントで昼食を取る選択肢はない。
雲ノ平山荘では、都会のカフェにも負けない内装と都会のカフェでは絶対に得られない景色を見ながら食事ができた。
今回山行では昼食は小屋で取ると決めていたが、なおのことテントで昼食を取る選択肢はない。
食事後に訪れた祖母岳から見下ろす雲ノ平山荘と水晶岳。
雑誌などにも取り上げられる雲ノ平を象徴する景色だ。
祖母岳には自分以外に2組ほどしかいなかった。たまたまだろうか。是非訪れてこの景色を堪能してほしい。
雑誌などにも取り上げられる雲ノ平を象徴する景色だ。
祖母岳には自分以外に2組ほどしかいなかった。たまたまだろうか。是非訪れてこの景色を堪能してほしい。
ワリモ北分岐でデポしていたザックを回収。
同じようにザックのデポをしている人たちが何組かあった。
盗難リスクはどうしてもあるけれど、鍵をかける、貴重品と水、緊急キット、雨具、ヘッデン、近くの小屋にたどり着くまでの食料は持っていくなどして生存への備えはきっちりと行った上で、身軽な行動のメリットを取っていきたい。
同じようにザックのデポをしている人たちが何組かあった。
盗難リスクはどうしてもあるけれど、鍵をかける、貴重品と水、緊急キット、雨具、ヘッデン、近くの小屋にたどり着くまでの食料は持っていくなどして生存への備えはきっちりと行った上で、身軽な行動のメリットを取っていきたい。
いきなり飛んで鷲羽岳山頂到達。
ワリモ岳とこの山への登りでそこそこ足を使った。
ご覧の通りガスの中で眺望は無し。晴れていたら槍穂高はもちろん、表銀座、常念山脈など、信州側の山々を一望できる。まあ、その景色は秋の山行に取っておくことにしよう。
ワリモ岳とこの山への登りでそこそこ足を使った。
ご覧の通りガスの中で眺望は無し。晴れていたら槍穂高はもちろん、表銀座、常念山脈など、信州側の山々を一望できる。まあ、その景色は秋の山行に取っておくことにしよう。
鷲羽岳から三俣山荘と三俣蓮華岳を見下ろす。
ここから標高差400mの一気下りとなる
このような急坂では、テントを背負ってることもあって重心の持って行き方に非常に気を遣う。
元々下りは得意ではないけれど、少しでも気を抜くとザックに体が持っていかれそうになる。
ここから標高差400mの一気下りとなる
このような急坂では、テントを背負ってることもあって重心の持って行き方に非常に気を遣う。
元々下りは得意ではないけれど、少しでも気を抜くとザックに体が持っていかれそうになる。
三俣山荘到着。
昼食の予定なのに、体が食事を受け付けない。行動食(無印バウム)は匂いを嗅ぐのも嫌になっており、うどんであっても吐くような気がした。何も取らないのも危険なので、山荘の看板娘よりコーラ500mlを買って食事代わりとした。
(無印バウムを行動食として愛用していたけれどスモールサイズでもきつかった。命に関わるため、次回以降への反省点としてここに記す)
昼食の予定なのに、体が食事を受け付けない。行動食(無印バウム)は匂いを嗅ぐのも嫌になっており、うどんであっても吐くような気がした。何も取らないのも危険なので、山荘の看板娘よりコーラ500mlを買って食事代わりとした。
(無印バウムを行動食として愛用していたけれどスモールサイズでもきつかった。命に関わるため、次回以降への反省点としてここに記す)
三俣峠で本日2回目の荷物デポ。サブザックで山頂を目指す。
コースタイムは15分ほど。普段なら平地と変わらずに歩ける標高差90mほどの登り下り。今の自分には楽で無いが、下りで集中力を切らさなければ危険なことは無いと判断。
コースタイムは15分ほど。普段なら平地と変わらずに歩ける標高差90mほどの登り下り。今の自分には楽で無いが、下りで集中力を切らさなければ危険なことは無いと判断。
下山途中からの双六岳方面。進みきれなかったのは残念だけれど無理に進んで遭難する必要はない。目標としていたピークは全て踏んだことだし、別で計画を立ててまた来れば良い。
三俣峠で荷物を回収し、巻道に進んだ直後に雨。しかも本格的な雨。結果論だけれど、双六岳に向かわないで良かったのだ。
三俣峠で荷物を回収し、巻道に進んだ直後に雨。しかも本格的な雨。結果論だけれど、双六岳に向かわないで良かったのだ。
装備
| MYアイテム |
重量:-kg
|
|---|
感想
初めて雲ノ平行を考えたのは前世紀の終わり頃。
長い事かかったけれど、ようやく訪れる事が出来た。
雲ノ平が期待を超えて絶景なのは言うまでもないが、その象徴とも思える水晶岳と雲ノ平山荘の組み合わせは、ぜひ祖母岳に登ってご覧いただきたい。
裏銀座ルートに入ってからは槍穂が視界に入り、見慣れた山々が見えてそれもまた楽しい。また一気に人が多くなり、なんとなくの安心感もある。
三俣山荘や薬師岳あたりまではまだしも雲ノ平は訪れるのにあまりにも不便過ぎる。
東京や大阪からならよほどの健脚でない限り途中で最低2泊は必要だ。
「日本最後の秘境」は大袈裟な表現ではない。
その意味で雲ノ平や水晶岳は、まさに登山愛好者に与えられた楽園と言えるだろう。
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新穂高温泉から双六岳、三俣蓮華岳、鷲場岳、水晶岳、雲ノ平(2日間)。最終日は雲ノ平から新穂高まで。
利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍 [4日]
北アルプスの北部、薬師・黒部五郎・三俣蓮華・鷲羽・水晶と雲の平に高天ヶ原温泉、贅沢な一周ルート
利用交通機関:
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
Tomolamo


















