後立山連峰縦走 鹿島槍〜白馬岳 剱を見ながら


- GPS
- 77:28
- 距離
- 43.5km
- 登り
- 4,783m
- 下り
- 4,298m
コースタイム
- 山行
- 6:03
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 6:44
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 9:21
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 9:12
- 山行
- 4:46
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 5:58
8月12日 4:45冷池テント場〜布引岳〜6:49鹿島槍南峰〜8:36キレット小屋〜10:00口ノ沢のコル〜12:43五竜岳〜13:30五竜山荘
8月13日 4:38五竜山荘〜7:43唐松頂上山荘〜8:10唐松岳〜8:50不帰2峰南峰〜9:03不帰2峰北峰〜10:04、1峰の頭〜11:58天狗の頭〜12:23天狗山荘〜13:31白馬鑓ヶ岳〜14:41杓子岳〜15:56白馬頂上宿舎
8月14日 4:24白馬頂上宿舎〜4:56白馬岳〜5:45三国境〜6:26小蓮華山〜7:16船越ノ頭〜8:10白馬大池〜8:59乗鞍岳〜10:21栂池自然園
天候 | 連日概ね晴れ、時々ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
後立山連峰の一部、爺ヶ岳から白馬岳の区間をテント泊で、3泊4日の行程で歩く
連日全身をフルに稼働した、日が落ちると寝て、夜が明ける頃から動き出す。 そして連日の好天気、毎日の様に剱、いつでも剱、最後まで剱が見守ってくれた様に想う。間違いなく過去一番の山登りだった。
一日目 苦しみの柏原新道、扇沢から冷池
仕事を終えて、前日までにパッキングしておいたザックに、水だけ詰めて慌ただしく出かけた、途中SAでほとんど眠れない仮眠をしつつ扇沢へ、登山口周辺は車で溢れている。 予約しておいた車の回送業者に車を預け登山口へ向かう。お世話になることは無いだろうが、登山届をポストに放り込み、柏原新道を登り始める。
歩き出して30分もしないうちから、顔からは大粒の汗がしたたり落ちる、久しぶりのテント泊装備が容赦なく背中にのしかかる。後続の登山者にどんどん道を譲る。
こんな調子で予定のルートを歩きとおせるのか、不安になる。
苦しみながら登り続けようやく、コバイケイソウが咲き乱れる斜面と種池山荘へたどり着く、下山する人と上山する人で賑わっている。
進行方面の爺が岳を見ると挫けそうな登りが、、、
途中のハイマツでガサゴソ、、、ひょいっと頭を出したのはオコジョ!!素早くファインダーで捉え、シャッターを切った!
ノロノロとテント場へ到着、まあ休憩込で、コースタイム通り歩いてきたのでまあまあかなとも思う。
暑いテント場で剱を見たり、お散歩して生ビールを飲んで、夕食は重たいレトルト系から食べて、いくらか重量を減らした、あとは日没の剱を楽しんで就寝。
二日目 鹿島槍から遥かなる五竜へ
早出の人たちのざわつきで目覚める、どうやらぐっすり眠れた様だ、冷池山荘まで下りトイレを済ますが、なにやら体に異変を感じる、どうやらお腹の調子が良くない、仕方ない騙しだまし歩くしかない。
布引までの途中の稜線で日の出を迎える、鹿島槍南峰まで更に一登り、以前来た時、未踏の北峰も踏んでいよいよキレット縦走に取り掛かる、細い岩壁の間をすりぬける様に、下ったり、ハシゴを登ったりして進む。
岩場を抜けて辿り着いた、キレット小屋でトイレを済まし、一息つく。
鹿島槍の縦走路から見る五竜は遥か遠く感じる、長い稜線を歩き五竜近くになると険しい岩がそびえる様になってくる、最後はガレ場の急登、みな疲れた表情で苦しそうな人ばかりだ。
二度目の五竜岳は快晴、しばらく眺望を楽しみ五竜山荘へ下る、五竜からの下りも岩場が続くのでゆっくり、確実に。
五竜山荘のテント場では、ど真ん中辺りにテントを設営、缶チューハイで乾杯、一時間に一回くらいトイレへ駆けこむ、遠見尾根への分岐から少しの、白岳まで散歩、唐松方面と鹿島槍が見える絶好のポイント、明日の朝はココで決まりだ。
夕陽はガスで何も見えなかったが、ガスが取れた瞬間の、月と五竜が印象的だった。
テントで横になっていたら、本を読みながら寝てしまった様だ、10時頃目が覚める、トイレの時間だ、一面の星空、数人の方が星を見ている、小屋ワキのベンチに横になり流星群を見る、明日の朝、体調が良くない様なら最悪、遠見尾根経由で下山しよう、などと明日以降の計画を考えながら、流星をぼんやり見つめる。
三日目 不帰ノ嶮を越えて白馬三山を巡る
翌朝、自然に目が覚めると3時だった、早出の人たちはもう準備している、お腹の具合はとりあえず落ち着いている様だった、白湯だけ飲んでそそくさと出発。
白岳で朝の景色の移ろいを堪能する。
日の出が終わると、唐松までの縦走を開始する、一旦下降気味になる登山道、鞍部辺りから再び登り返す、登りの最後周辺が牛首の岩場だ、初級の岩場だからか初心者や子供もいて慎重にすれ違いを行う、積極的に声を掛けあって意思表示した方がスムーズに行く。
唐松頂上山荘の売店で菓子パンを3個、羊羹を購入、これなら何とか食べられそうだ。しばらく小休止、調子は悪くもないが良くもない、パンを食べて唐松岳へ歩き出した。
唐松から先はいよいよ今回のハイライト、不帰の嶮だ、すれ違う登山者はヘルメットをしていたりザイルを担いだりしていて、気が引き締まる思いだ。
一つ一つ岩場をクリアしてゆく、時間帯が良かったのかすれ違う登山者もほとんどいない、いいペースで不帰を突破して天狗の大下り、もう機械的に足を出して黙々と登るだけだ、亀の様にチビチビと登る。
キツイ天狗の大下りを登り切り、天狗の頭へ、そろそろ天狗山荘も近いだろう、本日の計画では天狗山荘で幕営なのだが、明日の栂池への下山を考えると白馬まで行っておきたい所だ、今日も幾人かの登山者と話たが、五竜からだと天狗までの方がほとんどの様だった、少しお話した、グループも白馬を目指していたが、天狗で幕営にする様だ。
天狗山荘で小休止、時計を見る、考える、疲れてはいるが、スタミナは大丈夫、足もトラブルはない、4時までには頂上宿舎のテン場へ到着出来そうだ。以上のことから行動時間は長くなるが、白馬まで移動する事にした。CTの男なのでゆっくり亀歩行で行けば、翌日に疲れを残さず歩ける事が判ってきたので、黙々と歩く。
もちろんここまで来たら、白馬三山もきっちり踏んでおかねばなるまい。
時折ガスにまかれたりするが、一時的なものだった、テント場に着く頃には白馬岳山頂も晴れ上がって全貌がハッキリ見渡せた。
テントを設営して頂上宿舎の売店へ駆けこむ、その名も頂上うどんを注文、麺とツユが体に染み入る、生きかえる。
時計を見るともういい時間だ、テントへ帰りゆっくりする間もなく、ダウンとカッパを羽織って、カメラを持って山頂へ向かう、テンバからだと少々距離がある、白馬山荘に立ち寄る、相変わらずスカイレストランは、まるで高山にいる事を忘れてしまう様な、おしゃれな天空カフェ、次回は小屋泊にして自分も、ここでまったり過ごす、と誓う。
日没前に白馬岳山頂へ到達、信州側も富山側も素晴らしい展望、日没まで飽きる事なく景色を眺め続けた、様々な色に変化してゆく空は言葉では言い表せない。
テントへ戻り、横になりライトを消すと深〜い眠りについた。
4日目 白馬山頂から小蓮華とお花畑の白馬大池へ
3時過ぎまた、自然と目が覚める、早立ちの人々が準備しているのが判る、とりあえず食欲は無いので、熱いコーヒーで体を温めた。
快晴無風の中、テントをたたみ、ザックに詰め山頂へ、だんだんと夜が明けてゆく、みな思い思いの場所で待機している、3日連続で日の出を見る事が出来た、天気に感謝だね。
白馬山頂から小蓮華へ稜線漫歩、雪倉を左手に眺めながら下る、時折立ち止まり白馬岳を振り返ると、遠く鹿島槍まで一望することができる。
登山道には花が咲き乱れる、そして白馬大池は花の楽園の様相、赤い小屋と青い大池、まさにアルプスの理想郷の様だ、ここでテント泊してのんびりする事を自分のメモに加えておこう。
白馬大池で靴を脱いで、リラックスモード、トイレを済ませて後は栂池へ下るだけだ、本当に名残惜しい、大池から天狗原まで露岩の大岩地帯をぴょんぴょんと、ちょいと大変、登り使うのも大変かもしれないが、待っている景色は最高だからね。
白馬乗鞍岳は広大なハイマツ帯、帰宅した後、家で今回の写真と12年前のヘリスキーの写真を照らし合わせ、ようやくどこを登ったのか理解できた、友人NNと共に天狗原にヘリで降り立ち、スキーヤーとボーダーの、長い行列が続く急斜面、記念撮影した岩、曖昧だった行程がスッキリと判明して懐かしさがより深まった。
栂池自然園まで来るともう、登山者は少数派、アイスクリームをご褒美に食べて、ロープウェイとゴンドラで下山、ゴンドラから爺ヶ岳まで見えたとき、少しばかり達成感が湧いてきた、でも考えるのは来年の事ばかり、どこを歩いて赤線を繋げようか?栂海新道か?扇沢から烏帽子までの稜線か?歩きたいルートはまだまだ膨大だ。
完
コメント
この記録に関連する登山ルート

いいねした人