南アルプスで赤線つなぎ 早川尾根、仙塩尾根(広河原より周回)


- GPS
- 42:16
- 距離
- 44.0km
- 登り
- 5,015m
- 下り
- 5,052m
コースタイム
- 山行
- 8:13
- 休憩
- 3:31
- 合計
- 11:44
- 山行
- 10:28
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 12:20
- 山行
- 12:10
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 13:04
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 3:18
- 合計
- 8:03
天候 | 5,6:晴れ、7:ガス後晴れ、8:ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
その他周辺情報 | 往路: 自宅(神戸)10:30-(車5h39m,428km)-4:30奈良田5:30-(バス、1300円)-6:15広河原 復路: 広河原14:30-(バス、1300円)-15:15奈良田15:30-(車1h)-16:30下部温泉21:15-(車移動4h12m,395km)-25:30自宅 ※○は今回利用 テン場: 早川尾根小屋 https://www.minamialps-net.jp/yamagoya/020_hayakawaone ・キャンプ指定地で15張り可能 ・水場有り(美味しい) ・管理人:木村さん(TEL080-5076-5494) ○仙水小屋 https://www.minamialps-net.jp/yamagoya/021_sensui ・予約不要 ・1000円 ・水場有り(美味しい) ・なんと、水洗トイレ完備! ・テン場は小さい(4張程度) 長兵衛小屋 https://choei.ashiyasu.com/ ・予約不要 ・1000円 ・広大なテン場 ○両俣小屋 https://ryoumatagoya.com/?page_id=46 ・予約不要 ・1000円 ・管理人:星野さん ○北岳小屋 https://minami-alpskankou.jp/?page_id=5611 ・要予約 ・1100円 北岳肩の小屋 https://katanokoya.com/stay/#i-3 ・予約不要 ・2000円 下山後のお風呂: 広河原山荘 ・シャワー10分(800円) 奈良田温泉 女帝の湯 https://www.hayakawa-zaidan.net/ ・700円 ・営業時間9:00~19:00 ○日帰り温泉しもべの湯 ・営業時間10:00~22:00(最終入館21:00) ・1080円 ・レストラン併設 |
予約できる山小屋 |
仙丈小屋
|
写真
感想
夏山シーズン到来!一路、南アルプスを目指します。
百高山の97座目、アサヨ峰を目指すにあたり計画を立てる。いろいろと検討する中で、早川尾根ー仙塩尾根を繋ぐ素敵なプランと思いつく。今回はこれに決めた。いざ、出陣!
◆1日目 広河原-白鳳峠-早川尾根-アサヨ峰-仙水小屋(テン泊)
神戸からマイカーで奈良田に移動。バス始発5:30の約1時間前に到着。少し仮眠しようと思っていたが、バス停には既にザックの列ができ始めていた。皆さん、早いですね。その列に並ぶ。どんどん列は伸びていき、気がつけば始発便はバス4台で移動することに。流石は人気の北岳です。
広河原に到着。準備を整え出発。この日は快晴。北岳もよく見える。皆さん、吊橋を渡って北岳方面へ。私は直進してアサヨ峰を目指す。ここで一緒になった方と、お話させて頂きながら高度を上げる。この方、まだ登山2年目にも関わらず、もう西穂から奥穂の稜線を歩いている。劔岳も歩いたとのこと。すっげー。ユーチューブのマリアさんの動画を参考にしたと聞いた。あの人はやることが凄いから登山初心者が真似しちゃだめなやつですね。
ジャンダルムや馬の背は流石にションベンちびったらしいが、幸運にもまだ生きている。山の神に感謝して、これからも登山を楽しんでくださいね。この方は鳳凰三山を目指すとのことで白鳳峠で一緒に歩いて頂いたお礼を言って別れた。
赤薙沢ノ頭で一休み。北岳、仙丈、甲斐駒が綺麗に見えた。こんなときに山に居られることに幸せを感じます。早川尾根小屋で小休止(のつもりだった)。小屋からすぐの水場でペットボトルに水を汲む。こりゃ美味い!小屋には明かりがついており、中を覗くと管理人さんがいらっしゃいまいした。
管理人さんは「お茶でも淹れるから、ちょっと待ってね」と歓迎して頂いた。あーだ、こーだと管理人さんと話し込んで、気がつけば2時間半が経過。やっべー!今日の縦走はここで終わりにして、管理人さんと飲み明かそうか?と一瞬頭をよぎったが、そろそろ先に進むことに。山の神との約束を守るのだ。
(管理人さん、どうもありがとうございました。なかなか楽しかったです。またお酒を手土産に伺おうと思います)
なんか午後から雲が湧いてきた。高山でよくあるパターンですね。アサヨ峰目指して高度を上げる。アサヨ峰はガッスガスで眺望なし。1つ先のピーク栗駒沢も同じ。栗沢山からの下山道で道を間違えて、ヤマレコアプリから警告を受ける。いつも、ありがとね。
急登の尾根をくだり、仙水小屋に到着。早川尾根小屋の管理人木村さんから教えて頂いた通り仙水小屋は営業していた。早川尾根小屋で追い越されたトレランのおっちゃんと再会。おっちゃんは夜叉神峠からファーストハイク、軽量化してファイントラックのツェルト1で夜を明かす。やるな~。テントを張って夕食を食べて、シュラフに潜り込む。明日も晴れることを願って。
◆2日目 仙水小屋-北沢峠-仙丈ケ岳-仙塩尾根-両俣小屋(テン泊)
朝起きて、準備を整えて出発!まずは北沢峠まで下りる。長兵衛小屋前のテン場は大盛況でした。仙水小屋が営業していて本当に良かった。
5合目で一休み。樹林帯を抜け小仙丈ヶ岳が見えた。ここからは気持ち良い稜線歩きができそうだ。小仙丈ヶ岳まで高度を上げると仙丈ヶ岳が見えた。やっぱりここから見る仙丈ヶ岳のカールがかっこよすぎる。気持ちアゲアゲで先を目指す。
仙丈ヶ岳で大休止。甲斐駒も北岳も、南部の塩見、悪沢、北アのヤリホの稜線まで今日はくっきり見えた。こんな日に山に登れることに幸せを感じます。
ゆったりと山頂を堪能した後、大仙丈ヶ岳へ。いよいよ仙塩尾根に突入だ!
大仙丈ヶ岳の山頂では、トレランスタイルの男性とお話させて頂く。このお方、すごい。なんと富士山を150回も登ったとのこと。なんじゃそりゃー。富士登山競走に出るトレーニングだとか。ウルトラトレイルも3回ほど挑戦していて、UTMFは1度だけ完走経験があると伺った。すげー。
限界を超えるほど長距離を走れば、合法的に幻覚が見える話等、興味深いお話を聞かせて頂いた。多分、脳内モルヒネが分泌しまくっているのでしょうね。1時間に600mは高度を上げれるとのこと。スピードあるなぁ。そのスピードでヨーロッパアルプスにも挑戦してくださいね。おっちゃんとはここでお別れした。
ここから先は、静かな山域。脇を見れば摩利支天を従えた甲斐駒が、振り返れば美しいカールを抱いた仙丈ヶ岳がいつもそこにいた。長大で行き交う人も少ないマイナーな稜線ですが、ここはいいですね。
長ーい稜線を歩いて、横川岳へ到着。靴も靴下もみんな脱いで地面に大の字になる。あ~、疲れたぞ~。この休憩後、痛恨のミス。なんと、元来た道を逆戻り。まじですか~。
本当は急激に高度を下げるはずなのだが、なぜか小刻みにアップダウンを繰り返す。おかしいなと思いながらも先に進んで見晴らしの効く小ピーク(独標でした)に出てびっくり。正面に仙丈ヶ岳があるやないか~。(ショックを受けながらも元来た道を再度戻る)
やっとのことで両俣小屋に到着したときには疲労困憊。無事たどり着いてホッとした。
テントを張って夕食を済ませ、小屋前のテーブルをお借りしてビールを頂く。今日の小屋止まりは女性の2人組パーティのみ。そこで小屋の消灯時間の8時まで、女性お二人と小屋番さんの男性も交えて山話で盛り上がった。女性2人組パーティは小淵沢からマウンテンタクシーで登山口へ。黒戸尾根を登り七丈小屋泊、甲斐駒を越えて、仙丈ヶ岳の馬の背ヒュッテ泊、仙塩尾根を繋いで両俣小屋までやってきたとのこと。下山は沢沿いを歩いて北沢峠へ。甲斐駒が好きでよくこのコースを歩いている。冬の甲斐駒もまた良いと伺った。なかなか魅力的なコース。仙塩尾根から見る甲斐駒はなかなかに格好良い。私も歩いてみたいと思った。若い頃は山岳部に所属しており35kgのザックを背負って南アルプス全山縦走(甲斐駒~テカリ)もやったらしい。スッゲー。その後、テントに戻り、爆睡。
◆3日目 両俣小屋-仙塩尾根-三峰岳(みぶだけ)-間ノ岳-北岳山荘(テン泊)
朝、起きてテントを撤収。猫ちゃんにご挨拶に行く。小屋の明かりは点いており、こたつには星さんがこたつに入られていた。脇でミーコちゃんが眠そうに丸くなっている。ミーちゃんも出てきて遊んでもらう。ミーちゃんは21歳、痩せてはいるがまだまだ元気だ。長生きしてね。
星さんは御年75歳。もう40年も小屋を守っているときく。小屋も少しづつ改築して今の小屋があるそうな。とてもアットホームな小屋。毎年遊びに来るファンも多いのも頷ける。良い小屋であった。
しばらくすると台所でトントンと野菜を切る音が聞こえる。毎日続く朝の風景。暫くして女性2人組も下りてこられた。小屋前で記念の写真を撮ってお二人に見送られながら出発。まずは急登を登り仙塩尾根の稜線へと戻る。両俣小屋2014mから間ノ岳3189mまで1200m弱を上げる。気合を入れて尾根を登る。
3時間ほど登り2699mの小ピーク手前で大休止。朝が早かったのでお腹がグーグーなっている。ここで湯を沸かしパスタをお腹にいれる。パスタパワーを得て、さらに登る。三峰岳で小休止。ここまで来ればもう少しと思ったが間ノ岳は遠かった。流石は第三位の高峰、ガスの中に現れるニセピークに何度もだまされた。
間ノ岳を過ぎて中白根山ピークで小休止。ここで千葉から来られた男性3人組のパーティとお話させて頂いた。北岳小屋から間ノ岳をピストンされたとのこと。元来、テニス仲間で最近は登山も行くようになったとのこと。面白い繋がりですね。
北岳小屋まで下りてテントを張る。疲れたのでテントでお昼寝。ガッスガスで涼しくてちょうどよい。その間に、パラパラと雨も降った。
夕方起きると少し晴れ間が覗く。せっかくなのでカメラを持ってお花畑を見に行く。デカザックを背負っていると写真を撮れない。斜面を埋めるお花たちをマクロで切り取る。お花の種類は本当に多い。今度はキタダケソウに会いに来たいと思った。小屋に戻り、夕食後、小屋で生ビールを飲んで就寝。
◆4日目 北岳山荘-広河原
夜テントから外を覗くとガッスガスで星空は見えなかった。朝起きて、テントを撤収し準備を整え歩き始める。お花畑が今日も綺麗だ。朝から頑張って登って北岳山頂へ。山頂には多くの人が集っていた。
空は晴れることもあったが、周囲は見渡せない。ここで2時間ほど粘ったが、ついにガスは取れず。高山あるあるですね。名残惜しくも下山開始。山頂から先に下り始めた千葉のテニス仲間の3人組に途中で追いつき、広河原までご一緒させて頂いた。
コロナのときはテニスばっかりやっていて肘を痛め、登山を始め、そしてハマったとのこと。山を始める理由は皆それぞれ。いろんなキッカケがあって面白い。
広河原まで下りて、一緒に歩いて頂いたお礼を言ってそこで別れた。奈良田行きのバスに乗り、神戸への長い帰途に就いた。
天気に大きな崩れもなく、快適に歩くことができた。早川尾根も仙塩尾根も想い出深き稜線となった。また機会があれば訪れたいと思います。
今日も良い山でした。
(荷重:16.5kg、1日の消費量 水2L、アルファ米 10/10食)
コメント
この記録に関連する登山ルート
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広河原北沢峠間が不通の状態なこともありまさにこのルート考えた事があります!
北岳をぐるっと回り込んで最後に北岳へ、やはり壮大ですね😍
早川尾根は夜叉神出発で白鳳峠から広河原に降りたこともありアサヨ峰まで歩きたいし、蝙蝠岳を訪れた時に三峰岳から見たその先、仙丈ヶ岳続く仙塩尾根をいつか全部歩きたいと思いを馳せていました。
ただ日数必要だし早川小屋や両俣小屋辺りは熊が気がかりで一人では躊躇、そして最近は体力不足も。けれど後ろついて行きたかった😂
見せてくださりありがとうございました😄
でっかい南アルプスの稜線を繋ぎたくて歩いてきました。この大きな周回コース、以外と皆さん歩いていますね。ヤマレコで同時期に少なくとも私含めて3人の山行記録を見つけました。稜線好きの山ヤの考えることは同じなのかもしれません。
長〜い仙塩尾根は、甲斐駒の展望台でもあります。摩利支天を従えた格好良い甲斐駒を眺めながら気持ちよく歩くことができました。両俣小屋の小屋番さんのお話では、熊は居るけれど大抵は人の気配を感じて向こうから逃げていくのだそうです。それを聞いて少し安心しました。
健脚女子のkatu5さんならノープロブレムだと思いますよ。また機会を見つけて挑戦して頂ければと思います。
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